第1号は1998年10月15日で、2017年10月16日で
ちょうど20年になります。EJは日刊メールマガジンですが、
2005年からは同じ内容をブログに掲載しています。多くの読
者に支えられ、ここまで書き進めることができました。改めてご
愛読に感謝します。
EJには、他のメルマガにない次の3つの特色があります。
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1.特定テーマの連載コンテンツである
2.毎回コンテンツ文字量が等量である
3.土日祝祭日以外の営業日に発刊する
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世にメルマガはたくさんありますが、EJのような特色を持つ
メルマガは他にはないと自負しています。ブログEJには、平均
して、毎日5000回から6000回のページビュー(PV)が
あります。その日のコンテンツによっては、PVが1万回を超え
ることはよくあります。
ところで執筆方針の一部変更というのは、1テーマの平均回数
を20回から40回にして、取り上げるテーマを増やすという変
更です。このところ100回を超えるテーマが多くなり、1年に
せいぜい3つくらいのテーマしか取り上げられなくなっているか
らです。そうすることによって、取り上げられるテーマが一挙に
増えることは確かです。
少なくとも10回以上書けると判断したテーマについては、取
り上げるつもりでいます。そうすることによって、政治、外交、
経済、文化、技術などの幅広い分野にわたって最新のテーマを広
げられると考えています。
その第1回として、次のようなテーマで、中央卸売市場論を取
り上げることにします。
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築地再整備か豊洲移転か/中央卸売市場論
─ なぜ豊洲になったのか/謎に迫る ─
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この問題には多くの謎があります。そもそも1986年に東京
都は、築地での設備再整備を決定し、総合予算2380億円を組
んで、1991年から工期15年の計画で、築地での営業を続け
ながら、改装工事を進めていたのです。それから5年が経過して
工事は突然中止になっているのです。
どうして中止になったのでしょうか。工期がさらに伸び、予算
もさらに膨らみ、これ以上の工事は不可能という結論が出された
のです。しかし、その理由ははっきりしないのです。それ以後、
築地で商売をする業者は、「築地再整備は不可能」ということが
刷り込まれることになったのです。しかし、この「築地再整備は
不可能」は何の根拠もないウソと考えられます。
もうひとつ疑惑があります。それは、築地の代替地として豊洲
が選ばれた経緯です。こともあろうに、ベンゼン、シアン、ヒ素
など発ガン性があったり、猛毒な有害物質で汚染されていること
がわかっている東京ガス工場跡地への移転なのです。そこに鮮度
が重視される生鮮食品を扱う市場を移転させようというのです。
はっきりいって正気の沙汰ではありません。
それに当の東京ガス自体が東京都に売る気はぜんぜんなく、東
京ガス自身は、別の開発計画を考えていたのです。それを売れと
いって迫ったのですから、東京都としては、当然不利な条件を受
け入れることになるのです。それでもそれを強行したのは石原慎
太郎元都知事です。
築地市場の豊洲新市場移転に一貫して反対し、築地市場の豊洲
移転に反対するべく都知事選にも何回も挑戦した宇都宮健児氏は
豊洲市場について次のように述べています。
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築地市場の移転先とされている豊洲新市場の土地は、東京ガス
が1956年から1976年までの20年間、石炭を原料として
都市ガスを製造してきた土地である。都市ガスの製造工程でベン
ゼン、シアン化合物などが発生し、石炭中に含まれる水銀、ヒ素
鉛、クロムなどが副次的に生産され工場数地の土壌や地下水を汚
染した。青果や鮮魚などの生鮮食品を取り扱う市場の移転先とし
ては、最も相応しくない場所と思われるのに、なぜ、東京都が築
地市場の移転先として東京ガス豊洲工場跡地に決めてしまったの
か、大きな疑問が残る。 ──宇都宮健児氏論文より
『現代思想』2017年7月臨時増刊号/青土社刊
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もうひとつ完成している豊洲市場は、建物そのものは立派に見
えますが、そこで仕事をする業者にとって、きわめて使いずらい
面がたくさんあることです。なぜ、わざわざ大金を積んでそんな
不便な市場を建設したのでしょうか。
それは、さらに市場の設計自体が都庁の一部の幹部と一部の市
場関係者によって進められ、そこで仕事をする卸売業者の意見を
幅広く聞きとっていないからです。それは、そもそも市場移転に
反対する市場関係者が多く、そういう意見聴取ができなかったこ
とによるのです。移転に反対する人たちに移転する新しい市場の
設計について聞けるはずがないからです。
まだあります。都議会が豊洲市場関連予算は、63対62の1
票差で決まっていることです。それは、当時移転に反対していた
民主党の花輪なる議員、こともあろうに「東京都中央卸売市場築
地市場の移転・再整備に関する特別委員会」の委員長をしていた
人物が賛成派に寝返ったことによって成立しているのです。その
ウラには何があったのでしょうか。
このように、築地市場の豊洲移転問題には多くの疑惑があるの
です。真相を究明するには、いささか情報が少な過ぎるものの、
明日から、その真相に迫っていくつもりです。
──[中央卸売市場論/001]
≪画像および関連情報≫
●宇都宮健児氏、築地再整備の思いを森山候補に託す
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都政の改善を求めて小池知事に直談判した宇都宮健児弁護
士が今夕、「築地再整備」を訴える森山たかし候補の応援に
入った。宇都宮弁護士が昨年8月、都庁を訪ねて小池知事に
突きつけた「10項目の要望書」には、豊洲への移転見直し
が含まれていた。
小池知事一流のマヤカシだったとはいえ、築地移転の一時
凍結は宇都宮弁護士の要望に沿ったものだった。街宣の会場
となったのは中央区勝どきのタワーマンション前。マイクを
握った宇都宮氏は中央区の有権者に呼びかけた。
「市場の移転先を決めた石原都知事をチェックできなかっ
た自民、公明が反省なく豊洲移転を訴える。けしからん。こ
ういう候補者はぜひ引きずり降ろそうではありませんか。
都民ファーストは知事が(移転)方針を発表する前、独自
の方針を出せなかった。今の都民ファーストは、小池知事を
チェックできるか。自公以上に癒着している。大政翼賛会で
はないか。5年後に小池知事が都知事であるか分からない。
全く無責任だ。5年後、仲卸の皆さんが居なくなったら、築
地の活況は取り戻せない。森山さんは築地市場の再整備を高
らかに謳っている。中途半端な政策を変えられる大きな原動
力になる。私の思いをぜひ森山たかしさんに受け継いで頂き
たい。私のこれまでの運動を継承できるのは、中央区におい
て森山さんしかいない」。 http://bit.ly/2trUYD9
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森山高至候補を支援する宇都宮健児氏