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<title>Electronic Journal</title>
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<description>Electronic Journalは、さまざまな情報を四百字詰原稿用紙　約７枚にまとめて配信する、日刊のメールマガジンです。</description>
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<title>●「岸田政権はなぜ支持率が低いのか」(第６０４９号）</title>
<description>　自民党が苦しい状況に追い込まれています。それは、１１月に実施された岸田政権に対する世論調査からはじまっています。　毎日新聞が１１月１８日～１９日の両日に岸田内閣の世論調査をやったところ、支持率が２１％という史上最低を記録したことが判明しました。─────────────────────────────　　◎１１月１８日～１９日調査　　　岸田内閣の支持率　・・　２１％（４ポイント▲）　　　岸田内閣不支持率　・・　７０％（６ポイント△）─────────────────────..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-27T00:00:00+09:00</dc:date>
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　自民党が苦しい状況に追い込まれています。それは、１１月に<br />実施された岸田政権に対する世論調査からはじまっています。<br />　毎日新聞が１１月１８日～１９日の両日に岸田内閣の世論調査<br />をやったところ、支持率が２１％という史上最低を記録したこと<br />が判明しました。<br />─────────────────────────────<br />　　◎１１月１８日～１９日調査<br />　　　岸田内閣の支持率　・・　２１％（４ポイント▲）<br />　　　岸田内閣不支持率　・・　７０％（６ポイント△）<br />─────────────────────────────<br />　歴代政権で支持率２１％は、旧民主党・菅直人政権末期の２０<br />１１年８月（１５％）以来の低い水準です。また、内閣の不支持<br />率が７０％台になるのは、麻生内閣時代の２００９年２月の７３<br />％以来のことであり、これは与党としては容易ならざることであ<br />るといえます。<br />　かつて岸田文雄氏は、記者団から「なぜ、総理を目指すのか」<br />と問われ、「日本で一番権力のある政治家であるから」と答えて<br />います。さらに「総理になれたら、何をするのか」とも聞かれ、<br />「人事をやりたい」と述べています。<br />　「権力と人事」──総理を目指す人が、内心そう思っていても<br />まして記者団に話す言葉ではないと私は思います。しかし、ある<br />意味において、大変わかりやすい言葉であるともいえます。本音<br />が出てしまっているからです。少なくとも政治のプロが発言する<br />言葉ではないと考えます。<br />　しかし、岸田首相は首尾よく総理にはなれたものの、その「権<br />力と人事」に失敗しています。まず、側近人事、閣僚人事、副大<br />陣人事、政務官クラス人事にことごとく失敗しています。<br />　側近として、岸田首相が最も信頼している木原誠二官房副長官<br />（当時）を家族の不祥事があるのに辞任させず、かばい続け、そ<br />して結局解任したことです。その後も岸田首相は、何度も木原氏<br />と会っています。今回の減税プランの骨子は、木原誠二氏から出<br />たともいわれています。<br />　続いて閣僚人事ですが、あまりに多いので忘れてしまいました<br />が、山際大志郎経済再生相の辞任に続き、寺田稔総務相、秋葉賢<br />也復興相、それに葉梨法務相が不祥事で次々と辞任に追い込まれ<br />ています。いずれも首相の決断が遅く、岸田内閣に大きなダメー<br />ジを与えていることは確かです。<br />　副大臣、政務官クラスになっても辞任ドミノは続いています。<br />政府は、９月１５日に副大臣２６人、政務官２８人を起用しまし<br />たが、１０月に山田太郎文部科学政務官、柿沢未途法務副大臣、<br />そして１１月１３日には神田憲次財務副大臣が辞任しています。<br />なぜ辞任したのでしょうか。<br />　文科省にとっては山田政務官は不倫、法務省にとっては柿沢未<br />途副大臣は選挙違反、財務省にとっては山田憲次財務副大臣は税<br />金の滞納・差し押さえを受けたことの発覚です。いずれも、所管<br />する副大臣や政務官の業務にとっては、あるまじき、絶対許せな<br />い不祥事で辞任しているのです。<br />　この３人のうち、神田憲次財務副大臣については、岸田首相は<br />問答無用と辞任させるべきであったのですが、なぜかいつものよ<br />うにずるずると決断を遅らせています。なぜ、スパッとクビを切<br />れなかったのでしょうか。<br />　それは、税金の滞納に関しては「罪」ではなく、救えるのでは<br />ないかと考えたからといわれます。それに宏池会が財務省に近い<br />政治団体であることも影響しています。確かに税金滞納や差し押<br />さえは罪にはなりませんが、税金を徴収する役目の財務省の副大<br />臣がきちんと納税せず、差し押さえを受ける──こんなことは絶<br />対あってはならないことです。もし岸田首相が「何とか救えない<br />か」と考えたとしたら、岸田首相に総理の資格はありません。<br />　既に述べているように、宏池会の首相５人のうち池田、宮沢、<br />「一般消費税」の導入を最初に唱えて断念した大平正芳の３氏が<br />元大蔵官僚です。岸田首相は銀行員出身でしたが、政権を支える<br />木原誠二官房副長官（当時）と村井英樹首相補佐官は共に財務省<br />出身者。また、計８人いる首相秘書官のうち、財務省だけが２人<br />を送り込んでいます。首相のいとこで宮沢元首相のおいの宮沢洋<br />一党税制調査会長も大蔵ＯＢです。このため、「岸田首相は財務<br />省寄り」（閣僚経験者）との見方は根強いものがあるのです。<br />　もっとも岸田首相は、総理大臣は日本で一番の権力を持つ政治<br />家であることを生かして、米国の要請に従い、防衛費の増額を国<br />会などでの審議をしないで決めています。いわゆる「防衛増税」<br />です。加えて大方の反対があるにもかかわらず、安倍晋三元首相<br />の国葬についても強引に開催を決めています。さらに、その勢い<br />に乗って、広島出身の政治家の念願として、「広島サミット」を<br />開催し、そこにウクライナのゼレンスキー大統領を招くなど、そ<br />れなりの成果を上げ、支持率を６０％程度まで上げています。<br />─────────────────────────────<br />　◎広島サミットにおける指導力／ＴＢＳ調査<br />　　　　　　　　　　評価する　・・　５６％<br />　　　　　　　　　評価しない　・・　２６％<br />─────────────────────────────<br />　しかし、そのときでさえ、岸田内閣の支持率は４８％と５０％<br />を割っているのです。それは、防衛増税がもたらすものであり、<br />岸田内閣は増税に対する国民の反発を読み誤っています。もとも<br />と人気のない内閣といえます。今回の補正予算の成立についても<br />岸田首相は、国民民主党の玉木代表の要請により、トリガー条項<br />凍結解除について「討議する」と約束しましたが、おそらく実施<br />はしないものと思われます。<br />　なお、私事ですが、本日の東大の医師の判断によって、水抜き<br />のため、１週間ほど入院します。もし、そうなった場合は、今週<br />のＥＪの配信はできないので、ご了承をお願いします。<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０５９］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●「なぜ岸田内閣の支持率が上向かないのか不思議」<br />　　／経団連・十倉雅和会長は政策を評価<br />　　───────────────────────────<br />　　　「なぜ、これで支持率が上向かないのか不思議だ」。<br />　　　経団連の十倉雅和会長は２０日の会見で、岸田内閣の支持<br />　　率が２０％台と低迷する理由を問われたのに対し、「一つ一<br />　　つの施策はいいことをやっている。防衛、ＧＸ（脱炭素化）<br />　　原子力、デフレからの完全脱却など、きちっとした政策だと<br />　　私たちは思っている」と述べ、極めて低い支持率に疑問を呈<br />　　した。<br />　　　経団連は１０月に発表した各政党の政策評価で岸田政権の<br />　　与党、自民党に対し「大変評価している」と最大限の評価を<br />　　与え、政治献金の対象にお墨付きを与えた経緯がある。<br />　　　十倉会長は、自民党幹部が「これ以上、何をやればいいの<br />　　か」と悩んでいることも挙げて「大きなストーリーを国民に<br />　　分かってもらう発信の仕方、そういう工夫があれば＜とは思<br />　　う」と述べた。最後は「外交でも成果があるのに、それが数<br />　　字に表れないのはどういうことなのか。むしろ皆さんにお聞<br />　　きしたいぐらいだ」と報道陣に逆質問していた。（久原穏）<br />　　　　　　　<a href="https://www.tokyo-np.co.jp/article/291223" target="_blank">https://www.tokyo-np.co.jp/article/291223</a><br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E4BABAE381AEE6848FE8A68BE38292E38288E3818FE8819EE3818FE694BFE6B2BBE5AEB6EFBC8FE5B2B8E794B0E9A696E79BB8.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="人の意見をよく聞く政治家／岸田首相.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E4BABAE381AEE6848FE8A68BE38292E38288E3818FE8819EE3818FE694BFE6B2BBE5AEB6EFBC8FE5B2B8E794B0E9A696E79BB8-thumbnail2.jpg" width="150" height="120" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E4BABAE381AEE6848FE8A68BE38292E38288E3818FE8819EE3818FE694BFE6B2BBE5AEB6EFBC8FE5B2B8E794B0E9A696E79BB8-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">人の意見をよく聞く政治家／岸田首相</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「『ミセス・ワタナベ』の再来の意味するもの」(第６０４８号）</title>
<description>　２０２３年５月から６月にかけて、日本経済売新聞系の新聞や雑誌に「ミセス・ワタナベ」の記事が出ています。参考までにその３本のそれぞれのタイトルと、リード文をを以下に記載しておきます。─────────────────────────────①「帰ってきたミセス・ワタナベ」　東京市場の為替相場動向に大きな影響力を持つ個人投資家の外国為替証拠金（ＦＸ）取引に異変が生じている。昨年秋には、約３２年ぶりに１ドル＝１５０円の節目を超える大幅な円安・ドル高が進むなど、為替取引が再び活況を..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-21T00:00:00+09:00</dc:date>
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　２０２３年５月から６月にかけて、日本経済売新聞系の新聞や<br />雑誌に「ミセス・ワタナベ」の記事が出ています。参考までにそ<br />の３本のそれぞれのタイトルと、リード文をを以下に記載してお<br />きます。<br />─────────────────────────────<br />①「帰ってきたミセス・ワタナベ」<br />　東京市場の為替相場動向に大きな影響力を持つ個人投資家の外<br />国為替証拠金（ＦＸ）取引に異変が生じている。昨年秋には、約<br />３２年ぶりに１ドル＝１５０円の節目を超える大幅な円安・ドル<br />高が進むなど、為替取引が再び活況を示すなかでかつて「ミセス<br />・ワタナベ」と呼ばれた中高年層の投資家が市場に帰ってきた。<br />そして彼らの復活は、為替相場動向にも少なからぬ影響を及ぼし<br />つつある。　──「日経ヴェリタス」２０２３年５月２８日号」<br />②「円脹らむ投機売り／ミセス・ワタナベ「白旗」で下値も」<br />　外国為替市場で円安・ドル高が止まらない。米連邦準備理事会<br />（ＦＲＢ）の利上げ継続観測が強まるなか、日銀は大規模な金融<br />緩和を維持。金融政策の方向性の違いが目立ちやすく、投機によ<br />る円売り・ドル買いが増えている。「ミセス・ワタナベ」と呼ば<br />れた日本の外為証拠金（ＦＸ）取引を手掛ける個人投資家は円<br />安にあらがうものの、「白旗」を揚げる事態に追い込まれれば円<br />相場が下値を探るシナリオも浮上する。<br />　　　　　　──２０２３年５月２９日付、日本経済新聞電子版<br />③変容するミセス・ワタナベ／２２年は順張り転向、日銀調査<br />　「ミセス・ワタナベ」と呼ばれる外国為替証拠金（FX）取引を<br />手掛ける日本の個人投資家が２０２２年、従来のイメージと異な<br />る取引を繰り返していたことが日銀の調査で浮かび上がった。こ<br />れまで「相場に逆張り」「高金利の外貨で運用益を狙う」という<br />イメージが強かったが、歴史的な円安が進むなか、相場の流れに<br />沿った「順張り」取引が増えた。世界の個人関連取引の約３割を<br />占める日本勢の変容が相場変動を増幅した可能性がある。<br />　　　　　　　──２０２３年６月９日付、日本経済新聞電子版<br />─────────────────────────────<br />　１９９０年代終わりの「バブル」というと、誰でも「日本のバ<br />ブル」と思ってしまいますが、米国のバブル──インターネット<br />・バブルもあります。このバブルは、１９９０年代前期から２０<br />００年代初期にかけて、米国市場を中心に起こっています。ハイ<br />テク・バブルとか、ＩＴバブルとか、ドットコムバブルなどとい<br />われています。<br />　このとき、「ドットコム会社」と呼ばれる多くのＩＴ関連ベン<br />チャーが設立され、１９９９年から２０００年までの足掛け２年<br />間に亘って株価が異常に上昇しますが、２００１年には完全には<br />じけてします。これがＩＴバブルです。<br />　日本では竹中改革が終了し、やっと景気が少し回復して日本経<br />済に薄明かりが差すようになったのです。このときの日銀総裁は<br />福井俊彦氏であり、そのとき福井日銀は、量的緩和策の長期維持<br />を打ち出していたのです。そのため「円キャリー取引」ができる<br />環境があったのですが、そのときの日本と米国の中央銀行の事情<br />について、河浪武史氏の本から引用します。<br />─────────────────────────────<br />　日本の個人投資家が世界の外為市場でカを持ったのは、低金利<br />の円を借り入れて高金利のドルきに投資する「円キャリートレー<br />ド」の環境があったからだ。福井日銀は量的緩和の長期維持を打<br />ち出していた。一方で、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）はＩＴバブ<br />ル崩壊の傷が癒え、１０％まで下がった政策金利を急ピッチで引<br />き上げようとしていた。グリーンスパン議長（当時）は０４年に<br />利上げを再開して１７会合連続の金融引き締めを断行する。２０<br />０６年には政策金利は５％まで引き上げられた。日米金利差は一<br />気に拡大して、個人の円キャリートレードが爆発的に広がってい<br />く。　　　　　　　　　　　──河浪武史著／日本経済新聞出版<br />　　　　　　　　　『日本銀行／虚像と実像／検証２５年緩和』<br />─────────────────────────────<br />　今とは事情が違うものの、このときも日米の金利差については<br />今と同じようなことが行われていたのです。グリーンスパン議長<br />は、１７会合連続の利上げを行ったのに対して、福井総裁は量的<br />緩和を継続していたのです。これでは、日米の金利差は開き、ミ<br />セス・ワタナベが活躍する環境になるのです。<br />　「干天の慈雨」という言葉がありますが、日照り続きのときに<br />降る雨のことです。当時のバブル処理が癒えない日本経済にとっ<br />て、この円キャリートレンドがまさに慈雨となり、輸出主導によ<br />る経済の持ち直しが可能であったのです。<br />　雇用量、生産量、輸出入量など時間的、場所的に異なる値を示<br />すものについて、その相対的な差異を実体的変化として数量的に<br />把握できるように作成された統計数値のことを、輸出数量指数と<br />いいますが、この指数が２００２年～２００４年は伸び続け、海<br />外に散らばっていた製造拠点は、それに伴う円安により、国内回<br />帰が鮮明になったのです。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　◎輸出数量指数<br />　　　　　　　２００２年　・・・　　７・９％<br />　　　　　　　２００３年　・・・　　４・９％<br />　　　　　　　２００４年　・・・　１０・６％<br />─────────────────────────────<br />　しかし、日本の輸出を支えた円安トレンドは、まさに「砂上の<br />楼閣」に過ぎなかったのです。金利差を当て込んで、円キャリー<br />トレードによって、円安が増幅していたからです。したがって、<br />経済のバランスを反映しておらず、２００８年のリーマン・ショ<br />ックで円キャリー取引は一気に巻き戻されてしまったからです。<br />これによって、白川日銀が急激な円高・ドル安が起こり、もがき<br />苦しむことになるのです。<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０５８］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●大円安相場と注意すべき円キャリートレードの巻き戻し<br />　　───────────────────────────<br />　　　ドル／円は２０２２年９月７日のＮＹ市場で一時１４５円<br />　　に迫る水準まで値下がりした。１９９８年８月以来の２４年<br />　　ぶりの円安ドル高水準となっている。<br />　　　来年４月の黒田東彦日本銀行総裁の任期満了もにらみ、市<br />　　場では日銀の政策修正に対する思惑がくすぶり続けているが<br />　　政府債務の多い日本は、「金利を上げたくても上げられない<br />　　国」なのである。日本がＢ級の新興市場のように見える急激<br />　　な円安に対して日銀は何も問題がないと見ていることを世界<br />　　に示すためにオペで対応した。<br />　　　日本人は今、「給料は上がらないが物価は上がる」という<br />　　典型的なスタグフレーションの渦中にいるのである。公的債<br />　　務の対ＧＤＰ（国内総生産）比の限界は２５６％程度と言わ<br />　　れ、１９４０年代に英国が一度経験しているだけである。公<br />　　的債務の対ＧＤＰ比２５６％で少子高齢化が進む日本は、金<br />　　利が上がれば厳しい事態を迎える。<br />　　　２４年前の１９９８年も為替が大きく動いた一年だった。<br />　　２月に一時１３０円を割り込んだドル／円は３月、４月、５<br />　　月と上昇を続け、６月には１４０円を抜け、その後１週間ほ<br />　　どで　　一気に、１４６円まで上昇。８月には１４７円台ミ<br />　　ドルまでドルが買われ、そこでピークアウトし反転、１０月<br />　　にはほんの数日のうちに３０円近くも円高が進む目まぐるし<br />　　さであった。後にも先にも１９９８年のようなすさまじい円<br />　　高相場を筆者は体験したことがない。<br />　　　　<a href="https://media.rakuten-sec.net/articles/-/38827" target="_blank">https://media.rakuten-sec.net/articles/-/38827</a><br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E799BDE5B79DE696B9E6988EE58583E697A5E98A80E7B78FE8A381.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="白川方明元日銀総裁.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E799BDE5B79DE696B9E6988EE58583E697A5E98A80E7B78FE8A381-thumbnail2.jpg" width="105" height="150" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E799BDE5B79DE696B9E6988EE58583E697A5E98A80E7B78FE8A381-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">白川方明元日銀総裁</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「『ミセス・ワタナベ』は何を意味するか」(第６０４７号）</title>
<description>　１１月１４日の日経の朝刊に、金利低下の記事が出ています。同日発表による１０月の米ＣＰＩ（消費者物価指数）の伸びは、事前予想を大きく下回り、ＦＲＢがさらに追加値上げをする可能性がほぼなくなったといえます。これに加えて長期金利の指標になる１０年物国債利回は４・４％台前半になり、約１カ月半ぶりの低水準を記録しています。関連記事は、以下の通りです。─────────────────────────────◎緩む米物価高、金利低下／ドル全面安、円１５０円台　利上げ観測ほぼゼロに／　米..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-20T00:00:00+09:00</dc:date>
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　１１月１４日の日経の朝刊に、金利低下の記事が出ています。<br />同日発表による１０月の米ＣＰＩ（消費者物価指数）の伸びは、<br />事前予想を大きく下回り、ＦＲＢがさらに追加値上げをする可能<br />性がほぼなくなったといえます。これに加えて長期金利の指標に<br />なる１０年物国債利回は４・４％台前半になり、約１カ月半ぶり<br />の低水準を記録しています。関連記事は、以下の通りです。<br />─────────────────────────────<br />◎緩む米物価高、金利低下／ドル全面安、円１５０円台<br />　利上げ観測ほぼゼロに／<br />　米インフレの高止まりを警戒していた金融市場に安堵が広がっ<br />た。１４日発表の１０月の米消費者物価指数（ＣＰＩ）の伸びは<br />事前予想を下回り、市場が織り込む米連邦準備理事会（ＦＲＢ）<br />の追加利上げ確率はほぼゼロになった。米長期金利の低下を起点<br />に投資家心理が好転し、世界的に株式が買われた。<br />　　　　　　──２０２３年１１月１６日付、日本経済新聞より<br />─────────────────────────────<br />　りそなへの公的資金注入を中心に「金融再生プログラム」を推<br />進し、目標を前倒しで達成した竹中プランによって、日経平均株<br />価は上昇に転じます。これによって、巨額の債務を抱えていたダ<br />イエーやカネボウなどは、官民ファンドの「産業再生機構」に引<br />き取られ、姿を消しています。かくして金融機関の不良債権はバ<br />ランスシートから切り離されていったのです。<br />　１９９８年の外為法が改正されています。ＦＸとは、たとえば<br />日本円を米ドルに両替するように、ある国の通貨（お金）を別の<br />国の通貨に交換することを意味し、ＦＸとは次の言葉の略です。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　◎ＦＸ<br />　　　　　　　Foreign Exchange（外国為替）<br />─────────────────────────────<br />　日本でＦＸは「外国為替証拠金取引」とも呼ばれており、取引<br />額の一部に相当する証拠金を預けるだけで「外国為替」の取引を<br />行えるのが大きな特徴です。これは少額で大きな金額の取引がで<br />きることを意味しており、「レバレッジ効果」といわれます。<br />　ここに登場したのは「ミセス・ワタナベ」です。これは、当時<br />の円安トレンドが生み出したものといわれます。しかし、ここで<br />留意しなければならないのは、当時の円安は１９９５年に米ドル<br />／円が７０円台に突入し、超円高に苦しんでいたときのものであ<br />ることです。要するに、ＦＸが行われるのは、日米間に大きな金<br />利差があるときです。<br />　こういうときは少しでも円を売る必要があります。当時に関し<br />て。河浪武史氏の著作には、次の記述があります。<br />─────────────────────────────<br />　日本の個人投資家が世界の外為市場でカを持ったのは、低金利<br />の円を借り入れて高金利のドルなどに投資する「円キャリートレ<br />ード」の環境があったからだ。福井日銀は量的緩和の長期維持を<br />打ち出していた。一方で、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）はＩＴバ<br />ブル崩壊の傷が癒え、１００％まで下がった政策金利を急ピッチ<br />で引き上げようとしていた。グリーンスパン議長（当時）、０４<br />年に利上げを再開して１７会合連続の金融引き締めを断行する。<br />０６年には政策金利は５・２５％まで引き上げられた。日米金利<br />差は一気に拡大して、個人の円キャリートレードが爆発的に広が<br />っていく。　　　　　　　　──河浪武史著／日本経済新聞出版<br />　　　　　　　　　『日本銀行／虚像と実像／検証２５年緩和』<br />─────────────────────────────<br />　当時この強固な円高を何とかしなければならないと考えて、国<br />としていろいろな施策を進めています。１９９８年の外為法の改<br />正は、まさにその前提です。つまり、日本の個人投資家に、外債<br />投資を推奨し、少しでも「円売り要因が増える」ような施策が進<br />められていたといえます。そういうとき、英国のエコノミスト誌<br />に、そういう日本人の個人投資家のことを指して、「ミセス・ワ<br />タナベ」という言葉が使われたのです。<br />　ところで、なぜ、「ミセス・ワタナベ」なのでしょうか。日本<br />人を指していることは間違いないですが、なぜ「ワタナベ」なの<br />でしょうか。<br />　日本の姓ランキングを見てみると、日本で最も多い姓は、「サ<br />トウ（佐藤）」、次いで「スズキ（鈴木）」、「（タカハシ）高<br />橋」とよく耳にする姓が次のように続くのです。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　１位：・・　佐藤　　　　６位：渡辺<br />　　　　　　２位：・・　鈴木　　　　７位：山本<br />　　　　　　３位：・・　高橋　　　　８位：中村<br />　　　　　　４位：・・　田中　　　　９位：小林<br />　　　　　　５位：・・　伊藤　　　１０位：加藤<br />─────────────────────────────<br />　これによると、「ワタナベ」は第６位です。検証されていませ<br />んが、外為法改正に伴い、主要各国へ根回しのために動いていた<br />当時の財務省担当者の名前が「ワタナベさん」だったらしいとい<br />う説もあります。<br />　それは別として、問題は、この「ミセス・ワタナベ」が何をし<br />ているかです。彼らは複数の集団で、ドル相場が下落するとドル<br />を買い、相場が上昇すると売りを出すのです。一方、米国投資家<br />は、下落局面で売り続ける順張り派が多いため、逆張りの買いに<br />戸惑ってしまうことがよくあるといいます。<br />　それでは、「ミセス・ワタナベ」の正体とは何でしょうか、そ<br />れは次の通りです。<br />─────────────────────────────<br />　①ヘッジファンド、年金基金、銀行など機関投資家　７０％<br />　②個人投資家　・・・・・・・・・・・・・・・・　２０％<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０５７］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●ミセスワタナベ、「介入待ち」で円売り・ドル買いの好機<br />　　うかがう（ＦＸストラテジー）<br />　　───────────────────────────<br />　　　【日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）／長谷部博史】外国<br />　　為替市場で円安・ドル高に歯止めがかからず、円相場は１ド<br />　　ル＝１４８円台と３２年ぶりの安値圏での推移が続く。外国<br />　　為替証拠金（ＦＸ）取引を手掛ける個人投資家「ミセスワタ<br />　　ナベ」にとって現在のドルの水準は「高根の花」。身動きを<br />　　とりづらい今のうちに持ち高を整理して身軽になっておき、<br />　　日本政府・日銀による再度の円買い介入で相場が円高・ドル<br />　　安に振れたらすかさず円売り・ドル買いに動こうと、構えて<br />　　いる様子が透ける。<br />　　　前週発表の米物価指標が市場予想を上回ったことなどを受<br />　　け、１４日のニューヨーク市場で円相場は一時１４８円８６<br />　　銭近辺と１９９０年８月以来３２年ぶりの円安を付けた。米<br />　　連邦準備理事会（ＦＲＢ）による利上げが長期化するとの見<br />　　方から円売り・ドル買いの圧力は強い。１７日の東京市場で<br />　　も円相場は１４８円台後半を中心にじりじりと水準を切り下<br />　　げる場面が目立った。<br />　　個人投資家には、現在の円安・ドル高水準は行き過ぎとの見<br />　　方が多いようだ。ＱＵＩＣＫが１７日算出した１４日時点の<br />　　ＦＸ５社合計（週間）の建玉状況によると、円に対するドル<br />　　の買い比率は４５・２％と前の週から５・８ポイント低下。<br />　　ドルの買い比率が５０％を下回るのは、ＦＲＢによる利上げ<br />　　開始で円安・ドル高が進み始めた３月以来だ。<br />　　　 <a href="https://moneyworld.jp/news/05_00086262_news" target="_blank">https://moneyworld.jp/news/05_00086262_news</a><br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E3808CE3839FE382BBE382B9E383BBE383AFE382BFE3838AE38399E3808DE382A4E383A1E383BCE382B8.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="「ミセス・ワタナベ」イメージ.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E3808CE3839FE382BBE382B9E383BBE383AFE382BFE3838AE38399E3808DE382A4E383A1E383BCE382B8-thumbnail2.jpg" width="150" height="135" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E3808CE3839FE382BBE382B9E383BBE383AFE382BFE3838AE38399E3808DE382A4E383A1E383BCE382B8-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">「ミセス・ワタナベ」イメージ</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「竹中大臣のやったことは正しいか」(第６０４６号）</title>
<description>　速水優日銀総裁は、就任が１９９８年３月、退任が２００３年３月までです。その頃になると、政府と日銀との関係は相当ギャクシャクしたものになっていったのです。２０００年８月のゼロ金利解除によっても景気は回復しないし、２００１年３月に量的緩和を導入したものの、日本経済はデフレの泥沼に沈んで、なかなか脱却できないでいたからです。　そして福井俊彦氏が日銀の総裁になると「ミセス・ワタナベ」が話題になります。当時日本の政策金利は０・５％という過去最低水準にあり、そのため世界経済は、日銀にあ..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
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　速水優日銀総裁は、就任が１９９８年３月、退任が２００３年<br />３月までです。その頃になると、政府と日銀との関係は相当ギャ<br />クシャクしたものになっていったのです。２０００年８月のゼロ<br />金利解除によっても景気は回復しないし、２００１年３月に量的<br />緩和を導入したものの、日本経済はデフレの泥沼に沈んで、なか<br />なか脱却できないでいたからです。<br />　そして福井俊彦氏が日銀の総裁になると「ミセス・ワタナベ」<br />が話題になります。当時日本の政策金利は０・５％という過去最<br />低水準にあり、そのため世界経済は、日銀にある取引の片棒を担<br />がせつつあったのです。これについては後で述べます。<br />　経済の低迷は相変わらずで、日銀としては、資金供給の目詰ま<br />りと見定めています。つまり、日銀がいくら資金を供給しても、<br />日銀当座預金が積み上がるだけで、不良債権に苦しむ金融機関は<br />どうしても融資を伸ばせない状態だったのです。<br />　当時は小泉純一郎政権であり、郵政民営化の実現に挑んでいた<br />のです。小泉首相は派閥を完全に無視した人事を行っており、閣<br />僚にはユニークな人材も多くいました。そして「改革なくして成<br />長なし」が小泉政権の旗印であります。<br />　その閣僚の一人に竹中平蔵氏がいます。竹中大臣の正式な名称<br />は「内閣府特命担当大臣（金融経済財政政策）」です。これは、<br />ある特命を有する大臣であり、小泉首相の意見を聞いて、実行に<br />移す任務を帯びています。重要任務です。<br />　竹中平蔵大臣は、日本経済のために、実に素晴らしい仕事を成<br />し遂げており、日本経済のバブルの後始末を周囲が猛然と反対す<br />るなかでやり遂げています。しかし、そういう大仕事をした竹中<br />平蔵氏の評判は必ずしも良くないのです。<br />　一体彼は何をしたのでしょうか。<br />　竹中大臣は、当時の日本の大手銀行の不良債権比率は８・４％<br />でしたが、これを２年半で半減させる「金融再生プログラム／竹<br />中プラン」を打ち出し、それを敢然と実行したのです。多くの反<br />対がありましたが、権限は小泉首相から得ており、それを使った<br />のです。彼は政治家ではなく、学者であり、普通の永田町の常識<br />にはとらわれず、やる必要のあることを断行しています。<br />　２００３年４月のことです。日経平均株価はバブル崩壊後の最<br />安値７６０７円を記録します。りそなショックです。政府はこれ<br />に対して、りそな銀行への公的資金投入が発表されると、それま<br />での下落を打ち消すかのように急回復したのです。そうです。日<br />本経済に薄明かりが見えるようになったのです。政府が電撃的に<br />りそな銀行に公的資金を注入する再建策を発令し、これに対応し<br />たのです。<br />　政府が銀行に公的資金を注入することは、その銀行を国有化す<br />ることを意味します。銀行としては、当然のことながら、はげし<br />く反対し、抵抗します。なぜかというと、りそな銀行は自己資本<br />を積んでいなかったわけではなく、監査法人からのアドバイスを<br />受けて対応していたからです。竹中大臣は、専門家であり、その<br />内容を厳正監査するよう監査法人に求めたのです。<br />　監査法人はこれをやっていなかったといわれます。もし、国有<br />化が強行されると、当然監査法人もただでは済まなくなります。<br />こういうやり取りが毎日テレビで報道され、何か大変なことが起<br />きていると国民は感じたものです。ＥＪの発刊は、１９９８年の<br />ことですから、この問題を取り上げています。りそな銀行は自己<br />資本をどのように処理したのでしょうか。河浪武史氏は、次のよ<br />うに述べています。<br />─────────────────────────────<br />　りそなの実質国有化の引き金となったのは、監査法人の厳格監<br />査だった。りそなは不良債権処理に伴う税金の先払いを「繰り延<br />べ税金資産」として自己資本に計上していた。「竹中プラン」は<br />その内容を厳しく監査するように求めていた。国内銀行であるり<br />そなの自己資本比率は４％を上回れば間蓮がなかったが、２００<br />３年５月の連休明けになって監査法人から過大計上の可能性があ<br />ると指摘がなされる。<br />　竹中氏がそうした動きを知ったのは、５月７日だったという。<br />自己資本比率が４％を切ることになれば、預金保険法にしたがっ<br />て公的資金の注入が必要になる。竹中氏は小泉首相にりそなへの<br />公的資金注入の了解を内々に得て、事務方にも水面下で実質国有<br />化を準備するよう指示する。──河浪武史著／日本経済新聞出版<br />　　　　　　　　　『日本銀行／虚像と実像／検証２５年緩和』<br />─────────────────────────────<br />　しかし、りそな銀行はなかなか認めない。しかし、竹中大臣は<br />監査法人の決断を促すために監査法人に対して、「過去の監査と<br />の食い違いについての責任は問わない」というメッセージを送り<br />監査法人は最終的にはりそなが求めていた繰り延べ税金資産の５<br />年分の計上を認めない判断を下しています。<br />　政府は「金融危機対応会議」を開いて、りそなへの公的資金の<br />注入を決定しています。このように、必要だと思ったら、どんな<br />手段でも使って目的を果たすというのが竹中平蔵氏のやり方であ<br />り、とても冷たいように感ずるが、現在のりそなを含めて日本の<br />銀行の状況を見ると、やはりあのときの処置は間違っていなかっ<br />たのであると確信を持てるようになってきています。<br />　「竹中プラン」は、主要銀行の不良債権比率を２年半で半減さ<br />せるというものでしたが、２００５年３月期には前倒しで目標を<br />達成しています。これによって、バブル経済の処理にしっかりと<br />したメドが立ち、少しずつではあるものの、景気も回復しつつあ<br />ったといえます。<br />　これによって、生み出されたのが円安トレンドです。この円安<br />トレンドに乗って、「ミセス・ワタナベ」が増殖を始めることに<br />なります。この「ミセス・ワタナベ」とは一体何者なのでしょう<br />か。具体的な人物なのでしょうか。それとも何らかの経済現象な<br />のでしょうか。次回のＥＪで解明します。<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０５６］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●不良債権処理後の日本「疲れるほど改革せず」竹中平蔵<br />　　───────────────────────────<br />　　　りそなグループへの公的資金の投入が決まってから２０年<br />　　金融システムの安定を取り戻すために当時の関係者は、何を<br />　　考え、どのように行動したか。小泉純一郎政権で金融担当相<br />　　として不良債権処理を主導した竹中平蔵慶大名誉教授に聞い<br />　　た。<br />　　――第１次小泉内閣が２００１年に発足しました。不良債権<br />　　の処理が進まず、どう解決するかに＜焦点が当たりました。<br />　　「バブル崩壊後に日本経済が低迷したのは、当面の需要拡大<br />　　のみを行ってバランスシート調整をしっかりやらなかったか<br />　　らだ。世界２位の経済規模だった日本の政府が不良債権をき<br />　　ちんとwrite-off（処理）しなければ、世界が日本をwrite-<br />　　offするという危機感が広がっていた」<br />　　　「経済財政担当相に就任して最初に『骨太の方針』を作っ<br />　　たときも『不良債権の処理が一丁目一番地』と書いた。本来<br />　　やるべき処理が１０年以上遅れてしまっていた。私は学者と<br />　　して理屈で考えていたが、小泉首相も同じように判断してい<br />　　た」<br />　　――翌年に金融担当相を兼務して「金融再生プログラム」を<br />　　打ち出すことで銀行に徹底した不良債権処理を迫りました。<br />　　銀行からは猛烈な批判もありました。どういう考えで銀行と<br />　　対峙したのでしょうか。<br />　　　「私がやったのは大胆なことではなく普通のことだ。資産<br />　　査定をしっかりやって不良債権がどれだけあるのかを明確に<br />　　したうえで資本不足なら増強してもらう。それができない金<br />　　融機関には場合によっては公的資金の注入も選択肢だった」<br />　　　　　　　　──２０２３年５月１６日／日本経済新聞より<br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E7ABB9E4B8ADE5B9B3E894B5E685B6E5BF9CE5A4A7E5ADA6E5908DE8AA89E69599E68E88.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="竹中平蔵慶応大学名誉教授.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E7ABB9E4B8ADE5B9B3E894B5E685B6E5BF9CE5A4A7E5ADA6E5908DE8AA89E69599E68E88-thumbnail2.jpg" width="150" height="115" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E7ABB9E4B8ADE5B9B3E894B5E685B6E5BF9CE5A4A7E5ADA6E5908DE8AA89E69599E68E88-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">竹中平蔵慶応大学名誉教授</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「ゼロ金利から量的金融緩和へ」(第６０４５号）</title>
<description>　おっかなびっくりで、世界で初めてゼロ金利を実行し、慌てて解除した感のある速水日銀総裁。２０００年８月のゼロ金利解除は長く日銀にトラウマとして傷を残すことになります。なかでも痛烈な日銀に対する批判は、「あのときの拙速な利上げが、その後の長期デフレの要因になった」とするものでしょう。　２００１年３月１９日、日銀政策決定会合が世界同時株安が進むなかで行われています。日銀としては、金利を下げることに失敗した以上、世界的にも前例のない「量的金融緩和」を発動するしかない状況に追い込まれ..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-14T00:00:00+09:00</dc:date>
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　おっかなびっくりで、世界で初めてゼロ金利を実行し、慌てて<br />解除した感のある速水日銀総裁。２０００年８月のゼロ金利解除<br />は長く日銀にトラウマとして傷を残すことになります。なかでも<br />痛烈な日銀に対する批判は、「あのときの拙速な利上げが、その<br />後の長期デフレの要因になった」とするものでしょう。<br />　２００１年３月１９日、日銀政策決定会合が世界同時株安が進<br />むなかで行われています。日銀としては、金利を下げることに失<br />敗した以上、世界的にも前例のない「量的金融緩和」を発動する<br />しかない状況に追い込まれていたのです。<br />　何をどうしようとしたのでしょうか。要点を簡単に述べるため<br />政策の骨子を明らかにしておきます。<br />─────────────────────────────<br />　①金融調節の誘導目標を、無担保コール翌日物金利から日銀当<br />　　座預金残高に変更<br />　②日銀当座預金残高を１兆円程度積み増し、５兆円程度にする<br />　③日銀当座預金の円滑な供給に必要な場合は、長期国債の買い<br />　　入れを増額<br />　④量的緩和により、翌日物金利は従来の誘導目標の０・１５％<br />　　から低下し、ゼロ％近辺で推移<br />　⑤新しい金融調節は消費者物価指数の前年比上昇率が安定的に<br />　　ゼロ％以上になるまで継続<br />　⑥今回の措置が効果を発揮するには、不良債権問題の解決など<br />　　金融・経済・産業面の構造改革が必要<br />　　　　　　　　　　　　　──河浪武史著／日本経済新聞出版<br />　　　　　　　　　『日本銀行／虚像と実像／検証２５年緩和』<br />─────────────────────────────<br />　重要なポイントは、金融調節の誘導目標を「金利」から「日銀<br />当座預金残高」に変更したことです。日銀当座預金というのは、<br />民間銀行が、資金の決済や預金の支払いに備えて、日銀に預けて<br />おく資金のことです。当時の資金量は「４兆円」でしたが、量的<br />緩和で、銀行にあと１兆円分の余剰資金を積ませて、６兆円にす<br />ることにしたのです。<br />　目的は、日銀当座預金には原則として利息は付かないので、当<br />座預金に積み上がる量的金融緩和で膨らんだ資金を引き出し、貸<br />し付けや投資に回して利回りを得られる資金は回るだろという甘<br />い判断がそこにあったのです。要するに、日銀当座預金を増やせ<br />ば、いわゆる市中に出回るマネーストックは増加すると考えてい<br />たのです。<br />　しかし、その人の決定会合では、審議議員たちの間では、次の<br />ような不安が渦巻いていたのです。<br />─────────────────────────────<br />植田委員：期待インフレ率が上がって、金利が上がっていったり<br />　景気がよくなっていくとなれば良いが、ならないと地獄になる<br />武富委員：そう、地獄だ。もっともっともっとということになる<br />植田委員：願わくは、このようなことを意味がないなと途中で納<br />　得してくれることを期待することではないか<br />　　　　　　　──河浪武史著／日本経済新聞出版の前掲書より<br />─────────────────────────────<br />　これら審議員たちの不安は的中するのです。まさに「地獄」が<br />はじまったのです。日銀当座預金の目標は、当初は５兆円でした<br />が、その後追加策が次々と求められるようになり、当座預金残高<br />の目標（当初５兆円）や長期国債のむ買い入れ額（当初月４００<br />０億円）は、徐々に引き上げられ、２００３年の速水日銀総裁の<br />退職時には、次のようになっていたのです。<br />─────────────────────────────<br />　　当座預金残高目標目標　・・・　　１７兆円～２２兆円<br />　　長期国債買い入れ総額　・・・　　　１兆２０００億円<br />─────────────────────────────<br />　速水日銀総裁の任期は１９９８年～２００３年の５年です。任<br />期中の２００１年の量的緩和の発動以降、「ミセス・ワタナベ」<br />という名前が世界中を席巻するようになるのです。「ミセス・ワ<br />タナベ」──このような言葉を聞いたことがあるでしょうか。<br />　日本人を指すのは間違いありませんが、なぜ、「タナカ」でも<br />「スズキ」でもなく、「ワタナベ」なのでしょうか。その「ミセ<br />ス・ワタナベ」が何をしたのでしょうか。この名前が出てきたと<br />き、円が投機マネーとして、大きく使われるようになっていたの<br />です。そういう２００３年月３月、日銀総裁は早見優氏から、福<br />井俊彦氏に交代したのです。<br />　福井俊彦氏は、１９５７年日銀に入行し、１９９８年に施行し<br />た新日銀法の詳細設計を日銀側で担った人物です。福井俊彦総裁<br />は総裁に就任するや５日後の２００３年３月２５日に、新日銀法<br />下で初めての臨時の金融政策決定会合を開催しています。この時<br />期、日銀と政府──小泉純一郎政権との間がどうなっていたかに<br />ついて、河浪武史は次のように書いています。<br />─────────────────────────────<br />　速水前体制で政府と日銀の関係はぎくしやくしていた。００年<br />８月のゼロ金利解除と、その後の景気後退が最大の要因だ。０１<br />年２月に量的緩和を導入したが、２年たっても、日本は止まらぬ<br />デフレに苦しんでいた。速水氏は金融緩和に慎重姿勢をみせるこ<br />ともあり、政府は「動かぬ日銀」へのいらだちを募らせていた。<br />　臨時会合の表向きの理由は、イラク戦争による市場混乱の回避<br />だった。其の目的は、前体制からの転換をアピールし、デフレ脱<br />却へ小泉純一郎政権との協調を演出することにあった。臨時会合<br />ではこんなやりとりがなされたという。<br />　　　　　　　──河浪武史著／日本経済新聞出版の前掲書より<br />─────────────────────────────<br />　福井総裁の特色は動く日銀」です。資金供給の強化を決めると<br />ともに、執行部に対して量的緩和の枠組みの強化に向けた論点整<br />理を指示し、実行する──こういう点において、小泉政権と息は<br />合っていたといえます。──［物価と中央銀行の役割／０５５］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●ゼロ金利導入後も、急激な円高への対応策を幅広く議論＝<br />　　日銀政策会合９９年９月議事録<br />　　───────────────────────────<br />　　　［東京／２８日＝ロイター］　日銀は２０１０年１月２８<br />　　日、１９９９年７月から１２月までの金融政策決定会合議事<br />　　録を発表した。日銀は９９年２月にゼロ金利政策に踏み切っ<br />　　たが、９月２１日の決定会合直前には、急激な円高に対して<br />　　何らかの追加的緩和措置が発表されるのではないかとの強い<br />　　期待感が市場から出ていた。同日の議事録では、円高への強<br />　　い危機感のもと、マネタイゼーションの可能性も含めて、幅<br />　　広く活発な議論が行われていたことがわかった。<br />　　　当時は小渕政権のもとで、８月後半に１ドル＝１１０円を<br />　　割れ、円高が急激に進んだ。９月１６日には、速水優日銀総<br />　　裁と宮沢喜一蔵相の会談が行われ、共に事態に対処していく<br />　　ことで意見の一致をみたが、その直前には１０３円台となっ<br />　　た。会談後は１０８円台に戻したが、日銀金融政策決定会合<br />　　直前には１０６円台へと再び円高が進んだ。<br />　　　こうしたなか、市場からは、量的緩和や為替介入の非不胎<br />　　化など、何らかの緩和策を日銀が発表するのではないか──<br />　　との観測が強まった。しかし日銀は「当面の金融政策運営に<br />　　関する考え方」との異例のステートメントを発表したものの<br />　　追加策は発表しなかった。会合直後から、失望感からさらに<br />　　円高が進行、９月後半には７カ国財務相・中央銀行総裁会議<br />　　（Ｇ７）も開催されたが、円高は止まらず、１１─１２月に<br />　　平均で１０２円台を付けたのち、２０００年１月にようやく<br />　　１０６円台に戻した。　　　　　──リクルートのリポート<br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E7A68FE4BA95E4BF8AE5BDA6E58583E697A5E98A80E7B78FE8A381.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="福井俊彦元日銀総裁.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E7A68FE4BA95E4BF8AE5BDA6E58583E697A5E98A80E7B78FE8A381-thumbnail2.jpg" width="150" height="126" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E7A68FE4BA95E4BF8AE5BDA6E58583E697A5E98A80E7B78FE8A381-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">福井俊彦元日銀総裁</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「どうして消費税を減税できないか」(第６０４４号）</title>
<description>　岸田政権が依然としてピリッとしません。そして、どうやら岸田総理は、「年内に解散はしない」という自らの意思を自民党幹部に伝えたといわれています。　岸田首相は、「人の話を誰よりも熱心に聴く」ということを自らいい、人から話を聞くとき小さなノートを出して、メモをとっています。しかし、案外岸田総理は、人の意見は聴くものの、本当にやりたいことは自分の意志で決めています。それは、かなり頑固であり、一徹そのものです。　どうしてこうなってしまうのでしょうか──それは、首相ご本人が経済というも..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-13T00:00:00+09:00</dc:date>
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　岸田政権が依然としてピリッとしません。そして、どうやら岸<br />田総理は、「年内に解散はしない」という自らの意思を自民党幹<br />部に伝えたといわれています。<br />　岸田首相は、「人の話を誰よりも熱心に聴く」ということを自<br />らいい、人から話を聞くとき小さなノートを出して、メモをとっ<br />ています。しかし、案外岸田総理は、人の意見は聴くものの、本<br />当にやりたいことは自分の意志で決めています。それは、かなり<br />頑固であり、一徹そのものです。<br />　どうしてこうなってしまうのでしょうか──それは、首相ご本<br />人が経済というものがわかっていないからです。首相は「国民一<br />人当たり４万円の所得税の定額減税」、住民税未払い世帯には、<br />「世帯当たり７万円給付」を自分の口で説明しています。このプ<br />ランは、木原前官房副長官が首相にアドバイスしたものとされて<br />いますが、きっと岸田首相は増税批判が激しくなっていたときで<br />もあり、「これはいける」と考えたのでしょう。<br />　さっそく実現に向けて政策化の指示を行ったのです。所得税減<br />税は、「１回で終わりか、恒久減税か」が議論されるものなので<br />す。橋本政権においでも同様のことが起きています。橋本減税に<br />ついては、１１月３日付の東京新聞の次の記事があります。<br />─────────────────────────────<br />　岸田文雄内閣と同じ定額減税を行ったのは橋本龍太郎内閣だ。<br />アジア通貨危機や山一証券などの破綻で金融不安が広まった９７<br />年１２月、橋本氏は急きょ減税を表明し、翌年２月からスピード<br />実施した。だが、９８年の参院選で減税の恒久化を巡り、発言が<br />迷走し、自民党は惨敗し。退陣に追い込まれた。当時を知る与党<br />の税制調査会関係者は「表明２カ月で減税は快挙だったが、その<br />後の発言が首を絞めた」と振り返る。<br />　　　　　　　　　──２０２３年１１月３日付、東京新聞より<br />─────────────────────────────<br />　所得税の定額減税には、このような大失敗があったのです。そ<br />の後、どうなったかというと、橋本氏の後を継いだ小渕恵三首相<br />は「恒久的な減税」として、定率減税（２０％）に変更し、２０<br />０５年に小泉純一郎首相が全廃を決定。それでも０７年まで続い<br />ています。<br />　岸田首相としては、当然そのことを知っていたはずであるし、<br />もっと慎重に行うべきであったといえます。鈴木財務相、宮沢税<br />調会長が「減税は１回限り」を繰り返し、主張するのは、この橋<br />本政権の失敗があったからであると思われます。それでは、岸田<br />政権は、どうすべきだったのかです。<br />　ＥＪでは、たびたび取り上げていますが、産経新聞特別記者で<br />ある田村秀男氏の夕刊フジのコラム「田村秀男／お金は知ってい<br />る」を参考にして述べることにします。<br />　「エンゲル係数」をご存知ですか。<br />　「エンゲル係数」は、経済的なゆとりを示すものといわれてい<br />ます。エンゲル係数は、家計の消費支出にしめる食料費の比率の<br />ことです。添付ファイルの上のグラフを参照してください。<br />　日本のエンゲル係数は、１９５０年代はじめの５０％台から下<br />がり続け、１９７０年代には３０％、９０年代には２５％を切っ<br />ています。しかし、２０１５年あたりから少しずつ上がり始め、<br />コロナ禍の２２年は２６％を超え、２０１３年に入ると、３１％<br />に達しています。これは、円安によるコストプッシュインフレが<br />原因です。<br />　棒グラフは、家計の消費支出を表しています。２０２３年は実<br />質賃金が前年より大きく落ち込んでおり、物価の値上がりに賃上<br />げが追いつかず、消費を減らさざるを得ない状況がよく読み取れ<br />ると思います。棒グラフのうち、色の薄い棒は、食料消費の割合<br />を表していますが、その上昇は激しく、４月以降は８％台、９月<br />には、９％に達しています。しかし、食料品は、たとえ価格が上<br />がっても、食べ物を減らすことはきわめて困難です。<br />　添付ファイルの下のグラフをご覧ください。この折れ線グラフ<br />は、円相場と消費者物価の関係を示しています。青い折れ線グラ<br />フは消費者物価指数、赤い折れ線グラフは、食料品価格を示して<br />います。これによると、日本の物価の上昇率はせいぜい４％程度<br />であるものの、食料の値上がりは急速であり、９月には９％に達<br />しています。国民が求めているのは、この値上げを何とかしてく<br />れということです。それなら、消費税の軽減税率（食料品などは<br />８％）を暫定的にでもゼロにするのがいいのです。<br />　食料品であれば、財務省のいう買い控えは起きないし、税法改<br />正に多少時間がかかっても実質的な可処分所得の増加につながる<br />ので、国民は歓迎するはずです。そのうえで、非住民税世帯には<br />世帯当たり一定の給付金を支給すれば、個人消費は上昇するはず<br />てす。しかし、財務省はそれがわかっていてもやろうとしないの<br />です。一番良いと思われる方法があるにも関わらず、ザイム真理<br />教化しているからです。田村秀男氏は次のように述べています。<br />─────────────────────────────<br />　現実に、自民党の若手議員らによる「責任ある積極財政を推進<br />する議員連盟」は１０月早々にまとめた消費税減税案で食料品課<br />税ゼロを盛り込んだが、岸田政権は一蹴した。背景には近い将来<br />の消費税増税をもくろんでいる財務省の思惑がある。政府の政策<br />が的外れだと、問題をさらにこじらせる。（中略）<br />　今の円安は米の高金利と日本の超低金利の格差が広がっている<br />からだとは、だれもが知る。外国の投資ファンドを中心とする投<br />機勢力はあやふやな日銀政策につけ込んで、国債と外国為替市場<br />を席巻している。投機に対抗するなら、マイナス金利の解消や、<br />大幅な長期金利上昇を容認するしかないが、住宅ローン金利の大<br />幅上昇、さらに企業の設備投資意欲を減退させる。脱デフレの芽<br />は潰れてしまう。その場しのぎの日銀政策の修正では円安阻止も<br />脱デフレも不可能なのが現実なのだ。　　　　　──田村秀男氏<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０５４］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●消費税減税「できない理由」総崩れ<br />　　───────────────────────────<br />　　　自民党や公明党は消費税減税を求める国民多数の声に対し<br />　　「消費税は社会保障財源になっている」などといって拒否し<br />　　ています。１９日放送のＮＨＫ「日曜討論」では自民党の高<br />　　市早苗政調会長が「消費税の使途というのは、年金・医療・<br />　　介護・子育て、こういった社会保障に限定されている」「法<br />　　人税の引き下げに流用されているかのようなデタラメを公共<br />　　の電波でいうのはやめていただきたい」などと発言。<br />　　　税財政の実態からみればこの発言こそデタラメです。たし<br />　　かに消費税法第１条には消費税収について「年金、医療及び<br />　　介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要<br />　　する経費に充てる」とあります。しかし、この規定は、消費<br />　　税が導入されたときにはありませんでした。消費税導入から<br />　　２０年以上たった２０１２年、消費税率を５％から１０％に<br />　　段階的に引き上げる法律を決めたときに増税の言い訳として<br />　　持ち込まれたものです。　　　　　　──「しんぶん赤旗」<br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E3808CE58686E79BB8E5A0B4E381A8E6B688E8B2BBE88085E789A9E4BEA1EFBC8FE382A8E383B3E382B2E383ABE4BF82E695B0E3808D.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="「円相場と消費者物価／エンゲル係数」.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E3808CE58686E79BB8E5A0B4E381A8E6B688E8B2BBE88085E789A9E4BEA1EFBC8FE382A8E383B3E382B2E383ABE4BF82E695B0E3808D-thumbnail2.jpg" width="122" height="150" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E3808CE58686E79BB8E5A0B4E381A8E6B688E8B2BBE88085E789A9E4BEA1EFBC8FE382A8E383B3E382B2E383ABE4BF82E695B0E3808D-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">「円相場と消費者物価／エンゲル係数」</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「初めてゼロ金利を実施した速水総裁」(第６０４３号）</title>
<description>　２０２３年１１月８日付の日本経済新聞に「隠れ円安」が取り上げられています。「隠れ円安」とは何でしょうか。該当記事のリードを再現します。─────────────────────────────◎対ドル以外円安止まらず　円キャリー取引が拡大　対ユーロで１５年ぶり安値圏　対シンガポール３８年ぶり　外国為替市場で、円が米ドル以外の通貨に対して下落する「隠れ円安」が進んでいる。対ユーロでは約１５年ぶり安値圏、対シンガポールドルではおよそ３８年ぶりの安値圏に沈む。投資家心理の重荷だっ..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-10T00:00:00+09:00</dc:date>
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　２０２３年１１月８日付の日本経済新聞に「隠れ円安」が取り<br />上げられています。「隠れ円安」とは何でしょうか。該当記事の<br />リードを再現します。<br />─────────────────────────────<br />◎対ドル以外円安止まらず　円キャリー取引が拡大<br />　対ユーロで１５年ぶり安値圏　対シンガポール３８年ぶり<br />　外国為替市場で、円が米ドル以外の通貨に対して下落する「隠<br />れ円安」が進んでいる。対ユーロでは約１５年ぶり安値圏、対シ<br />ンガポールドルではおよそ３８年ぶりの安値圏に沈む。投資家心<br />理の重荷だった米金利の上昇が一服し、低金利の円を借りて高金<br />利通貨で運用する「円キャリー取引」が拡大。弱い円は当面続く<br />との見方が目立つ。<br />　　　　　　　──２０２３年１１月８日付、日本経済新聞より<br />─────────────────────────────<br />　円は、１０月３１日には「１ドル＝１５１円７４銭」と、今年<br />最安値をつけたものの、７日の東京外国為替市場では「１ドル＝<br />１５０円近傍」で推移するようになっています。この１円以上の<br />円高水準によって、少なくとも日米金利差の拡大は一応止まった<br />ものと考えてよいと思います。<br />　しかし、それはドルに対してのものであり、他の通貨に関して<br />は安値更新が相次いでいます。これが「隠れ円安」です。この傾<br />向に対して、野村証券・後藤祐次郎チーフ為替ストラテジストは<br />次のように述べています。<br />─────────────────────────────<br />　為替を含めた市場のボラティリティー（変動率）が低下したこ<br />とで、円キャリー取引の魅力が上がった。<br />　　　　　　　──２０２３年１１月８日付、日本経済新聞より<br />─────────────────────────────<br />　ここで「円キャリー取引」について知る必要があります。これ<br />に関しては、少し歴史を振り換える必要があります。「ミセス・<br />ワタナベ」についても触れる必要があります。<br />　日本がデフレに入る直前の１９９８年夏のことです。このとき<br />マクドナルドはハンバーガーを平日限定で６５円に値下げしてい<br />ます。同社のハンバーガーの価格は、１９９５年時点で２１０円<br />だったので、来日３年で７０％も価格を下げたことになります。<br />　ちょうどその頃、ユニクロが原宿店を出して１９００円のフリ<br />ースを全国的なブームに仕立てています。この価格破壊に消費者<br />は、大行列を作ったものです。<br />　一見「良い物価下落」に見えますが、そうはならなかったので<br />す。なぜなら、賃金まで下がってしまったからです。当時の消費<br />者物価指数は、前年同月比で、マイナス０・１％に転落し、１９<br />９９年１１月にはマイナス１・２％まで落ち込み、本格的なデフ<br />レに突入しようとしていたからです。当時の日銀総裁は、速水優<br />氏だったのです。<br />　この速水総裁がゼロ金利をはじめるに至るまでには、さまざま<br />なことがあったのですが、その経緯は後で述べることにして、速<br />水日銀は、１９９９年２月にゼロ金利政策を開始したのです。当<br />時の政策金利は０・２５％であり、金利を下げる余地はきわめて<br />限られていましたが、政策金利は３月初旬には実質０％に到達し<br />ています。<br />　しかし、２０００年８月１１日、速水総裁は、ゼロ金利政策を<br />解除してしまうのです。デフレ脱却に関係のある経済指標のいく<br />つかが、持ち直していたからです。しかし、この８月１１日の金<br />融政策決定会合では、審議委員の間で、多くの混乱があったとい<br />われます。そのなかから、速水総裁と山口泰副総裁と、反対意見<br />を述べた植田和男審議委員（現日銀総裁）の意見を以下に示すこ<br />とにします。<br />─────────────────────────────<br />◎速水優日銀総裁<br />　成長率が著しく高まることは期待しがたいと思うが、少なくと<br />も日本経済はデフレ懸念の払拭が展望できる情勢には至ったもの<br />と判断する。ゼロ金利政策を解除してコール金利を０・２５％前<br />後で推移させるようにすることが可能かつ適当な段階に至ったと<br />考えている。<br />◎山口泰日銀副総裁<br />　需要の弱さによる物価の弱さは大体解消しつつある。物価が弱<br />含みで推移するなら、技術進歩要因とか流通構造の変化要因によ<br />る部分が大きい。<br />◎植田和男審議委員<br />　まだ大きな水準の需給ギャップが存在している。適正金利は若<br />干のマイナスか、ぎりぎりプラスになったぐらいの可能性を否定<br />できない。もう少しはっきりプラスになるまで、ゼロ金利を維持<br />する議論に魅力を感じる。　　　　　　　　　　──河浪武史著<br />　　　　　　　　　『日本銀行／虚像と実像／検証２５年緩和』<br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本経済新聞出版<br />─────────────────────────────<br />　情報によると、植田和男氏がこのときゼロ金利解除に反対票を<br />投じたことが、２３年後の総裁指名のひとつの要素になったとい<br />われています。この速水総裁によるゼロ金利政策解除の意向につ<br />いては、当時の宮沢蔵相も事前に知っており、宮澤蔵相は周知の<br />審議委員に電話で政府は反対を申し入れたといわれます。<br />　しかし、金融政策決定会合では、ゼロ金利政策解除については<br />賛成７票、反対２票（中原委員、植田委員）の賛成多数で正式に<br />決まっています。<br />　この速水総裁による早すぎるゼロ金利解除について、結果責任<br />は免れなかったのです。政府の反対まで押し切って、強行したこ<br />ともあって、日銀には「金融緩和に消極的な中央銀行」のレッテ<br />ルが張られてしまったからです。そしてこれが黒田総裁の異次元<br />金融緩和まで延々と続くことになります。<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０５３］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●禍根残したゼロ金利解除、緊迫の駆け引き明らかに<br />　　日銀議事録<br />　　───────────────────────────<br />　　　日銀は２０１１年１月２７日、２０００年７～１２月に開<br />　　いた政策委員会・金融政策決定会合の議事録を公開した。同<br />　　年８月に日銀は、政府の反対を押し切ってゼロ金利政策を解<br />　　除。緊迫のやり取りが明らかになった。<br />　　　解除に向けて議論を先導したのは、議長の速水優総裁。非<br />　　常措置のゼロ金利政策は、「条件がそろえば元に戻すのが当<br />　　然。そうしないと市場のバイタリティーが出てこない」と持<br />　　論を展開した。<br />　　　そごうが経営破綻した直後の７月は「少し間が悪い」（武<br />　　富将委員）として解除を見送った。８月には株価が落ち着き<br />　　を取り戻し「そごう問題の影響にも、一応見極めがついた」<br />　　（藤原作弥副総裁）として議論が一気に加速。雇用・所得環<br />　　境も改善し、多くの委員が、「デフレ懸念の払拭が展望でき<br />　　るような情勢に至った」と判断。ゼロ金利解除の流れが決ま<br />　　る。正副総裁を含む９人の政策委員のうち、解除に反対した<br />　　のは中原伸之委員と植田和男委員。物価がプラスに転じてい<br />　　ない段階での利上げに異を唱えた中原委員は、「デフレ懸念<br />　　払拭」という抽象的な判断基準を痛烈に批判した。株価など<br />　　を気にした植田委員を藤原副総裁が「できるだけ多くのひと<br />　　の賛同を得たい」と勧誘する一幕もあった。<br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──日本経済新聞<br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E9809FE6B0B4E584AAE58583E697A5E98A80E7B78FE8A381.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="速水優元日銀総裁.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E9809FE6B0B4E584AAE58583E697A5E98A80E7B78FE8A381-thumbnail2.jpg" width="123" height="150" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E9809FE6B0B4E584AAE58583E697A5E98A80E7B78FE8A381-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">速水優元日銀総裁</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「危険水域から脱出できない岸田内閣」(第６０４２号）</title>
<description>　このところ新聞に「金利の話」が多く掲載されます。短期金利は中央銀行の金融政策によって決まりますが、長期金利は、長期資金の需給関係によって決まるもので、物価の変動、短期金利の推移（金融政策）などの長期的な予想で変動します。そういう意味で「長期金利は経済の基礎体温」と呼ばれています。　米国では、その長期金利が下がっています。長期金利は、一時４・８４％程度まで上がっていましたが、それが４・５７％程度まで下がっています。この０・２７％の下げ幅は、８カ月ぶりの大きさなのです。何が起き..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-08T00:00:00+09:00</dc:date>
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　このところ新聞に「金利の話」が多く掲載されます。短期金利<br />は中央銀行の金融政策によって決まりますが、長期金利は、長期<br />資金の需給関係によって決まるもので、物価の変動、短期金利の<br />推移（金融政策）などの長期的な予想で変動します。そういう意<br />味で「長期金利は経済の基礎体温」と呼ばれています。<br />　米国では、その長期金利が下がっています。長期金利は、一時<br />４・８４％程度まで上がっていましたが、それが４・５７％程度<br />まで下がっています。この０・２７％の下げ幅は、８カ月ぶりの<br />大きさなのです。何が起きているのでしょうか。<br />　米国では、このように、市場予想を下回る経済指標の発表が相<br />次いでいます。具体的には、３日発表の１０月米雇用統計で、非<br />農業部門の就業者数は前月から１５万人増えていますが、市場予<br />想では１７万人の増加であり、下回っています。平均時給の伸び<br />も鈍化し、ＦＲＢが１２月のＦＯＭＣにおいて、利上げを見送る<br />根拠にされているといわれます。<br />　これによって今のところ株価の上昇が続いています。米ＦＲＢ<br />のパウエル議長の発言も慎重で、ＦＲＢは、明らかに経済のソフ<br />トランディングを狙っているからです。すなわち、ＦＲＢは、利<br />上げをしてインフレを抑制するが、景気を悪化させず、経済を安<br />定させて、ソフトランディングを成功させつつあります。<br />　この先週末に発表された米国の経済指標がことごとく市場予想<br />を下回ったことから、ＦＲＢの金融引き締めの長期化への懸念が<br />後退したとの判断から、米国では株高が進んでいます。そして、<br />この流れを受け、日本株にも買いが入っています。その結果、日<br />経平均株価は、６日の東京株式市場において、大幅に続伸してい<br />るのです。<br />　しかし、今回の日米およびアジアの株高には留意しなければな<br />らないことがあります。そもそも今回の株高は、米国の長期金利<br />が予想よりも下がったことによって起きています。米ＦＲＢはイ<br />ンフレを抑えようとして短期金利を連続して上げてきています。<br />　金利を上げると、金融を引き締めることになるので、景気が悪<br />くなります。しかし、米国の経済は予想以上に強いので、景気は<br />悪化していません。米経済の強さは、添付ファイルの米国の指標<br />によく表れています。<br />　したがって、もはや米国のインフレはこのまま収束して、今後<br />利上げを行わないので済むのではないかという期待が株価を押し<br />上げているといえます。本来であれば、長期金利は次の理屈で上<br />昇します。<br />　景気がよくなると企業の業績がよくなり、従業員の賃金が上昇<br />して個人消費も活発になります。モノが売れるようになるので企<br />業は設備投資を行う意欲が増し、お金を借りたいと資金需要が高<br />まります。そこで金利の上昇が予想されます。このため、多くの<br />人が今後、景気がよくなると考えるようになれば、長期金利は上<br />がるということになるわけです。また、この逆もあって、景気が<br />悪くなると多くの人が思えば、長期金利は下がることになるので<br />す。景気は人々の気分で変化します。<br />　このように経済はそこそこ悪くないのに、岸田内閣の支持率は<br />落ち込んだままです。これまでの世論調査において、内閣支持率<br />が３０％を下回った調査は次の６つです。一体どこに問題がある<br />のでしょうか。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　◎内閣支持率が３０％を下回った世論調査<br />　　　　　　　　　　　支持する　　　　支持しない<br />　　　　　時事通信　　２６・３％　　　４０・４％<br />　　　　　朝日新聞　　２９・０％　　　６０・０％<br />　　　　　毎日新聞　　２５・０％　　　６８・０％<br />　　　　　　ＡＮＮ　　２６・９％　　　５１・８％<br />　　　　　共同通信　　２８・３％　　　５６・７％<br />　　　　　ＪＮＮ　　　２９・１％　　　６８・４％<br />　　　　　　　　　　　──２０２３年１１月０６日／夕刊フジ<br />─────────────────────────────<br />　なかでも重要なのは、自民党支持層における岸田内閣への支持<br />率です。これは、２０２１年９月の菅義偉内閣の退陣表明時の支<br />持率４９・５％に次ぐ低さです。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　支持率<br />　　　　　　　自民党支持層　　　５２・９％<br />─────────────────────────────<br />　この岸田内閣の低支持率について、政治評論家の有馬晴海氏は<br />次のように指摘しています。<br />─────────────────────────────<br />　防衛増税はじめ増税が既定路線であるにもかかわらず、減税を<br />打ち出したことに、有権者は「選挙目当て」「首相は自分の立場<br />を維持しようとしているだけ」と感じているのだろう。来年は増<br />税論議も控えて状況がさらに厳しくなる中、被害が少ない年内解<br />散を唱える声もあるが、岸田首相は決断できず、来年９月の総裁<br />選をスルーして衆参ダブル選という選択肢をとるのではないか。<br />支持率回復には一時的なバラマキ策ではなく、憲法改正や、北朝<br />鮮問題など、大きな課題に取り組む姿勢も必要かもしれない。<br />　　　　　　　　　　　──２０２３年１１月０６日／夕刊フジ<br />─────────────────────────────<br />　岸田文雄という政治家は、何回も申しているようにもともと増<br />税イメージの強い人です。岸田氏が首相就任時に記者団から「財<br />務省のポチ」といわれているが・・」と聞かれたことがあるくら<br />い財務省寄りといわれています。<br />　そういう人が首相になって、いきなり打ち上げたのが防衛増税<br />であり、増税のイメージが一層濃くなったといえます。それが一<br />転して「４万円の定額減税／非住民税世帯７万円給付」です。選<br />挙目当てとしかいいようがなくなっています。<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０５２］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●定額減税、効果限定的＝ばらまき批判も不可避―─<br />　　───────────────────────────<br />　　　政府が閣議決定した総合経済対策は、１人当たり計４万円<br />　　の定額減税と低所得者層向けの７万円の追加支給が目玉だ。<br />　　必要な財源は計５兆円規模に上るが、公平性を担保した複雑<br />　　な制度設計が求められるほか、経済効果は限定的との見方も<br />　　ある。対象が幅広い減税や追加給付には、ばらまきとの批判<br />　　も避けられそうにない。<br />　　　政府は「成長の成果を国民に適切に『還元』する」として<br />　　来年６月に所得税を３万円、個人住民税を１万円をそれぞれ<br />　　減税。住民税非課税世帯には、７万円を追加で給付する方針<br />　　だ。一連の還元策について、第一生命経済研究所の星野卓也<br />　　主任エコノミストは「年に１兆円程度消費を押し上げるとみ<br />　　られるが、（景気を押し上げる）効果は限定的だ」と分析す<br />　　る。減税と給付を組み合わせることで、制度設計は複雑さを<br />　　増す。政府は「両方の支援の間にある者に対しても丁寧に対<br />　　応する」と強調するが、自民党の税制調査会幹部の間では、<br />　　「本来ならば給付でやるのが筋だ」との意見が多い。<br />　　　住民税のみを納税しているため所得税の減税や給付金の対<br />　　象にならなかったり、所得税を納めていても所得水準がそれ<br />　　ほど高くなく、今回の減税の恩恵を十分に受けられなかった<br />　　りする「隙間」には、約９００万人がいると想定される。住<br />　　民税のみ課税されている世帯にも給付などで支援するが、制<br />　　度が複雑になれば、企業や自治体の対応もより煩雑なものに<br />　　なり、狙った効果を発揮するまで時間がかかる恐れもある。<br />　　　　　　<a href="https://sp.m.jiji.com/article/show/3089486" target="_blank">https://sp.m.jiji.com/article/show/3089486</a><br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E5A5BDE8AABFE381AAE7B1B3E7B58CE6B888E68C87E6A899.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="好調な米経済指標.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E5A5BDE8AABFE381AAE7B1B3E7B58CE6B888E68C87E6A899-thumbnail2.jpg" width="150" height="83" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E5A5BDE8AABFE381AAE7B1B3E7B58CE6B888E68C87E6A899-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">好調な米経済指標</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「２２年秋から冬へ債券市場異常発生」(第６０４１号）</title>
<description>　日銀は、３０日と３１日の金融政策決定会合において、それまで続けてきたＹＣＣ（イールドカーブ・コントロール／長短金利操作）の修正を決めています。どこが変わったのでしょうか。─────────────────────────────　◎これまでのＹＣＣ　　長期金利の「上限」を１・０％とし、長期金利がこれを超え　ようとすると、国債を無制限に買い入れて、上限を守る。　◎これからのＹＣＣ　　長期金利の「上限」の１・０％を「めど」に緩和し、厳格に　抑え込むことをやめる。しかし、投機筋が..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-07T00:00:00+09:00</dc:date>
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　日銀は、３０日と３１日の金融政策決定会合において、それま<br />で続けてきたＹＣＣ（イールドカーブ・コントロール／長短金利<br />操作）の修正を決めています。どこが変わったのでしょうか。<br />─────────────────────────────<br />　◎これまでのＹＣＣ<br />　　長期金利の「上限」を１・０％とし、長期金利がこれを超え<br />　ようとすると、国債を無制限に買い入れて、上限を守る。<br />　◎これからのＹＣＣ<br />　　長期金利の「上限」の１・０％を「めど」に緩和し、厳格に<br />　抑え込むことをやめる。しかし、投機筋が動いていると判断し<br />　たときは、機動的な国債買い入れなどで対応する。<br />─────────────────────────────<br />　どうしてこういう事態になったのでしょうか。<br />　メディアは、いろいろと解説していますが、米国の長期金利の<br />上昇ペースが日銀の予想を上回り、それにつられて日本の長期金<br />利も上昇してしまったからです。日銀は７月にもともと「０・５<br />％」だった上限を「１・０％」に引き上げています。<br />　しかし、米国の長期金利の上昇ペースはさらに予想以上で、日<br />本の長期金利も上昇し、３０日には「０・８９０％」３１日には<br />一時「０・９５５％」になるなど、抑え込むのが困難であるとの<br />判断からであると思われます。<br />　１％を「上限」にしておくと、それを超えないよう国債を大量<br />に買い入れて「上限」を守らなければならず、日銀の保有する国<br />債がさらに増えることになり、好ましくないからです。「めど」<br />であれば、そこにいくらかの余裕ができることになります。<br />　これに伴い、日銀は、物価上昇率の見直しも、次のように公表<br />しています。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　◎物価上昇率の見通し<br />　　　　　　　２０２３年度　・・・　２・８％<br />　　　　　　　２０２４年度　・・・　２・８％<br />　　　　　　　２０２５年度　・・・　１・７％<br />─────────────────────────────<br />　数字だけを見ると、これまで日銀の掲げてきた物価上昇率２％<br />は達成されることになりますが、植田日銀総裁は、現在の物価上<br />昇は輸入物価の上昇による価格転換が主因であるとする従来の主<br />張を繰り返しています。要するに、賃金の上昇に伴う物価上昇で<br />はないというのです。したがって、粘り強く金融緩和を続けると<br />植田総裁はいっています。<br />　実は、２０２２年秋から冬にかけて。債券市場では異変が起き<br />ていたのです。植田総裁の就任前の黒田前総裁のときの話です。<br />日本において何が起きたかというと、地方債の発行利回りが急速<br />に上昇し始めたのです。それが日銀が設定する国債の利回りより<br />も高くなったのです。なぜなら、これらの地方債は、日銀が設定<br />する国債の購入対象ではないため、市場原理に基づく利回りが成<br />立するからです。<br />　これについて、野口悠紀雄一橋大学名誉教授は、自著で、次の<br />ように説明しています。<br />─────────────────────────────<br />　地方債は、国債に比べれば信用度が低いとされているので、地<br />方債と国債の間には、もともと利回りの差（スプレッド）があっ<br />た。だから、１０年物地方債の利回りが１０年物国債より高くな<br />ること自体は異常ではない。<br />　しかし、このときのスプレッドは、それでは説明できないほど<br />開いた。地方公共団体の財政が急激に悪化したわけではないのに<br />スプレッドが急拡大したのだ。こうしたことが生じたのは、マー<br />ケットが要求する１０年物国債の利回りが、０・２３％上昇した<br />ためだと解釈できる。「日銀のイールドカーブ・コントロールで<br />抑え込まれた１０年物国債の利回りは、経済の実態からかけ離れ<br />て低すぎる」と投資家が判断したのだ。つまり、投資家は、１０<br />年物国債の利回りを「信頼できない」と見たのである。そうだと<br />すれば、１０年債の「実態的な」金利は、０・２５＋０・２３＝<br />０・４８％ということになる。日銀が設定する０・２５％は、本<br />来あるべき水準に比べて低すぎる。つまり、１０年物国債の価格<br />は、本来あるべき水準よりも高すぎる。　　　──野口悠紀雄著<br />　『日銀の責任／低金利日本からの脱却』／ＰＨＰ新書１３５３<br />─────────────────────────────<br />　実は、２０２２年の秋から冬にかけて、国債市場で起こっては<br />ならないことがいくつも起きていたのです。こういう情報は専門<br />家の間ではあっても、メディアは報道しないのです。日米の金融<br />政策の違いから諸物価物価が高騰し、黒田前総裁が国会に呼び出<br />され、野党議員から質問攻めにされていたときのことです。<br />　２０２２年１０月のことです。そのときの長期金利は、日銀が<br />上限とする０・２５％の上限に張り付いていて、取引が減少して<br />いたのです。１０月１１日の１０年物国債の業者間取引、６日、<br />７日に続いて成立しなかったのです。このように３営業日連続で<br />売買不成立になることは、初めてのことです。<br />　なぜ、売買が成立しなかったのでしょうか。<br />　それは、将来の金利が現在よりも高くなるという予想のためで<br />す。つまり、現在の金利は低すぎて、いつまでも続けられないの<br />で、いつかは正常に戻ると考えられたからです。これは国債の価<br />格が将来下がることを意味します。したがって、高い価格で購入<br />すると損をするので、買い手がつかなかったのです。<br />　日銀が設定している１０年物国債の利回りの上限が低すぎるの<br />が原因で、買い手は日銀しかいなくなってしまったのです。これ<br />では日本の国債市場は機能しなくなってしまいます。このとき日<br />銀は「ＹＣＣの歪みの修正」と称して、何らかの措置を施してい<br />ます。このように既に多くの問題点が起きていたのです。しかし<br />「めど」ではどのようにでも解釈できてしまいます。<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０５１］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●日銀会見 長期金利上限「１％をめど」ねらいは<br />　　───────────────────────────<br />　　　植田総裁は、２％の物価安定目標について「消費者物価の<br />　　基調的な上昇率は見通し期間の終盤にかけて物価安定の目標<br />　　に向けて徐々に高まっていくと見ているが、こうした見通し<br />　　の不確実性は極めて高く、現時点では物価安定目標の持続的<br />　　・安定的な実現を十分な確度を持って見通せるような状況に<br />　　はまだ至っていない。このため、長短金利操作＝イールドカ<br />　　ーブコントロールのもとで粘り強く金融緩和を継続すること<br />　　で、経済活動を支え賃金が上昇しやすい環境を整えていく方<br />　　針だ」と述べました。<br />　　　植田総裁は、今回の運用の柔軟化は、想定外の金利上昇を<br />　　受けた追加的な措置なのか、という質問に対し、「私どもの<br />　　物価見通しが上ぶれてきたこと、それからこちらの方が背景<br />　　として大きいかもしれないが、米国の金利上昇が非常に大幅<br />　　で、それが我が国の金利にも及んできたということも今回の<br />　　措置の背景にある」と述べました。<br />　　　植田総裁は、今回の展望レポートで物価の見通しが上ぶれ<br />　　た理由について、「第１の力は輸入物価の上昇が国内の物価<br />　　に及でいることで、第２の力は国内の賃金と物価が好循環で<br />　　回っていくことを意味する。今回の見通しが上ぶれた主因は<br />　　第１の力が長引いていることや、このところの原油価格の上<br />　　昇だと判断している」と述べました。　　　──ＮＨＫより<br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E9878EE58FA3E682A0E7B480E99B84E4B880E6A98BE5A4A7E5ADA6E5908DE8AA89E69599E68E88-ba831.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="野口悠紀雄一橋大学名誉教授.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E9878EE58FA3E682A0E7B480E99B84E4B880E6A98BE5A4A7E5ADA6E5908DE8AA89E69599E68E88-ba831-thumbnail2.jpg" width="150" height="121" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E9878EE58FA3E682A0E7B480E99B84E4B880E6A98BE5A4A7E5ADA6E5908DE8AA89E69599E68E88-ba831-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">野口悠紀雄一橋大学名誉教授</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「なぜ、給付一本に絞れなかったか」(第６０４０号）</title>
<description>　岸田減税──もし、物価対策を素早くやるつもりであったならば「国民１人当たり４万円」「住民税が非課税世帯に１世帯当たり７万円」を定額で給付するべきであったといえます。この案であれば、年内に給付を完了できるからです。そうすれば、金額に不満はあるとしても、電気・ガソリンなどの補助金と合わせて、立派な物価対策として機能したはずです。　そもそも「増税メガネ」といわれて思考停止に陥っていた岸田首相に、減税のアイデアをアドバイスしたのは、木原誠二幹事長代理ではないかといわれています。木原..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-06T00:00:00+09:00</dc:date>
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　岸田減税──もし、物価対策を素早くやるつもりであったなら<br />ば「国民１人当たり４万円」「住民税が非課税世帯に１世帯当た<br />り７万円」を定額で給付するべきであったといえます。この案で<br />あれば、年内に給付を完了できるからです。そうすれば、金額に<br />不満はあるとしても、電気・ガソリンなどの補助金と合わせて、<br />立派な物価対策として機能したはずです。<br />　そもそも「増税メガネ」といわれて思考停止に陥っていた岸田<br />首相に、減税のアイデアをアドバイスしたのは、木原誠二幹事長<br />代理ではないかといわれています。木原氏は、１０月１０日のあ<br />るインターネット番組で、「政府が１０月中にもまとめる経済対<br />策で減税や給付措置が選択肢になる」といっているのです。<br />　岸田首相は、木原誠二氏のいうことなら何でも聞くといわれて<br />います。だから、官房副長官に起用したのですが、文春砲で妻が<br />奇怪事件の関係者として大きく報道され、身近の側近としては起<br />用できなくなったのです。しかし、今も頻繁に岸田首相に会って<br />いることはわかっています。<br />　減税の話は、岸田政権でも政権の情報通として知られる田崎史<br />郎氏が、１０月２３日朝、読売テレビ系「ウェークアップ」に出<br />演して、次のように話しています。<br />─────────────────────────────<br />　検討中の経済対策について、年収が一定額を超えたパート労働<br />者らに社会保険料負担が発生して手取りが減る「年収の壁」の解<br />消策や、賃上げした中堅企業の法人税を軽減する「賃上げ税制」<br />に加えて、「３番目が一番注目されるが、減税をやろうという話<br />がある」と切り出した。<br />　減税は「首相周辺から聞いた話」といい、田崎氏は「やろうと<br />したら財務省がめちゃ抵抗するはず。やれるかどうか分からない<br />が、やるというのを１０月下旬に表明して、その前に旧統一教会<br />の解散命令を出して、減税を打ち出して、解散総選挙という声も<br />聞こえてくる。　　　　　　　　　　──ＳＡＫＩＳＩＲＵより<br />─────────────────────────────<br />　今回の減税について、自民党の幹部のなかにも反対者が多いの<br />は、このような事情があるからです。「相談がなかった」として<br />不満を感じているのです。<br />　日本は、１９９０年台からバブルが崩壊してデフレに陥り、約<br />３０年間経済が成長していない国です。賃金がまったく伸びてい<br />いないのです。ところが、コロナ禍の終わり頃にインフレになり<br />物価が上昇し、目標の２％を連続して超える状況がこのところ続<br />いています。したがって、日本は、政府が経済の舵取りをうまく<br />やれば、経済成長を取り戻せるかもしれない状況にあります。今<br />回のＥＪのテーマの狙いは、そこににあります。<br />　経済の成長を決める指標に「潜在経済成長率」というのがあり<br />ます。少しわかりにくい指標ですが、ＧＤＰ（国内総生産）とい<br />う指標が、個人消費や企業の設備投資などの「需要サイド」から<br />見た場合の増減率であるのに対し、潜在成長率は次の３つの生産<br />性の要素の「供給サイド」から見た増減率のことをいいます。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　　　　　　　①資　本<br />　　　　　　　　　　　　②労働力<br />　　　　　　　　　　　　③生産性<br />─────────────────────────────<br />　添付ファイルのグラフをご覧ください。これは、主要先進国の<br />潜在成長率の推移を示したものです。日本は、１９８０年代には<br />３～４％台だったのですが、９０年代初めのバブルの崩壊で下が<br />り、２００９年以降の平均は、０・６％にとどまっています。<br />　生産年齢人口の減少による労働投入の低下や、設備投資などの<br />資本投入の縮小が主な原因です。いわゆる岸田首相のいう「コス<br />トカット型経済」になってしまっているのです。潜在経済成長率<br />は、平均で先進国順位では次のようになっています。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　　◎潜在成長率推移<br />　　　　　　　　　米国　・・・・　１・７％<br />　　　　　　　　ドイツ　・・・・　１・２％<br />　　　　　　　フランス　・・・・　１・１％<br />　　　　　　　　　日本　・・・・　０・６％<br />─────────────────────────────<br />　これに関連して「ＧＤＰギャップ」もしくは「需給ギャップ」<br />と呼ばれるものがあります。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　◎「総需要」－「総供給」＝儒給ギャップ<br />　　　　　　　プラスの場合　・・　インフレギャップ<br />　　　　　　マイナスの場合　・・　　デフレギャップ<br />─────────────────────────────<br />　経済・物価情勢を的確に判断していくうえでは、経済の活動水<br />準を表し、物価変動圧力の目安となる「需給ギャップ」や、長い<br />目でみた日本経済の成長力を映し出す「潜在成長率」をチェック<br />していくことが有益であるといえます。しかし、これらは、客観<br />的なデータとして観察できるものではないため、何らかの方法で<br />推計する必要があります。<br />　日銀は１０月４日、日本経済の需要と供給力の差を示す「儒給<br />ギャップ」が、２０２３年４～６月期にマイナス０・０７％だっ<br />たと推計値を発表しています。マイナスは、１３四半期連続です<br />が、マイナス幅が１～３月期よりも縮小しています。内閣府が公<br />表した別の推計ではプラスであり、このことから需要不足は解消<br />しつつあるといえます。<br />　いずれにせよ、現在日本経済は、デフレからの脱却期にあるこ<br />とは確かです。まさにそういう意味で「経済、経済、経済」とい<br />えます。しかし、岸田内閣は、本当のところはわかっているので<br />しょうか。円安など課題が山積しています。<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０５０］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●コラム：デフレ脱出の日本と突入危機の中国、マネーは<br />　　日本株に／田巻一彦氏<br />　　───────────────────────────<br />　　［東京　７日／ロイター］─デフレ脱却の確度が高まりつつ<br />　　ある日本とデフレ突入の瀬戸際にある中国をめぐり、一部の<br />　　海外勢が中国株売り・日本株買いの動きをみせている。脱デ<br />　　フレは日銀の超緩和金融政策からの脱却をイメージさせやす<br />　　いが、日銀の政策修正は「スロー」との見通しが海外勢に多<br />　　く、日本株買いの大きな障害にはならないとの声が広がって<br />　　いる。<br />　　＜前週の海外勢、日本株を５３１９億円買い越し＞<br />　　　足元で海外勢の日本株買いが増加している。財務省が７日<br />　　に発表した対外対内証券契約等の状況によると、８月２７日<br />　　から９月２日の１週間に海外勢は５３１９億円の日本株を買<br />　　い越した。その前の２週間で計１兆３４４０億円を売り越し<br />　　ていただけに一部の市場関係者からは「やはり海外勢は方針<br />　　を転換した」（国内証券）との声が出ていた。<br />　　　背景には、２つの大きな要因があるようだ。１つは日本の<br />　　脱デフレの動きが鮮明になってきたことだ。内閣府が１日に<br />　　公表した２０２３年４─６月期国内総生産（ＧＤＰ）のＧＤ<br />　　Ｐギャップ推計値はプラス０．４％だった。プラスになった<br />　　のは１５四半期ぶりで、このデータに注目したのは国内勢で<br />　　はなく海外勢だった。発表をきっかけにマクロデータに注目<br />　　する一部の海外勢のマインドが大きく変化したという。<br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E6BD9CE59CA8E68890E995B7E78E87E381AEE68EA8E7A7BB.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="潜在成長率の推移.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E6BD9CE59CA8E68890E995B7E78E87E381AEE68EA8E7A7BB-thumbnail2.jpg" width="145" height="150" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E6BD9CE59CA8E68890E995B7E78E87E381AEE68EA8E7A7BB-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">潜在成長率の推移</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「４万円の所得税減税で押し切る」(第６０３９号）</title>
<description>　岸田首相の所得税の定額減税策の評判が、すこぶる良くないです。これに対する世論調査が１０月２８日～２９日に実施され、次の結果が出ています。─────────────────────────────　　　　　＜ＡＮＮ世論調査／岸田内閣支持李＞　　　　　　「支持　する」　・・・　２６・９％　　　　　　「支持しない」　・・・　５１・８％─────────────────────────────　なんと、内閣支持率は２６・９％。年内に総選挙が打てる支持率ではないといえます。その内容に..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-02T00:00:00+09:00</dc:date>
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　岸田首相の所得税の定額減税策の評判が、すこぶる良くないで<br />す。これに対する世論調査が１０月２８日～２９日に実施され、<br />次の結果が出ています。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　＜ＡＮＮ世論調査／岸田内閣支持李＞<br />　　　　　　「支持　する」　・・・　２６・９％<br />　　　　　　「支持しない」　・・・　５１・８％<br />─────────────────────────────<br />　なんと、内閣支持率は２６・９％。年内に総選挙が打てる支持<br />率ではないといえます。その内容については不満があるとはいえ<br />「減税する」という政策に対する反応としては岸田内閣にとって<br />最悪の数字といえます。<br />　所得税の定額減税については、「評価しない」と答えた人が半<br />数を超え５６％、「評価する」は３１％。「評価しない」主な理<br />由については、「政権の人気取りだと思うから」と答えた人が最<br />も多く４１％でした。これらは、岸田内閣にとって、深刻な結果<br />であると思っています。<br />　そもそも岸田内閣は、経済政策というものが、分かっていない<br />と思います。解決しなければならないのは、物価高に対して苦し<br />んでいる国民の生活を救うことですが、それができていないとい<br />う不満があります。物価高（インフレ）になる原因には、次の２<br />つがあります。<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　　　 ①総需要拡大による物価高<br />　　　　　　　　 ②コストプッシュ型物価高<br />─────────────────────────────<br />　原因の第１は「総需要拡大による物価高」です。<br />　これは、国民がたくさんのモノやサービスを消費することで、<br />生ずる物価高です。今回の物価高は、国民の消費は低迷しており<br />原因はこれではありません。こういうときに減税すると、さらに<br />それは需要を喚起して、インフレが加速してしまいます。<br />　しかし、もっと具体的にいうと、日本の個人消費のレベルは、<br />コロナ禍前の２０１９年の消費増税で痛めつけられた頃と大差の<br />ないレベルにあり、個人消費は低迷しています。<br />　原因の第２は「コストプッシュ型物価高」です。<br />　これは、ロシアのウクライナ侵攻などによる石油や天然ガスな<br />どのエネルギーや小麦などの穀物が不足することで起きる物価高<br />です。これに対応するには、欧米各国がやったように、一時的で<br />も消費税を下げて対応するのが政策としてはスジです。鈴木財務<br />相は「買い控えが起きる」と否定しますが、買い控えができない<br />軽減税率（８％）を対象にしたらどうでしょうか。この８％を０<br />％にする──これだけでも物価高による国民の苦しみは軽減する<br />と思います。丸ごとアタマから否定するから「ザイム真理教」と<br />いわれるのです。財務省は緊縮姿勢に凝り固まっており、真に正<br />しい経済政策が、打てなくなっています。<br />　このように、日本政府がやるとしたら、コストプッシュ型物価<br />高対策ということになりますが、そのさいには、規模が重要にな<br />ります。なぜなら、日本経済全体の消費不足を解決しなければな<br />らないからです。この総需要不足は、最低でも１０兆円～１５兆<br />円はあると考えられます。<br />　実はこの話が出てきたとき、鈴木財務相は「規模ありきではな<br />い」と牽制しています。そして、４万円／７万円の定額減税の話<br />が出てくると、今度は宮沢洋一税調会長が「常識的には１年」と<br />くぎをさしています。とにかく岸田首相が仕切る宏池会は「ザイ<br />ム真理教」の信者ばかりです。<br />　所得減税４万円、非課税世帯７万円給付案ということは、減税<br />・給付金規模は５兆円規模ということになります。この程度の減<br />税規模であるならば、非課税世帯への給付にとどめるなどの工夫<br />が必要です。所得税の定額減税なら、そのインパクトは弱いし、<br />どうしても「恒久減税」の話になることは、過去の橋本内閣の失<br />敗を学習すればわかることです。<br />　ここで、政権の支持率が３０％台に落ちるということが何を意<br />味するかを考える必要があります。これについて、日本経済新聞<br />は、次のように書いています。日本経済新聞の岸田内閣の支持率<br />は「支持する／３３％／支持しない５９％」です。<br />─────────────────────────────<br />　過去の政権と比較して３３％の内閣支持率はどのような意味を<br />持つのか。内閣支持率は調査主体により手法が異なる。日本経済<br />新聞は回答が不明確だった場合に「お気持ちに近いのはどちらで<br />すか」と重ねて聞く。一度しか聞かない場合に比べて、支持率も<br />不支持率も高くなる前提がある。過去の政権の場合は３０％台半<br />ばに差し掛かると、運営に安定さを欠くことが多かった。<br />　　　　　　　　──２０２３年１０月３１日付、日本経済新聞<br />─────────────────────────────<br />　３０％に落ち込むと、第１次安倍内閣、福田内閣、麻生内閣は<br />いずれも力を失い、国政選挙で敗北するなどして、退陣に追い込<br />まれています。前内閣の菅内閣については、コロナ禍中に東京オ<br />リンピックを開催した２０２１年７月に３４％を記録し、地元で<br />ある横浜市長選挙で敗れています。これによって９月の自民党総<br />裁選挙への出馬を断念しています。<br />　これらの内閣に比べると、岸田内閣は２０２２年１２月にいっ<br />たん３５％に落ちているものの、その後、次元の異なる少子化対<br />策、Ｇ７広島サミットなど外交案件などで成果を上げ、４月には<br />支持率を５０％台に戻しています。これは、きわめて珍しい例で<br />あるといえます。<br />　岸田首相は頑固なところがあります。もはや１年１回限りの４<br />万円定額減税を何が何でもやるはずです。年内選挙はないと思わ<br />れますが、仮に年内に選挙があっても、自公政権が勝つと考えら<br />れます。現在の野党では自公政権には勝てないと思います。<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０４９］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●「減税ウソメガネ」岸田政権の支持率が急落／ついに<br />　　「崖っぷち」に追い込まれた<br />　　───────────────────────────<br />　　　これで年内の解散総選挙はなくなったのではないか。２９<br />　　日に公表された日経新聞とテレビ東京の共同調査を見てそう<br />　　思った。内閣支持率が３３％と、前回比で９ポイントも低下<br />　　して政権発足以来最低になったばかりでなく、自民党の政党<br />　　支持率も３２％と同6ポイントも低下したからだ。<br />　　　しかも２６日に開かれた政府与党政策懇談会で、ひとり当<br />　　たり４万円の所得税・住民税の減税と、非課税所得世帯の７<br />　　万円給付の方針が示されたばかり。これらは岸田文雄首相が<br />　　所信表明演説で謳った「国民への還元」を実現するものだが<br />　　同調査によれば５８％がこの経済方針に「期待しない」と回<br />　　答。付け焼刃的なその内容に、国民は不満なのだ。<br />　　　国民が鬱屈した原因はそればかりではない。ＩＭＦは２０<br />　　２３年の日本の名目ＧＤＰがドイツに抜かれて世界４位にな<br />　　るとの予想を発表した。円安ドル高が一因であるが、その円<br />　　安を誘導したのがアベノミクスを受けて日銀が行ったゼロ金<br />　　利政策だった。<br />　　　ゼロ金利によって投資を誘導して経済を拡大し、その果実<br />　　が富裕層から低所得層に徐々に届くトリクルダウン理論を安<br />　　倍政権は主張したが、その果実はとうとう国民全員にはいき<br />　　わたらなかった。そして個人資産の伸びは鈍化した。日米の<br />　　個人金融資産を２０００年から２０２０年まで比較すると、<br />　　アメリカでは３倍になったのに対して日本の伸びはせいぜい<br />　　１・４％倍で、大きく差が付いたが、その差は政策の失敗に<br />　　よって「はぎ取られた果実」と言えるのではないか。<br />　　　　　　　　　　<a href="https://gendai.media/articles/-/118471" target="_blank">https://gendai.media/articles/-/118471</a><br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/EFBCA1EFBCAEEFBCAEE4B896E8AB96E8AABFE69FBBEFBC8FE5B2B8E794B0E58685E996A3E694AFE68C81E69D8E.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="ＡＮＮ世論調査／岸田内閣支持率.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/EFBCA1EFBCAEEFBCAEE4B896E8AB96E8AABFE69FBBEFBC8FE5B2B8E794B0E58685E996A3E694AFE68C81E69D8E-thumbnail2.jpg" width="150" height="100" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/EFBCA1EFBCAEEFBCAEE4B896E8AB96E8AABFE69FBBEFBC8FE5B2B8E794B0E58685E996A3E694AFE68C81E69D8E-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">ＡＮＮ世論調査／岸田内閣支持率</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「中国の米国債保有率が減少している」(第６０３８号）</title>
<description>　１０月２９日（日）付の日本経済新聞のトップ第１面に次の記事が出ています。─────────────────────────────◎中国で消えてゆく米国債／保有１４年ぶり低水準　人民元買い支え説　中国が米国債の保有を減らし続けている。８月末の残高は１４年ぶりの水準となり、足元では減少ペースが速まっている。米金利上昇（債券価格は下落）の一因ともみられ、市場は保有額圧縮の背景を探ろうとする。有力な説の１つは当局主導による中国の通貨・人民元の買い支えだ。　　　──２０２３年１０月..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-11-01T00:00:00+09:00</dc:date>
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　１０月２９日（日）付の日本経済新聞のトップ第１面に次の記<br />事が出ています。<br />─────────────────────────────<br />◎中国で消えてゆく米国債／保有１４年ぶり低水準<br />　人民元買い支え説<br />　中国が米国債の保有を減らし続けている。８月末の残高は１４<br />年ぶりの水準となり、足元では減少ペースが速まっている。米金<br />利上昇（債券価格は下落）の一因ともみられ、市場は保有額圧縮<br />の背景を探ろうとする。有力な説の１つは当局主導による中国の<br />通貨・人民元の買い支えだ。<br />　　　──２０２３年１０月２９日（日）付の日本経済新聞より<br />─────────────────────────────<br />　中国の米国債保有高は、８月時点で８０５４億ドル（約１２０<br />兆円）ですが、２０１３年対比で４割も減少しています。中国は<br />外貨準備の運用先として米国債を購入してきていますが、もし大<br />口投資家として売り手側に回れば、金利上昇要因として市場で意<br />識されやすくなります。米長期金利上昇の裏側には、中国の存在<br />があるといってよいと思います。<br />　それでは中国当局は、なぜドルを売っているのでしょうか。現<br />在、人民元は「１ドル＝７・３元」と安値圏にあり、中国通貨当<br />局は、元安抑止を狙って、国有銀行にドル売り、人民元買いを指<br />示しており、銀行はその原資を確保するために米国債を売ったも<br />のと思われます。だが、このまま米国債保有減が止まらなければ<br />それは長期金利の上昇圧力として意識されることになります。<br />　米商務省が１０月２６日に発表した７～９月期の実質国内総生<br />産（ＧＤＰ）速報値は、同期比の年率換算で４・９％増だったの<br />です。４～６月期の２・１％増から大幅に伸びています。利上げ<br />をしているにもかかわらず、衰えない個人消費が強い米経済をけ<br />ん引しているといえます。<br />　なぜ、米個の消費がそんなに強いのかについて、日経は次のよ<br />うに分析しています。<br />─────────────────────────────<br />◎米経済、足元には不安材料<br />　ＦＲＢのパウエル議長は１９日、見通しを巡っては、「１０～<br />１２月期から来年にかけて冷え込むというのが一般的な予測だ」<br />と語った。遅れて経済に浸透する利上げ効果に加えて、米経済に<br />は逆風となる要因が増える。<br />　１０月からはコロナ禍で猶予されていた学生ローンの返済が再<br />開される。残高は６月時点で１・５７兆ドル（およそ、２３５兆<br />円）と大きく、借り手は幅広い世代にわたる。第一生命経済研究<br />所は１０～１２月期の成長率を１・８ポイント押し下げると試算<br />している。<br />　サンフランシスコ連銀は８月の時点で、コロナ対応の現金給付<br />で膨らんだ家計の過剰貯蓄が７～９月期に枯渇する可能性が高い<br />と指摘していた。過剰貯蓄はピークの２１年８月には２・１兆ド<br />ルと歴史的な水準になり、旺盛な消費を支えてきた。<br />　過剰貯蓄については、６月時点ですでに上位２割の高所得層以<br />外で使い果たされていたとの見方もある。それでも小売売上高は<br />９月に再加速した。コロナ禍前を３割程度上回る株価や不動産価<br />格の上昇、物価を上回って上昇する賃金など消費の追い風となる<br />要因も少なくない。　　　　　　──２０２３年１０月２７日付<br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本経済新聞より<br />─────────────────────────────<br />　深刻なのは、中国から資金流出が加速していることです。９月<br />は流出超過額が７年８か月ぶりの規模になっています。これが人<br />民元の強い下押し圧力となっています。理由は、次の３つが考え<br />られます。<br />─────────────────────────────<br />　①外資企業が中国からの撤退や事業縮小に伴って、資産を償却<br />　　売却し、資金流出を加速させている。<br />　②中国の景気回復が遅れていることから、対中投資をためらう<br />　　海外投資家は少なくない事実がある。<br />　③中国の将来に不安を抱く中国人富裕層が資産を先進国の不動<br />　　産市場など逃がしたいと考えている。<br />─────────────────────────────<br />　第１の理由は、外資企業の撤退に伴う資金の流出です。<br />　中国における製造業など工業分野の外国企業数は、今年の７月<br />末の時点で、４万３３４８社。これは、２００４年１１月末以来<br />の水準に減少しています。<br />　これには、米国による対中投資規制や、中国が反スパイ法の摘<br />発対象を広げたことが背景にあります。<br />　第２の理由は、そもそも対中投資自体が減少している事実があ<br />ります。株式や債券など、証券投資に伴う流出超過は１４８億ド<br />ルあり、それが続いています。中国は米国と対立し、景気回復に<br />もたついており、多くの海外投資家は、対中投資に慎重になって<br />いることは事実です。<br />　第３の理由は、将来に不安を抱く中国人富裕層が海外に資産を<br />移しつつあります。ブルームバークの記事を参照してください。<br />─────────────────────────────<br />　中国が新型コロナウイルス禍に伴う渡航制限を解除したことで<br />中国人富裕層の海外移住の動きが加速している。こうした中国人<br />が海外の不動産や資産を購入し、巨額の資本流出につながる可能<br />性がある。複数の移住コンサルタントがインタビューで明らかに<br />したところでは、ゼロコロナ政策が昨年１２月に撤廃されて以来<br />多くの中国人富裕層が不動産のチェックや移住計画の最終確認の<br />ため、海外に渡航し始めている。こうした中、金融市場を圧迫し<br />得る資本流出に加え、頭脳流出が懸念されている。<br />　　　　　──２０２３年１月２９日／ブルームバーク記事より<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０４８］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●逆回転し始めた中国の高成長の仕組み<br />　　───────────────────────────<br />　　　８月は中国経済の悪化リスクが一段と高まり、投資資金の<br />　　流出が加速した。投資に依存した中国経済の成長メカニズム<br />　　は限界を迎え、既に逆回転し始めている。<br />　　　　１９７８年の「改革開放」以降、中国は、重厚長大分野<br />　　で国有・国営企業の経営体制を強化してきた。経済特区を設<br />　　けて海外企業の直接投資を呼び込み、製造技術の移転も促進<br />　　した。安価で豊富な労働力を背景に「世界の工場」としての<br />　　地位を固め、輸出競争力を上げた。それに加えて、国内の不<br />　　動産投資を活発化させることで、９０年代以降は１０％超の<br />　　高い経済成長率を実現した。<br />　　　リーマンショック後、世界全体で貿易取引は減少すると、<br />　　共産党政権は投資による経済成長を重視した。４兆元（当時<br />　　の為替レートで換算すると約５６兆円）の経済対策を実施し<br />　　不動産などへの投資を増加。農村地域への自動車や家電の普<br />　　及も加速した。<br />　　　地方政府は、土地の利用権をカントリー・ガーデンなどの<br />　　デベロッパーに売却し財政収入を確保した。その資金を使っ<br />　　て道路建設などインフラ投資を実施。電気自動車（ＥＶ）普<br />　　及など補助金政策も強化した。鉄鋼など基礎資材の生産能力<br />　　強化のために、固定資産投資（主に企業の設備投資）も増え<br />　　た。　　 <a href="https://diamond.jp/articles/-/328321?page=2" target="_blank">https://diamond.jp/articles/-/328321?page=2</a><br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E4B8ADE59BBDE381AEE7B1B3E59BBDE582B5E4BF9DE69C89E6AE8BE9AB98.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="中国の米国債保有残高.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E4B8ADE59BBDE381AEE7B1B3E59BBDE582B5E4BF9DE69C89E6AE8BE9AB98-thumbnail2.jpg" width="150" height="101" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E4B8ADE59BBDE381AEE7B1B3E59BBDE582B5E4BF9DE69C89E6AE8BE9AB98-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">中国の米国債保有残高</span></d<a name="more"></a>

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<item rdf:about="http://electronic-journal.seesaa.net/article/501295169.html">
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<title>●「日銀はＹＣＣをいつまで続けるか」(第６０３７号）</title>
<description>　現在世界はインフレになっています。インフレになると、新聞紙上では金利の話が多くなり、話が難しくなります。中央銀行の出番であり、インフレ抑制に動き出します。ここまでの分析によると、インフレの原因は「コロナ禍」とされています。　その一方で日本はインフレなのかデフレなのかわからない表現が使われます。「デフレでない状況」とか、「デフレから脱却しつつある」という表現です。しかし、日本の中央銀行である日銀は、デフレからの脱却のために現在も金融緩和を継続しており、欧米とは明らかに異なる金..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-10-31T00:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
　現在世界はインフレになっています。インフレになると、新聞<br />紙上では金利の話が多くなり、話が難しくなります。中央銀行の<br />出番であり、インフレ抑制に動き出します。ここまでの分析によ<br />ると、インフレの原因は「コロナ禍」とされています。<br />　その一方で日本はインフレなのかデフレなのかわからない表現<br />が使われます。「デフレでない状況」とか、「デフレから脱却し<br />つつある」という表現です。しかし、日本の中央銀行である日銀<br />は、デフレからの脱却のために現在も金融緩和を継続しており、<br />欧米とは明らかに異なる金融政策をとっています。その結果とし<br />て、円安が止まらないでいます。<br />　日本も間違いなくインフレです。その証拠に幅広い商品に物価<br />高が起きており、政府はその物価高対策として、所得税の定額減<br />税を打ち出しています。そして、１０月２８日の日本経済新聞に<br />次の記事が掲載されています。<br />─────────────────────────────<br />　日銀の物価観にようやく変化の芽が出てきた。３１日（今日）<br />公表する消費者物価指数（ＣＰＩ）上昇率の見通しは２０２２～<br />２４年度まで３年連続で前年度比２％以上になる公算が大きい。<br />きっかけは輸入物価の上昇という外的圧力だったが、日銀の想定<br />以上に価格転嫁が長引いており、物価目標達成に向けて条件は整<br />いつつある。（中略）<br />　日銀が重視する物価の基調指標も２％目標への接近を示す。変<br />動が大きい品目の影響を除いて算出する３指標は、「動かぬ物価<br />指標」とされてきた加重中央値も含めて、９月にすべて２％以上<br />になった。幅広い品目の値上げを示す。<br />　　　　　　──２０２３年１０月２８日付、日本経済新聞より<br />─────────────────────────────<br />　問題はここにきて日経平均株価が下がってきていることです。<br />１０月２６日の日経平均株価の終値と、その年初来高値を以下に<br />比較してみることにします。<br />─────────────────────────────<br />　１０月２６日／日経平均株価　・・　３万０６０１円７８銭<br />　　６月１９日／日経平均株価　・・　３万３７７２円８９銭<br />─────────────────────────────<br />　日経平均株価は大幅に下落し、かろうじて３万円台をキープし<br />ている状態です。なぜ、このようなことになったかですが、原因<br />としては、次の２つが考えられます。<br />─────────────────────────────<br />　　 ①利上げにより金融引き締め効果が出始めてきている<br />　　 ②ウクライナとガザでの紛争で、地政学リスク高まる<br />─────────────────────────────<br />　日銀は、２０１６年から長期金利（１０年物国債利回り）をゼ<br />ロ％前後に抑える「イールド・カーブ・コントロール／ＹＣＣ」<br />を敷いています。長期金利をなぜ低く抑えるのかというと、日銀<br />が国債を大量に買い入れる必要があるからです。<br />　ＹＣＣについては、これまで何度も出てきていますが、ここで<br />もう一度説明をしておきます。これが分かると、日経の金利関連<br />記事の意味が理解できると思うからです。<br />　そもそも中央銀行がコントロールできるのは、銀行間取引市場<br />での短期金利だけだとされていたのです。長期金利を抑え込むに<br />は長期金利を大量に買い入れなければならず、やり過ぎると財政<br />規律の緩みにつながり、いわゆる「禁じ手」に近い策になってし<br />まうからです。<br />　安倍政権の要請を受けて、黒田前日銀総裁は年５０兆円の国債<br />の積み増しを政策目標としましたが、２０１４年にはそれを８０<br />兆円に大きく増やしてしまっています。そこで国債保有量ではな<br />く、長期金利を政策目標にしようと考えて導入したのがＹＣＣで<br />す。これを黒田総裁に提言したのは、当時副総裁をしていた雨宮<br />正佳氏だったのです。<br />　中央銀行による長期金利のコントロールの歴史的事例は、１９<br />３３年にフランクリン・ルーズベルトに対して、経済学者のジョ<br />ン・メイナード・ケインズが次のようなアドバイスしています。<br />─────────────────────────────<br />　ＦＲＢが長期債を購入して短期債を売却するだけで、長期国債<br />の金利は、２・５％かそれ以下に低下し、かつそれが債券市場に<br />好ましい効果を及ぼすのであるから、私にはあなたがそれを行わ<br />ない理由が分からない。　　　　　　　　　　　──河浪武史著<br />　　　　　　　　　　『日本銀行虚像と実像／検証２５年緩和』<br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本経済新聞出版<br />─────────────────────────────<br />　しかし、２０２２年になると、世界金利の上昇によって、日本<br />国債市場にも圧力がかかり、日銀は再び国債を大量に購入せざる<br />を得なくなったからです。日銀の国債の買い入れ量は、２０２２<br />年には、１１１兆円に達し、前年の１・５倍の規模にまでなって<br />いたのです。もはや限界です。<br />　経済評論家の斎藤満氏は、植田新総裁に代わった日銀の政策に<br />ついて、次のように述べています。<br />─────────────────────────────<br />　日本銀行は西側諸国で唯一、金融緩和をつづけてきたが、そろ<br />そろ限界に近づいています。長期金利の“上限”を１％に設定し<br />ていますが、マーケットは日銀を試すように１％の天井を突き破<br />ろうとしている。金利は０・８６％まで上昇しています。もし日<br />銀が上限１％を死守しようとすると国債を買いつづける必要があ<br />るが、日銀はホンネではこれ以上国債を買いたくないはずです。<br />上限１％をギブアップするのも近いのではないか。この１０年、<br />日本の株価は日銀の金融緩和に下支えされてきただけに、下支え<br />が終了すれば株価は下落してしまうでしょう」（斎藤満氏）<br />　　　　　　　　　２０２３年１０月２７日発行／日刊ゲンダイ<br />─────────────────────────────<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０４７］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●イールドカーブ・コントロール（ＹＣＣ）の見直しは<br />　　なぜ必要か<br />　　───────────────────────────<br />　　　植田総裁のもとでも、日本銀行は直ぐには政策を見直さな<br />　　いとの見方が金融市場で強まっている。それが、為替市場で<br />　　円安圧力を生み、株価の押し上げにも大いに寄与している。<br />　　国債市場で政策金利（短期金利）の先行きの見通しを反映す<br />　　る傾向が強い２年国債の利回りは、昨年１２月に日本銀行が<br />　　イールドカーブ・コントロール（ＹＣＣ）の変動幅引き上げ<br />　　を突如発表したことを受けて急上昇し、年末時点では０％を<br />　　上回った。政策金利（短期金利）の早期引き上げの可能性を<br />　　織り込んだのである。<br />　　　２年国債の利回りは、年末から年初のピークで＋０・０４<br />　　％まで上昇したが、足元では－０・０７％程度と昨年１０月<br />　　頃の水準まで低下している。早期のマイナス金利解除への期<br />　　待は萎んでしまったのである。<br />　　　マイナス金利解除など、日本銀行が過去１０年続いた異次<br />　　元緩和の「枠組みの見直し」に本格的に着手するのは、まだ<br />　　先のことだろう。筆者は早くても来年後半以降と現時点では<br />　　考えている。<br />　　　ただし、多くの問題を抱えるＹＣＣについては、本格的な<br />　　「金融緩和の枠組み見直し」とは別枠で、昨年１２月の柔軟<br />　　化措置の延長、との名目で変動幅の再拡大や変動幅の撤廃年<br />　　内にも実施する可能性が見込まれる。その結果、長期国債利<br />　　回りが小幅に上昇する可能性がある。<br />　　　　　　　　　　　　　　　　　<a href="https://onl.bz/MLu7TUu" target="_blank">https://onl.bz/MLu7TUu</a><br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E99BA8E5AEAEE6ADA3E4BDB3E5898DE697A5E98A80E589AFE7B78FE8A381.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="雨宮正佳前日銀副総裁.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E99BA8E5AEAEE6ADA3E4BDB3E5898DE697A5E98A80E589AFE7B78FE8A381-thumbnail2.jpg" width="150" height="109" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E99BA8E5AEAEE6ADA3E4BDB3E5898DE697A5E98A80E589AFE7B78FE8A381-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">雨宮正佳前日銀副総裁</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「なぜ、『増税メガネ』と呼ばれるのか」(第６０３６号）</title>
<description>ネームが付いたかです。それに岸田首相はこのニックネームをすごく気にしており、このイメージを払拭するために、唐突に所得税の減税を打ち出してきたのではないかといわれています。　なぜ「増税メガネ」というニックネームが付いたかについて、経済評論家の山崎元氏は次の趣旨のことをいっています。─────────────────────────────　岸田首相は、人の目を見て話さない。いつも役人の書いた原稿を読んでおり、目は下を向いています。本人の言葉ではないので言葉に力がない。まるでしゃ..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-10-30T00:00:00+09:00</dc:date>
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ネームが付いたかです。それに岸田首相はこのニックネームをす<br />ごく気にしており、このイメージを払拭するために、唐突に所得<br />税の減税を打ち出してきたのではないかといわれています。<br />　なぜ「増税メガネ」というニックネームが付いたかについて、<br />経済評論家の山崎元氏は次の趣旨のことをいっています。<br />─────────────────────────────<br />　岸田首相は、人の目を見て話さない。いつも役人の書いた原稿<br />を読んでおり、目は下を向いています。本人の言葉ではないので<br />言葉に力がない。まるでしゃべる空き箱だ。表情にも顔にも注意<br />が向かない。したがって国民にはメガネしか印象にのこらないの<br />である。　　　　　　　　　　──「山崎元氏／経済快説」より<br />　　　　　　　　　　２０２３年１０月２５日発行「夕刊フジ」<br />─────────────────────────────<br />　岸田内閣が発足したのは２０２１年１０月４日のことです。翌<br />年の２月２４日、ロシアはウクライナへの本格的な軍事侵攻を開<br />始します。これに伴い、２０２２年９月末、岸田政権は「安保関<br />連３文書」と呼ばれる防衛政策のよりどころを改定する作業を本<br />格化させます。<br />　これによって自民、公明両党の与党協議が始まり、２０２２年<br />１２月３日に文書改定を終え、来年度政府予算案とリンクさせる<br />作業に着手します。具体的には、２０２３年度から５年間の防衛<br />費を総額約４３兆円にする計画です。デフレ脱却のための２％の<br />物価目標を目指して、最初から「規模ありき」です。<br />　そして２０２３年２月３日、政府は防衛費増額に向けた財源確<br />保法案を国会に諮らず閣議決定してしまいます。そして２０２３<br />年６月１６日、２０２３─２７年度までの５年間に４３兆円の防<br />衛予算を支出する計画を「骨太の方針」として公表します。これ<br />は、前の５年計画（２０１９─２３年度）と比べ、１・６倍近く<br />に急増させる計画となっており、当然財源の手当てが大きな課題<br />になってきます。<br />　政府はここで基本的には増税不可避と決めています。ただし、<br />その実施時期は２０２５年以降としているものの、増税を避ける<br />ことは困難です。それなのに、なぜ、ここにきて「減税」を打ち<br />出したのでしょうか。<br />　岸田首相の立場に立った場合、それは総選挙対策に決まってい<br />ます。低迷し続ける支持率向上対策です。所得税を改正するには<br />所得税法などの改正が必要であり、その期間を調整すれば、減税<br />の実施は来年の夏頃になり、ボーナス時期に間に合うという計算<br />も成り立つと思われます。そこで圧勝すれば、２０２４年９月の<br />自民党総裁選は無投票でスルーできる──岸田首相はそれを狙っ<br />ていると思われます。<br />　しかし、国民が求めているのは物価上昇対策であり、インフレ<br />対策です。ところが政府がやろうとしているのは、所得税の定額<br />減税です。「所得税３万円／住民税１万円」の年間計４万円を１<br />回ただけです。何かがおかしいです。国会での立憲民主党の代表<br />質問と岸田首相の答弁を読んでみてください。<br />─────────────────────────────<br />泉代表：「まず総理。『経済、経済、経済』と言うだけではなく<br />　国民が望むのは今年中のインフレ手当の『給付、給付、給付』<br />　じゃないですか。これを実行すべきだと」<br />岸田総理：「デフレ脱却を確実にするためには、賃上げが物価高<br />　に追いつくまで、政府が支えることも重要だと。こうした観点<br />　からの国民への還元について、その実施時期も含め、早急に具<br />　体化してまいります」<br />泉代表：「物価上昇局面に過度の財政出動を行うと一層のインフ<br />　レを招き、実質賃金が低下し、個人消費が落ち込む。規模あり<br />　きではなく必要な方々への対策の重点化を図るべきだ」<br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──国会での代表質問<br />─────────────────────────────<br />　本来の物価対策として効果があると考えられるのは「消費税の<br />税率を下げる」ことです。現在ほとんどのモノに対して１０％の<br />税金がかかっており、物価を押し上げています。したがって、仮<br />に１０％の税率を５％に下げれば、５％分モノは安く買えること<br />になります。だから、強力な物価対策になります。<br />　ところが消費税減税の話になると、鈴木俊一財務相は、必ず次<br />のようにいって反対します。<br />─────────────────────────────<br />　消費税は社会保障の重要な財源になっており、下げるとその代<br />替財源が必要になる。それに税率を下げるには、法改正が必要に<br />なり、その間にモノの買い控えが生じ、その結果消費が低迷する<br />ことによって、かえって不況になる。したがって、消費税を減税<br />するのは反対である。　　　　　　　　　　　　──鈴木財務相<br />─────────────────────────────<br />　この反論は、一国の財務大臣の反論になっていないです。財務<br />省の役人に入れ知恵されたのでしょう。最近財務省は「ザイム真<br />理教」と呼ばれています。なお、鈴木財務相は岸田首相の「税収<br />増を還元する」という方針に対し、次のように反論しています。<br />─────────────────────────────<br />　　　　十分な財源的な裏付けがあるとは思っていない<br />　　　　　　　　　　　　　　　　──鈴木俊一財務相<br />─────────────────────────────<br />　これはとんでもない発言です。なぜかというと、首相の予算編<br />成方針に対して、閣内から平然と異議を唱えているからです。ザ<br />イム真理教は首相や国民の上に立っているとでも思っているので<br />しょうか。首相に対してきわめて失礼な発言であるとは考えない<br />のでしょうか。消費税の捉え方にも問題があります。社会保障の<br />財源といいますが、本当にそうなっているのでしょうか。他国で<br />はコロナ禍のとき、消費税を下げて、さらに給付金も配っていま<br />す。　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０４６］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●年４万円の「定額減税」方針表明／岸田首相が政府与党<br />　　に具体化を指示<br />　　───────────────────────────<br />　　　岸田文雄首相は１０月２６日、首相官邸で開いた政府与党<br />　　政策懇談会で、税収増の還元策として、１人あたり年４万円<br />　　の所得税などの「定額減税」を行う方針を示し、具体的な制<br />　　度設計を進めるよう指示した。住民税の非課税世帯に７万円<br />　　の現金給付を実施することと合わせて政府の総合経済対策に<br />　　盛り込み、１１月２日に決定する。<br />　　　首相は自民、公明両党の幹事長や政調会長らを前に「賃金<br />　　上昇が物価高に追い付いていない国民の負担を緩和するには<br />　　可処分所得を直接的に下支えする所得税、個人住民税の減税<br />　　が最も望ましい」と説明した。<br />　　　２０２１年度と２２年度の２年間で増えた所得税と個人住<br />　　民税３・５兆円を「国民に税の形で直接還元する」と語り、<br />　　来年度に限り、１人あたり年４万円の定額減税を行う考えを<br />　　示した。所得減税３万円、住民減税1万円の計４万円で、扶<br />　　養家族も対象とし、来年６月から始める。所得制限への言及<br />　　はなかった。納税額が少なく、減税の恩恵を十分に受けられ<br />　　ない人への対応も検討するとした。<br />　　　首相は、減税の対象にならない低所得者について、住民税<br />　　非課税世帯に１世帯あたり７万円を現金給付する考えも表明<br />　　した。物価高対策として今年３月に決めた３万円の支給に加<br />　　え、「合計１０万円を目安に支援を行う」と述べた。政府は<br />　　住民税は課税されているが所得税が非課税の納税者にも１０<br />　　万円の給付を検討する。<br />　　<a href="https://digital.asahi.com/articles/ASRBV6K8GRBVUTFK00F.html" target="_blank">https://digital.asahi.com/articles/ASRBV6K8GRBVUTFK00F.html</a><br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E5A297E7A88EE383A1E382ACE3838DEFBC8FE5B2B8E794B0E9A696E79BB8.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="増税メガネ／岸田首相.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/E5A297E7A88EE383A1E382ACE3838DEFBC8FE5B2B8E794B0E9A696E79BB8-thumbnail2.jpg" width="150" height="144" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/E5A297E7A88EE383A1E382ACE3838DEFBC8FE5B2B8E794B0E9A696E79BB8-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">増税メガネ／岸田首相</span></d<a name="more"></a>

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<title>●「１９８７年と酷似／日米の株高／金利高」(第６０３５号）</title>
<description>　ロシアによるウクライナ侵攻がずるずると長期化する一方で、イスラム組織ハマスがイスラエルを突如急襲し、大勢の死者が出ています。イスラエルは直ちに反撃するとともに、ハマスの潜むガザ地区に対し、１０月２４日現在、大規模な地上作戦を仕掛けようとしています。　そのバックにはイランが控えており、最悪の場合、ヒズボラがこれに参戦する可能性があります。ヒズボラは、１９８２年に結成されたレバノンのシーア派イスラム主義の政治組織であり、ハマスを上回る武装組織です。もし、ヒズボラが加わると、戦争..</description>
<dc:subject>物価と中央銀行の役割</dc:subject>
<dc:creator>平野　浩</dc:creator>
<dc:date>2023-10-27T00:00:00+09:00</dc:date>
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　ロシアによるウクライナ侵攻がずるずると長期化する一方で、<br />イスラム組織ハマスがイスラエルを突如急襲し、大勢の死者が出<br />ています。イスラエルは直ちに反撃するとともに、ハマスの潜む<br />ガザ地区に対し、１０月２４日現在、大規模な地上作戦を仕掛け<br />ようとしています。<br />　そのバックにはイランが控えており、最悪の場合、ヒズボラが<br />これに参戦する可能性があります。ヒズボラは、１９８２年に結<br />成されたレバノンのシーア派イスラム主義の政治組織であり、ハ<br />マスを上回る武装組織です。もし、ヒズボラが加わると、戦争は<br />簡単には終わらない中東有事になります。<br />　バイデン米大統領をはじめ、西側欧米諸国は、イスラエル支持<br />を表明しながらもイスラエルに対して、大規模地上作戦の延期を<br />求めていますが、止めることは非常に困難な情勢です。おそらく<br />今日のＥＪが届くころには、大規模地上作戦は始まっている可能<br />性は十分あります。<br />　少し気になることがあります。「ブラックマンデー」というの<br />をご存知でしょうか。１９８７年１０月１９日にそれは起きてい<br />ます。世界中の株式市場で株価の大暴落が起きた日です。以下、<br />ブラックマンデーで起きたことを記述します。<br />─────────────────────────────<br />　１９８７（昭和６２）年１０月１９日、ニューヨーク市場で株<br />価が急落。翌日の東京市場も売りが殺到し、世界中の株式市場が<br />暴落に見舞われました。<br />　この日、ＮＹダウ平均株価は２２・６％安と史上最大の急落に<br />見舞われました。翌２０日の東京市場では日経平均株価が前日比<br />３８３６円４８銭安の２１９１０円０８銭と急落しました。下落<br />幅だけでなく、１４・９０％の下落率も過去最大となり、欧州に<br />も連鎖しました。<br />　しかし、翌２１日には日経平均が、２０３７円３２銭高と急反<br />発。このことが安心感を生んで、世界株安は急速に収束していき<br />ます。ＮＹダウが急落した原因は、コンピューターによる「プロ<br />グラム売り」とされました。株価の急落を受けて、コンピュータ<br />ーがプログラムに従って投げ売りを指示。さらに株価が下がって<br />売り物が増えていく悪循環となったのです。<br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　──トウシル／楽天証券<br />─────────────────────────────<br />　なぜ、ブラックマンデーなのかというと、現在の株価や金利の<br />の状況と、中東の情勢などが今回と酷似していることです。詳し<br />くみていくことにします。<br />　「恐怖指数」という何やら恐ろしげの指数があります。投資家<br />の心理状態を表す指数です。「ＶＩＸ指数」ともいいます。<br />─────────────────────────────<br />◎「恐怖指数」／Volatility Index<br />　株式指数が暴落したときなど、投資家の不安が大きくなったと<br />きに、ＶＩＸ指数が上昇する。株式市場の温度感を知るのに便利<br />な指標とされている。<br />─────────────────────────────<br />　一体１９８７年に何が起きていたのでしょうか。<br />　ポール・ボルカー氏という人物がいます。１９７９年８月に米<br />ＦＲＢ議長に就任しています。当時の米国は、第２次石油危機の<br />影響で、深刻なインフレに直面していたのです。そのため、ボル<br />カー議長はインフレと戦うために利上げを連続して行っていたの<br />です。現在のパウエル議長と同じです。<br />　金利が上がると、景気が悪くなり、株価が下がるのが一般的な<br />現象です。しかし、株価は一向に下がらず、ダウ平均は高止まり<br />し、株高を維持していたのです。それが、１０月１９日の月曜日<br />に一気にはじけてしまうのです。米ダウ平均は１日で２３％下落<br />し、世界同時株安に発展します。日経平均株価も１５％近く値下<br />がりしています。<br />　この「金利高にして株高」のパターンが、ブラックマンデーの<br />ときと同じであり、投資家を心配させているのです。米ＦＲＢが<br />１７回もの利上げを実施しているのに、足下の長期金利は高止ま<br />りしたままです。<br />　パウエル議長のやったことを簡単に振り返ってみます。パウエ<br />ル議長は、インフレを軟着陸させるため、２０２２年３月にゼロ<br />金利政策を解除し、計１１回、幅５・２５％もの利上げを実施し<br />てきていますが、足元の長期金利は、約１６年ぶりの高さにあり<br />ダウ平均は３万ドル台と好調をキープしています。日経平均も３<br />万円台を維持しています。<br />　１０月２０日の「恐怖指数」を計算してみると、次のようにな<br />ります。「２０」を上回ると、投資家に強い警戒感を示すとされ<br />ています。<br />─────────────────────────────<br />　　　　◎１０月２０日の恐怖指数<br />　　　　　日経平均の恐怖指数　・・・　２３・２０<br />　　　　　　　　　米ダウ平均　・・・　２１・７１<br />─────────────────────────────<br />　実は、もうひとつ類似点があるのです。１９８７年のときは石<br />油危機、今回は、ハマスによるイスラエル攻撃を受けての中東情<br />勢がからんでいます。もしイスラエル軍が、苛烈な地上戦に振り<br />切ったり、イラン軍がホルムズ海峡で通貨船を攻撃するなどの動<br />きがあると、割高になっている米国株が暴落し、世界同時株安に<br />なることは十分ありえることです。<br />　１９８７年のときは、イラン軍がタンカーを攻撃し、米軍がイ<br />ランの海上油田に報復攻撃し、市場に緊張感が高まっていたので<br />す。イランならやりかねないといえます。<br />　ＥＪがとくに米国の金利の動きを詳しくウオッチングしている<br />のは、「株高・金利高」＋「中東有事」が引き起こす世界同時株<br />安の危険性があるからです。<br />　　　　　　　　　　　──［物価と中央銀行の役割／０４５］<br /><br />≪画像および関連情報≫<br />　●ブラックマンデーの１９８７年、現在と不吉な類似<br />　　──オーサーズ<br />　　───────────────────────────<br />　　　金融業界では１９８７年との比較は決して歓迎されない。<br />　　同年１０月に起きたブラックマンデーの暴落は、いまだに最<br />　　も悲惨な一日として市場の歴史に刻まれている。このため、<br />　　現在の状況がブラックマンデーの数カ月前に酷似していると<br />　　の指摘は少しぞっとする。筆者に最近届いた３通の電子メー<br />　　ルが、この不吉な年に言及していた。<br />　　　１通は、ソシエテ・ジェネラルの超弱気派ストラテジスト<br />　　として長年知られているアルバート・エドワーズ氏からのメ<br />　　ールだった。だが、債券利回りが上昇する中でも株高が進ん<br />　　だ今年の展開は８７年を想起させると指摘したのは同氏だけ<br />　　ではない。インタラクティブ・ブローカーズのスティーブ・<br />　　ソスニック氏は「自分が金融業界に入った８７年は、年の大<br />　　半で債券が弱気相場に落ち込む一方で、株価は大きく値上が<br />　　りしていた。もちろんそれが急激に反転するまでの話だが」<br />　　と振り返った。<br />　　　株式相場が２０％下落した８７年１０月１９日に債券利回<br />　　りの反転がどれほど急激で、今年とどれほど似ているかを説<br />　　明するために、以下のチャートを紹介したい。両年の年初か<br />　　らの米１０年債利回りの動きを重ね合わせたものだ。<br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──ブルームバーク<br />　　───────────────────────────<br /><div style="text-align: center"><a href="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/EFBC92EFBC90EFBC92EFBC93E5B9B4E381A8EFBC91EFBC99EFBC98EFBC97E5B9B4E381AEE995B7E69C9FE98791E588A9E381AEE58B95E3818D.jpg" target="_blank"><img border="0" alt="２０２３年と１９８７年の長期金利の動き.jpg" src="https://electronic-journal.up.seesaa.net/image/EFBC92EFBC90EFBC92EFBC93E5B9B4E381A8EFBC91EFBC99EFBC98EFBC97E5B9B4E381AEE995B7E69C9FE98791E588A9E381AEE58B95E3818D-thumbnail2.jpg" width="150" height="96" onclick="location.href = 'http://electronic-journal.seesaa.net/upload/detail/image/EFBC92EFBC90EFBC92EFBC93E5B9B4E381A8EFBC91EFBC99EFBC98EFBC97E5B9B4E381AEE995B7E69C9FE98791E588A9E381AEE58B95E3818D-thumbnail2.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></a></div><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">２０２３年と１９８７年の長期金利の動き</span></d<a name="more"></a>

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