2016年04月14日

●「なぜ地震予知研究を中止させるか」(EJ第4258号)

 森谷武男博士による地震予知観測は、不可解なことに、ある筋
から圧力がかかり、研究観測体制を築くどころか、地震研究・予
測の封鎖を余儀なくされてしまったのです。どうしてこのような
ことになったのでしょうか。
 森谷博士による地震予測の方法を簡単にいうと、次のようにな
るのです。
─────────────────────────────
 1.地震の起きる10日〜20日前くらい前から普段は絶対
   受信できないFM電波が受信できるようになる。
 2.大地が下から押し上げられるときに出る静電気が電波に
   影響を与えて、FM電波が聴こえるようになる。
 3.この異常な電波が終了して約10日間前後の時期に、静
   電気の出る場所を震源地とする地震が発生する。
 4.地震の大きさについては、異常な電波の積算数値の大き
   さに比例して、マグニチュードが決まってくる。
─────────────────────────────
 この方式で、森谷博士は2002年以降の北海道周辺の地震を
ほぼ100%、震源地も時期も、マグニチュードの大きさもいい
当てているのです。そして、2008年に森谷博士はテレビ(昨
日のEJで紹介)に登場し、北海道だけでなく、全国にアンテナ
を設置して観測すべきことを訴えています。
 しかし、これに対して強い反発があったのです。横浜物理学研
究所は、ウェブサイトを通じて、次のように反論しています。冒
頭の部分を紹介します。
─────────────────────────────
 電磁波で地震予知を行っている研究者のひとりとして、北海道
大学地震火山研究観測センターの森谷武男博士がいます。森谷氏
は、地震発生前には何らかの要因で大気中の電気状態が乱れ、遠
くからのFM電波が届く「地震エコー」と呼ぶ現象が起こる、と
主張しています。地震エコーが観測されなくなってしばらくする
と、地震が起こるというのです。
 テレビでもセンセーショナルに取り上げられた森谷氏ですが、
彼の主張は全く信用できません。まず、同じく電磁波の観測によ
り地震予知をしている、いわば盟友であるはずの早川正士氏の主
張と、極めて著しい矛盾があるのです。 http://bit.ly/1S3FSaT
─────────────────────────────
 このややヒステリックな反論は、あのSTAP細胞を寄ってた
かって批判した理研の調査委員会のそれと似ています。ところで
この反論のなかで「早川正士氏の主張」というのがありますが、
早川正士氏は、電気通信大学名誉教授で、電磁環境学の専門家で
す。その主張は、2011年末に上梓された次の書籍における主
張のことをいっています。
─────────────────────────────
                   早川正士著
     「地震は予知できる!」/ベストセラーズ
─────────────────────────────
 この本の評価は意外に高いのです。この本の書評を書いている
「311後空気の正体」というサイトがあります。少し長いです
が、その一部を紹介します。
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 「地震は予知できる」という本を読めば、もはや地震予知は可
能であるどころかそれはすでに実用段階に至っているのである。
そんな妄言は信じられないという人に、とりあえず地震予知は可
能であるという理論的な根拠を示しておこう。
 「地震は予知できる」という書を上梓した早川先生は東京電気
通信大学の教授である。先生の専門は電磁波の研究である。地震
学者ではないが、大きな地震の前に異常な電磁波が観測されるこ
とがあるということはかなり前から知られていたので、先生はそ
の研究に独自で取り組んでいた。そのきっかけになったのは阪神
大震災であったという。
 先生は1995年1月17日に起こった地震の数日前に前兆現
象ともいえる電波(VLF波)の異常を観測していた。ところが
地震が起こったあとは正常に戻っていた。その解析から、先生は
電磁波の異常を観測することによって地震予知に生かせるのでは
ないかと確信したそうである。
 地上を行き交う電磁波というのは低周波から長波、中波、短波
マイクロ波までさまざまな種類がある。その種類の違いは基本的
に波長の長さによっている。人類はこの電磁波の波長の違いを利
用することによって多くの文明の利器を発明した。比較的短い波
長をもつ中波や短波はラジオやテレビとして使われていることは
周知の通りであるが、早川先生らが地震予知に生かせるとしてい
るのはあまり活用されていない長波である。長い波長をもつ長波
(VHL波)は電離層の最下部で反射することが知られている。
その結果、長波の異常を観測することによって、電離層の異常を
観測できるというわけである。     http://bit.ly/1Nim6nZ
─────────────────────────────
 横浜物理学研究所は、森谷博士の理論と早川教授の理論を比較
し、大きな矛盾があるとしていますが、別々に研究しているので
すから、矛盾があってもおかしくないと思います。むしろ着想は
きわめてよく似ていると思います。2人が協力すればさらによく
なると思います。
 問題は、森谷博士の研究を中止させたのは、所属する北海道大
学当局で、「あなたの地震予知研究は世の中を不安にさせる」と
いう理由からだそうです。しかし、北海道大学の独断ではなく、
おそらく政府からの圧力があったのでしょう。そういう研究をさ
れると国としてきっと迷惑なのです。そしてそれは、米国の気象
兵器HAARPに関係があると思います。HAARPによって電
離層が熱射されると、何らかの理由でFM電波が聞こえるように
なるのではないかと思われます。
          ────[現代は陰謀論の時代/071]

≪画像および関連情報≫
 ●なぜ、地震予知の研究をやめさせるのか
  ───────────────────────────
   国の公式見解では「地震予知は不可能」とされています。
  が、しっかり観測さえしていれば、エコーの揺れが止まって
  からの地震が起きる的中率100%という地震予知が存在。
  それが、北海道大学の森谷武男博士の地震エコーによる地震
  予知です。しかし、圧力により森谷博士の地震研究は封鎖さ
  れてしまいました。
   既得権益の地震村によほど都合の悪いことがあったようで
  す。ほぼ100%の的中率とも言われた地震の予知を導入し
  ない理由、そして弾圧する理由に、私達国民は着目していく
  必要があり、そしてその理由に焦点を当てていく必要があり
  ます。
   今、実際に多くの人間が巨大地震により尊い命を失われた
  実態の中、そして危機が迫っている状況下で、予知なんかで
  きないということだけで、一筋の光も捨てていいものだろう
  か。少なくとも、実績や経験値が浅いと言われながらも、森
  谷氏の過去の実績を見て、信じて行動を起こしてみることは
  理に適っていると思われる。信じるなと言われ、何も行動を
  起こさず黙って巨大地震や巨大津波を受け止めるのか。自分
  だけではなく愛する家族や愛する人が消滅していいのか??
   森谷氏は、地震予知ができないということは、癌が治らな
  いと言っているようなものと述べている。科学は、否定され
  ながら進化している。       http://bit.ly/1SagGmc
  ───────────────────────────

早川正士教授.jpg
早川 正士教授
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2016年04月15日

●「なぜ地震は予知できないというか」(EJ第4259号)

 森谷武男博士の地震予測法でわかったことがあります。日本で
は「地震の予知はできない」ということになっているようです。
それでいて、「地震予知連絡会」などという組織があって、地震
予知の研究が行われているのです。地震予知連絡会というのは、
次のような組織です。
─────────────────────────────
 地震予知連絡会というのは、地震と地殻変動に関する情報を交
換し、地震予知に関する専門的な検討と研究を行う組織として、
1969年に測地学審議会の建議により発足しています。事務局
は、国土地理院から委嘱された学識経験者と関係行政機関の職員
30名で構成されています。       ──ウィキペディア
                   http://bit.ly/23nTLcz
─────────────────────────────
 しかし、この地震予知連絡会は、現在までに目立った成果を何
も上げていないのです。そのため、ネット上では「地震予知連は
単なる勉強会ではないか」とよく批判されています。
 さらに、国内の地震学者の多くは、「地震の予知は現代の科学
技術では不可能である」と主張するのです。こういう意見を述べ
る人は米国に近い人たちであるといえます。
 その筆頭ともいうべき学者の一人に、東京大学の地震学教授で
あるロバート・ゲラー氏がいます。311発生直後の2011年
4月、ゲラー教授に電話取材したロイター記者は、次のように書
いています。
─────────────────────────────
 ゲラー教授は、地震学者が現在使用している予知器などは、差
し迫った地震を予知するには不十分だと指摘。「理論的には一両
日中に地震が起きると予知しようとしているが、私の考えではこ
のシステムは科学的に完全ではなく、中止されるべきだ」とし、
「(地震の予知は)無益な努力だ。不可能なことを可能であると
見せかける必要はない」と切り捨てた。
 同教授は論文で東海地域で今後想定される地震に対する日本政
府の防災計画についても触れ、3月11日に発生した東日本大地
震が予測できなかったように、東海地震も予測できないとした。
 東海地域では1498年、1605年、1707年、1854
年に大地震が発生している。同地域で新たな大地震が起きた場合
死者数は数千人、数百万棟単位での建物倒壊が予想されており、
中部電力浜岡原発への懸念も高まっている。
                   http://bit.ly/1oPIfDK
─────────────────────────────
 その一方で、「地震は予知できる」と主張する本が、相当数発
売されています。そのなかで、評判になってかなり売れていると
思われる本に次の2冊があります。タイトルがきわめて酷似して
います。
─────────────────────────────
    ◎早川正士著/2012年01月24日
     「地震は予知できる!」/ベストセラーズ
    ◎村井俊治著/2015年01年16日
     「地震は必ず予知できる!」/集英社新書
─────────────────────────────
 上記の本に加えて、2008年の森谷武男氏の地震予知に関す
るテレビ番組の放映があります。これによって、地震予知の話題
はかなり盛り上がっていたのです。
 これらの地震予知に関する話題に関して、ひとつずつ横浜地球
物理学研究所という組織がネット上で、かなり執拗に反論してい
るのです。
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   ≪横浜地球物理学研究所≫
    ◎森谷武男氏に関する反論
     森谷武男氏の地震予知研究を批判します
             http://bit.ly/1S3FSaT
    ◎早川正士氏に関する反論
     早川正士氏の地震予知研究を批判します
             http://bit.ly/20ubXfq
    ◎村井俊治氏に関する反論
     村井俊治氏の地震予測を信じてはいけません
             http://bit.ly/25UbeIc
─────────────────────────────
 横浜地球物理学研究所によるそれぞれの反論を見ていただくと
わかりますが、非常に詳細な反論であり、それぞれの所論に対し
て徹底的に批判しているのです。「地震は予知できる」という主
張に対する徹底的な反論です。どうして、そこまでして反論する
のでしょうか。とくに電波を探知して地震を予知する森谷氏と早
川氏には警戒をしているようです。
 森谷博士の予知はこと北海道に関しては、100%とはいわな
いものの、ほぼ1週間ほど前に場所や規模を含めて、高い確率で
的中しています。北海道以外の地域では、いくつか外れています
が、それは北海道に設置したアンテナから予測しているからでは
ないでしょうか。
 添付ファイルに森田博士の観測したFM電波(地震エコー)の
グラフがあります。2010年夏頃からFM電波が出て、年末ま
で続いています。この期間が長いほど、マグニチュードの高い地
震が来る可能性が高いことになります。
 しかし、2011年に入ると、FM電波は目に見えて少なくな
り、3月11日にマグニチュード9・0の東日本大震災が日本を
襲ったのです。北海道に設置したアンテナによる予測ですが、ほ
ぼ的中しているといってよいのではないでしょうか。
 こういう研究があるのに、日本の地震学者はなぜ前向きに研究
しないで、人の研究の批判ばかりするのでしょうか。それはきっ
と人工地震にも関係があると思います。
          ────[現代は陰謀論の時代/072]

≪画像および関連情報≫
 ●「地震は予知できる!」書評/津田健二氏
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   2011年5月に、「地震は電磁気学を応用すれば予知で
  きるニュートン力学に固執しては不可能」という記事を書い
  た。その取材相手である電気通信大学名誉教授の早川正士氏
  が「地震は予知できる」という本をKKベストセラーズから
  出版した。地震は予知できない、予知できるというものは、
  ペテン師だ、というような風潮がいまだに多いが、電磁気学
  を応用すれば説明がつくことが多いことを知ってもらいたい
  との思いから彼は出版した。
   私はかつて半導体物理などの物性物理を専門としていたた
  め、地震のメカニズムに沿って電荷の蓄積を考えると、早川
  氏の研究は極めてわかりやすい。地震が来る数時間〜数日前
  の動物の奇妙な行動やナマズの行動などについてもある程度
  説明がつく。地震のメカニズムだけを研究して、ニュートン
  力学だけを振り回している限り、地震は予知できない。逆に
  もっと電磁気学と物性物理を理解すれば、地震は予知できる
  のだ。地震の予知は、金属疲労の劣化を超音波探傷機で検出
  して、事故を防ぐことと極めてよく似ている。金属疲労の劣
  化を予知できないという研究者は恐らくいないと思うが、今
  の地震学者が地震を予知できないと言っていることは、金属
  疲労を予知できないと言っていることに等しい。金属疲労が
  起きて金属が破断する直前には、メリメリという超音波を発
  する。              http://bit.ly/1YoVPdi
  ───────────────────────────

地震エコー推移と311.jpg
地震エコー推移と311
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2016年04月18日

●「南九州地震は15年に起きている」(EJ第4260号)

 2016年4月14日(木)午後9時26分、熊本県を震源と
する最大震度7の強い地震が発生したのです。地震の規模を示す
マグニチュードは、6・4と推定されています。
 翌15日までに強い余震が何回も続き、多くの人を不安に陥れ
ましたが、行政の避難所の対応も必ずしも十分ではなく、避難所
にいても不安なので、家屋の倒壊を免れた人は、15日の夜は家
に戻って寝た人が多かったのです。
 ところが、16日午前1時25分、今度は14日よりも大きな
地震が起き、多くの家屋が倒壊し、死者41人、9万2000人
が避難する大災害になってしまったのです。2つの地震について
以下にデータをメモしておきます。
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    ◎第1の地震
     2016年4月14日、午後9時26分
     マグニチュード6・4/最大震度6弱
     死者 9人/4万4000人避難
    ◎第2の地震
     2016年4月16日、午前1時25分
     マグニチュード7・3/最大震度6強
     死者41人/9万2000人避難
─────────────────────────────
 気象庁は、当初第1の地震を本震と発表していましたが、16
日になって、第2の地震が今回の一連の地震の本震であると見解
を変えています。これでは、何もいっていないのと同じです。
 マグニチュード7・3といえば阪神淡路大震災と同じです。高
速道路やビルが崩壊するレベルです。一般家屋ならひとたまりも
ありません。日本は何回も地震を経験していながら、気象庁や地
震学者や地震の専門家は、地震が起きるたびにテレビに出てきて
毎回同じような後づけの説明を繰り返すのみです。地震は予知で
きてこそ最大の防災対策になります。しかし、彼らは、科学の限
界を錦の御旗にして、「予知は不可能」という空しい発言を繰り
返すのみです。
 さて、この熊本地震についても人工地震ではないかという見解
がネット上に多く出ています。たまたまこの問題を取り上げてい
るEJが、スルーするわけにはいかないと思うので、いろいろな
角度から取り上げて検討していくことにします。
 ところで南九州地震といえば、不思議なことがあります。20
15年13〜14日のことです。南九州で巨大地震が発生し、1
万8000人が津波に呑まれたというニュースが日本ではなく、
米国や欧州のメディアを駆け巡ったのです。震源地は川内原発に
ほど近い地域であるというのです。
 この地震はけっしてデマではないのです。確かにその日にマグ
ニチュード7の地震が発生し、九州では緊急警報が携帯電話で鳴
り響いたからです。しかし、実質的な被害はほとんどなく、報道
も少なく、地震に慣れている日本人にはほとんど記憶には残って
いないのです。この地震について伝える朝日新聞デジタルの記事
を示しておきます。
─────────────────────────────
 (2015年11月)14日午前5時51分ごろ、鹿児島・薩
摩半島西方沖を震源とする地震があり、鹿児島市などで震度4を
観測したほか、九州〜近畿地方で震度3〜1の揺れがあった。気
象庁によると、震源の深さは約10キロ、地震の規模を示すマグ
ニチュードは7・0と推定される。強い揺れがあった地域では今
後、1週間程度は最大で震度3程度の余震が起きる可能性がある
としている。             http://bit.ly/1SmyIlj
─────────────────────────────
 この地震について、「地震は必ず予知できる!」の著者である
村田俊治東京大学名誉教授は、事前に予知していたのです。その
ことに触れているサイトの記事を紹介します。村田教授について
は、15日のEJ第4259号で紹介しています。
─────────────────────────────
 2015年11月14日に九州は鹿児島県でマグニチュード7
という非常に大きな地震が起こったことは、記憶に新しいと思い
ますが、地震予知界では知らない人はいない!とまでいわれてい
る東京大学名誉教授の村井俊治名誉教授が事前に予測していたと
いうのです!
 そんな地震予知情報知らなかったよ?村井氏の最新情報ってど
こで手に入るの?と思われたかもしれませんが、村井さんが顧問
を務める地震科学探査機構(JESEA)という団体が、216
円/月でメールマガジン(メルマガ)という形で情報を有料発信し
ているのです。
 実はこのメルマガの中で、村井さんは2015年11月の鹿児
島薩摩半島沖でのM7・0大地震を予測していたのです。実際に
は、鹿児島周辺地域が地震の要注意地震発生地帯ということで、
薩摩半島から大隈半島に地面の沈降が確認されたことで、しばら
く警戒が必要という風にアナウンスしていたわけです。
                   http://bit.ly/1Nv6oWA
─────────────────────────────
 311が人工地震であると疑う人は、この南九州地震について
も人工地震であり、失敗であったというのです。南九州で人工地
震を起こし、川内原発が放射漏れを起こすというシナリオを実行
しようとしたテロであるというのです。
 それに偶然の一致でしょうが、この日も今回の熊本地震と同じ
14日であり、震源の深さは10キロなのです。何らかの寡頭勢
力が執拗に九州で人工地震を起こそうとしているのでしょうか。
 ちなみに、熊本地震の発生時刻と同時刻に関東でも地震があっ
たのですが、これは同時に関東と南九州で人工地震を起こす計画
があり、関東の方は失敗したと主張している人もいます。これに
ついて地震関係者は関東の地震と熊本地震は無関係であるといっ
ています。     ────[現代は陰謀論の時代/073]

≪画像および関連情報≫
 ●「九州南部大地震計画」を取り上げているサイトの記事
  ───────────────────────────
   やっぱり、「九州南部大地震」計画、実際にあったようで
  すね。そして、見事、失敗した。悪魔の邪悪な計略を天は喜
  ばない。今後も、間抜けな失敗は続きます。
   日本を守る八百万の神(つまり、我々のご先祖さま)は、全
  力で邪神と戦っている。私RKも、わが祖先にして長篠の戦
  で討死した武将、長沢主膳正正(ただまさ)の支援を得て、
  戦います。2015/11/16
   私ではありませんがうちの会社で、九電の仕事をやってる
  部隊があります。発電所や変電所の伝送工事やってるんです
  が、10月に入れてた工事が九州全域すべて作業停止食らっ
  たと言っていました。理由は川内原発の再稼働のためといわ
  れたようですが、なんでこっちが関係あるのかわからないよ
  うな感じでした。本人たちは電力の発電グループのほうが発
  言力が強いからとかで納得していました。終わってみれば人
  工地震テロの為に工作か何かしてたんでしょうね。九州中の
  原発、変電所なんかに工事で入ると、変なものを目撃されて
  困るという理由だったのかな。少しマメに話しながら、変な
  工事にストップがかかったときは、コメントあげるようにし
  ます。              http://bit.ly/20MtTSH
  ───────────────────────────

2015年11月/南九州地震の情報.jpg
2015年11月/南九州地震の情報
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2016年04月19日

●「同じミスを繰り返す気象庁の重罪」(EJ第4261号)

 4月14日に発生した熊本地震は、18日現在、いまだに収束
していないどころか、かえって被害はどんどん拡大しています。
この地震の原因が自然地震であるのか、人工地震であるのかの論
議はひとまずおくとして、いまだに収束していない原因について
考えてみることにします。
 熊本地震による混乱の最大の原因は、政府と気象庁の対応にあ
るといえます。政府は、311のときの民主党政権の対応を意識
して、当初2千人規模であった自衛隊を10倍以上の2万5千人
規模に拡大し、食料90万食を17日中に被災地に届けると約束
するなど、その迅速対応を自画自賛していますが、当の被災地で
は、必要物資の不足が深刻さを増しています。政府は初期判断を
間違えており、すべてが空回りをしているに見えます。
 政府対応の遅れの何よりもの証拠は、18日午後9時現在、激
甚災害指定の閣議決定が行われていないことです。熊本県は地震
の起きた14日の時点で、激甚災害の早期指定を求めていたので
す。災害に対する対応が最悪といわれた菅政権ですら、東日本大
震災の翌日に激甚災害指定の閣議決定を下しています。
 どうやら官邸と熊本県は最初の時点から、ギクシャクしていた
ようです。地震の起きた14日に官邸が熊本県に対して行った指
示は、「全避難者を屋内に避難させよ」だったのです。テレビで
避難者が屋内ではなく、外に避難していたのを見て政府は「これ
はまずい」と考えたのでしょう。
 しかし、これに対して熊本県側は猛反発したのです。「避難場
所がなくて外に出ているのではなく、余震が怖いので、外に出て
いる」とし、現場の気持ちがまるでわかっていない官邸を批判し
たのです。もちろん今回は行政側の対応にも多くの問題はありま
すが、最初のうち官邸も、事態をかなり甘く見ていたといわざる
を得ないのです。
 もひとつ安倍政権は、防災に対して意識が低すぎるといわれて
も仕方がないのです。それは、防災担当相が国家公安委員長の兼
務であることです。現在、安倍政権で防災を担う大臣は、いずれ
も経験のない新人閣僚2人です。
─────────────────────────────
   丸川珠代内閣府特命担当大臣(原子力防災担当)
   河野太郎内閣府特命担当大臣(防災)
─────────────────────────────
 丸川大臣と河野大臣──今回の熊本地震では、担当相であるの
にまるで影が薄いです。もっとも丸川大臣は、川内原発の停止問
題について、次の発言をしています。
─────────────────────────────
 川内原発の敷地内で観測された地震動が自動停止させる基準
 値を下回っており、現在のところ、原子力規制委員会は停止
 させる必要はないとしている。 ──丸川原子力防災担当相
─────────────────────────────
 しかし、熊本地震の震源地から相当離れている川内原発の敷地
内でも、震度4は頻発しており、丸川大臣の言葉には説得力がま
るでないといえます。失礼ながら、この人に任せておいて大丈夫
なのか不安になるばかりです。
 河野防災担当相は、記者会見もほとんどなく、防災担当相とし
て何をしているのかさっぱり見えてきません。もっとも河野大臣
は、防災担当相のほかに国家公安委員長、規制改革担当相、消費
者および食品安全担当相も兼務しており、新閣僚で経験もないし
防災担当相として何をしてよいかわからないはずです。安倍政権
の防災に関する意識はこの程度のものです。
 今回の熊本地震で一番醜態を曝したのは気象庁です。気象庁は
14日夜に熊本県益城町で発生したM6・5の地震を「本震」と
いったのです。そうすると、何も知らない国民は、その後余震は
続くが、余震は本震よりも震度は低いし、家に戻っても大丈夫と
判断したと思います。
 しかし、その気象庁の発表を信じて家に戻った人のかなりの人
が、16日未明に発生したM7・3の大地震による家の倒壊など
で亡くなっているのです。これは気象庁と行政に重大な責任があ
ると思います。
 そうすると、気象庁は16日未明の地震を「本震」とし、14
日の地震のことを「前震」といい換えたのです。いや、前震とい
う前に、「ふたご地震」や「群発地震」と言葉を使って説明した
うえでです。そして、次のように開き直ったのです。
─────────────────────────────
 ある地震が起きたとき、さらに大きな地震が起きるかどうかを
予測するのは難しい。データの残る1885年以降、M6・5程
度の地震が起きた後に、さらに大きな地震が発生した例は一度も
ない。              ──16日の気象庁の会見
─────────────────────────────
 しかし、これはおかしいです。東日本大震災において、3月9
日に宮城県で起きたM7・3の前震を本震としてとらえ、11日
のM9・0の本震と見誤った前科があるからです。つまり、同じ
ミスを連続して冒しているのです。「過去に一度もない」が聞い
てあきれます。
 M6・5とM7・3──わがかの差に見えますが、M7・3の
エネルギーの大きさは、阪神・淡路大震災と同じレベルであり、
M6・5の16倍に相当するのです。ちょっと間違ったというレ
ベルのミスではない深刻なミスです。
 毎日のように、元気象庁長官や地震学者がテレビに出て後ずけ
の解説をしていますが、視聴者の知りたいことは今後どうなるの
か、地震はいつ収まるのかというこれから先のことです。
 しかし、彼らは「今後のことはわからない」というばかりで、
答えようとしない。それでいて「予知できる」という人の意見を
封殺することはすこぶる熱心です。彼らに取って予知できるとい
う人は敵であり、潰しておかなければならないからです。
          ────[現代は陰謀論の時代/074]

≪画像および関連情報≫
 ●気象庁は同じミスを冒している/311の前兆地震
  ───────────────────────────
   2011年3月11日の本震発生までの最後の2日間は、
  近付く速度がそれ以前の6倍になった。巨大地震の発生メカ
  ニズム解明に向けた手がかりとなりそうだ。22日から千葉
  市で始まる日本地球惑星科学連合大会で発表する。加藤助教
  は海側のプレート(岩板)が陸側に沈み込む境界で起きた本
  震までの一連の地震を解析した。その結果、宮城県沖の震源
  の北北東約50キロで2月16日にM5・5の地震が発生。
  その後、3月上旬にかけてM2〜4程度の約80回の地震が
  日本海溝と並行に南西方向へ進むように起きたことが分かっ
  た。さらに延長線上で3月9日にM7・3の地震が発生し、
  本震発生までの51時間に、約250回の地震が本震の震源
  に近付くように起きた。
   これらの地震の震源が移動する速さを算出したところ、判
  明しただけで3月9日までは1日1・6キロだったのに対し
  最後の51時間では同10キロと大幅に速まっていた。
   過去10年の宮城県沖の地震活動では一定方向に進む今回
  と同様な現象はみられず、加藤助教は「前兆かは断言できな
  いが、特異な活動であったことは間違いない」と話す。
   名古屋大の山岡耕春教授(地震学)は「本震に向けて地震
  活動が進んでいたことを見付けた価値ある成果だ。後から見
  れば玉突きするような前震を伴っていたと分かった地震は、
  内陸の活断層でもあった。現状ではまだ難しいが、応用して
  予測につなげたい」と話す。    http://bit.ly/1VxEdyI
  ───────────────────────────

2人の防災担当大臣.jpg
2人の防災担当大臣
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2016年04月20日

●「熊本地震は東へと移動する可能性」(EJ第4262号)

 普通の人であれば、熊本地震のような大地震が起きると、近く
に原発があれば、原発のことを心配します。まして日本では、東
日本大震災で福島第一原発の深刻な事故があったからです。九州
には玄海原発と川内原発の2つがあり、そのうち川内原発は、現
在日本で唯一稼働している原発なのです。当然誰でも「九州の原
発は大丈夫なのか」と心配になるはずです。
 熊本地震を報じた英国BBCなどの海外のメディアは、必ず被
災地の状況と原発のことをセットで伝えています。しかし、日本
のメディアはNHKに代表されるように、地震や被災地の様子は
報じても原発にはほとんど触れません。テレビ各局は1日中熊本
地震の特番を組んでいるのに、キャスターも地震の専門家も、原
発のことには触れず、ただ「川内原発に異常なし」のテロップが
流れるだけです。まさに異様な風景であるといえます。
 これは「選挙に影響するいかなる不公平な報道は許さない」と
いう政府の報道規制ともとれる牽制と関係があると思います。何
しろ総務相が「電波を止める」とまでいっているのです。報道機
関はそれに屈して、政府の政策に批判的なキャスターを外し、政
府の嫌がることはあえて忖度して報道しなくなっているのです。
政府としては、せっかく再稼働させた原発を止めたくはないので
しょう。既に日本のメディアは死んでいます。
 原発の安否を伝える海外メディアのニュースをネットで調べて
みたのですが、削除されたのか、いずれも原発に関する部分はな
く、次のような新聞記事(どこの新聞社か不明)が見つかったの
で、ご紹介します。
─────────────────────────────
 地震を、海外主要メディアも現地の被害を物語る写真とともに
伝えた。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の記憶から、
益城町の南西にある九州電力川内原発への影響や、津波の有無に
関心が集中。「強烈な地震が九州を襲った」と報じた米紙ニュー
ヨーク・タイムズは、川内原発が、日本で唯一稼働中の原発であ
ることを指摘。現時点で原発のトラブルは起きていない点を強調
した。米CNNは「救いだったのは津波が発生しなかったこと」
とし、日本が東日本大震災の津波で大きな被害を受けたと紹介。
英BBC放送は電子版で、倒壊した家屋や棚が倒れたオフィスな
ど多くの写真を掲載した。       http://bit.ly/1U3Ic48
─────────────────────────────
 ツイッターで「川内原発は大丈夫か」と発信したところ、「震
源地と距離が離れているじゃないか、バカ!」とリプライがきま
した。原発に関するツイートを発信すると、こういうリアクショ
ンがよくあるのです。おそらく原発には触れて欲しくない勢力が
存在するようです。
 しかし、川内原発は地震の引き金になったとみられる「日奈久
断層帯」の南西方向に位置しているのです。原発施設内でもM4
以上の地震が頻発しているのです。何しろ、テレビで地面が大き
く隆起したり、道路に亀裂が入ったり、橋が落ちたりしているを
目にしているので、それが稼働中の原発施設で起きたらどうなる
のだろうと思ってしまうのです。
 14日の震度7にはじまった地震活動は、熊本市周辺の「日奈
久断層帯」が動き、発生しています。それが近くにある「布田川
断層帯」に飛び火して、16日の地震が起きたのです。これが本
震であり、阿蘇地方に大きな被害をもたらしたのです。土砂が崩
れて、多くの人が生き埋めになっています。
 さらに地震は、北東部に100キロ離れている大分県中部にあ
る「別府─万年山断層帯」まで拡大しつつあるようです。別府で
も地震が頻発しているからです。もし、そうなったとすると、そ
の北東には四国電力伊方原発(愛媛県)があるのです。当然原発
に地震が直撃しても不思議ではないのです。
 どうやら、地震は北上連鎖しているようです。川内原発からは
離れつつありますが、別府の北東には関東まで続く日本最長の活
断層「中央構造線断層帯」が連なっているのです。したがって、
もし、大分県でM7クラスの地震が発生すると、中央構造線に飛
び火する可能性があるのです。
 これに関して心配されることは、トルコの「コジャエリ地震」
のケースです。この地震は、1939年にトルコの東西に走る全
長100キロの「北アナトリア断層」の東端で大地震が発生し、
M7〜8の大地震を繰り返しながら、約60年間かけて、西端の
コジャリエまで移動し、4万5000人の死者を出した大地震の
ことです。
 これに関して、国立研究開発法人・産業技術総合研究所「活断
層・火山研究部門」の吾妻崇氏は次のように述べています。
─────────────────────────────
 北アナトリア断層と日本の中央構造線はほぼ同じ長さです。今
後、熊本地震がどれくらいのスパンをかけて、どちらの方向に連
鎖するのかは分かりません。ただ、すでに異例の広域連鎖が発生
しているわけですから、予断を持つべきではないと思います。
                       ──吾妻崇氏
       2016年4月18日発行「日刊ゲンダイ」より
─────────────────────────────
 恐ろしい話ですが、これに似た地震が日本でも起きているので
す。1596年9月1日(文禄5年)、別府湾で島が沈むほどの
地震が起きたのです。「慶長豊後地震」と名付けられています。
それから5日の間に、四国の西部から東部、淡路島、兵庫や京都
で次々と地震が発生したのです。四国では、断層に地震が起きた
痕跡が残っており、京都で発生したものについては、「慶長伏見
地震」と呼ばれています。
 吾妻崇氏は、今回の地震は異常であり、「コジャエリ地震」の
こともあるので、最悪のシナリオとして、愛媛、京都、三重へと
北上連鎖する可能性もあると警告しています。場所が慶長豊後地
震と同じ別府であることも気になります。
          ────[現代は陰謀論の時代/075]

≪画像および関連情報≫
 ●慶長豊後地震──「海に沈んだ島」/郡司嘉宣氏
  ───────────────────────────
   かつて大分県の別府湾に瓜生(うりゅう)島という島があ
  り、1596(慶長元)年9月4日に豊後国を襲った慶長豊
  後地震の大きな揺れと、その直後に襲ってきた津波で海底に
  沈んでしまったという伝説がある。
   約260年後の1857(安政4)年に書き記された「豊
  陽古事談」という文献には、「瓜生島の地図」が掲載されて
  いる。それによると東西36丁(約3・9キロ)、南北21
  丁(約2・3キロ)の堂々たる大きさだったようだ。
   実は瓜生島は、慶長豊後地震当時の文献にはもっぱら「沖
  ノ浜」と記録されている。大分市にあった府内城(大分城)
  の北側沖合で、外港の役目を果たし、国際的な港としても機
  能。中国や朝鮮、西洋の宣教師が、しばしば立ち寄ったとい
  う。そんな宣教師の一人、イエズス会のルイス・フロイスは
  「大分城から約3マイル(約5キロ)の場所に、オキノファ
  マと呼ばれる寄港地があり、非常に多くの船隊が停泊してい
  た」と、繁栄ぶりを書き留めている。
   繁栄した港が本土から渡船でしか行けない海上の島とは考
  えにくい。また、大分城から沖ノ浜までの距離は当然、連続
  した陸路と考えるのが自然だ。さらに、中国・明王朝の使者
  鄭舜功は慶長豊後地震の40年前に豊後国を訪ねたときのこ
  とを、「沖ノ浜から馬に乗って大分城に移動し、豊後の支配
  者である大友氏と面会した」と記している。
                   http://bit.ly/1TgluUp
  ───────────────────────────

九州の主な活断層.jpg
九州の主な活断層
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2016年04月21日

●「熊本地震と動きは予知されている」(EJ第4263号)

 熊本地震は、まだ震度5クラスの地震が収まらず、その規模は
拡大しつつあります。震度5というと、311のさい、関東地方
でも発生しており、私自身も体感しています。立っていられない
ほどのかなり大きな揺れです。
 既に熊本市では、14日夜から19日夜までに、震度4以上の
地震が88回も起きています。これでは人々は、不安で日常的な
行動を何もできなくなります。
 それは、この先どうなるのかという予測がまるでつかないから
です。気象庁にしても、地震学者にしても、起こった地震の後づ
けの解説──横ずれであるとか、縦ずれであるとかという類の解
説をするだけで、肝心の今後どうなるかについては、「わからな
い。現在の技術レベルでは予知は困難である。身を守る努力をし
て欲しい」の一点張りです。
 つまり、先のことは読めない、何もいえない──すなわち、予
知や予測は不可能であるというのです。地震の動きは自然現象で
あって、その予測は困難であるというのです。日本の地震学では
それが常識になっているようです。しかし、それでは、気象庁に
しても、地震学者にしても、専門家としては、あまりにもお粗末
ではないでしょうか。
 地震大国の日本における地震の研究は、どのくらい前からはじ
められたかについて調べてみたのですが、地震の研究は124年
もかけて行われてきているのです。
 日本は最も詳細な地震の記録が現存している国です。明治25
年(1892年)に、濃尾地震を契機として、震災予防調査会が
組織されています。そして、1893年から関谷清景らにより調
査研究がスタートしています。この震災予防調査会を起点とする
と、既に124年が経過しています。
 124年もかけて研究しながら、日本の地震学は「地震の予知
はできない」というレベルです。現在九州で頻発する地震が今後
どうなるかについてさえ、明確に予測できないレベルであるとい
うことになります。まさに、いつ地震が収まるかは神のみぞ知る
ということになります。
 その一方で、「地震は予知できる」と主張する地震学者や研究
家もたくさんいるのです。しかし、それらの学者や研究家は、一
般論ではあるものの、地震学会からはうとまれ、研究資金にも恵
まれない状況に置かれている人がほとんどです。
 この「地震は予知できる」と主張する学者や研究者については
既にEJでは次の3人をご紹介しています。
─────────────────────────────
           1.森谷武男氏
           2.早川正士氏
           3.村井俊治氏
─────────────────────────────
 このうち、早川正士氏と村井俊治氏の2人は、今回の熊本地震
について事前に予知し、ほぼ的中させているのです。しかし、い
わゆる地震学会というか、地震が起きるとよくテレビに出演し、
解説する気象庁や正規の地震学者には相手にされないどころか、
研究の妨害すらされているのです。
 早川正士電気通信大学名誉教授は、地震が起きる約1週間前に
前兆現象として起きる地殻のヒビ割れに注目し、このヒビが発生
させる電磁波が地球上空の電離層に与える影響を分析し、地震の
発生場所と地域を予測するのです。
 今回の熊本地震について早川氏は、インターネット上の地震予
測情報サービス「地震解析ラボ」において、事前に次のように予
測をしていたのです。
─────────────────────────────
 4月8日から19日の間に、伊予灘から日向灘にかけて、内
 陸で、M5・0前後、海底で5・5前後、最大震度4程度の
 地震がおきる。──2016年4月15日付、日刊ゲンダイ
─────────────────────────────
 地震は14日に起きており、的中したのですが、実際に起きた
地震と比べると、震源はやや西にそれています。これは、早川氏
にいわせると、震源の深さを50キロ程度と予測していたので、
ここまで揺れるとは考えていなかったということです。
 これに対して村井氏は、東大名誉教授ですが、地震学者ではな
く、地表の位置関係を測定する測量工学の権威です。その彼が注
目しているのは人工衛星で観測される地殻の動きです。村井氏は
地震予測の新たな可能性として、GPSを使った測量に使用する
全国に1300ヶ所にある電子基準点(固定GPS局)のデータ
で、地震を予測する方法を発見したのです。この方法で、村井氏
は2014年1月からの地震で、震度5以上の地震11回のうち
9回の予測を的中させています。
 村井氏は、九州と四国の間の伊予灘と日向灘に注目し、次のよ
うに述べていたのです。
─────────────────────────────
 東日本大震災の2日前には三陸沖を震源とする震度5弱があっ
た。今後日向灘周辺で震度4ないし5の地震が起きたら、それが
引き金になって、南海地震を引き起こす可能性がある。
            ──村井俊治氏 http://bit.ly/NgwgMB
─────────────────────────────
 現在、熊本地震は14日夜の地震が大分県中部にある「別府─
万年山断層帯」まで拡大しつつあります。別府でも地震が起きて
います。別府と日向灘はすぐ近くであり、村井氏のいう状況にな
りつつあります。慶長豊後地震と同じ動きです。
 つまり、早川氏は今回の熊本地震を事前に予測し、村井氏は、
その地震のその後の動きを予測したことになります。しかし、村
井氏の予測では、今後地震は南海地震に発展する可能性があるこ
とを示唆しています。そうなってはほしくないものの、いまだに
地震が終息していないだけに、今後の地震の動きを注視する必要
があります。    ────[現代は陰謀論の時代/076]

≪画像および関連情報≫
 ●台湾「地震予測研究所」/熊本地震予報が「的中」?
  ───────────────────────────
   2016年4月14日夜に熊本県で起きた「平成28年熊
  本地震」は、最大震度7、マグニチュード6・5を記録し、
  発生から12時間で震度4以上の余震が20回も発生してい
  る。ここでにわかに夕刊紙などで注目が集まっているのが、
  地震発生を相次いで「的中」させているとされる台湾のブロ
  グ「地震予測研究所」だ。今回の地震についても、4月9日
  に「3日以内に南日本か台湾でM6・3の地震が起きる」と
  予報したばかり。このブログは毎日のように予報を発表して
  おり、日本が対象になっているものも多い。
   「地震予測研究所」のブログやウェブサイトによると、同
  研究所が活動を始めたのは2008年5月。台湾の各地や上
  海に観測計を設置して電磁波を測定し、過去に発生した地震
  が起こる前に観測された電磁波のパターン(波形)と比較し
  発生を「予報」していると説明している。
   「研究所」の実態は明らかではないが、代表の林湧森氏は
  過去に台湾のテレビに出演し、予報の方法について解説した
  こともある。すでに16年だけで、「的中」「ニアピン」が
  指摘されているパターンも多い。  http://bit.ly/1YFZm7j
  ───────────────────────────

日向灘と南海地震.jpg
日向灘と南海地震
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2016年04月22日

●「都合の悪いことは伝えぬ安倍政権」(EJ第4264号)

 地震が起きると必ず示されるのは、M(マグニチュード)と震
度です。同じような数字が示されるので、ゴッチャにしている人
がいます。熊本地震の修正後の正確なデータを以下に示しておく
ことにします。
─────────────────────────────
    ◎第1の地震(前震)
     2016年4月14日、午後9時26分
     マグニチュード6・5/最大震度7
     熊本県益城町/西原町
    ◎第2の地震(本震)
     2016年4月16日、午前1時25分
     マグニチュード7・3/最大震度7
     熊本県益城町/西原町
─────────────────────────────
 「M/マグニチュード」というのは、地震そのものの大きさを
あらわしています。一方「震度」は、ある大きさの地震が起きた
ときのわれわれの生活している場所における「揺れ」をあらわし
ています。震源からの距離によって揺れは異なります。震源に近
いと地面は大きく揺れ、離れていると小さく揺れます。
 したがって、マグニチュードの小さい地震でも震源地からの距
離によって震度は大きく異なるのです。それに、マグニチュード
は「1」増えると、地震のエネルギーは「32倍」になります。
つまり、マグニチュード7の地震は、マグニチュード6の地震の
32個分のエネルギーを持っていることになります。
 こうなってくると、心配になるのは川内原発と玄海原発、そし
て伊方原発です。
 当初テレビ、新聞などの表のメディアは、原発に関するニュー
スに関しては、ほとんど報道しなかったのです。安倍政権として
は、いったん再稼働した川内原発は停止したくないことは明確で
メディアはそういう政府の意向を忖度して、報道を控えているの
ではないかと考えられます。これは日本のメディアの大きな問題
であると思います。
 ところで、現在、ネット上で話題になっているのは、19日に
台湾の「地震予測研究所」による次の予測です。この研究所は、
14日の熊本地震を的中させていることで有名です。(4月21
日付のEJ第4263号の「画像および関連情報」参照)
─────────────────────────────
 3日以内(19日から3日以内)に北九州市でマグニチュード
8+強震!          ──4月21日発行/夕刊フジ
─────────────────────────────
 これに対してNHKの「生活防災ツイッター」は、20日、次
のように反論しています。
─────────────────────────────
 「『22日にすごい地震が起きる』、『北九州にM8の地震が
来る』のは本当ですか?」といった質問が増えています。現代の
科学では、時間や場所を具体的に特定する地震予知は確立されて
いません。日本はどの地域でも地震への備えが必要ですが、あや
ふやな情報にはくれぐれもご注意ください。
               ──4月21日発行/夕刊フジ
─────────────────────────────
 この予測が的中するとは思いませんが、一応一つの情報として
受け止め、指定された北九州では計画して備える必要があると思
います。的中しなければそれはそれで幸いと考えるべきです。
 さて、4月11日に、国連の表現の自由調査官、デビット・ケ
イ氏(米カルフォルニア大学アーバイン校教授)が来日したので
す。そのことを多くの日本人は知らないと思います。なぜなら、
メディアがほとんど報道しないからです。
 来日の3日後に熊本で地震が起きています。安倍首相をはじめ
調査対象になっている菅官房長官、高市総務大臣は、国会会期中
だったことと、震災対応を理由に一度もケイ調査官に会うことは
なかったといいます。彼らにとっては、もっとも会いたくない人
物だったからでしょう。したがって、ケイ調査官に対する日本の
対応は冷たいものであったと思います。
 デビット・ケイ氏は、日本における「表現の自由」を調査する
ため、国連人権理事会から「特別報告者」に任命されています。
そのため、国連は、2015年12月1日から8日の予定での来
日を外務省に申し入れてきたのです。
 ところが安倍政権としては、実際に行っている事実上の言論弾
圧、報道機関への圧力についての調査なので、会いたくなかった
のです。この政権は自分たちに都合の悪いことは逃げるという性
格を持っているので、外務省は予算編成をやっており、受け入れ
体制が整わないという理由で断ってしまったのです。しかも、来
日は来年の秋以降にして欲しいと国連に要請したのです。
 日本のこの対応について「日本は国連の調査を妨害するのか」
という批判が世界中で起きたのです。国連側は、安倍政権が「参
院選前に調査は受けたくない」という意向があると判断し、日本
が最も嫌がる参院選前のスケジュールに前倒ししたのです。その
ため政府側の対応が冷たかったわけです。
 情けないのは、メディアがケイ氏の会見をほとんど報道しない
ことです。政府の嫌がることはやらないのです。ケイ自由調査官
の会見を取材したジャーナリスト志葉玲氏のコメントです。
─────────────────────────────
 ケイ氏が予定を前倒しして来日したのは、日本のメディアの危
機的現状を強く危惧しているからでしょう。どうしても参院選前
に調査したかったのだと思います。(中略)安倍政権になってか
らのメディア規制はひど過ぎます。ケイ氏から逃げ回り、説明責
任を果たさなかった高市総務相はサイテーだと思いました。
              ──4月20日付、日刊ゲンダイ
─────────────────────────────
          ────[現代は陰謀論の時代/077]

≪画像および関連情報≫
 ●国連・表現の自由調査官「タカイチ大臣に会いたかった」
  ───────────────────────────
   「確固たる目的があって来日した」と語る調査官は、日本
  の言論状況をよく調べていた。わずか1週間の滞在でよくこ
  こまで把握したものだ。国連・表現の自由調査官のデビッド
  ・ケイ氏(国際人権法学者)が、きょう、日本外国特派員協
  会(FCCJ)で記者会見を開いた。11日に来日したケイ
  調査官は滞在中、ジャーナリスト、市民団体、政府関係者な
  どから精力的にヒアリングした。
   「安倍政権のメディア支配」「記者クラブ問題」「高市発
  言」をはじめ、「フリージャーナリストのパスポート没収事
  件」・・・調査官は記者会見で言論後進国である日本の問題
  点を斬りまくった。
   最も時間を割いて強調したのは「高市発言」と「記者クラ
  ブ問題」だった。ケイ氏は(政権の意向に沿わない)テレビ
  局の停波にまで言及した高市発言を政府機関から確認した、
  という。そのうえで「停波できると放送法に書かれているこ
  と自体が問題。政府の規制はあってはならない」とした。
   さらに「政治的公平性を謳う放送法第4条を取り消せ」と
  踏み込んだ。「我々は何度もタカイチ大臣に会いたいと申し
  入れたが、国会会期中であることを理由に断られた」。言論
  の自由調査官は悔しさを滲ませた。
                   http://bit.ly/1YI96Ok
  ───────────────────────────

デビット・ケイ国連表現の自由調査官.jpg
デビット・ケイ国連表現の自由調査官
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2016年04月25日

●「悪化する報道の自由度ランキング」(EJ第4265号)

 国際NGO「国境なき記者団」の「報道の自由ランキング」は
民主主義のレベルを図る重要な指標であると思います。時の政権
が、どのくらい自分たちにとって都合の悪いことを隠す政権であ
るかがわかるからです。このことは陰謀論とも関係してくるので
民主党政権と安倍政権を比較してみます。2009年〜2016
年までの日本の報道の自由ランキングは次の通りです。
─────────────────────────────
         民主党政権        自民党政権
  2009年 ・・ 29位 2013年 ・・ 53位
  2010年 ・・ 17位 2014年 ・・ 59位
  2011年 ・・ 11位 2015年 ・・ 61位
  2012年 ・・ 22位 2016年 ・・ 72位
─────────────────────────────
 報道の自由ランキングにおける日本の最高位は11位、民主党
の菅政権の時代(2011年)ですが、実質的にはその前の内閣
である鳩山政権の功績であるといえます。
 民主党政権は、公約に掲げたことと反対のことをやるなど最悪
の政権運営をした政権ですが、鳩山政権と菅、野田政権は分けて
考える必要があります。鳩山政権は、事実上の鳩山/小沢政権で
あるといえます。もし、鳩山氏が党内の反対を押し切って小沢氏
を副総理にでも任命していれば、大きく事情が変わったでしょう
が、鳩山氏にはそれを断行する力がなかったのです。このとき米
国はこの政権を非常に警戒していたのです。
 もともと民主党は、公務員制度改革、子ども手当、農業者戸別
所得補償制度、記者クラブ制度の廃止、消費税増税は実施しない
などの政策を掲げて自民党から政権交代したのです。
 しかし、民主党政権は公約である肝心の公務員制度改革にはほ
とんど手をつけず、子ども手当は財源がないとして減額、農業者
を裏切るTPPへの参加表明、さらにこともあろうに自民・公明
両党と組んで消費税率を5%に引き上げる「社会保障の税の一体
改革」を実施するなど、ことごとく国民を裏切ったのです。
 これに関して鳩山政権時には、記者クラブ制度廃止に向けて記
者会見へのメディア規制を外すなど、報道の自由へ向けていろい
ろ手を打っています。日本が2011年に報道の自由ランキング
で11位になったのはそのためです。しかし、その後の菅、野田
政権はそのためにとくに何もしていないのです。そのため、野田
政権時には順位は11ポイント下がって22位になっています。
 それでは、G7における報道の自由ランキングでの日本の順位
はどうなっているでしょうか。2016年の順位は、次のように
なっています。興味深いことに、いずれの国もあまりよくなく、
日本の順位はG7中第6位です。
─────────────────────────────
  ◎G7における報道の自由ランキング/2016年度
         16位 ・・・  ドイツ(12位)
         18位 ・・・  カナダ( 8位)
         38位 ・・・   英国(34位)
         41位 ・・・   米国(49位)
         45位 ・・・ フランス(38位)
         72位 ・・・   日本(61位)
         77位 ・・・ イタリア(73位)
                 ()内は前年度順位
─────────────────────────────
 それにしても安倍政権になってからの順位は非常に悪く、民主
党政権を引き継いだ2013年度は、22位から31ポイント下
がって53位、その後も順位を下げ、2016年度は19ポイン
ト下がって72位になっています。
 また、安倍政権には前科があるのです。2006年に政権を小
泉内閣から引き継いだ第1次の安倍政権では、2007年に順位
を37位から51位に下げているのです。メディアに働きかけて
報道を規制することを何とも思っていないことがこれでわかると
思います。安倍政権のメディア規制に関して、調査のため来日し
たデビット・ケイ国連表現の自由調査官は、記者会見の質問で次
のように答えています。
─────────────────────────────
 ─―メディアの自由についてどこから圧力があるのか。原因は
どこか。
 比較するような形で答えることはできませんが、圧力というも
のは大きく分けて2つの要素があります。歴史的に日本のメディ
ア界は記者クラブ制度が存在し、組織的、構造的に特定の会社を
中心に構成されています。政府と距離が近い社会的なネットワー
クに所属することは抵抗が難しいソフトな圧力になっています。
さらに放送法の問題。私がこの視察で学んだことの一つは、放送
法が最初にできたとき、1950年代に独立した規制機関があっ
たが、廃止された歴史があるということでした。歴史的な背景を
見ると、独立した規制機関が存在しないのが一つの原因ではない
かと思います。
 ──匿名を要求したジャーナリストがいたという。政府の怒り
を買うようなテーマに圧力がかかるとはどういうテーマか。高市
早苗総務相とは話したか。
 高市氏には何度も面会を申し入れましたが、国会会期中を理由
に会えませんでした。時間は短くとも何度も機会はありました。
我々の結論として、高市氏の発言は放送法4条について「停波の
可能性」という、政府の権利があることを確認したということで
す。こうした話に特段の驚きはありません。フリーランスのキャ
スターがテレビで政府要人に厳しいコメントを発したら、有名な
番組から降板したという話も聞きました。多くの面会者と話をし
ましたが、彼らは「具体的にどうしてやめたのかはわからない」
と言っていました。          http://bit.ly/22Vuhh1
─────────────────────────────
          ────[現代は陰謀論の時代/078]

≪画像および関連情報≫
 ●報道の自由、世界で低下 日本72位に後退
  ───────────────────────────
  【4月20日AFP】(更新)仏パリに本部を置く国際ジャ
  ーナリスト組織「国境なき記者団」は20日、2015年の
  世界での報道の自由に関する報告書を発表した。報道の自由
  は世界的に低下しており、とりわけ南米地域で損なわれたと
  している。
   RSFは、メディアの独立性や自己検閲、法の支配、透明
  性などを基準に世界180か国を評価する「世界報道の自由
  度ランキング」を発表。日本は、安倍晋三首相に迎合する自
  己検閲が行われているとの理由で、前年の61位から72位
  へと後退した。最下位はエリトリアで、その次に低い179
  位には北朝鮮がつけた。中国は176位、シリアは177位
  だった。一方で最も報道の自由度が高い国にはフィンランド
  が6年連続で選ばれ、オランダ、ノルウェーが以下に続いて
  いる。
   RSFのクリストフ・ドロワール事務局長はAFPの取材
  に対し、「われわれは、新技術により(当局が)自分たちの
  メッセージや情報を低コストで意のままに流布することが可
  能となる、新たなプロパガンダの時代に突入している。一方
  で、ジャーナリストがその障壁の役割を果たしている」と述
  べた。              http://bit.ly/23JGtqV
  ───────────────────────────

日本の報道の自由度ランキング.jpg
日本の報道の自由度ランキング
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2016年04月26日

●「ロスチャイルド一族について知る」(EJ第4266号)

 このテーマも今回が79回であり、そろそろしめくくりをする
必要があります。実際にこの世界を動かしている寡頭勢力は誰な
のか探っていくことにします。といってもこれには諸説があって
究明するのは簡単な仕事ではないのです。
 こういう世界を動かす寡頭勢力といえば、誰でも思い付くのは
次の2つの種族です。
─────────────────────────────
         1.ロスチャイルド一族
         2.ロックフェラー一族
─────────────────────────────
 「1」のロスチャイルドから考えます。
 ロスチャイルドとは「赤い盾」という意味です。ユダヤ系ドイ
ツ人の一族ですが、英語、ドイツ語、フランス語でその呼び方は
次のように異なります。
─────────────────────────────
        英語 ・・・・ ロスチャイルド
      ドイツ語 ・・・・  ロートシルト
     フランス語 ・・・・    ロチルド
─────────────────────────────
 ロスチャイルドといえば、ワーテルローでの戦いのエピソード
が有名です。ワーテルローの戦いとは、1815年6月18日、
ベルギーのワーテルロー近郊においてイギリス・オランダをはじ
めとする連合軍およびプロイセン軍と、フランス皇帝ナポレオン
1世(ナポレオン・ボナパルト)率いるフランス軍との間で行わ
れた一連の戦闘のことです。
 この戦いでは、短期間でフランス軍が敗北し、ナポレオン最後
の戦争になったのです。この戦闘を利用して、当時の英国ロスチ
ャイルド家の当主、ネイサン・ロスチャイルドが大儲けをしたと
いう話が伝わっているのです。
─────────────────────────────
 イギリスは国債を発行することによって戦費を調達していまし
た。イギリスが負けることになれば、当然、イギリスの国債は大
暴落してしまいます。ある日、ネイサン・ロスチャイルドが青ざ
めた顔をして、急にイギリスの国債を売り始めました。ネイサン
が独自の情報ネットワークを持っていて、いち早く情報を入手で
きることは知られていましたので、それを見て投資家たちは、イ
ギリスが負けたのだと思い込み、英国債を我先にと売り始め、最
終的に大暴落しました。その裏でネイサンは秘密の代理人を使っ
て紙クズ同然となった英国債を買いまくっていたのです。
 翌日、イギリス勝利の情報とともに英国債は暴騰しました。し
かし、その時は、ネイサンがイギリス国債を大量に買い漁った後
だったのです。これにより、多くの投資家と、ほぼすべての名門
の家系が破産したのに対して、ネイサンは当時としては天文学的
な数字である約百万ポンドの利益を得、この日の儲けだけで財産
が二千五百倍に増えたと言われています。このことは後に「連合
軍はワーテルローの戦いに勝ったが、実際に勝ったのはロスチャ
イルドだった」という諺となつてヨーロッパに残っているそうで
す。              ──安部芳裕著/徳間書店刊
       「金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った」
   野口英明著『世界金融本当の正体』/株式会社サイゾー刊
─────────────────────────────
 マネー陰謀論を研究する会の野口英明氏によると、この逸話に
は相当事実を歪めて伝えているところがあるということですが、
ロスチャイルドが金融を操作して金儲けをすることに長けている
一族であることは確かなことです。
 初代は、マイアー・アムシェル・ロスチャイルドで、古銭商・
両替商から身を起こし、ヘッセン選帝侯ヴィルヘルム1世と結び
つき、銀行家として成功します。そして主要都市に銀行を設立し
5人の息子にまかせて運営し、大成功を収めたのです。
─────────────────────────────
     フランクフルト ・・ 長男/アムシェル
        ロンドン ・・ 三男/ ネイサン
          パリ ・・ 五男/ジェームズ
        ウィーン ・・ 二男/ ザロモン
         ナポリ ・・ 四男/  カール
─────────────────────────────
 その後、フランクフルト家、ウィーン家、ナポリ家は絶えたも
のの、ロンドン家とパリ家は現在まで残っており、銀行業を行っ
ています。
 現在ではファイブ・アローズ証券会長のジェイコブ・ロスチャ
イルド、ロンドン・ロスチャイルド銀行会長のイヴリン・ロスチ
ャイルド、ロスチャイルド・ヨーロッパ社長のデイヴィッド・ロ
スチャイルドが、ジョージ・ソロスやアラン・グリーンスパンら
と金融界を牛耳っているのです。主な活躍の場はヨーロッパです
が、その力は米国にも及んでいます。
 しかし、ロスチャイルド財閥の最盛期は何といっても19世紀
であり、そのときに比べれば、現在のロスチャイルド一族の経済
的地位は大きく低下していることを指摘する専門家もいます。
 確かに、ロスチャイルド家が戦後にある程度の復興を果たした
のは事実ですが、もはやかつてのように産業を支配する大銀行で
はなく、身の丈を縮め、M&Aへの助言と資産運用という2つの
業務に特化し、その限られた土俵のなかで存在感を示しているに
過ぎない状況になっています。
 その限られた土俵のなかでの競争ですら、ロスチャイルドは、
ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、モルガン・
スタンレー、バンクオブアメリカ・メリルリンチといった米国勢
に圧倒されている有様です。まして現在のロスチャイルド一族に
世界を支配する力などないといえます。名前だけがポピュラーに
なっており、一人歩きしている感があります。
          ────[現代は陰謀論の時代/079]

≪画像および関連情報≫
 ●ロスチャイルドとナチスドイツ
  ───────────────────────────
   ウィーンのユダヤ人大富豪、ロスチャイルド商会の当主ル
  イス・ロスチャイルドは、ナチスから逃れるためにオースト
  リアを脱出し、イタリアへ向かう飛行機に乗る予定だったが
  飛行場を固めていた親衛隊SSの将校に見つけられ、自宅へ
  帰るよう命ぜられた。ロスチャイルド邸に戻るとゲシュタポ
  がやってきたが、執事が「ご主人様は不在です」と告げると
  帰って行ってしまった。
   改めてナチスは翌日にものものしいグループで大邸宅を訪
  れたが、ルイス・ロスチャイルドが「昼食の間待ってくれ」
  と言うと、連中は何やら相談したあと「よし、食事をとれ」
  ということになった。それから豪勢な食事をゆっくりと味わ
  い、食後のタバコも欠かさず、心臓病の薬をのみ終えてから
  警察本部へ連行されていった。当時、ほかのユダヤ人が受け
  ていた辱めを考えると、まるで違う特別扱いを受けていたの
  がロスチャイルドであった。
   ルイス・ロスチャイルドが警察に連行され、地下の留置場
  に投げ込まれるとナチスの幹部は多少の自信を持ち始めた。
  やってみれば、できないことはない。あのロスチャイルドの
  当主を、遂にナチスが牢にぶちこんだのだ。ベルリンの総統
  室は勝利の声にあふれ、予想以上の戦利品を前にして、これ
  を大いに宣伝に利用することが衆議一決された。王者ロスチ
  ャイルドの屋敷に、「ユダヤ人移送本部」という恐ろしい看
  板を掲げたのである。       http://bit.ly/24cm3DI
  ───────────────────────────

ロスチャイルド家の紋章.jpg
ロスチャイルド家の紋章
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2016年04月27日

●「ロックフェラー一族について知る」(EJ第4267号)

 世界を動かす寡頭勢力としてすぐ名前が浮かぶのが次の2つの
種族ですが、今日のEJでは「2」のロックフェラー一族につい
て考えることにします。
─────────────────────────────
         1.ロスチャイルド一族
         2.ロックフェラー一族 ←
─────────────────────────────
 ロックフェラー家といえば、デュポン家、メロン家と並ぶ米国
三大財閥のひとつです。ロックフェラー財閥は、石油産業を中心
に、鉱山、化学、銀行など多岐にわたる事業を展開している有力
財閥です。
 ロックフェラー家の事業を発展させる基盤を作ったのは、世界
最大の石油トラストを結成したジョン・D・ロックフェラーと、
世界でも有数の金融大手、シティグループの創業者の一人である
ジョンの弟のウィリアム・ロックフェラーの2人です。
 ジョンのスタンダード・オイル社の成功には、ロスチャイルド
財閥の支援があったのです。そのいきさつについて、「世界を操
る支配者達」のサイトから転載します。
─────────────────────────────
 ジョンのスタンダード石油がここまでシェアを拡大出来たのは
鉄道王ハリマン財閥の暗躍があったためと言われています。ハリ
マンが石油の輸送に使う鉄道の輸送費を、スタンダード石油だけ
他社よりも安くしたことで、ジョンの石油は他のどこよりも安く
売ることができ、それがシェア拡大へとつながったのです。
 ハリマン財閥は欧州ロスチャイルド傘下の銀行家です。ジョン
の石油シェア拡大の背後にはロスチャイルド家のバックアップが
あったのです。
 ところで、当時の石油は灯油を取り出した後は廃棄物として扱
われていたのですが、実はそれがガソリンとして普及し始めたの
が、この頃でした。1870年のヨーロッパではユダヤ系オース
トリア人のジークフリート・マルクスによって世界初のガソリン
自動車が発明され、それ以降、自動車の燃料は石炭からガソリン
へと急速に移行していきます。     http://bit.ly/1WOTdXW
─────────────────────────────
 ロックフェラーといえば、とりわけデイヴィッド・ロックフェ
ラーが有名です。デイヴィッドは、ジョン・D・ロックフェラー
2世の五男なのですが、相次ぐ兄達の急逝によって、ロックフェ
ラー家の当主となったのです。ここからロックフェラー家はロス
チャイルド家を凌ぐ勢いで、勢力を拡大していくのです。
 デイヴィッドは当主になると、凄い勢いで仕事をはじめます。
金融界ではロスチャイルド系のJP・モルガンをナショナル・シ
ティ・バンクが1955年に吸収し、シティ・バンクを発足させ
ロスチャイルド家を取り込みます。
 また同年、オルドリッチ家のチュース・ナショナル銀行とバン
ク・オブ・マンハッタンとが合併しチュース・マンハッタン銀行
になります。こうして米国の金融界はロックフェラー家に染め上
げられていくのです。
 また、ディヴィッドは日本とも縁が深いのです。オランダ王室
が主宰する「ビルダーバーグ会議」というものがあります。ロス
チャイルド家をはじめ、欧州貴族らも出席し、あらゆる国際事項
を決定していくので、「陰のサミット」ともいわれ、強い影響力
を持つ会議です。
 デイヴィッドはその会議に日本の参加を要請したのですが、オ
ランダ王室に断られてしまいます。すると、ズビグネフ・ブレジ
ンスキーに日本が加わる会議の創設を提案します。デイヴィッド
は日本の国際社会への影響力を見抜いていたのです。そして、宮
沢喜一、大来佐武郎らを招待した勉強会が開催され、翌年の19
73年10月に「三極委員会」が誕生したのです。
 しかし、こうしたロックフェラーの勢力拡大を快く思っていな
い勢力もあります。もちろんロスチャイルド家がその先鋒ですが
ロックフェラー家の中にもこのような人物がいます。それがジョ
ン・D・ロックフェラー3世の息子で、デイヴィッドの甥にあた
るジョン・D・ロックフェラー4世(通称ジェイ)です。
 確かに、ジェイはロックフェラー家の本家であり、デイヴィッ
ドは分家ということになります。そしてジェイのバックにはジェ
イコブ・ロスチャイルドがいるのです。しかし、ジェイは78歳
ですが、デイヴィッドは現在100歳。一時死亡説も流れました
が、6回の心臓移植手術を受けて現在でもなお元気です。ロック
フェラー家もこういうお家騒動をやるようでは、今後の発展には
厳しいものがあります。
 さて、ロックフェラー一族は、アングロサクソンの本流である
「キリスト教原理主義者(WASP)」とされていますが、これ
についてはいくつかの異論があります。ユダヤ史の研究家のステ
ファン・バーミンガム氏によると、ロックフェラー一族は「アシ
ュケナージ系ユダヤ人」であるといい、また、同じくユダヤ史研
究家のマルコム・スターン氏は、ロックフェラー一族を「隠れユ
ダヤ人」であると指摘しています。
 これについて、「大富豪ユダヤの行方」のサイトでは、「社会
的ワスプ」という表現を使っています。ロスチャイルドや米国の
シオニスト系財閥の事業とことごとく対立しているからです。
─────────────────────────────
 ロックフェラー財閥の創始者ジョン・D・ロックフェラーは、
南ドイツ出身のアメリカ移民で、ドイツ系非ユダヤ人のプロテス
タントといわれ、アメリカにおいて石油業から身を起こし、現在
米財界保守本流の中心的な財閥となっている。ワスプ/WASP
とは、アングロサクソン系白人新教徒(白人系アメリカ福音派)
であるが、彼は(人種的ではなく)”社会的な”ワスプとみなさ
れている。              http://bit.ly/26m6hs5
─────────────────────────────
          ────[現代は陰謀論の時代/080]

≪画像および関連情報≫
 ●『(デイヴィッド)ロックフェラー回顧録』/山本正氏
  ───────────────────────────
   『ロックフェラー回顧録』は、今年92歳を迎えたロック
  フェラー家の当主デイヴィッドと、三代にわたり20世紀の
  世界を動かしてきたロックフェラー一族からみたもう一つの
  世界史である。まことしやかな"ロックフェラー陰謀"説、あ
  まりにも重すぎる名と富を背負った一族の苦悶とその闘いの
  歴史、その富と力が世界の歴史をどう変えてきたか、息もつ
  かせず一気に最終章まで読者を惹きつける。
   筆者は、デイヴィッドとその家族、長兄のジョンに知己を
  得、長年にわたり親交を深める幸運を得た。初めて会ったの
  は、1972年、宮沢喜一氏、大来佐武郎氏等とともにロッ
  クフェラー邸での三極委員会設立準備会議の席だった。以来
  30年以上にわたり三極委員会はじめ筆者が主宰する(財)
  日本国際交流センターの活動についてもデイヴィッドは深い
  関心と支援を続けてくれている。
   ソニーの故盛田昭夫氏とデイヴィッドの対談を企画したり
  マンハッタンやニューヨーク郊外の屋敷や別荘に伺ったり、
  あるいはプライベートな旅行に同行するなど、親しくその人
  柄に触れる機会を持ってきた。穏やかでゆったりした語り口
  で周りに不思議な安心感を与える、その人となりに長年接し
  てきた筆者であるが、本書を通じて実に多くの事実をあらた
  めて知った。           http://bit.ly/1SXKgWf
  ───────────────────────────

デイヴィッドとジェイ.jpg
デイヴィッドとジェイ
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2016年04月28日

●「イルミナティの奥の院/13種族」(EJ第4268号)

 ロスチャイルドとロックフェラーについて簡単に述べましたが
どちらの一族も、多くの分野の企業を支配下に置き、とくに金融
の世界には強い影響力を持っているものの、とても世界を支配す
るほどの力を持っているようには見えないのです。
 そもそもロスチャイルドとロックフェラーの関係は、どうなの
でしょうか、相互に協力しているようにも見えるし、対立してい
るような一面もあります。
 これについて、主として医学の分野から、この世界の秘密を究
明している内科医の内海聡氏は次のように述べています。
─────────────────────────────
 ロックフェラーとロスチャイルドではどちらが上なのか、両者
は争っているのではないかという話もよく出るが、これについて
は議論する余地もなくロスチャイルドが上である。多くの文献か
らも明らかだし、有志たちの言葉を借りても同じようなことがい
える。(一部略)
 イルミナティを表面的な組織としてとらえてはいけない。その
支配体系の姿は、はっきりいって内部にいる者にしか断言できな
いが、ある種の「上層部ネットワーク」としてとらえるべき存在
であり、上層部を占める「血族」の人々の総称といえる。また、
その下には多くの組織があり、世界中にネットワークをつくって
支配システムの維持にいそしんでいる。     ──内海聡著
 『99%の人が知らない/この世界の秘密』/イーストプレス
─────────────────────────────
 ここに「イルミナティ」という言葉が出てきます。これは何で
しょうか。
 イルミナティについてはEJでは何回も取り上げています。前
回テーマ「航空機事故の謎を探る」でも取り上げています。20
15年12月14日付、EJ第4178号です。この言葉は、普
通は公式の場などでは口にしないものです。なぜなら、うっかり
話すと、陰謀論に毒された人とみなされ、信用を失墜してしまう
恐れがあるからです。         http://bit.ly/1Rj8Epx
 イルミナティには諸説がありますが、ここでは、フリーメーソ
ンの上位階級であり、実質的に世界を牛耳っている組織と考えて
よいと思います。
 難しい話になりますが、内海聡氏によると、宗教的には古代宗
教思想で、「物質と霊との二元論」をベースとしたグノーシス主
義の影響が濃く、テンプル騎士団、シオン修道会、アサシン、フ
リーメーソンなどの結社との関係が深いといわれています。
 もうひとつ覚えるべきことがあります。それは「シオニズム」
という言葉です。シオニズムは「シオンの地に帰る」という意味
であり、シオン(英語でザイオン)とはエルサレム市街の丘の名
前です。要するに、イスラエル(パレスチナ)の地に故郷を再建
しようとするユダヤ人の運動のことです。
 イルミナティの血族には、「13種族」があるということが通
説になっています。
─────────────────────────────
  1.ロスチャイルド家     8.  フリーマン家
  2.ロックフェラー家     9.   オナシス家
  3.   ケネディ家    10.   ラッセル家
  4.   アスター家    11.ファン・ダイン家
  5.   デュポン家    12.   ダビデ血流
  6.   バンディ家    13.      李家
  7.   コリンズ家 
            ──フリッツ・スプリングマイヤー著
             「イルミナティ/悪魔の13血流」
                     ベストセラーズ刊
─────────────────────────────
 内海聡氏の本を参照して、13種族のいくつかについて簡単に
以下に解説します。
 3のケネディ家は、あのJFKですが、イルミナティの一族と
いわれています。4のアスター家はドイツの一族であり、フェビ
アン協会(英国の社会主義運動組織)や共産主義者、ヒットラー
への支援をしてきたことで知られています。
 5のデュポン家は、フランス革命で台頭し、火薬産業で成功を
収め、巨大化学企業に成長しています。秘密結社のスカル&ボー
ンズ、薔薇十字団などの幹部を担っているとされています。
 7のコリンズ家は、黒魔術においては、13種族中最高位とさ
れています。8のフリーマン家は、ダン・ブラウンの「ダ・ヴィ
ンチ・コード」で有名なシオン修道会やスカル&ボーンズの中心
メンバーになっています。
 9のオナシス家は、海運王として有名なアリストテレス・オナ
シスはこの一族です。オナシスは、JFKの妻のジャクリーン・
ケネディーと再婚しており、JFK暗殺にも関与しているのでは
ないか疑われています。
 10のラッセル家は、宗教団体「エホバの証人」との関係で有
名です。エホバの証人は、19世紀の半ばごろ、米国で始まった
宗教グループです。現在は「ものみの塔聖書冊子協会」という名
前になっています。
 11のファン・ダイン家は、オランダからニューヨークに移り
住んだ一族であるといわれています。それ以外のことの詳細はわ
かっていないのです。12のダビデ血流は、イエスの血をひくと
称する聖なるダビデの血を引く一族のことです。13の李家は中
国系であり、異色の存在です。李家からは、李嘉誠、李鵬、李先
念、李登輝などの権力者を輩出しています。この李一族は「三交
会」という秘密結社を従えており、孫文や毛沢東とも深い関係を
持ったといわれています。
 これら13種族の下には「13人評議会」があり、その下部組
織として「33人評議会」、さらにその下部組織として「300
人委員会」というのがあるとされています。
          ────[現代は陰謀論の時代/081]

≪画像および関連情報≫
 ●フリーメーソンとイルミナティの関係
  ───────────────────────────
   「イルミナティ悪魔の13血流」(フリッツ・スプリング
  マイヤー著/太田龍監訳─KKベストセラーズ)の前書きで
  故太田龍さんは、フリッツ・スプリングマイヤーについて次
  のように紹介している。
   「イルミナティについて『フリッツ・スプリングマイヤー
  は十年以上をかけて命がけで、これらの情報を、数千冊の書
  物を熟読、数万点の新聞・雑誌・未発表の手書き原稿・書類
  を渉猟玩味して集めた。またデスクワークのみならず、私家
  版の不定期刊ニュースレター「イエスキリストの僕などを通
  して、通告してきた元イルミナティのインサイダーたちから
  の綿密な直接聞き取り調査取材からである。
   とりわけ、口にするのも憚られるようなあまりにも恐ろし
  い悪魔崇拝の事実を漏らしてくれたトム・コリンズやジョン
  ・トッド、デイビッド・ヒルという証人の情報が役に立った
  とスプリングマイヤーは述べている。
   しかし、彼らはイルミナティの配下のごろつきどもの手で
  濡れ衣を着せられたり、汚辱にまみれ、あるいは消されてし
  まったという・・・後略』そして、このスプリングマイヤー
  本人もこの後投獄されることとなる。つまり、このスプリン
  グマイヤーという人は、誰よりも深くイルミナティの秘密を
  暴いた人と解して間違いない。   http://bit.ly/1NROX2A
  ───────────────────────────

フリッツ・スプリングマイヤーの本.jpg
フリッツ・スプリングマイヤーの本
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2016年05月02日

●「13種族の上に君臨する欧州貴族」(EJ第4269号)

 内海聡氏によると、イルミナティの13種族──なかでも突出
して有名なロスチャイルド一族とロックフェラー一族では、現在
ロックフェラー一族の方が勢いがあるように見えるものの、ロス
チャイルド一族の方が格が上であるといいます。
 しかし、内海氏はこれら13種族は、企業組織に例えると、せ
いぜい部長クラスに過ぎないというのです。
 それでは、その13種族の上に立つ存在、つまり、役員クラス
は、次の12の一族であると内海氏はいうのです。彼らは欧州の
貴族たちです。
─────────────────────────────
        1.  シェルバーン一族
        2.    タクシス一族
        3.    サヴォイ一族
        4.エッシェンバッハ一族
        5.レーゲンスベルク一族
        6.   キーブルク一族
        7.  フローブルク一族
        8.ラッパースヴィル一族
        9. トッケンブルグ一族
       10.  デル・バンコ一族
       11. アイゼンベルク一族
       12.  プロンフマン一族
                       ──内海聡著
 『99%の人が知らない/この世界の秘密』/イーストプレス
─────────────────────────────
 これらの一族のことを知るには、ハプスブルク家を中心とする
中世貴族の歴史について調べる必要があります。ここで注目すべ
き国はスイスです。
 1のシェルバーン一族はスイス・ユニオン銀行を経営しており
世界中の富豪が資産を預けるスイス金融界の中核のひとつになっ
ています。何しろ、ロックフェラー系の銀行であるリーマン・ブ
ラザーズとロスチャイルド系銀行のラザードの両方に資金を貸し
つけてきたのがスイス・ユニオン銀行なのです。この一族が作っ
た組織が英国のシンクタンク「王立国際問題研究所」ですが、こ
れについては改めて述べます。
 2のタクシス一族は、ハプスブルグ家から派生した貴族のひと
つですが、この一族は郵便事業を独占していたので、富と情報の
両方を握り、諜報機関の世界に君臨しています。この一族につい
て、内海聡氏は次のように述べています。
─────────────────────────────
 諜報機関の世界トップがタクシス一族なら、実行部隊の世界ト
ップがイスラエルのアイゼンベルグ一族と、カナダのブロンフマ
ン一族である。彼らは殺人などを行うマフィア組織と同類であり
ロスチャイルド一族に対しても強い支配的影響力を持っている。
それぞれ企業を経営しており、とくにアイゼンベルグ社はイスラ
エルの軍事企業として君臨、諜報機関であるモサドも彼らの支配
下にある。                  ──内海聡著
 『99%の人が知らない/この世界の秘密』/イーストプレス
─────────────────────────────
 古代ローマ帝国とその末裔であるハプスブルク帝国の皇帝の絶
大な権力による支配は、実はその部下である貴族たちに大きな不
満をもたらしていたのです。なぜなら、誰しも人に支配などされ
たくはないのです。
 これらの貴族たちはそれぞれ軍事力を持ち、また領地で農民を
働かせ、農産物を農民から暴力で奪い、その富を蓄積していたの
です。彼らは富と軍事力を持っているので、皇帝などいなくても
「自分で独立できる」と考え、皇帝からの独立を企てたのです。
 そこで彼らは、金の力で皇帝を支配する仕組みを考え出したの
です。つまり、権力をウラで操ることです。そこでロスチャイル
ドに資金を貸し付け、ロスチャイルドはその資金を土地を担保に
とって皇帝に貸し付けたのです。そしてロスチャイルドは皇帝が
資金を返せないと、どんどん土地を取り上げていったのです。そ
れは、当然金主の貴族たちに帰属します。
 この金主が、4のエッシェンバッハ一族、5のレーゲンスベル
ク一族、3のサヴォイ一族、6のキーブルク一族、7のフローブ
ルク一族、8のラッパースヴィル一族、9のトッゲンブルク一族
なのです。
 このようにして、国には属しているものの国よりもはるかに大
きな力を持つ勢力が生まれていったのです。ロスチャイルドなど
はこうした貴族のパシリでしかなかったのです。
 10のデルバンコ一族は、オフショアのひとつであるベネチア
の金融界を過去800年にわたって牛耳ってきた一族です。オフ
ショアとは、金融の世界においては、規制が非常に少なく、「国
外からの所得」に対して所得税や法人税が安いかまったくかから
ない「国」や自治権を持った「地域」の金融市場のことです。
 デル・バンコ一族はナチスを支持し、ウラから資金援助をして
人種差別をサポートしていたといわれます。既出の内海聡氏は、
デル・バンコ一族について次のように述べています。
─────────────────────────────
 デル・バンコ一族は、他民族や有色人種との結婚を厳禁してお
り、欧州全体に広がる親族間との結婚しか認めない。これはいわ
ゆる「血族」や「ビッグ・ブラザー」と呼ばれる人々、つまり、
私が「彼ら」と呼ぶ存在の考え方に完全に合致する。
                 ──内海聡著の前掲書より
─────────────────────────────
 世の中の物事には必ずウラがあり、それを仕掛ける寡頭勢力が
ある──それはこのテーマで何度も述べてきたことですが、出来
事のウラを探ると、ここで述べた欧州の貴族たちの影が浮かび上
がってくるのです。表に出てきている情報は疑ってかかることが
必要なのです。   ────[現代は陰謀論の時代/082]

≪画像および関連情報≫
 ●「スイス銀行/世界の支配階級のタックスヘイブン」
  ───────────────────────────
   国際刑事警察機構=インターポール創立時、資金提供者ロ
  ックフェラーに現場を任せず、自から陣頭指揮を取ったサー
  ・ウィリアム・ペティは、スイスの金融業界を支配するシェ
  ルバーン伯爵一族の人間であり、世界中の富豪が資産を預け
  るスイスの金融界の中核の1つである、スイスユニオン銀行
  の経営一族でもある。
   シェルバーン一族は、この銀行の頭取ロベルト・ホルツバ
  ッハを使い、ロックフェラーのリーマン・ブラザースと、ロ
  スチャイルドの銀行ラザール・フレールに資金を「貸し付け
  て」来た。ロスチャイルドとその米国支部ロックフェラー。
  この「下っ端」現場要員=ロスチャイルドのボスの1人がこ
  のシェルバーンである。ロックフェラー、ロスチャイルドが
  企業を次々に乗っ取り大帝国を作り上げてきた、その資金は
  欧州王族/シェルバーンから流れてくる。
   世界中の大富豪の資金が集まるスイス、そこから投資先を
  求め資金がロスチャイルド、ロックフェラーへと「天下り」
  して来る。ボスのボスは、ここに居る。シェルバーン伯爵は
  英国情報部のトップであり、スパイの首領であり、スコティ
  ッシュ・ライトのフリーマーソンリーという過激な狂信主義
  思想を持つ秘密結社のトップだったのだ。
                   http://bit.ly/1O4YLqe
  ───────────────────────────

ウイリアム・ペティ/第2代シェルバーン伯爵.jpg
ウイリアム・ペティ/第2代シェルバーン伯爵
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2016年05月06日

●「欧州ロスチャイルドが世界を支配」(EJ第4270号)

 どうやら現代世界の最上階には「ヨーロッパの世界」が存在し
米国の大財閥はその下位に位置づけられています。したがって、
米国のロックフェラー家よりも、欧州ロスチャイルド家の方が格
は上であるが、さらにその上にハプスブルグ家を中心とする貴族
が存在し、ロスチャイルド家とロックフェラー家を仕切っている
──それがここまで述べてきたことです。これは、内海聡氏の本
の主張に基づいています。
 これに対して、別の主張をしている研究家に鈴木啓功氏という
人物がいます。鈴木啓功氏は、各産業分野において、その未来を
予測し、経営戦略やマーケティング戦略に関するコンサルティン
グや政策提言を業務とするコンサルタントだったのですが、阪神
淡路大震災をきっかけに、世界を支配する寡頭勢力の存在に気付
き、このテーマに関心を持って著作活動を開始したといいます。
 鈴木啓功氏は、この世界を支配している寡頭勢力を「地球支配
階級」という独特の造語でそう呼んでいます。鈴木氏は、ロック
フェラー家を含む米国の大財閥の上位に位置するヨーロッパの支
配階層を次の3つに分類しています。
─────────────────────────────
      1.    ユダヤ系大財閥/その他
      2.ヨーロッパの王族・貴族/その他
      3.           バチカン
─────────────────────────────
 詳細は、鈴木氏の著書に掲載されている図(添付ファイル)を
参照していただきたいのですが、鈴木氏によると、この世界を支
配しているのはヨーロッパの世界であり、上記の3つに分けられ
るとしています。しかし、実質的な奥の院は、欧州ロスチャイル
ド家であり、19世紀以降の世界はロスチャイルド家が仕切って
きているとしており、その上位の存在を示していないのです。
 内海聡氏がロスチャイルド家の上位であるとするタクシス家や
サヴォイ家は、「ローロッパの王族・貴族」として、「ユダヤ系
大財閥」や「バチカン」と並列に並べられています。しかしヨー
ロッパ上位という点においては、内海聡氏の主張と一致している
のです。鈴木氏は自著で次のように主張しています。
─────────────────────────────
 彼ら(ロスチャイルド家とロックフェラー家)は、現代世界を
代表する「超財閥」であることは言うまでもない。本書の立場か
らは「彼らが世界を動かしている」と言っても過言ではない。ど
こにでも彼らは「存在する」のだ。
 欧米両家の力関係は、もちろん欧州ロスチャイルド家が「上」
で、米国ロックフェラー家は「下」である。米国ロックフェラー
家がどのようにして成り上がったかと言えば、それは「欧州ロス
チャイルド家から回してもらったカネ」が原因だった。1870
年代、米国ロックフェラー家は石油を握って成り上がった。そし
て現代では欧州ロスチャイルド家と並ぶ世界的超財閥となってい
る。だがそこには職烈な権力闘争が存在する。 ──鈴木啓功著
  『日本人だけが知らない/この国の重大な真実/闇の世界金
           融の日本占領計画』/イースト・プレス
─────────────────────────────
 鈴木啓功氏によると,フランス革命は欧州ロスチャイルド家が
仕掛けたものであり、これによってフランスを事実上支配し、続
いて英国も手に入れるのです。さらに彼らは米国に向い、米国も
支配するようになったとしているのです。
 19世紀の世界は帝国主義の世界といわれ、欧米列強が支配し
ていたのですが、それらの欧米列強の背後には、欧州ロスチャイ
ルド家が存在していたのです。そしてそれは現代においても同じ
であると鈴木啓功氏はいいます。
 しかし、国単位で世界で起きる物事を見ると、世界の真実は見
えなくなってしまいます。そういう欧州優位の風潮は、日本にお
いても指摘することができます。
 そのひとつに「宮中晩餐会」があります。宮中晩餐会といえば
日本国における最上位の宴会です。これは、国賓として来日した
国王や大統領などのVIPを皇居宮殿に招き、天皇、皇后両陛下
が主催して催されます。
 日本で行われるのですから、和食を中心とする料理を出しても
よいはずですが、フランス料理が出されることになっています。
2015年6月25日付、朝日新聞は宮中晩餐会について、次の
ように解説しています。
─────────────────────────────
 晩餐会を担当する宮内庁式部職によると、メニューはフランス
料理が基本です。国際的な交流の場にはフランス料理という習慣
が世界に広がるなか、明治期以降、日本も他国にならったわけで
す。現在も、その慣例を引き継いでいます。
           ──2015年6月25日付、朝日新聞
                ──鈴木啓功著の前掲書より
─────────────────────────────
 米国の大統領についても、ロスチャイルドとロックフェラーの
どちらかがバックについているのです。2000年以降の大統領
についていうと、次のようになります。
─────────────────────────────
  2000年代/ブッシュ政権 → ロックフェラー政権
  2010年代/ オバマ政権 → ロスチャイルド政権
                ──鈴木啓功著の前掲書より
─────────────────────────────
 オバマ大統領は、2008年の大統領選挙で「チェンジ」と叫
んでいましたが、それは単に「政治を変える」という意味ではな
く、ロックフェラー政権をチェンジして、ロスチャイルド政権に
変えるという意味だったのです。それでは、2017年に米国大
統領になるのは、どちらの政権なのでしょうか。ロスチャイルド
になのか、ロックフェラーなのでしょうか。
            ──[現代は陰謀論の時代/083]

≪画像および関連情報≫
 ●ロスチャイルドVSロックフェラーVS欧州貴族
  ───────────────────────────
   オルタナティブ通信は、2010年1月時点で、ロスチャ
  イルドVSロックフェラーの現在的位相はロスチャイルドの
  優勢とみていた。
   かつて、南アフリカが黒人人種差別=アパルトヘイト体制
  を採っていた時代、南ア政府は黒人を弾圧するため化学兵器
  として、様々な毒ガスを実戦使用していた。この毒ガスは、
  かつての「英国国営企業」ICI=インペリアル・ケミカル
  ・インダストリー社が製造していた。
                   http://bit.ly/1SW5cA3
  ───────────────────────────
 ●表の出典/──鈴木啓功著の前掲書より

地球支配階級/鈴木啓功氏.jpg
地球支配階級/鈴木啓功氏
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2016年05月09日

●ディロン・リード社と日本の関係(EJ第4271号)

 現在の世界情勢は「国」を中心に考えると、その真の姿が見え
なくなります。国のウラ側で動いている勢力があるからです。そ
のことがいやでもわかる「ある事実」についてお知らせしたいと
思います。
 太平洋戦争──実質的には日米戦争は、1941年12月から
1945年8月までの3年9ヶ月にわたる戦争だったのです。日
米の経済力の差から考えても、最初から日本が勝てる戦争ではな
かったのです。したがって、総力戦で戦うしかないのですが、カ
ネも兵器も決定的に不足していたのです。兵器どころか、兵器を
製造する工作機械や工具ですら足りなかったのです。
 当時の日本政府は、それらの兵器や工作機械や原材料をどのよ
うにして確保していたのでしょうか。
 信じられない話ですが、それは米国の軍事商社ディロン・リー
ド社(兵器売買の決済銀行も保有)から借金を重ねながら、購入
していたのです。つまり、日本は米国と戦争しているのに兵器は
当時敵国の米国の会社から購入していたことになります。
 当時の日本の兵器生産について、物理学者の有馬朗人氏(85
歳)は次のように述懐しています。
─────────────────────────────
 勤労動員で昭和19年から工場で旋盤を回しました。猛特訓し
1週間で現場です。(中略)ハッと思ったことがある。工作機械
が皆米国製。敵の機械でつくった飛行機で勝てるのかいなと思い
ましたね。    ──2015年12月2日付、朝日新聞より
                      ──鈴木啓功著
  『日本人だけが知らない/この国の重大な真実/闇の世界金
           融の日本占領計画』/イースト・プレス
─────────────────────────────
 なぜ、米国のディロン社は、敵国である日本に兵器を売ったの
でしょうか。
 それは、ディロン・リード社が戦争を「ビジネス」としてとら
えており、戦争が長期化すればするほど利益が出ると考えていた
からです。つまり、この企業は米国籍ですが、米国を超えた寡頭
勢力(鈴木啓功氏によれば「地球支配階級」)であると考えると
納得がいくと思います。
 この軍事商社ディロン・リード社は、ブッシュ家/ロックフェ
ラー家系列の企業であり、終戦後から現在まで日本に深く関わっ
ているのです。それはどういうことなのでしょうか。
 日本が降伏すると、米国は日本を占領して支配下に置き、いろ
いろなことをやるのですが、ディロン・リード社が最初にやった
ことは戦時中の兵器売買の未決済分の取り立てであったといわれ
ます。ビジネスに関して彼らはこのように徹底しており、儲けの
ためであれば、血も涙もないのです。
 そのうえで米国は、沖縄に米軍基地に置き、日本の再武装=自
衛隊の創設を決めています。そして、日本に米軍を常駐させ、永
久的に日本が植民地状態になる日米安保条約を起草し、条約を締
結したのが、条約締結直前までディロン・リード社の社長であっ
たジェームズ・フォレスタル米国防長官と副社長のウィリアム・
ドレーバー・ジュニア(陸軍次官)だったのです。つまり、ディ
ロン・リード社が主導して、条約締結を実現させたのです。
 鈴木啓功氏は、このディロン・リード社が日本に対して行った
ことについて、次のように述べています。
─────────────────────────────
 自衛隊の発足と前後してディロン・リード社のクラレンス・ダ
グラス・ディロン氏は米国の軍事産業界を引き連れて来日、同時
に三菱重工業ほかの日本の軍事産業を結集して日本兵器工業会を
発足させた(現日本防衛装備工業会)。
 自衛隊は日本兵器工業会を窓口としなければ、兵器を購入する
ことができない。その中心となったのが、米国ディロン・リード
社であった。結果どうなったか。
 在日米軍と自衛隊の兵器はもちろん日本国の警察官が所持して
いるピストルもすべて日本兵器工業会を窓口として購入された。
その背後には「米国ディロン・リード社」が存在した。
 結局、日本の再軍備(自衛隊)と日米安保条約(在日米軍)に
よって、米国ディロン・リード社は「莫大な利益」を稼いだ。近
未来──集団的自衛権を名目に海外で軍事力を展開するためには
──自衛隊は「新しい装備」を大量に購入する必要がある。では
それはどこから購入するのか。それはいうまでもないだろう。自
衛隊は「日本兵器工業会」(米国ディロン・リード社)を窓口と
して、新しい装備を購入することになるのである。
                ──鈴木啓功著の前掲書より
─────────────────────────────
 本稿執筆の2016年5月4日、米大統領予備選のインディア
ナ州でトランプ氏が圧勝し、共和党の大統領候補になることがほ
ぼ確実になったといえます。これでオバマ大統領に代わる次期米
大統領は、共和党のトランプ氏と民主党のクリントン氏によって
争われることは、ほぼ確実になったといえると思います。果たし
てどちらが勝つのでしょうか。
 大方の予想では、ヒラリー・クリントン氏が勝利するといわれ
日本ではそれに期待を寄せる人も多いようですが、私はそうとは
限らないと思います。なぜなら、クリントン氏は、インディアナ
州でもサンダーズ氏に敗れており、その勢いはいまひとつであっ
て、若者にソッポを向かれているからです。
 したがって、本選挙になると、サンダース氏を支持した若手の
層がクリントン氏を支持するとは思えず、トランプ氏支持に回る
可能性が濃厚だからです。したがって、クリントン氏は苦しい戦
いをせざるを得なくなります。
 しかし、トランプ氏でもクリントン氏でも日本にとっては、ど
ちらも厳しい結果になると思います。日本人はお人好しであり、
米国に過度の期待を寄せている人が多いですが、米国はそういう
国ではないのです。   ──[現代は陰謀論の時代/084]

≪画像および関連情報≫
 ●安保条約の起草メンバーと軍事産業
  ───────────────────────────
   1945年、第二次世界大戦に日本が敗戦した時、米国は
  日本が2度と戦争が行えないよう、日本の経済力を弱体化さ
  せ、軍事産業でもあった三菱等の財閥解体を行った。
   また日本を支配していた連合軍司令部GHQ自身が、労働
  組合の組織化に乗り出し、労働組合の力で大企業を監視し、
  賃金を上げさせ、資金が大企業に集中する事で日本の産業力
  ・軍事産業が成長する事を避ける政策を取った。
   敗戦直後、7000団体だった日本の労働組合はGHQの
  諜報機関自身が組合を組織化する「政策」によって、194
  7年には17万団体に増加した。日本の労働組合の「圧倒的
  多数」は、米軍の諜報・スパイ組織の「下部機関」として創
  立された。
   1947年、米国は、ソ連・中国等の共産主義国に対抗す
  る「バリア」として、日本に米軍を常駐させる日米安保条約
  を締結し、日本に再武装=自衛隊を創立させる政策を採用す
  る。そして、米軍を日本に常駐させる事と引き換えに日本を
  独立させ、米国と講和条約を結び「日本を国際社会に復帰さ
  せる」政策を米国は選択する。
   日本は米国が、共産主義国と戦うための先兵であり、「捨
  て石」となり、この時、日本への核兵器の「持ち込み」は恒
  久化された(この間のアメリカ政府の動きの内情は、ホワイ
  トハウスの最高意志決定機関であるアメリカ国家安全保障会
  議の内部文書「ファイル番号NSC13/2」に詳しい)。
                   http://bit.ly/1rTIkc6
  ───────────────────────────

ジェームズ・フォレスタル米国防長官.png
ジェームズ・フォレスタル米国防長官

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2016年05月10日

●「在日米軍撤退に意欲的なトランプ」(EJ第4272号)

 5月4日のことです。次期米大統領予備選で、共和党の代表指
名を確実にしたトランプ氏が、またしても在日米軍の費用全額を
支払わなければ日本から米軍を撤退させると発言したのです。ど
うやら本気でそう考えているようです。
 このトランプ氏の発言について、『週刊朝日』/2016年4
月15号は、外交評論家の孫崎享氏と、基地問題の解決のため、
米国でロビー活動を展開するシンクタンク「新外交イニシアティ
ブ」の猿田佐世事務局長の2人の意見を掲載しています。本テー
マに関係するので、以下にご紹介します。
─────────────────────────────
◎孫崎享氏のコメント
 トランプ氏の発言は、日米同盟への無知からきていると思われ
ます。在日米軍は日本の防衛のためというより、米国の世界戦略
のために駐留している。例えば、横須賀はインド洋までカバーす
る第7艦隊の母港。日本が「どうぞ撤退してください」と言えば
本当に困るのは米国側です」。仮にトランプ氏が大統領になり、
本当に在日米軍撤退を実行すれば、「ひょうたんから駒」で、暗
礁に乗り上げている沖縄の米軍普天間飛行場の辺野古移設は問題
そのものが消滅する──なんてことにならないものか。
◎猿田佐世氏のコメント
 米国の対日外交の主導権はワシントンのごく少数の「知日派」
が握っている。彼らの基本方針は日米同盟の重視と在日米軍の維
持。その状況下でトランプ氏が大統領になっても、トランプ氏に
とってこの問題の優先順位が高くないため、現在の知日派が日米
外交に影響を及ぼし続ける可能性が高い。また、軍の意向が強く
反映される議会を通すのも困難です。強権を発動して大きな政策
変更をするとは考えづらい。     http://nifty.jp/1T34ggx
          ──『週刊朝日』/2016年4月15号
─────────────────────────────
 この2人のコメントに共通していることは、米国という国は大
統領が動かしているのではなく、ウラの寡頭勢力が緻密な計画に
基づいて動かしているということです。まして政治のことがまる
でわからない素人の大統領など実際には何もできないといっても
過言ではないのです。
 したがって、仮にトランプ氏が大統領になったとしても、その
ウラの勢力の意に従わざるを得ないのです。かつてのレーガン大
統領のようになる可能性が十分あります。もっともレーガン大統
領の場合は、寡頭勢力のベクテル社が担いだ大統領でしたが、ト
ランプ氏の場合は、寡頭勢力もまさかトランプ氏が共和党の代表
に残るとは考えていなかったと思われます。
 しかし、もしトランプ大統領が実現するような場合は、寡頭勢
力は副大統領をはじめとして、閣僚や内閣のスタッフにしかるべ
き人材を送り込み、大統領の意のままにさせない体制を作りあげ
てしまうことは目に見えています。
 ところで、5月6日のEJ第4271号でご紹介したディロン
・リード社ですが、書籍によっては、ディロン社と呼称している
ケースもたくさんあります。この会社に関しては、ウィキペディ
アにも記載がないので、あくまで推定ですが、ディロン・リード
社とディロン社は、次のように2つに分けて考えるべきであると
思います。
─────────────────────────────
     ディロン・リード社 ・・・・   銀行
         ディロン社 ・・・・ 軍事商社
─────────────────────────────
 ディロン・リード社はロスチャイルド系の銀行で、豊富な資金
力で業務の資金面を担当し、いろいろな工作の実行はディロン社
が担当するのです。しかし、書籍などの記述によっては、ディロ
ン・リード社なのか、ディロン社なのか明確でない場合が多いの
で、そのことを踏まえたうえで、EJのこれからの記述は、基本
的に「ディロン社」に統一することにします。
 それでは、レーガン政権のとき、実質的に政権を仕切ったとい
われるベクテル社とディロン社とは、どのような関係にあるので
しょうか。
 ベクテル社は、既に何度かご紹介しているように非上場企業で
すが、ディロン社が筆頭株主になっています。このように寡頭勢
力はすべてがつながっているのです。
 ここにレーガン政権とベクテル社、ディロン・リード社の結び
つきについて書かれた一文があります。これを読めば、ベクテル
社とディロン社がいかに時の米政権と密接に結びついているかが
わかると思います。
─────────────────────────────
 これほどあからさまに一つの会社が大統領と結びついたことは
いまだかつて例がない。アイゼンハワー以降、ベクテル社は国家
のすべての最高責任者と密接に連携し続けてきた。1980年の
レーガン大統領選挙キャンペーンで、ベクテル社は大口の寄付を
行なった。ディロン・リード社のピーター・フラニガンが中心的
役割を果たした。シュルツとワインバーガーは、1980年の春
レーガン支持を打ちだし、それにベクテル社の顧問会議メンバー
であるシティバンクのウォルター・リストンとピーボディ石炭社
長のロバート・クエノンが加わった。ベクテル社副社長ケネス・
デーヴィスは、現在エネルギー省のナンバー2である。CIA長
官のケーシーはプルタミナの米国代理人を務めているが、同社は
インドネシアの巨大石油会社で、これまでずっとベクテル社のよ
い得意先だった。「マザー・ジョーンズ」誌/1984年6月号
 ──高橋五郎著『誰が大韓航空007便を“撃墜”したのか/
         早すぎた死亡宣告』/KKベストセラーズ刊
─────────────────────────────
 ちなみに、「マザー・ジョーンズ」誌は、ローマクラブの関連
機関の発行する機関誌です。
            ──[現代は陰謀論の時代/085]

≪画像および関連情報≫
 ●「トランプ勝利の可能性5割超」の理由/高橋洋一氏
  ───────────────────────────
   3月31日、4月1日ワシントンで第4回核安全保障サミ
  ットが開かれた。安倍首相、習・中国国家主席、朴・韓国大
  統領、キャメロン・英首相、オランド・仏大統領らも出席し
  た。当然北朝鮮問題も話し合われた。ただインパクトはいま
  いちだった。それは、米大統領選挙の候補者に過ぎないドナ
  ルド・トランプ氏の発言が、世界を動揺させていたからだ。
   核安全保障サミットの直前の3月29日、トランプ氏は日
  韓の核を容認する発言を繰り出したことはご承知の通り。実
  際の発言は、「ある時点で、われわれは『日本は北朝鮮の凶
  暴な指導者に対して自国で防衛したほうがいいし、韓国も率
  直に言って自衛し始めたほうがいい』と言わざるを得ない」
  というもので、将来の「ある時点」を具体的に言わない限り
  意味がある発言とはいえない。
   まして、トランプ氏は核拡散を否定しているので、直ちに
  日韓の核保有を容認するという話でもない。ただし、核安全
  保障サミットの日程に合わせた、絶妙な言い方ではあった。
  歴代の米大統領は同盟国の核開発を容認するより米国の「核
  の傘」で守るほうが米国の国益になっているという方針を堅
  持してきた。トランプ氏はその米国安全保障を一変させるか
  もしれない。それは、「米国が日本を必ず守ってくれる」と
  いう、日本の平和ボケ的発想を考え直すいい機会にはなるだ
  ろう。              http://bit.ly/25GjJXf
  ───────────────────────────

日本に対して過激発言を繰り返すトランプ氏.jpg
日本に対して過激発言を繰り返すトランプ氏
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2016年05月11日

●「東アジアに緊張をもたらした犯人」(EJ第4273号)

 歴史を振り返ってみると、米国は実にわかりにくいことをやっ
ているように見えることがあります。それは、1970年代後半
から始まった米国による中国の軍事力向上に対する支援です。
 1975年、時の米フォード政権は、F4ファントム戦闘機の
エンジンを中国に輸出しています。さらに、76年10月、米国
政府は、「核ミサイル」誘導に使用するコントロールデータ社の
サイバー72型コンピューターを中国に輸出しています。つまり
米国は中国の軍事力の強化を支援していることになります。
 その同じ76年に中国と対立する台湾に対し、米国はファント
ム戦闘機を売却しています。つまり、敵対する同士の双方に兵器
を売り、両国間の緊張を高めているのです。その結果、兵器は一
層高く売ることができるのです。
 このとき、北京に在住し、中国とアメリカ政府の間の「兵器売
却」交渉をサポートし、推進したのが、後のブッシュ(父)米大
統領なのです。このときブッシュ氏は、在北京アメリカ連絡事務
所長を務めていたのです。
 米国の中国への軍事技術の売却は、その後も長く続くのです。
1980年9月のことですが、米政府の軍事視察団が将校クラス
の軍人を伴い、中国を訪問したのです。そのときの視察団の団長
はウィリアム・ペリー氏ですが、この人物は軍事商社ディロン社
の社長なのです。
 このペリー氏の伯父は、黒船を率いて日本に来航したペリー提
督その人です。ペリー氏はその後、1994年〜97年まで、ク
リントン政権時の国防長官を務めています。このように、米国が
中国に兵器売却を始めたときは、父ブッシュ氏が北京連絡事務所
長であり、1980年のときは、ディロン社というように、闇の
兵器商人がしっかりと入り込んでいるのです。
 これを契機として米国は中国への武器輸出自由化を決め、地対
空ミサイル、対戦車ミサイルなどミサイル技術の輸出・販売を開
始したのです。このとき、米国が中国に供与したミサイル技術が
北朝鮮に流れたものと思われます。
 このようにして中国の軍事力は、米国の支援もあってどんどん
強力になっていったのです。そこにある軍事的な事件が起きるの
です。クリントン政権時の1996年のことです。
 そのとき台湾では総統選挙が行われており、李登輝氏優勢の観
測が流れていたのです。そうすると、中国軍は選挙への恫喝とし
て、急遽軍事演習を強行したのです。そして中国軍は、基隆沖海
域にミサイルを撃ち込むなどの威嚇行為を行ったのです。中台間
は一挙に緊張に包まれたのです。まさに台湾有事です。
 これを受けて米海軍は、台湾海峡に太平洋艦隊の通常動力空母
「インデペンデンス」とイージス巡洋艦「バンカー・ヒル」など
からなる空母戦闘群、さらにペルシャ湾に展開していた原子力空
母「ニミッツ」とその護衛艦隊を台湾沖に派遣したのです。
 これに対して人民解放軍副総参謀長の熊光楷中将は、米国防総
省チャールズ・フリーマン国防次官補に対し、次のメッセージを
送り、米軍の介入を牽制しています。
─────────────────────────────
 台湾問題に米軍が介入した場合には、中国はアメリカ西海岸に
核兵器を撃ち込む。米国は台北よりもロサンゼルスの方を心配す
るべきだ。      ──人民解放軍副総参謀長の熊光楷中将
─────────────────────────────
 しかし、中国の牽制はこれまでだったのです。中国は米軍がこ
こまで強硬策に出るとは思わなかったのです。おそらく水面下で
米中間の協議が行われ、中国は軍事演習の延長を見送り、この事
件は落着したのです。
 このように米国は兵器を他国に売却しても、さらにその性能を
上回る兵器を有しているのです。戦闘機でも、潜水艦でも、ミサ
イルでも、戦車でも、レベルが上の兵器には、旧兵器は絶対に勝
てないといわれます。したがって、よりレベルが上の兵器を持っ
ていれば、レベルが下の兵器をいくら売っても米国にとってリス
クはないのです。それに最新鋭の兵器を持っていても、その兵器
の使いこなす技術については、米軍と大きな差があったのです。
 こういう事情もあって、米国による中国への兵器の売却はクリ
ントン政権時の話というのであればまだわかるのです。当時の中
国の軍事力は少なくとも脅威ではなかったからです。しかし、中
国が世界の脅威的な存在になりつつあった以後もディロン社によ
る兵器の売却が続いていたとすれば大問題です。まさかそのよう
なことはないとは思いますが、ネット上にはそのことを肯定する
気になる情報が多く流れているのです。たとえば、次のような情
報もあります。
─────────────────────────────
 ディロン社は、前ブッシュ大統領の軍事産業専門の投資会社・
カーライルの親会社である。中国の持つ旧式のロシア製戦闘機の
ハイテク化のためのハイテク軍事工場を中国に建設したのもディ
ロン社である。
 93年から2008年までに850機の最新鋭戦闘機の販売契
約を中国と結んだのも米国政府である。中国の旧式のF8型戦闘
機の最新鋭化の仕事を、請け負っているのも米国である。3基の
軍事通信衛星を中国に販売したのも、米国である。
 ロシアが中国にミグ31とSU27戦闘機、ディーゼル発電潜
水艦を売り、ウクライナが航空母艦を中国に売った時も米国は何
も抗議しなかった。ただ米国は、兵器販売でロシア、ウクライナ
に負けないように、ロシア、ウクライナの売買契約成立直後に、
「あわてて」米国製の自走迫撃砲を大量に中国に売りさばいた。
 中国の軍事的脅威に備え、米軍は兵器・軍備の増強を計ってい
る。米国は、日本にも中国の脅威に備え、最新鋭の兵器を売却し
ている。これは、どういう事なのか?
         ──「るいネット」 http://bit.ly/1ST6Osh
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/086]

≪画像および関連情報≫
 ●アメリカと中国が極秘裏に結んだ「軍事協定」とは?
  ───────────────────────────
   2015年10月27日、横須賀基地を母港とするアメリ
  カ軍の駆逐艦「ラッセン」が、ついに南沙諸島の中国の埋め
  立て地から12海里以内に進入。米中両大国が緊迫してきて
  日本でも大きなニュースになっています。本書『チャイナ/
  2049』は、こうした南シナ海制圧も含めた、中国が建国
  100周年の2049年までに世界の覇権を取る戦略が、記
  されています。
   南シナ海へは、CNNテレビの記者から、取材に同行しな
  いかと誘われましたが、危なそうだから断りました(笑)。
  アメリカ軍は本来なら、中国が2年前に南シナ海に進出した
  時に、行動しておくべきでした。そうしていたら、7つの人
  工島や3つの滑走路などは造られずに済んだ。しかし当時の
  アメリカ連邦議会は反対した。中国はアメリカ企業にとって
  最大の市場であり、敵ではないというわけです。
   もう一つの理由は、米中間で、秘密の軍事協定があるから
  です。──本書の第3章に書かれた米中間の「秘密協定」の
  くだりは、この438ページもある大著の中で、最も衝撃的
  でした。いわゆる1973年10月から11月に米中間で交
  わした「約束」です。当時のニクソン政権は、イギリスを経
  由することで、アメリカの法律や規制を回避して、中国にハ
  ードウエアや技術を提供した。人民解放軍に対するレーダー
  装備などの支援も申し出た。    http://bit.ly/1q34uqe
  ───────────────────────────

クリントン大統領とペリー国防長官.jpg
クリントン大統領とペリー国防長官(矢印)
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2016年05月12日

●「『航行の自由』作戦の本気度疑う」(EJ第4274号)

 5月11日のEJで、米国による中国への兵器売却と軍事技術
の供与について述べましたが、信じられるでしょうか。現在のオ
バマ政権は、表面的には日本と価値観を共有し、中国の力による
現状変更を非難していますが、そのウラで中国に兵器を売却し、
軍事情報を供与しているのです。
 試みにネットで「米国による中国への兵器売却」をキーワード
として検索すると、米国の台湾への兵器売却とそれに対する中国
の抗議と批判の記事がたくさん出てきますが、求める記事はひと
つも見つからないのです。
 しかし、「ディロン社による中国への兵器売却」をキーワード
にして検索すると、陰謀論的な記事ではあるものの、多くの記事
がヒットします。最近の検索エンジンはAI(人工知能)が使わ
れているにも関わらず、「中国=台湾」は認識するが、「ディロ
ン社=米国」は認識しないのです。何らかの工作が行われている
ような気がします。そもそもディロン社についてはウィキペディ
アも存在しないからです。
 しかし、ディロン社の社長──ジェームズ・フォレスタルにし
ても、ウィリアム・ペリーにしても──いずれも、時の政権で国
防長官になっている事実があり、ディロン社が時の政権と一体で
あったことを示しています。
 2015年8月〜9月に、自衛隊と米軍によるカルフォルニア
州での「統合軍事演習」と「離島奪還訓練」がかなり大きな規模
で行われています。演習のテーマは、中国軍に占領された尖閣諸
島を日米軍が奪還するという想定であり、明らかに中国を「敵」
とみなして行う演習です。
 この演習は実戦に近い内容で行われ、大量の兵器や実弾が使わ
れます。それらの演習に必要なものは、すべてディロン社から購
入しているはずであり、費用は日本の全額負担になります。当然
米韓合同軍事演習の費用も韓国は全額支払っているでしょう。つ
まりこれによってディロン社は大儲けできるわけです。戦争にな
るかもしれないという緊張感をつくり出せば出すほど、ディロン
社は儲かるのです。まさに戦争ビジネスです。
 さて、米国の中国に対する対応にはいくつも不可解なことが多
いのです。2015年10月27日、米国は、米海軍ミサイル駆
逐艦「ラッセン」を派遣し、中国が全域を実効支配する南シナ海
・西沙諸島にあるトリトン(中建)島の12カイリ内を航行する
「航行の自由」作戦を実施したのです。
 「遂にやってくれた!」──関係国は喝采したのです。しかし
あまりにも実行するのが遅すぎたし、米国はこの作戦を今後も続
けるとはいうものの、それだけでこの問題が片付くとは、思えな
いのです。その間に人工島の武装化は進むだけです。
 実は、この航行の自由作戦を打ち消すようなことを米海軍はそ
の半月後にやっているのです。次の日本経済新聞の記事を読んで
ください。
─────────────────────────────
 米海軍のイージス艦「ステザム」が11月16日、中国海軍と
の合同訓練を目的に上海に寄港した。(中略)米海軍のイージス
艦「ラッセン」が南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸国
海域で「航行の自由作戦」を展開するなかで、米中は軍事交流を
続ける。ステザムは上海に1週間滞在し、中国海軍と合同で海難
救助や通信訓練を行う。バスケットボール大会などを通じ友好を
深めるとしている。
 会見したステザムのハリー・マーシュ艦長は「お互いの理解を
深める」ことが合同訓練の目的とした上で、南シナ海問題につい
て「米海軍は特定の立場を取らない」と述べた。同艦は米海軍横
須賀基地(神奈川県)に所属する。
        ──2015年11月17日付、日本経済新聞
                      ──鈴木啓功著
  『日本人だけが知らない/この国の重大な真実/闇の世界金
           融の日本占領計画』/イースト・プレス
─────────────────────────────
 以上の記事が掲載された3日後の2015年11月20日付の
朝日新聞に次の記事が掲載されています。
─────────────────────────────
 米国防総省は11月18日、米国と中国の海軍艦船が近く中国
沿岸で合同訓練を実施すると明らかにした。捜索・救助活動に関
する演習で、米中両軍は今月上旬にも、米フロリダ沖の大西洋上
で合同訓練を実施しており、軍事交流を通じ、両国の海上での不
測の事態を回避する狙いがあるとみられる。
 合同訓練に参加するのは米海軍のミサイル駆逐艦ステザム。同
艦が上海を親善訪問した後、演習に参加する。同省当局者は「以
前から決まっていた通常訓練の一環」としている。
 米海軍は10月下旬、南シナ海で中国が埋め立てた人工島から
12カイリ(約22キロ)内に駆逐艦を進入させ「航行の自由」
作戦を実施。中国側は反発したが、演習を通じて相互理解を深め
る考えだ。   ──2015年11月20日付、「朝日新聞」
                ──鈴木啓功著の前掲書より
─────────────────────────────
 この朝日新聞の記事によると、米海軍と中国海軍は頻繁に合同
訓練を実施していることがわかります。航行の自由作戦を実施し
た後で、11月上旬には米フロリダ沖の大西洋上でも中国と通常
の合同訓練を実施しているとあります。大西洋は中国には何の関
係もない海域です。「通常訓練の一環」とあるからには、定例的
に実施している訓練ということになります。
 そうであるとすると、10月末の航行の自由作戦は何だったの
でしょうか。「芝居」だったのでしょうか。しかも米国は中国と
の軍事共同訓練を隠してはいないのです。堂々と、やっているの
です。だから、新聞に掲載されているのです。日本は自国の安全
保障を根底から考え直す必要があります。米国の正体見たりとい
う感じです。      ──[現代は陰謀論の時代/087]

≪画像および関連情報≫
 ●アメリカの南シナ海「航行の自由」作戦
  ───────────────────────────
   10月28日の日本の主要紙は、アメリカが南シナ海に軍
  艦を送って「航行の自由作戦」を開始したことを、そろって
  1面で報じた。中国が南シナ海に人工島を建設していること
  に対して、同海域のシーレーンを守るために、ついにアメリ
  カ政府が重い腰をあげたということだ。
   そもそも、この作戦は5月ごろから検討されてはいたが、
  オバマ米大統領が習近平・中国国家主席の訪米が終わるまで
  実施を見送ってきた経緯がある。作戦の実施そのものは評価
  できるが、オバマ大統領の中国への過剰とも言える配慮がう
  かがえる。
   英エコノミスト誌も、「米艦船が27日に、中国が自国の
  領海と見なす南シナ海に進入したことについての疑問は、そ
  れが実施されたということではない。むしろアメリカが「ル
  ーティン」と主張し続けるこのパトロールが、もっと早く行
  われなかったことだ」と指摘している。
   日本国内では、今回のアメリカの作戦によって、中国が窮
  地に陥ったという議論も出されている。しかし、アメリカが
  軍艦を送っただけで解決するほど、問題は簡単ではない。中
  国は3千メートル級の滑走路を3本も建設しており、軍事目
  的であることは明らかだ。     http://bit.ly/1Nmp7cq
  ───────────────────────────

航行の自由作戦/駆逐艦「ラッセン」.jpg
航行の自由作戦/駆逐艦「ラッセン」
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2016年05月13日

●「ヒラリーはトランプに勝てるのか」(EJ第4275号)

 あの暴言のドナルド・トランプ氏が共和党の大統領候補に選出
されることが決定しています。共和党の大統領候補はヒラリー・
クリントン氏で間違いないと思います。
 トランプ氏は、代表に決まった後も日本や韓国などへの暴言を
やめず、対決姿勢を打ち出しており、多くの日本人を何となく不
安な気持に陥れています。しかし、本選挙ではクリントン氏が勝
つだろうと安心している人もいます。
 しかし、本当に本選挙でクリントン氏はトランプ氏に勝てるの
でしょうか。実はこれがとても厳しいのです。その理由について
これからEJで述べることにします。
 実は仮にクリントン氏が大統領になっても、日本にとってはよ
いことはないのです。それは、ヒラリー氏の夫のビル・クリント
ン大統領時代の日本を考えればをわかることです。
 クリントン大統領は内政では、経済に重点を置き、重化学工業
からIT・金融に重点を移して経済を活性化させ、第2次世界大
戦後としては、2番目に長い好景気をもたらし、インフレなき経
済成長を実現させています。
 しかし、外交では、不慣れや民主党に外交の専門家がいないと
いうこともあって、成果らしきものを何ひとつ残せていないので
す。とくに日本に対しては、かなり敵対意識を持っていて、ベン
ツェン財務長官の主導により、円高政策が強力に推し進められ、
日本の輸出産業に円高不況と呼ばれるほどの深刻な打撃を与えた
のは記憶に新しいのです。
 さらに減税や銀行への公的資金の投入、スーパー301条に基
づいた市場開放を高圧的に内政干渉にも近いかたちで要求すると
いう、日本にとってけっして友好的な政権ではなかったのです。
同じ民主党でもオバマ政権は、クリントン政権よりは、はるかに
マシであると思います。
 何よりも許せないのは、クリントン大統領が、日本に立ち寄る
ことなく訪中し、9日間にわたって中国に滞在したことです。こ
れは、「ジャパン・パッシング」(日本無視政策)と呼ばれ、日
本の政財界に戦後共有されていた「民主党=反日・親中」という
認識を改めて再確認させることになり、日本では共和党政権の樹
立に期待が高まったのです。
 もうひとつ気になるのは、クリントン家がディロン社と関係が
深いことです。5月11日付のEJ第4273号で述べたように
米国は、1980年9月、ディロン社社長ウィリアム・ペリー氏
を団長とする米軍事視察団を訪中させ、その直後から中国への兵
器売却を始めています。
 それ以後もディロン社による中国の兵器の売却は続くのですが
クリントン政権時に、ディロン社の元社長のウィリアム・ペリー
氏を国防長官に任命しています。クリントン大統領がジャパンパ
ッシングして中国に長逗留するわけがここにあります。この中国
寄りの姿勢は、妻のヒラリー・クリントン氏が大統領になっても
変わらないと思います。
 さて、現在に話を戻します。「トランプVSクリントン」の戦
いではなぜトランプ氏が有利になるかです。それは、ヒラリー・
クリントン氏の人気がさらに失速する可能性があるからです。
それは、大統領予備選が開始される前から全米に巻き起こってい
るクリントン氏の国務長官在職時の個人メール問題です。
 2016年5月7日のNHKのニュース・ウェブは、次のよう
な衝撃的ニュースを伝えています。
─────────────────────────────
 アメリカ大統領選挙に向け、民主党の指名獲得に大きく近づい
ているクリントン前国務長官が、私用のメールアドレスを公務に
使っていた問題で、アメリカメディアは数週間以内にFBI=連
邦捜査局がクリントン氏本人の事情聴取を行う見通しだと伝えま
した。アメリカ大統領選挙に向けた民主党の候補者選びで指名獲
得に大きく近づいているクリントン氏は、国務長官在任中に私用
のメールアドレスを公務に使っていたことが明らかになっていま
す。これについてアメリカメディア各社は、FBIが最近、クリ
ントン氏の側近らの事情聴取を行ったとしたうえで、クリントン
氏本人の聴取も数週間以内に行う見通しだと伝えました。
 クリントン氏のメールには、機密情報が含まれていたことが分
かっていますが、クリントン氏側は「送受信した当時は機密に指
定されていなかった」と主張していて、アメリカメディアにより
ますと、現時点ではクリントン氏が故意に違法行為を行った証拠
は見つかっていないということです。  http://bit.ly/1rEZ0TR
               ──NHK NEWS WEB
─────────────────────────────
 米大統領予備選挙では、本来であれば圧倒的に知名度のあるク
リントン候補が、無名のサンダース候補を圧倒し、とっくに民主
党の指名を確実にしてもおかしくないのに、サンダース候補が意
外に善戦しており、インディアナ州の予備選でも勝利して、5月
8日現在、まだ候補から下りていないのです。負けは必至なのに
サンダース候補は、何かを待っているように思えます。
 うがった見方かもしれませんが、その待っている理由はメール
問題で、クリントン氏がFIBの事情聴取を受け、場合によって
は逮捕されることではないかと思うのです。もし、そのようなこ
とになると、サンダース氏が民主党の大統領候補の指名を得るこ
とになります。
 荒唐無稽の話ではないのです。現実問題として、クリントン氏
のFBIによる事情聴取は現実のものとなりつつあります。逮捕
はあってもおかしくはないのです。確かにメディアは、違法性は
ないとしていますが、メール問題の背景を精査すると、なぜ、ク
リントン氏が私用のメールを使ったのかがわかってきます。
 国務省は、クリントン氏の私信メールのほとんどを公開してい
ますが、22件については「最高機密」にして公開していないの
です。この22件のメールの内容がクリントン氏の運命を握って
いるのです。      ──[現代は陰謀論の時代/088]

≪画像および関連情報≫
 ●「メール全件削除」のヒラリー、疑惑はかわせたのか?
  ───────────────────────────
   ヒラリー・クリントン氏が自分の「eメール」をめぐるス
  キャンダルに巻き込まれそうになりました。2009年から
  の4年間、オバマ政権の国務長官時代に法律に違反して、個
  人のメールアドレスを使って公務をしていたというのが問題
  になったのです。
   まず、国務長官と言えば国の外交の事実上の責任者であり
  最高の外交官でもあるわけです。ですから公務を遂行するに
  あたって必ず国務省のサーバを通して、公式のアドレスで交
  信をすることが義務づけられているわけです。
   理由は簡単で、国家の最高機密を扱う以上は「最高のセキ
  ュリティで情報を保護する必要がある」からです。個人のア
  ドレスを使用したり、セキュリティの甘いサーバを使われた
  りして、機密が漏えいしたら大変なことになるわけで至極当
  然の措置と言えます。
   但し、個人のアドレスの使用が全く禁止されているかとい
  うと、そうではなく緊急避難的な使用は認められています。
  その場合はメールのコピーを国務省に提出することが義務づ
  けられています。さて、このスキャンダルですが、共和党の
  一部と保守系のTV局「FOXニュース」などが、かなり躍
  起になって追及をしていました。2016年の大統領選へ向
  けて、立候補表明前に「最強の民主党の候補ヒラリー」を政
  治的に葬ることができればホワイトハウス奪還もグッと現実
  味を帯びてくる、追及にはそんな迫力が感じられたのです。
                   http://bit.ly/1EaK176
  ───────────────────────────

選挙中のヒラリー・クリントン.jpg
選挙中のヒラリー・クリントン
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2016年05月16日

●「カダフィー大佐は何をやったのか」(EJ第4276)

 ヒラリー・クリントン氏が、オバマ政権の国務長官在職時に公
務に私用メールアドレスを使っていた問題。大統領選にからんで
この問題が再び注目されつつあります。多くの人はそれがそんな
大事件だとは思っていないと思います。とくに政府要人のセキュ
リティの甘い日本では、そう思う人が多いはずです。
 安倍首相や閣僚は、平気で私用の携帯電話(スマホ)を使い、
メールを送受信しています。しかし、先進国のトップや閣僚でそ
んなことをしている人はいません。まして米国では、そんなこと
は絶対に許されないのです。
 この私用メールアドレス事件は、場合によってはヒラリー・ク
リントン氏がFBIに逮捕されるか、そうならなくても、大統領
候補から降りることになり兼ねない大事件に発展する可能性すら
あるのです。
 この事件は、2012年に起きた在リビア米国領事館襲撃事件
と深い関係があります。この事件の概要を次に示しておきます。
─────────────────────────────
 2012年、アメリカ在外公館襲撃事件は、アメリカ合衆国で
作成された映画『イノセント・オブ・ムスリム』がイスラム教を
侮辱するものとして、これに抗議するためエジプトやリビアなど
アラブ諸国のアメリカの在外公館が2012年9月11日以降、
次々と襲撃された事件である。一連の襲撃事件で、在リビアのア
メリカ領事館ではクリストファー・スティーブンス駐リビア大使
ら4人が殺害された。
         ──ウィキペディア http://bit.ly/1WkQ9DI
─────────────────────────────
 襲撃された領事館は、リビアの東部ベンガジにあるので、この
事件は「ベンガジ事件」といわれます。このベンガジ事件とヒラ
リー・クリントン氏の関係については知るには、その背景をある
程度詳しく知る必要があります。
 ところで、リビアといえば「カダフィー大佐」という名前が出
てきます。しかし、この呼称は日本だけです。カダフィーは、正
しくは「ムアンマル・アル=カッザーフィー」というのです。称
号は「リビア最高指導者および革命指導者」です。
 多くの日本人は、カダフィー大佐というと「独裁者」のイメー
ジを強く持っています。何しろ42年間にわたり、独裁者として
リビアに君臨したのです。しかし、カダフィー大佐がリビアで何
をしていたかについて知る人は少ないのです。イメージからいっ
て、圧政や悪政の国というイメージが強いと思いますが、実際は
それとは正反対なのです。
 リビアでは教育は無料で受けられます。しかも大学まで行ける
のです。カダフィーが政権を取る前まで、リビア国民の90%は
文字が読めなかったのです。しかし、カダフィーが政権を取ると
逆に国民の90%以上が文字を読めるようになっています。そし
て、国民の25%が大卒資格者です。
 それに医療も無料です。政府は全国民に家を持たせるよう努力
し、新婚夫婦には5万ドル(500万円)の住宅補助金を支給し
失業者には無償でアパートを貸与したのです。弱者にはとことん
やさしい政権だったといえます。
 さらに、車を購入する際は、政府が半額負担してくれるし、農
業を始めたい人には土地、家、家畜、飼料など全て支給してくれ
ます。薬剤師についても同様です。子どもを産んだ女性には5千
ドル(50万円)を支給し、学校卒業後、仕事に就けない人には
仕事に就けるまで国が相応の給与を支給します。
 どうしてこんなことができるのかというと、それは石油の売り
上げの一部を国民に還元しているからです。リビアは石油の埋蔵
量はアフリカ最大であり、それでいて人口が少ないので、一人当
たりのGDPはアフリカの上位クラスで、先進国並みです。
 それに独裁国家でありながら、為政者が富を独占しないので、
格差は少なく、国民全体が潤っているのです。そのためカダフィ
ー大佐に対する国民の支持は圧倒的に高かったのです。
 それに独裁といってもその国家運営は次のように非常に民主的
なものだったのです。
─────────────────────────────
 一般的に考えられていることとは逆に、欧米マスコミが決まっ
て“カダフィの軍事独裁制”と表現するリビアは、実際は世界で
最も民主的な国家の一つだった。
 カダフィの独特な直接民主主義の下で、伝統的な政府機構は解
散され、廃絶され、権力は様々な委員会や議会を通して、直接国
民のものだった。
 たった一人が全てを支配するどころか、リビアは非常に分権的
で、本質的に国家内の“ミニ自治州”であるいくつかの小さな共
同体に分割されていた。こうした自治州が、各自の地域支配し、
石油収入や予算資金をいかに配分するかを含め、様々な決定をす
ることができた。こうしたミニ自治州の集合で、リビア民主主義
の三つの主要な組織は、基礎人民会議と、県地区人民会議と、全
国人民会議である。     ──マスコミに載らない海外記事
                   http://bit.ly/1OONsUW
─────────────────────────────
 もともとリビアは反欧米の国だったのですが、2001年の同
時多発テロ事件以降、カダフィー大佐は一転して米国との関係を
見直し、2003年には核放棄を宣言し査察団の受け入れを行っ
たのです。この変化は、カダフィーはリビアがイラクのようにな
りたくないと恐れて核放棄をしたと思われていますが、カダフィ
ーとしては民主主義をもっと大きく前進させようとしたのです。
 米国はこれを評価し、それまで行っていた経済制裁などを解除
し、テロ国家指定から外す措置を取ったのです。そして2006
年5月15日、リビアと米国の国交正常化が行われたのです。
 しかし、カダフィーはもっと大きな構想を実現しようとし、結
局はそれが原因で暗殺されてしまうのです。それについては明日
のEJでお話しします。 ──[現代は陰謀論の時代/089]

≪画像および関連情報≫
 ●カダフィーの真実〜理想社会を創った英雄
  ───────────────────────────
   カダフィー大佐。2年前のリビア戦争で話題になった人で
  す。最期は反政府軍らに殺害されます。「独裁者」とか「ア
  ラブの狂犬」とか悪の象徴であるかのような感じでしたね。
  確かに緊張みなぎった強面ですし。腕っ節の強そうな剛毅な
  感じもします。
   40年以上も独裁者だった、とい言われていましたね。ま
  た武装もしていないリビア国民をも無差別に攻撃したとか。
  残虐非道で、悪魔のような人物。リビア国民は恐怖と圧政に
  強いられていたんだろうな、という感じでした。ですので、
  リビア戦争では、「民主主義万歳!」、「反政府運動イケイ
  ケ!」という感慨を、おそらく全世界の人達が持ったことで
  しょう。
   欧米メディアでは、カダフィー大佐を「悪者」として報道
  していましたし。無差別攻撃の映像が流れたり。そんな報道
  一色でした。これに対して、「正義の味方」の「国連・NA
  TO」といった感じでもあったりします。
   しかし、カダフィー大佐は、報道されていた人物とは真逆
  でした。「え!?」と想うかもしれません。最初知った時は
  私も驚きました。カダフィーの本当の姿は、独裁者でも無け
  れば、狂犬でもありませんでした。なんとリビアの国民の全
  てを愛し、リビア国民の幸福の実現のために本気で取り組ん
  だ方だったのです。カダフィー大佐の業績は驚くものがあり
  ます。ご存じでしょうか?     http://bit.ly/1TCa8HJ
  ───────────────────────────

カダフィー大佐
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2016年05月17日

●「カダフィーは国連で何を訴えたか」(EJ第4277号)

 36年ぶりの朝鮮労働党の党大会を盛大に開催した金正恩党委
員長は自らの国を「核保有国」として強く誇示しています。彼が
「核兵器は絶対手放さない」と考えている根拠は、米国が核保有
国には一度も戦争を仕掛けようとしないことです。
 金正恩氏が確信したのは、カダフィー大佐が米英両国の説得を
受け入れ、核兵器を放棄した後に殺されているという事実です。
だから「核兵器は絶対手放さない」というわけです。
 カダフィー大佐が殺害されたのは2011年8月23日のこと
であり、金正恩氏はその同じ年の12月17日に北朝鮮の最高指
導者の地位を継承しているのです。それだけに、カダフィー大佐
の突然の死は強く印象に残っているのだと思います。
 しかし、カダフィー大佐が殺されたのは、ぜんぜん別の理由に
よるものです。カダフィー大佐は、小国リビアの最高指導者にし
ておくのはもったいないほどのスケールの大きい政治家であり、
この世界を仕切る寡頭勢力にとっては、排除すべき、好ましから
ざる政治家の一人であったのです。
 したがって、早くからカダフィー大佐は、寡頭勢力によるプロ
パガンダで、「独裁者」とか「狂犬」とか「テロリスト」などの
イメージの悪いレッテルを貼られていたのです。これらのレッテ
ル貼りはカダフィー大佐によるリビアの善政を隠そうとする意図
があったものと思われます。彼には、どうしても残虐非道な独裁
者のイメージをかぶせておきたかったのです。
 カダフィー大佐は、2009年9月23日に初めて国連総会に
出席し、予定時間の15分を無視し、1時間30分に及ぶ大演説
をぶっているのです。この演説についてはその一部しか報道され
ていないので、「英考塾」というサイトから、その一部について
ご紹介します。
─────────────────────────────
◎国連の常任理事国について
 ・ある国には拒否権があり、別の国にはない。ある国には永久
  の席(常任理事国席)があり、別の国にはない。
 ・現在の常任理事国は、アメリカ、イギリス、フランス、ロシ
  ア、中国。これらは皆、第2次世界大戦の戦勝国であり、北
  半球の国々である。地域が偏っている。
◎アフリカについて
 ・アフリカは植民地化され、不正をされた。彼らはアフリカを
  動物のように見なし、奴隷取引をした。
 ・ヨーロッパは、石油・野菜・食品・家畜と人間だけでなく、
  金・銀・銅・ダイヤモンド・鉄・ウランと、他の全ての価値
  ある鉱物を持ち去った。
 ・ヨーロッパではアフリカからの移民を問題にするが、移民を
  止めるためには、この富を返す決意がなければならない。彼
  らにはそれを追い求める権利がある。
◎イタリアとアメリカについて評価する
 ・イタリアは植民地化が間違っていたと認めた。イタリアは謝
  罪し、植民地時代を償っている(毎年2億5千万)。植民地
  化を決して繰り返さないように、それを罰すること、補償を
  支払わせることが必要である。
 ・アメリカのオバマ大統領は、声をあげて、核兵器廃絶を求め
  る。これは我々が拍手喝采することである。かつてのアメリ
  カは、リビアの子供たちに毒バラ(爆撃を意味する)を送っ
  たものだ。
◎国連が防ぐべきであったかつての戦争について
 ・朝鮮戦争では、もう少しで原子爆弾を使うところであった。
  スエズ運河戦争では、何千ものエジプト人が殺された。国連
  があったのに。ベトナム戦争の12日間で落とされた爆弾は
  第二次世界大戦4年間で使われた爆弾以上だった。300万
  人の犠牲者が出たと言われる。
 ・国連は、パナマで4000人の市民を殺し、独立国家の大統
  領を、犯人として連れ去り、刑務所にブチ込んだ。
◎ウイルスについて
 ・薬は無料であり、ワクチンは無料である。資本家の企業がワ
  クチンを売って金を儲けてはならない。そうでなければ、彼
  らはウイルスを生産し、ワクチンを高値で売るようになる。
  薬は無料で、売り物ではないと宣言しなければならない。
        ──「英考塾」より/ http://bit.ly/1X00O5M
─────────────────────────────
 カダフィー大佐の演説は型破りでしたが、本質を衝いており、
先進各国にとっては、耳の痛い内容であったことは確かです。と
くにアフリカについて訴えたかったことは次の3つです。
 カダフィー大佐は、欧米諸国が植民地のアフリカに対してやっ
たことの第1は「アフリカの分断」であるというのです。結束さ
せないためです。そして内輪もめの材料を探し、紛争を起こさせ
分断を強めるのです。
 第2は、アフリカの国民に教育をさせないことです。要するに
物事の本質を見抜く能力を持たせないようにすることです。要す
るにバカにしておくこと。カダフィー大佐は、だからリビア国民
に対する教育を強化したのです。
 第3は、欧米諸国は国の運営を独裁者に一本化させ、国を統治
させたことです。そして独裁者には望むものを何でも与えたので
す。その方がコントロールしやすいからです。
 カダフィー大佐が国連総会演説で、欧米諸国がアフリカに対し
て行ってきたことを痛烈に批判したのです。それに加えて、カダ
フィー大佐は次の3つのことをやろうとしたのです。
─────────────────────────────
  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/090]

≪画像および関連情報≫
 ●カダフィ大佐の国連演説にも一理ある/作家園田豪氏
  ───────────────────────────
   国連総会におけるリビアのカダフィ大佐の演説は1時間半
  以上に及んだとか。その詳細は新聞などでは報じらぬので、
  報じられた部分に限ってコメントしよう。
   国連憲章には「各国は平等」と書かれているにもかかわら
  ず、実際は安全保障理事会常任理事国5カ国が支配している
  と非難し、国連憲章の冊子を投げ捨てたカダフィ大佐、その
  気持ちを理解するものは多いのではないだろうか。
   国連は世界のためにあるのではなく米国を始めとした安保
  理常任理事国が世界を支配するためにある、と言うのはほと
  んど正解である。常任理事国とは米国、英国、フランス、ロ
  シア、中国の第二次世界大戦の戦勝国で且つ核兵器の保有国
  だ。その五カ国の支配的地位を維持するために、安保理での
  拒否権というものを国連に取り入れ、核についてはほかの国
  が保有して力を持たぬようにとNPTという条約で縛ってい
  る。現実に、イスラエルのパレスチナへの非人道的暴力への
  非難は、人道的判断にも正義という観点にも関係なく米国に
  よって拒否される。また、チベットでどんなに虐殺がなされ
  てもその非難決議は中国によって拒否される。しかも中国は
  ある時は後進国だと言って二酸化炭素排出の規制を逃れよう
  とさえする。カダフィ大佐の怒りはもっともなことだ。しか
  し、国連の会場からは席を立つ者が多かった。米国の顔色を
  うかがわざるを得ない国が多いことを物語るように感じた。
                   http://bit.ly/1qd4X9x
  ───────────────────────────

国連総会で演説するカダフィー大佐.jpg
国連総会で演説するカダフィー大佐
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2016年05月18日

●「アフリカ初の通信衛星成功の経緯」(EJ第4278号)

 カダフィー大佐は、日本という国を、どのように見ていたので
しょうか。彼は次のようにいっていたのです。このコメントを見
れば、カダフィー大佐がきわめてまともな政治家であることがわ
かると思います。
─────────────────────────────
 日本について、私はこれまで日本人を困らせたくないので、話
すことを避けてきた。欧米諸国と違い、日本はアフリカ大陸で植
民地政策や侵略行為をしなかった。しかし国連で日本は米国に追
随してばかり。もっと自由な意思を持たないといけない。広島と
長崎に原爆を落とした米国の(軍の)駐留を認めているのは悲し
いことだ。あなたたちの祖父などを殺した国となぜ仲良くなれる
のか。日本はアジアの近隣諸国との友好、信頼関係を重視すべき
である。     ──ウィキペディア http://bit.ly/1WqTC3r
─────────────────────────────
 カダフィー大佐がやろうとした3つのことを再現します。これ
がカダフィー大佐が殺された原因です。
─────────────────────────────
  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと ←
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと
─────────────────────────────
 カダフィー大佐は、アフリカをアメリカ合衆国のように連邦制
にしたいと考えていたようです。上記の1〜3は、そのことを前
提にしています。
 「1」について考えます。「1」は、アフリカ独自の通信衛星
を持とう提案し、それを実現させたことです。
 アフリカは、人口密度が低く、広大な面積があるので、有線電
話の設備を設置することは困難です。そのため、携帯電話やイン
ターネットは必需品になります。しかし、携帯電話やインターネ
ットををアフリカ全土で使うには、自前の通信衛星を持つことが
不可欠になります。
 しかし、その必要不可欠な設備である通信衛星事業は欧米が独
占してきたのです。そのため、自前の通信衛星を持たないアフリ
カ各国としては、欧米の通信衛星にお金を払って利用するしか方
法がなかったのです。その費用は、アフリカ全体で年間5億ドル
(約380億円)にもなったのです。しかもこの費用は、年々増
加することはあっても、減少することはないのです。
 そもそも通信衛星や気象衛星などの人工衛星は、赤道が大陸上
を通過するアフリカや南米の国で打ち上げる方が燃料や制御から
考えてもはるかに合理的なのですが、アフリカ各国はお金も技術
もないので、欧米の通信会社の通信衛星を莫大な費用を支払って
利用するしかなかったのです。
 カダフィー大佐はこの事態を何とか解決しようとしたのです。
カダフィー大佐はアフリカ各国に対して「自前の通信衛星を持と
う」と呼びかけ、1992年にアフリカ45ヶ国がアフリカ独自
の通信衛星を持つことに合意します。驚くべきリーダーシップで
あり、説得力であるといえます。
 カダフィー大佐は、独自の調査により、独自の衛星を持つ方が
アフリカ各国が欧米の通信会社に支払っている5億ドルよりも安
く上がることを知り、それを説得の材料に使ったのです。
 しかし、先立つのはお金です。代表者はまずIMFに資金提供
を求めたのですが、IMFから断られてしまいます。IMFはこ
の融資を行うと、欧米諸国の反発を買うことがわかっており、そ
のことを懸念したのです。もし、アフリカ独自の通信衛星ができ
ると、欧米の通信会社にとっては、年間5億ドルの大きなビジネ
スを失うことになるからです。
 衛星打ち上げの費用は約4億ドルです。そこでカダフィー大佐
は、アフリカ各国に対して驚くべき提案をしたのです。驚くなか
れ、総額4億ドルのうち、3億ドルをリビアが負担するので、残
額の1億ドルを全アフリカで負担して欲しいと訴えたのです。
 何しろ費用総額の4分の3をリビア一国が国費を使って負担す
るという申し出です。おそらくこれは独裁国だからこそできたこ
とであると思います。アフリカ各国は、もちろんカダフィー大佐
の申し出を了承し、2007年にロシアに依頼して4億ドルでア
フリカ独自の通信衛星を打ち上げたのです。
 これによって、欧米諸国は、年間5億ドルのビジネスを失った
ことになりますが、それ以上に危惧したことは、欧米のやり方に
怒りを持っているカダフィー大佐の強いリーダーシップです。こ
のまま放置すると、カダフィー大佐が標榜しているアフリカ全体
をひとつにまとめかねないと考えたのです。
 欧米諸国に代表される寡頭勢力のアフリカ対応は、昨日のEJ
で述べたように、アフリカを個々に分断することです。そして、
相互にいさかいを起こさせることです。
 そうすれば、アフリカ各国に兵器が売れるし、戦争が起これば
兵器はさらに売れるのです。それによって人がどれほど死のうと
寡頭勢力にとっては何の痛痒も感じないのです。しかし、アフリ
カをひとつにまとめられてしまうと、その甘い汁は吸えなくなっ
てしまいます。そういう意味において、寡頭勢力はカダフィー大
佐に強い警戒心を抱いたのです。
 ここで、冒頭のカダフィー大佐の日本へのことばを思い出して
ほしいのです。「国連で日本は米国に追随してばかり。もっと自
由な意思を持たないといけない。広島と長崎に原爆を落とした米
国の(軍の)駐留を認めているのは悲しいこと」。これはズバリ
本質を衝いています。
 日本では、米国(寡頭勢力)のいうことを何でも聞く政権が長
く続きます。そして、少しでもそれに逆らうようなことをするか
する恐れのある政治家はほとんど失脚させられています。
 田中角栄しかり、鳩山由紀夫しかり、小沢一郎しかりです。カ
ダフィー大佐にいたっては殺害されたのです。その理由は明日の
EJで追及します。   ──[現代は陰謀論の時代/091]

≪画像および関連情報≫
 ●西側の強欲がなぜカダフィー大佐を殺害したか
  ───────────────────────────
   中東の一連の革命でカダフィ大佐を取り上げたことがある
  が、そのカダフィ大佐が汚辱にまみれて弄り殺しにされた。
  アフリカの近世の歴史はヨーロッパによる植民地支配の利益
  収奪の歴史である。
   私は、以前何故カダフィが将軍でなく、大佐なのか疑問に
  触れたことがある。権力を得てからも、単なる呼び名の一部
  とはいえ、リビア革命で王政から直接民主主義に移行した時
  の初心を忘れないように大佐のままでいたかったのではない
  だろうか。尊敬するエジプトのナセル大統領にあやかってい
  るともされているが、正式には「大佐」ではなく「最高革命
  指導者」だという。
   リビアの国は、医療費も教育費も無料で、優秀な若者は国
  費で海外でも教育も受けられるという。ガソリンは1リット
  ル0・1ドルで、結婚すれば5万ドルの住宅資金を援助して
  くれるという。国民は、日本とは大違いに恵まれている。人
  間は、自分の持っている物を数えずに無い物を数えて不満を
  言う。どんな国にも不満はある。民主主義が正義の制度とい
  うのは幻想にすぎない。民主主義という言葉を振りかざす人
  間は信用できない、「民主主義に反する」とか「民主主義の
  敵」とか、たいてい相手を誹謗したり攻撃する時に使う言葉
  であるからだ。          http://bit.ly/1UUye5K
  ───────────────────────────

アフリカ初の通信衛星打ち上げ成功!.jpg
アフリカ初の通信衛星打ち上げ成功!
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2016年05月19日

●「アフリカ金融の自主化狙う3銀行」(EJ第4279号)

 引き続きカダフィー大佐が殺害された理由を追及します。カダ
フィー大佐がやろうとした3つのことを再現します。
─────────────────────────────
  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと ←
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと
─────────────────────────────
 実は、カダフィー大佐について詳しく書かれている書籍を求め
て、2つの大書店で、「カダフィー大佐」と「アル=カッザーフ
ィー」をキーワードとして検索したのですが、ヒットした本は2
〜3冊しかなく、そのうち2冊について本の内容を調べたところ
彼がどのような政策を考えていたかについて書かれているものは
皆無でした。明らかに何者かの画策によって、事実が封印されて
いるように感じます。また「リビア」についても本を調べたとこ
ろ、これも極めて少数しかなく、その本のなかにもこちらの求め
る情報は皆無だったのです。
 したがって、カダフィー大佐が2020年にかけて何を考えて
いたかの情報は、ネットか陰謀論的書籍にしか掲載されていない
のです。カダフィー大佐は依然として「狂犬」のままです。
 さて、今回は上記「2」について考えます。カダフィー大佐は
アフリカ独自の金融秩序を構築しようとします。そのため、次の
3つの銀行の設立を目指すのです。
─────────────────────────────
        1.アフリカ通貨基金
        2.アフリカ中央銀行
        3.アフリカ投資銀行
─────────────────────────────
 第1の銀行は「アフリカ通貨基金」です。
 カダフィー大佐は欧米からの脱却を目的とし、IMFに代わる
AMF(アフリカ通貨基金)の設立を目指したのです。2011
年にカメルーンの首都ヤウンデに本部を置き、スタートさせよう
とします。これによってアフリカでは、IMFは必要ではなくな
ることになります。
 欧米や中東の産油国からはAMFに出資の申し入れがあったの
ですが、欧米からの脱却を目指しているカダフィー大佐はこれを
すべて拒否しています。
 なぜなら、国家財政基盤の弱いアフリカ各国のなかに巨大な資
本を有する欧米の政府系金融機関や民間のファンドが入ってくれ
ば、せっかく創設したAMFが欧米のハゲタカファンドやオイル
マネーに牛耳られてしまうことは目に見えているからです。
 何よりも危機感を抱いたのはIMFです。IMFにとっては、
世界支配網を敷いており、たとえアフリカであっても世界支配に
「穴」を空けることは絶対に許さないと考えても不思議はないの
です。事実、その設立を目指した2011年にカダフィー大佐は
殺害されています。
 第2の銀行は「アフリカ中央銀行」です。
 これはEUのECB(欧州中央銀行)を目指したものと思われ
ます。つまり、カダフィー大佐は、アフリカの“ユーロ”すなわ
ち、アフリカの統一通貨創設を目指していたのです。その通貨は
「アフロ」という名前まで決まっていたといわれます。これは驚
くべきことです。
 アフリカでは、1991年のアブジャ条約で、2028年に単
一通貨導入を目指して「アフリカ経済通貨同盟」を創設すること
に合意していますが、1999年のシルテ宣言ではアフリカ経済
通貨同盟の創設を2020年に早めるよう求めています。
 アフリカ中央銀行が全アフリカ議会における条約で完全に実施
されると、アフリカ統一通貨の発行人となります。そしてアフリ
カの政府や民間・公営の全ての金融機関に対する中央銀行となり
アフリカの銀行業を規制・監督して、公定歩合や為替レートの設
定を行うことになるのです。
 第3の銀行は「アフリカ投資銀行」です。
 アフリカ各国では、今後多くの大規模プロジェクトが予定され
ています。これらのプロジェクトには巨額の資金がかかるので、
一国で負担するのは困難であり、欧米の資本を導入して行うのが
一般的です。
 それをアフリカ各国が相互に資金提供し合い、そのプロジェク
トのによってもたらされる富をアフリカ自身のものにしようとい
うのがアフリカ投資銀行の狙いです。アフリカ投資銀行の設立資
金については、リビアが率先して提供するものの、アフリカ各国
には多くの油田地帯があり、それを開発することによって欧米資
本に頼らず、十分もたらされるものと思われます。
 カダフィー大佐は、以上の3つの銀行の設立によって、アフリ
カの金融の自主化を目指したのです。これをやられてしまうと、
欧米諸国としては、宝の山であるアフリカのすべての権益を失っ
てしまうに等しいことになります。そしてこれはドルで決済され
ることになっている国際ルールを変えることも意味しています。
 これには欧米の寡頭勢力は強い危機感を感じ、カダフィー大佐
がAMFを設立しようとした2011年に殺害されています。ど
のようにして殺害されたかについては、実はヒラリー・クリント
ン氏と関係があるのです。これについては改めて述べます。
 またこれは「原油はドルで決済する」という原則を冒すことに
なります。あのサダム・フセインも原油の決済を域内5億人の総
人口を有し、GDPの規模も米国を上回るユーロに変更しようと
して、米国に別の理由で戦争を仕掛けられ、事実上殺害されてい
るのです。まさに虎の尾を踏んだのです。
 イラク戦争は「不滅の自由作戦」という名前が付けられていま
すが、これは基軸通貨としての米ドルを金融決済に使うことが、
世界に自由をもたらすという身勝手な米国の理屈なのです。同様
な意味で、カダフィー大佐も欧米の寡頭勢力にとって目障りな人
物だったのです。    ──[現代は陰謀論の時代/092]

≪画像および関連情報≫
 ●カダフィ大佐はなぜ殺されたのか?/ホモファーベル庵日誌
  ───────────────────────────
   あらためてこの疑問にこだわりたい。リビアとカダフィ大
  佐の虐殺事件にこだわりたい。なぜなら、ここに現代史と現
  代世界の基本構造が如実に、極めてあからさまに現れている
  と思われるからだ。リビアの運命が日本の運命とダブって見
  えてくるからだ。
   主権国家であるリビア。この美しい国を侵略し、爆撃し、
  3万人のリビアの人々を殺し、さらにリビアの英雄カダフィ
  大佐を虐殺した勢力がいる。この勢力と同じグループが、3
  11に関与し、さらに虎視眈々と日本の富をも奪い取ろうと
  している。いや既に日本の富は彼らに略奪され続けている。
  TPPという日米不平等通商条約もそうだし、ちょうど昨日
  は10兆円ほど略奪されたばかり・・
   だけれど人のいい日本人のほとんどは気がついていない。
  それほど日本人は寛容で心が広い愛すべき民族なのですね。
  カダフィ大佐のように優しい人は、自分を優しいとは言わな
  い。カダフィ大佐のような正義の人は、自分が正義とは言わ
  ない。これらの言葉を操るのはペテン師と悪魔だけである。
  リビアの人々は、彼らの最大の利益のために働く高潔で勇気
  あるリーダーを持っていたのだ。  http://bit.ly/1TJO51C
  ───────────────────────────

3つの銀行の設立を目指したカダフィー大佐.jpg
 
3つの銀行の設立を目指したカダフィー大佐
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2016年05月20日

●「なぜカダフィー政権は崩壊したか」(EJ第4280号)

 引き続きカダフィー大佐が殺害された理由を追及します。カダ
フィー大佐がやろうとした3つのことを再現します。
─────────────────────────────
  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと ←
─────────────────────────────
 「3」について考えます。
 カダフィー大佐の構想の「2」である3つの銀行が本当に設立
されれば、アフリカがアメリカ合衆国のようにひとつにまとまる
アフリカ経済共同体として機能する──カダフィー大佐はこう考
えたのです。実にスケールの大きい政治家の構想といえます。
 しかし、カダフィー大佐の外部からのイメージとは大きく異な
ります。何しろカダフィー大佐といえば、その容貌のせいもあり
ますが、残虐非道の独裁者で、「砂漠の暴れん坊」のイメージそ
のものだったからです。
 欧米諸国は徹底的にアフリカで植民地政策を実施して、アフリ
カから多くの富を収奪したのです。それも金やダイヤモンドやレ
アメタルといった地下資源だけでなく、奴隷という形で数百万人
もの人間を収奪したのです。
 カダフィー大佐は、そういう欧米諸国に対して、アフリカを一
体化させることによってアフリカの富を守ろうとしたのです。そ
れが3つの構想です。欧米諸国としては、このようなことをする
カダフィー大佐を許せるはずがなく、何らかの手段でこれを排除
しようとします。欧米にとって望ましいアフリカ像は、依然とし
て18世紀以前の「暗黒大陸」としてのアフリカなのです。
 欧米諸国の寡頭勢力のアフリカに対する基本政策としては、既
に述べたように、アフリカ諸国を分断して、それぞれの国同士に
いさかいを起こすネタ与えていがみ合わせ、場合によってはそれ
ぞれの国に武器を供与してクーデターを起こさせ、邪魔者は抹殺
するというやり方です。
 こうしたカダフィー大佐の真実を伝えるサイトは、いくつかあ
りますが、実名でそれをきちんと伝えているサイトはほとんどあ
りません。唯一それに該当するのがレルネット主幹の三宅善信氏
のサイトです。EJのここまでのカダフィー大佐の記述でも、こ
のサイトを参考にさせていただいています。三宅善信氏は、カダ
フィー政権の崩壊について次のように述べています。
─────────────────────────────
 約半年間の“内戦”を経て、42年間続いたカダフィ政権が崩
壊した。日本のマスコミをはじめ世間ではこれをリビアの西隣の
チュニジアでほうはいとして湧き起こった「ジャスミン革命」が
ベン=アリー政権の崩壊からわずか10日後にはリビアの東隣エ
ジプトにも波及し、31年間続いたムバラク政権もわずか2週間
で崩壊するに及んで、1989年11月の「ベルリンの壁崩壊」
からわずか1ヶ月間に、盤石を誇っていたかに見えた東欧の社会
主義諸国家の共産党政権がドミノ倒し的に崩壊したことを想起し
「砂漠の狂犬」「アラブの暴れん坊」と恐れられたカダフィ大佐
によって40年以上も長期間にわたって独裁体制が敷かれていた
リビアにも自然に波及したものとされているが、これはとんでも
ない間違いである。          http://bit.ly/1R2pNOU
─────────────────────────────
 三宅善信氏のいうように、カダフィー政権は、2010年から
2012年にかけてアラブ世界において発生した、前例にない大
規模反政府デモを主とした騒乱──いわゆる「アラブの春」の一
環である反政府デモで崩壊したのではないのです。
 それでは、どのように崩壊したのでしょうか。その事実を正し
く把握するため、ウィキペディアの記述を参照します。
─────────────────────────────
 2011年リビア内戦は、リビアにおいて2011年に起こっ
た政治社会的要求を掲げた大規模な反政府デモを発端とする武装
闘争である。アラブ圏においては、「2月17日革命」と呼ばれ
る。2月15日に開始され、同年8月に首都トリポリが北大西洋
条約機構軍の支援を受けた反体制派のリビア国民評議会の攻勢に
よって陥落し、40年以上政権の座にあったムアンマル・アル=
カダフィ大佐が率いる大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒ
リーヤ国は事実上崩壊した。その後もカダフィ大佐は抗戦を続け
たが、10月20日に最後の拠点スルトで身柄を拘束され、その
際に受けた攻撃でカダフィ大佐は死亡した。10月23日に国民
評議会によりリビア全土の解放が唱えられ内戦終結が宣言された
が、その後、親カダフィ勢力・イスラム国の台頭を招き内戦は現
在まで継続している。          ──ウィキペディア
                   http://bit.ly/1W2n3pz
─────────────────────────────
 上記の記述において注目すべきは「北大西洋条約機構軍の支援
を受けた反体制派のリビア国民評議会の攻勢」という部分です。
つまり、NATO軍がリビアを空爆しているという事実です。な
ぜ、NATO軍が出撃したのでしょうか。
 まず、2011年2月17日にカダフィーの退陣を要求するデ
モが起きています。このデモは2月20日には首都トリポリに拡
大し、放送局や公的機関事務所が襲撃・占拠されたのです。これ
に対し、軍はデモ参加者に無差別攻撃を開始し、多数の犠牲者が
出たという“報道”が行われたのです。
 これを受けて国連安保理は「民間人に対する暴力」としリビア
に対し経済制裁と強い非難決議を採択しています。この非難決議
によってNATO軍が出撃したのです。しかし、リビアにおける
騒乱は外部勢力による騒乱である疑いが濃いのです。それを必ず
しも事実とはいえない過大な報道によって安保理は非難決議を出
しています。欧米諸国はこれを利用して何が何でもリビアを潰し
てやるという強い意思が働いています。NATO軍は6月から出
撃したのです。     ──[現代は陰謀論の時代/093]

≪画像および関連情報≫
 ●見え透いた米仏のリビア政権転覆策動/渋谷一三氏
  ───────────────────────────
  『アラブ世界が揺れ動いている。チュニジアに続きエジプト
  で政権が崩壊し、バーレーン、リビア、イラン、スーダンな
  どに波及している。チュニジアは「民主化」という概念で捉
  えることができたが、エジプトではすでに米国のご都合が見
  え透いている。内政干渉もいいところだ。イスラエルをアラ
  ブ世界への楔兼橋頭堡として確保し続けるため、反米政権が
  成立する前にムバラク政権を見限った方がよいとの判断が働
  いた。もう、民主化闘争の勝利などとは呼べない情況がうま
  れている。3例目となるともっと純粋ではない。カダフィが
  外国勢力の手先に負けないと言うのがあながち間違いでもな
  い情況がある。内戦と言おうが、デモ隊に銃を向けたことは
  正当化されないし、放火煽動分子がいるのも確かだが、カダ
  フィが革命家ならば、逮捕しこそすれ、銃殺することはない
  だろう。それが政権を担った同志の離反を招いているのだろ
  う。歴史的な動きが表面に出てきていることは確かだが、そ
  の分析をするには、あまりに情報が偏っている上に情報量自
  体が少ないので次号以降に分析を回させていただきたい』。
   2月号でこのように書いた。東日本大震災により、より情
  報が入りにくくなったが、米仏による「多国籍軍」の空爆が
  何よりも雄弁にリビアにおける階級関係を物語った。「反政
  府軍」は『同志の反乱』ではなかった。もはや革命家とは呼
  べなくなったカダフィと同じ政府にいてもカダフィが革命家
  でない以上、同志と呼べる存在はありえない。
                   http://bit.ly/23RObKv
  ───────────────────────────

リビア内戦でのカダフィー大佐.jpg
リビア内戦でのカダフィー大佐
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2016年05月23日

●「ベンガジ事件と私用Eメール問題」(EJ第4281号)

 18日付の米FOXニュース(保守系のテレビ局)は、米大統
領選でトランプ氏とクリントン氏が直接対決した場合の世論調査
において、トランプ氏がクリントン氏を3ポイント上回る結果に
なったことを報道しています。
─────────────────────────────
 米FOXニュースが18日に発表した大統領選に関する全米世
論調査で、共和党の実業家トランプ氏(69)と民主党のクリン
トン前国務長官(68)の直接対決を想定した場合、トランプ氏
がわずかに上回る結果となった。トランプ氏が指名獲得を確実に
してから、米主要メディアの全米調査で同氏がクリントン氏に対
して優位となったのは初めて。
 FOXニュースが今回実施した世論調査では、トランプ氏の支
持率が45%で、クリントン氏が42%。前回4月中旬の調査で
は、クリントン氏が48%で、トランプ氏の41%を7ポイント
上回っていたが、今回逆転した。
 今回は特に男性や白人でそれぞれトランプ氏が55%の支持を
集め、クリントン氏に20ポイント以上の差をつけた。無党派層
も16ポイント差でリードした。クリントン氏に好感が持てない
という「非好感度」も、過去最高の61%を記録し、トランプ氏
の56%を上回った。
 一方、民主党の指名争いでクリントン氏に食い下がるサンダー
ス上院議員(74)がトランプ氏と対決することを想定した場合
は、サンダース氏が46%で、トランプ氏の42%を上回った。
(ワシントン=佐藤武嗣)       ──朝日新聞デジタル
                   http://bit.ly/1OQWzby
─────────────────────────────
 このところクリントン氏の勢いに陰りが出てきているように感
じます。それは、メール問題で、FBIがクリントン氏を事情聴
取するのではないかという情報と関係があります。
 さて、ここで話は5月16日のEJ第4276号に戻ります。
ヒラリー・クリントン氏がオバマ政権の国務長官時代に起きたリ
ビア・ベンガジ事件とクリントン氏の私用メール問題です。5月
17日のEJ第4277号から、5月20日のEJ第4280号
までの4回はその背景について書いたのです。
 ヒラリー・クリントン氏は、2009年から4年間、オバマ政
権で、国務長官の地位にあったのです。国務長官といえば、米国
の外交の事実上のトップであり、日本の外務大臣に当たる最高の
外交官です。
 したがって、国務長官が公務を執行するに当たっては、国務省
のサーバーを通して、公式のアドレスで交信をすることが義務づ
けられています。なぜなら、国務長官は国家の最高機密を扱う関
係上、最高のセキュリティで、情報を保護する必要があるからで
す。私用のアドレスではセキュリティが十分ではないサーバーを
通すことになり、機密情報が漏洩する恐れがあるからです。
 それでは、私用のアドレスは絶対に使ってはならないのかとい
うと必ずしもそうではないのです。緊急避難的な私用アドレスの
使用は認められています。しかし、その場合は、そのメールのコ
ピーを国務省に提供することが義務付けられています。
 しかし、この私用アドレス使用問題は、大統領選でその資質が
問われるほどの重罪ではないし、ましてFBIが動くなどという
事態にはならないのです。それでは、なぜFBIが動き、事情聴
取までしようとしているのでしょうか。
 それは、クリントン氏が私用アドレスを使ったことそれ自体よ
りも、そのメールの中身に問題があるからです。これは2016
年の大統領選と関係があるのです。共和党はこのところ民主党に
ホワイトハウスを独占されているので、2016年の大統領選で
は、なんとか勝利して政権交代をしたいと考えていたのです。
 しかし、民主党からは抜群の知名度を誇る最強のヒラリー・ク
リントン氏が出てくることは確実で、長くホワイトハウスから遠
ざかっている共和党には、クリントン氏に正面から対抗できる候
補者がいなかったのです。
 そこで何とかクリントン氏のスキャンダルを暴き、彼女を政治
的に葬ろうとしたのです。そのスキャンダルが、2012年9月
11日に起きたリビア・ベンガジ事件です。これには、保守系の
テレビ局「FOXニュース」も、共和党に同調して熱心に調査し
ていたのです。クリントン氏の私用メールは、この事件で使われ
ているのです。
 リビア・ベンガジ事件については数々の疑問があります。宮崎
正広氏はこの事件について次のように書いています。
─────────────────────────────
 ベンガジで何があったか?
 この裏には重大な機密が隠されており、オバマ政権の屋台骨を
根底から揺さぶりかねないスキャンダルなのである。2013年
9月11日、リビア東部ベンガジにある米国領事館がテロリスト
に襲撃され、ステーブン大使ほか大使館員、警備のCIA要員ら
が殺害されした。
 当時はリビアにおける「アラブの春運動はカダフィ大佐の除去
により、民主化が実現し、米国の戦略であるアラブ全域の民主化
は成功するだろう」などと信じられないほどの楽観論が世を覆っ
ていた。筆者がニュースを聞いて最初に疑問視したのは、なぜ米
国大使はトリポリではなく、ベンガジにいたのか?しかも、9月
11日とは、NYテロ事件の記念日ではないか。
           ──宮崎正広氏 http://bit.ly/1TlzRdo
─────────────────────────────
 リビア・ベンガジ事件は、宮崎氏のいうように「オバマ政権の
屋台骨を根底から揺さぶりかねない」大事件なのです。しかもそ
の騒ぎの中心にいるのが、ヒラリー・クリントン氏なのです。一
体何が起こったのでしょうか。大統領予備選でクリントン氏の勢
いがいまひとつである原因はこの事件が影響しています。明日の
EJで追及します。   ──[現代は陰謀論の時代/094]

≪画像および関連情報≫
 ●リビア・ベンガジ事件はオバマのウォーターゲート事件
  ───────────────────────────
   もう日本では忘れられた事件の一つになっていますが、
  2012年9月11日に起きたリビア・ベンガジの米大使館
  襲撃事件で、オバマ政権が事実を隠ぺいしていることが明ら
  かになっています。ある情報ではオバマ政権こそ、テロリス
  トを使ってベンガジの米大使館を襲撃させ、(オバマ側に都
  合の悪い真実を知っていた)米大使や他の職員を暗殺したな
  どと伝えていますが、事件が起きた時のオバマ政権の対応は
  あまりにも遅く、まるで事件を放置したような感じでした。
  しかし、既に数人の内部告発者が名乗り出ており、連邦議会
  の公聴会で真実を証言するそうです。あのウォーターゲート
  事件では米国民は犠牲になっていませんが、この事件では4
  人が殺害されていますので、ウォーターゲート事件よりも深
  刻と受け取られるでしょう。もしオバマ政権が自国民を殺し
  たとなると。。。米国民は許さないでしょう。そうなると、
  直ちに大統領職を追われることになると言われています。
   しかし、オバマが大統領を辞めさせられる前に、オバマ政
  権側は何等かの策略を立てていると思います。民主党やオバ
  マ政権側はオバマを第3期目の大統領にさせたいのです。何
  がなんでも権力を持ち続けたい彼等は何をするか分かりませ
  ん。また、共和党政権も自分達が政権を取り戻したいがため
  に、何がなんでもオバマを辞めさせたいでしょう。今は、何
  をやっても真実が暴露される時代に入っています。どのよう
  な権力者でも嘘はつきとおせませんね。
                   http://bit.ly/1W87Bvf
  ───────────────────────────

ヒラリー氏を逆転したトランプ氏.jpg
ヒラリー氏を逆転したトランプ氏
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2016年05月24日

●「仏英米による理不尽なリビア空爆」(EJ第4282号)

 世界各国の中央銀行のほとんどはロスチャイルドの何らかの支
配を受けています。もちろん日本銀行も例外ではないのです。米
同時多発テロ(911)以前には、ロスチャイルドが支配するに
いたっていない中央銀行を持つ国は次の7ヶ国あったのです。
─────────────────────────────
          1.アフガニスタン
          2.    イラク
          3.   スーダン
          4.    リビア
          5.   キューバ
          6.    北朝鮮
          7.    イラン
─────────────────────────────
 しかし、2003年までにアフガニスタンとイラクはロスチャ
イルドの軍門に下っています。911を受けての対アフガン戦争
と対イラク戦争の結果、2002年にアフガニスタン中央銀行が
設立され、2004年にイラク中央銀行が設立されています。
 また、2011年までに数次の内戦を経て、スーダンとリビア
もロスチャイルドの支配下に入っています。結局、キューバ、北
朝鮮、イランの3ヶ国だけが、現在もロスチャイルドがまだ支配
するにいたっていない中央銀行を持つ国なのです。
 第二次世界大戦後に寡頭勢力が主導した戦争や民主化革命には
戦争経済や軍産複合体の利益や市場権益の確保以外に、いずれも
ロスチャイルドの息のかかった中央銀行の設立がひとつの明確な
目的になっていたのです。
 実際に1961年のベトナム戦争でも、1963年にベトナム
中央銀行が設立されているし、1990年のソビエト連邦崩壊で
も、1992年にロシア中央銀行が設立されているのです。なか
でもリビアのカダフィー大佐にいたっては、EUのECBにあた
るアフリカ中央銀行を設立しようとしていたのですから、寡頭勢
力の逆鱗に触れて滅ぼされてしまったのです。
 それにしてもカダフィーのリビア攻撃の経緯には不可解なもの
があります。それは、日本が東日本大震災に見舞われた2011
年3月11日直後にはじめられたのです。
 3月17日、国連安全保障理事会は、決議1973号を採択し
たのです。フランスとレバノン、英国によって共同提案されたリ
ビア情勢についての決議です。この決議の内容は次のようになっ
ています。
─────────────────────────────
 決議はリビアにおける停戦の即時確立を要求し、文民を保護す
る責任を果たすために、国際社会によるリビア上空の飛行禁止区
域の設定と、外国軍の占領を除いたあらゆる措置を講じることを
加盟国に容認する内容となっている。
       ──ウィキペディア   http://bit.ly/25fDrvc
─────────────────────────────
 ちなみに、この決議の採択にあたっては、ロシア、中国、ブラ
ジル、インド、ドイツの5ヶ国が棄権しています。ロシアと中国
は拒否権を持っており、それを使えば決議は成立しなかったので
すが、彼らは「棄権」を選んでいます。きっと、フランス、英国
米国に遠慮したのでしょう。
 これに基づき、フランス、英国、米国などの多国籍軍は、3月
19日にリビアを空爆しているのです。決議1973号でどうし
て空爆ができたのでしょうか。
 これについて、「見過ごせない軍事介入――リビア攻撃とドイ
ツ」と題するあるブログでは、次のように述べています。
─────────────────────────────
 国連憲章2条4項は加盟国に武力行使を禁止している。例外は
国連による軍事的強制措置(憲章42条、43条)と自衛権の行
使(憲章51条)の2つの場合だけである。リビアはどの国も攻
撃していないから、自衛権行使の要件はクリアしない。また、安
保理決議1973号も、飛行禁止区域の設定や、民間人保護はう
たっていても、リビアの軍事施設への攻撃を無制限に授権したも
のではない。
 「あらゆる必要な措置」を広く解釈して、それを「空爆」につ
なげるのは、1991年1月17日の湾岸戦争以来、米国の常套
手段である。今度はこれをフランスが主導して行った。アラブ連
盟の同意を取り付け、カタールとアラブ首長国連邦を軍事行動に
引き入れることにも成功した。かろうじて「キリスト教対イスラ
ム教」という構図を回避した恰好である。だが、エジプトは軍事
行動への参加を拒否し、他のアラブ諸国の動きも鈍い。「ジャス
ミン革命」以降、自国の人民によってそれぞれの政権が揺さぶら
れており、下手にフランスのやり方に賛成すれば、「明日は我が
身になる」と感じているからだろう。 ──「見過ごせない軍事
介入    ――リビア攻撃とドイツ」 http://bit.ly/1TOzpPd
─────────────────────────────
 28あるNATO加盟国のなかでも、リビア攻撃に関しては大
きな温度差があったのです。フランスと英国が突出して積極的で
あり、他の国はかなり引いていたからです。
 仏英米のやり方は、寡頭勢力の意に反する国は、ひそかにCI
Aなどの諜報分子を送り込み、反体制派を結成させ、彼らに大量
の武器を供与して支援するのです。リビアの場合、政府軍はこれ
に対抗して傭兵を雇い、反体制派を鎮圧しようとします。
 リビアは、カダフィー大佐が他国が羨むほどの善政を行い、国
内的には何も問題がなかったにもかかわらずです。しかし、政府
軍による自国民への攻撃はけしからんとして、「カダフィー=悪
/反体制派=善」と決め付け、国連決議の拡大解釈による空爆に
よって政府軍を壊滅させたのです。事情は違いますが、シリアで
の紛争解決と同じパターンです。このようにして、カダフィー大
佐は殺され、仏英米の寡頭勢力はリビアを思うように支配してし
まうのです。      ──[現代は陰謀論の時代/095]

≪画像および関連情報≫
 ●マスコミが報道しないリビアの真実
  ───────────────────────────
   2011年7月1日、170万人の国民がトリポリの緑の
  広場に集まり、NATO爆撃に挑戦する態度を示した。トリ
  ポリの人口の約95パーセントが集まっていた。これはリビ
  ア国民の全体の3分の1に相当する!リビア中央銀行は、西
  洋の全ての銀行と違って国有銀行だ。ロスチャイルドの所有
  ではなく、債務から自由な金を振り出す。
   1990年、リビアはロッカビーパンナム103便爆破事
  件の責任を問われた。アメリカが、リビア人に反して証言さ
  せるために、証人1人あたり400万ドルを払ったことが露
  見した。証人たちは金をもらって嘘をついた。その後、証言
  を撤回している。
   カダフィはまたリビアの石油支払いをドルから、アフリカ
  ディナール金貨に変えようとしていた。サルコジはリビアを
  人類の金融安全保障への脅威と呼んだ。リビアの「反乱者」
  の行った最初のことは新たな中央銀行を創ることだった。ロ
  スチャイルドの所有の銀行だ。西洋の私たちの銀行と同じよ
  うな銀行。ロスチャイルド家は世界の富の半分以上を所有す
  ると考えられている。ロスチャイルド所有銀行は空気から金
  を作って利子をつけて売る。つまり私たちは決して負債を返
  すに十分な金を持っていないのだ。私たちの指導者、キャメ
  ロン、オバマ、サルコジ等と違い、カダフィは自分の国民を
  売ることを拒否した。リビアは債務から自由だったのだ!
                   http://bit.ly/1swxhVL
  ───────────────────────────

安保理決議に棄権を表明するドイツとインドの国連大使.jpg
安保理決議に棄権を表明するドイツとインドの国連大使
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2016年05月25日

●「米国はリビアで何をしていたのか」(EJ第4283号)

 2012年9月11日のことです。当日は、奇しくも米国同時
多発テロ「911」と同じ日です。リビアのベンガジで、クリス
トファー・スティーブンス駐リビア米国大使と大使館職員および
CIA職員など4人がテロに襲われ、殺害されたのです。
 米国の大使館はリビアの首都トリポリにあります。当然ですが
そこは警備が厳重であり、警備員も多数いるので、テロといえど
も容易に襲撃できるものではないのです。スティーブンス米国大
使らが殺害されたのは、そこではないのです。
 スティーブンス大使らがテロに襲撃され、殺害されたのはトリ
ポリの大使館ではなく、リビア北東部に位置する主要な港湾都市
ベンガジにある米国領事館なのです。その領事館は警備がまった
くないビルの一室であり、武装テロに襲撃されればひとたまりも
なかったと思われます。
 この領事館は正式なものではなく、単なる派出所に過ぎないも
のだったと考えられます。なぜなら、領事館としての最小限度の
警備も備えておらず、国際法によって定められているホスト国へ
の通知も行われていなかったからです。それでは、何のための派
出所だったのでしょうか。
 そうでなくても2011年10月には、リビアではカダフィー
大佐が殺害されており、そのせいで国内が混乱しており、とくに
ベンガジの治安には問題があったのです。しかし、9月11日、
スティーブンス大使は部下3人を連れて、ベンガジの領事館に出
掛けているのです。しかも、彼らは丸腰であり、ピストルを携帯
していたのはCIA職員一人だけだったのです。これでは、殺さ
れに行くようなものです。
 スティーブンス大使がリビアに赴任したのは、2012年5月
であり、ベンガジの領事館の警備を強化して欲しいと600回も
国務省にメールで要請したのですが、ヒラリー・クリントン国務
長官はその要請をすべて却下しているのです。これは記録で確認
されています。
 問題は、スティーブンス大使が何の目的でそのとき危険なベン
ガジに出掛けて行ったかです。その目的は今もってわかっていな
いのです。それは、そもそもなぜベンガジに、このような中途半
端な領事館を置いたのかということに関係してきます。
 実はベンガジは、独裁者であるカダフィー大佐を倒そうとする
反政府勢力が結集していた場所だったのです。米国のCIAのエ
ージェントたちはこの地で、反政府勢力に最新鋭の武器を与える
などの支援を行っていたのです。ベンガジの領事館のビルの一室
はおそらくその拠点であったと考えられます。
 オバマ政権としては、仏英米によるリビアの首都部への空爆の
一方で、ベンガジを中心に反政府勢力を支援し、カダフィー政権
を崩壊させたのです。これは一種の武器密輸ということになりま
す。オバマ政権はシリアでもアサド政権に対抗する反政府勢力に
対して同じようなことをやっているのです。
 ここからわかってくることがあります。ベンガジの領事館を中
途半端な派出所にしておいたのは、国際法によって定められてい
るホスト国への通知などの面倒なことをしなくても済むので、か
えって好都合だったからではないかと思われます。
 しかし、それでも警備は必要です。そのため、オバマ政権は2
つの備えをしていたのです。1つの備えは、派出所から2キロ離
れた場所にCIAの詰所を置いていたことです。本来、派出所と
詰所は同じ場所に置いておくべきですが、あえて離れた場所に置
いていたのは、何らかの意図があったと考えられます。
 もう1つは、米国のドイツ駐留の特殊部隊「C110」です。
この部隊は本来ベンガジ事件のようなテロが起きたときのために
訓練を重ねてきているのです。ドイツとベンガジでは距離があり
ますが、演習はクロアチアで行うことが多く、ベンガジ事件が起
きたとき、C110はクロアチアで演習を行っていたのです。
 地図を見るとわかると思いますが、ベンガジとクロアチアは地
中海をはさんでいるものの意外に近く、1488キロしか離れて
いないのです。飛行機で急行すれば、3時間半で現場に到着でき
ます。しかし、この2つの備えは、ベンガジ事件のときはまった
く機能していないのです。
 それでは、スティーブンス大使らを襲撃したのは、何者なので
しょうか。
 これについて、「マスコミに載らない海外記事」というブログ
に、米国がリビアの反政府勢力(カダフィー大佐の敵)について
の次の情報が出ています。
─────────────────────────────
 陸軍士官学校の対テロセンターが刊行した2007年の報告書
によると、リビアのベンガジは、アルカイダ本部の一つで、カダ
フィーを打倒する前は、アルカイダ戦士をイラクに送り込む基地
だった。ヒンドゥスタン・タイムズは昨年(2011年)こう報
じた。「アルカイダのリビア支部、リビア・イスラム戦闘団が反
政府派の一部であることに疑問の余地はない」と元CIA職員で
一流のテロ専門家ブルース・リーデルはヒンドゥスタン・タイム
ズに語った。それは常にカダフィーの最大の敵であり、その牙城
はベンガジだ。     ──「マスコミに載らない海外記事」
                   http://bit.ly/1XLup3H
─────────────────────────────
 これによると、カダフィー政権時においてベンガジはアルカイ
ダの牙城であったというのです。カダフィー大佐は、ベンガジを
テロリストの温床であるとして、2011年にベンガジ侵攻の準
備をしていたのです。
 これを知った仏英米のNATO多国籍軍は、カダフィー大佐に
それをさせまいとして、トリポリを空爆し、ベンガジを守ったの
です。カダフィー大佐は、リビアを本当の民主主義国にしようと
して実績を積み上げてきたのに、仏英米の寡頭勢力はアルカイダ
を支援して、リビアを壊滅させたのです。
            ──[現代は陰謀論の時代/096]

≪画像および関連情報≫
 ●『アルカイダを支援してリビアの政権をとらせる米国』
  ───────────────────────────
   アジアタイムスによると、リビアの反政府軍を率いる司令
  官はアブデルハキム・ベルハジという男だ。彼が率いるリビ
  アの反政府軍は、リビアにやってきた米軍特殊部隊から2ヶ
  月間の軍事訓練を施され、戦闘能力を高めた上で首都トリポ
  リを攻略し、カダフィが住む要塞を攻撃して陥落させ、反政
  府派を内戦勝利に導いている。
   米国にとっての問題は、このベルハジ司令官が、米国の仇
  敵『アルカイダ』の幹部であることだ。司令官がアルカイダ
  ということは、リビア反政府軍の主要な勢力がアルカイダの
  同調者だということだ。
   米軍は、アルカイダに軍事訓練を施して強化したことにな
  る。ベルハジは1966年生まれで、80年代にアフガニス
  タンに行き、米CIAの支援のもとでソ連軍と戦った『聖戦
  士』だった。その後、彼はリビアに戻って『リビア・イスラ
  ム戦闘団(LIFG)』を組織した。96年にアフガニスタ
  ンがタリバン政権になると、アラブ諸国からアフガンに戻っ
  た他のアルカイダ系組織と同様、ベルハジらLIFGはアフ
  ガンに戻り、カブール近郊に訓練拠点を作り、アルカイダと
  しての軍事訓練(テロ訓練)に励んだという。
            田中宇氏/  http://bit.ly/1U8hmGj
  ───────────────────────────

カダフィー政権時代のリビア勢力図.jpg
カダフィー政権時代のリビア勢力図
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2016年05月26日

●「米議会は兵器供与を知っていたか」(EJ第4284号)

 米国(を支配している寡頭勢力)は、「独裁国家は『悪』であ
る」とし、そういう国があると国家戦略に基づいて、CIAなど
の工作員を密かに国内に送り込み、反政府勢力に兵器を与えるな
ど支援し、育てるのです。そして、時期を見て戦争やテロや革命
運動などを仕掛けて、米国に都合のよい国への体制転換を図ると
いうことをこれまで何回もやってきたのです。
 フセインのイラクも、カダフィー大佐のリビアも米国によって
戦争を仕掛けられ、無理やり体制転換をさせられた国々です。フ
セインは確かに最悪の独裁者であり、多々問題はあったものの、
それでもきちんとイラクを治めていたのです。しかし、米国に戦
争を仕掛けられ、フセイン体制が崩壊したことによって、国自体
の安定感が失われてしまっています。
 カダフィー大佐のリビアも、既に述べているように、独裁国家
ではあるものの、その強権を生かして数々の適切な政策を実施し
その結果、国全体が豊かになり、アフリカ全体をひとつにまとめ
る壮大な計画を着実に実行しつつあったのです。そして90%以
上の国民もそれを強く支持していたのです。
 しかし、アフリカからの利権を失うことを恐れた仏英米の思惑
によって、カダフィー政権は崩壊させられたのです。その結果、
リビア国内はイラクと同様に安定感を失いつつあります。仏英米
は国連決議1973号に基づき、リビアへの軍事介入は行ったも
のの、例によって地上軍は送らず、空爆にとどめています。しか
し、イスラム国がそうであるように、空爆だけではなかなか体制
は崩壊しないのです。
 そこで、米オバマ政権は、ベンガジに拠点を構える反政府勢力
に最新鋭の兵器を与え、カダフィー政権を国内から揺さぶりをか
けて壊滅させたのです。しかし、未確認情報ですが、オバマ政権
は、リビアの反政府勢力に兵器を供与することについて議会を通
していないといわれています。そういうさなかにベンガジ事件は
起きたのです。ところで、米国は、どのような兵器をリビアに持
ち込んだのでしょうか。
 米国がリビアの反政府勢力に供与したとされる兵器の多くは、
「MANPADS」であるとされています。「MANPADS」
とは、次のような兵器です。
─────────────────────────────
  MANPADS → Man-portable air-defense systems
  携帯式地対空ミサイルシステム http://bit.ly/1TSRMCL
─────────────────────────────
 MANPADSは、手で持ち運ぶことができる地対空ミサイル
です。もともと地上部隊を敵の航空機から防護するために開発さ
れたもので、テロリストの兵器として民間航空機に対して使われ
る可能性があるので、重大な警戒が払われている兵器です。この
兵器を米国(寡頭勢力)は大量にリビアの反政府勢力に供与して
いるのです。
 このような米国の支援によってカダフィー政権は、2011年
10月に崩壊しています。つまり、米国は目的を果たしたわけで
供与した兵器を回収しようとしたのです。おそらく兵器供与のさ
いに、目的を達成した場合には兵器を返却する約束になっていた
ものと思われます。なぜなら、反政府勢力にそのような危険な兵
器を持たせたままではきわめて危険であるからです。
 米国としては、その回収した兵器をシリアの反政府勢力に供与
することを考えていたのです。地図を見ていただくとわかるよう
に、リビアとシリアの距離は非常に近いのです。そういうわけで
2012年5月に駐リビア米大使に就任したクリストファー・ス
ティーブンス氏は、その役割を担っていたものと考えられます。
つまり、この任務の最高指揮官は、ヒラリー・クリントン国務長
官ということになります。
 スティーブンス大使がそういう役割を担っていたことは、大使
がシリア反政府勢力の主力支援国であるトルコの外交官と頻繁に
会っていたことからも間違いはないといえます。そしてベンガジ
の領事館は、その兵器返還の窓口だったのです。したがって、ス
ティーブンス大使はベンガジには何回も足を運んでいるのです。
実際にベンガジ事件の数日前には、莫大な兵器を積んだ船がベン
ガジ港を出港し、トルコ経由でシリアに行っているのです。
 しかし、いったん貸与した兵器を取り戻すのは簡単なことでは
ないのです。約束通り返還しない勢力もあり、そのたびに何回も
折衝する必要があり、大使は、ベンガジの領事館に頻繁に訪れて
いたものと思われます。そのさいに危険な目に何回も遭ったと思
われるので、警備を強化するよう国務省に600通も申請メール
を送ったのです。
 ところが、リビア反政府勢力に兵器を供与していたこと自体が
秘密であったとすれば、クリントン国務長官がそれにまともに対
応できるはずがないのです。したがって、クリントン国務長官は
一貫してスティーブンス大使の要請を断り続けたのです。当然の
ことながら、クリントン国務長官が兵器返還に関するリビア大使
とのメールのやりとりも、国務省の公式メールアドレスは使えな
いので、私用メールアドレスを使ったものと思われます。
 もし、ベンガジ事件がなければ、兵器供与の件は一切表に出な
かったでしょう。しかし、大使をはじめ4人が死亡する大事件が
起きてしまったので、直接の責任者であるクリントン国務長官の
対応がいま問題になっているのです。
 このベンガジ事件が明らかになったとき、オバマ政権はこの事
件を次のように発表しています。
─────────────────────────────
 暴徒によるリビア・ベンガジの米領事館襲撃事件は、イスラム
教の預言者ムハンマドを冒涜する映画がイスラム教徒の怒りを買
い、その映画に対するイスラム教徒の抗議行動が発端になって発
生したものである。        ──オバマ政権の公式見解
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/097]

≪画像および関連情報≫
 ●ヒラリー氏もターゲット/オバマ政権直撃/ベンガジ事件
  ───────────────────────────
   【ワシントン=加納宏幸】2012年にリビア東部ベンガ
  ジで起きた米領事館襲撃事件をめぐる「情報隠蔽」疑惑がオ
  バマ政権の中枢を直撃し、今年11月の中間選挙や2016
  年の大統領選の争点に浮上してきた。共和党は襲撃事件の調
  査のため下院特別委員会の設置を主導。当時の国務長官で、
  民主党の大統領候補として最有力視されるヒラリー・クリン
  トン氏の追及も視野に入れている。
   「ベンガジで命を落とした同胞のためになる調査を特別委
  には期待したい。超党派で答えを出すため、民主党には敬意
  を持ってこの悲劇を扱い、委員を指名することを期待する」
   共和党のベイナー下院議長は9日、特別委の委員指名に際
  して声明を発表し、民主党に特別委への参加を呼び掛けた。
  ベイナー氏は12人の委員のうち7人の共和党委員を指名し
  たが、民主党は委員を出すかどうか結論を出していない。調
  査の焦点は、襲撃事件に先立ち、オバマ政権が国際テロ組織
  アルカーイダ系による犯行を予測できていたかどうかだ。ク
  リントン氏を含む政権中枢は当時、事件はインターネットの
  動画投稿サイトに掲載されたイスラム教を侮辱する動画に対
  する抗議行動によるものだと説明していた。
                   http://bit.ly/22mP4eE
  ───────────────────────────

携帯式地対空ミサイルシステム.jpg
携帯式地対空ミサイルシステム
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2016年05月27日

●「ベンガジ米領事館攻防の13時間」(EJ第4285号)

 リビア・ベンガジ事件、疑問がたくさんあります。スティーブ
ンス駐リビア米大使らは一体どのようなグループに襲われたので
しょうか。
 オバマ政権は、一貫して「反イスラム映画に激昂したデモ隊に
よる襲撃である」と主張しています。確かに米国が攻撃を受けた
「911」のこの日、この映画に抗議するためエジプトやリビア
などアラブ諸国のアメリカの在外公館が次々に襲撃されているこ
とは確かです。
 リビア・ベンガジへの襲撃がどのような状況だったのかについ
て、ウィキペディアは次のように伝えています。
─────────────────────────────
 2012年9月11日、リビアの東部ベンガジにあるアメリカ
領事館にイスラム厳格派「サラフィスト(英語版)」などを中心
とした2000人が押し寄せ、反米スローガンを展開。午後10
時頃、武装した集団が領事館への攻撃を開始し、ロケット弾や自
動小銃を乱射しながら大使館を囲むコンクリート壁によじ登り、
空に向け発砲した後に敷地内に侵入。放火や略奪を行い、対戦車
砲を領事館に撃ちこんだ。また領事館の近くにある農場からも携
行式ロケット弾が発射された。地元の治安当局が領事館の警備を
行なっていたが、わずか15分で突破され、建物内への侵入を許
した。      ──ウィキペディア http://bit.ly/1WkQ9DI
─────────────────────────────
 この記述によると、明らかにデモのレベルを超えています。こ
れは訓練された軍隊による攻撃そのものです。ロケット弾、対戦
車砲まで使われているのですからこれは戦争です。米国がリビア
反政府勢力に渡している兵器も使われているようです。
 それに最大の疑問は、なぜ、トリポリの大使館ではなく、ベン
ガジの領事館が襲われたのかということです。大使館の方が警備
が厳重で、ベンガジの領事館の警備が手薄であることを知ってい
たからなのでしょうか。それにスティーブンス大使がベンガジの
領事館にいることを知っていたということになります。
 もっと不可解なことがあります。テロ攻撃は13時間に及んだ
とされていますが、救援に駆けつける部隊はなかったという事実
です。これについて、ベンガジ事件ではオバマ政権が隠蔽してい
ると批判する、アーロン・クライン著『ベンガジ事件の真相』と
いう本に関するサイトでは次の事実が指摘されています。
─────────────────────────────
 デンプシー統合参謀本部議長は議会の公聴会で衝撃的な事実を
告白した。事件が起きた夜、ベンガジからわずか数時間の距離に
ある場所で演習をしていた特殊部隊は、「ベンガジに行く必要無
し」と命令された、というのである。この告白はメディアでは報
道されていない。
 ベンガジ事件のような時のために訓練を重ねてきたドイツ駐留
の特殊部隊C110は、その時わずか1488キロ離れたクロア
チアで演習をしていた。事件発生後に急行しておれば3時間半で
現場に到着できる距離であった。彼らが急行しておれば事件の成
り行きは全く違うものになっていた可能性は高い。この部隊は事
件の翌日、何事もなかったかのようにドイツへ戻っていった。
 また、派出所から2キロと離れていない場所に陣取っていたC
IAの要員達は事件のことを知るや即座にいつでも助けに向かえ
る体制に入っていた。しかし彼らが上司から受けた指令はなぜか
「待て」というものであった。彼らのうち数名はあえてその命令
を無視して現場に向かい、スチーブンス大使らを守ろうとして命
を落とした。             http://bit.ly/1OVUyuJ
─────────────────────────────
 このサイトの記述によると、領事館の襲撃に備えていた特殊部
隊や、2キロ離れたCIAの詰所にはそれぞれ「動くな」という
命令が出ており、大使らは見殺しにされたことがわかります。現
場の様子は無人偵察機で把握していたという説もあり、深刻な事
態を知りながら、放置したことになります。一体どういう事情が
そこにあったのでしょうか。
 もうひとつわかったことがあります。ベンガジの領事館のこと
ですが、警備は手薄であるとはいえ、領事館らしいそれなりの広
さと大きさの建物であったと考えられます。そのため、攻撃には
13時間を要したのです。このベンガジ領事館への攻撃について
は、次の映画が2016年2月に公開されています。
─────────────────────────────
    『13時間:ベンガジの知られざる兵士たち』
         予告編/  http://bit.ly/1MMEGXV
─────────────────────────────
 これは映画ですが、予告編のなかにベンガジの米領事館の全景
を見ることができます。これによると、かなり大きな建物であり
だからこそ攻略に13時間を要したのです。これだけの時間があ
れば、クロアチアで演習していた米特殊部隊が十分駆けつけるこ
とが可能だったのですが、なぜかベンガジの領事館の救援をせず
見殺しにしたのです。なぜ、救援できなかったのでしょうか。な
ぜ、大使を見殺しにしたのでしょうか。
 ベンガジ事件の調査特別委員会の委員長である共和党のトレイ
・ガウディ下院議員は、調査委員会において、次のような厳しい
質問を行っています。
─────────────────────────────
 「救助作戦を行なってはいけない命令」があったか無かったか
はともかく、攻撃された大使館へのセキュリティー強化が国務省
によって拒否され、却って人員削減がなされていた事、また事件
発生後何時間か経った後も大使館への救助作戦が行なわれなかっ
た事は事実です。事件が明らかになった後も、国務省は現地の生
存者の帰国の為に一機の飛行機を遣わすこともしませんでした。
    ──トレイ・ガウディ下院議員 http://bit.ly/20ApUrs
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/098]

≪画像および関連情報≫
 ●「ベンガジ事件」描いた映画公開/2016年1月
  ───────────────────────────
   アメリカで2016年1月15日にアクション映画「13
  時間:ベンガジの秘密部隊」が公開されます。監督は「トラ
  ンスフォーマー」や「アルマゲドン」といったヒット作を手
  掛けてきたマイケル・ベイで、リビアのベンガジで2012
  年9月に発生したアメリカ領事館への襲撃事件をテーマにし
  ており、作品では領事館を襲撃するリビア人武装勢力とアメ
  リカ人の民間警備会社スタッフらとの間で繰り広げられた激
  しい戦闘の様子が描かれています。地中海のマルタ島にベン
  ガジそっくりのセットを作り、撮影されたこの作品は、戦闘
  シーンの激しさなどからアメリカではR指定がかけられてい
  ます。
   実際の戦争やテロをベースにした映画はハリウッドでもこ
  れまでに何本も作られてきましたし、ベイ監督は2001年
  にもベン・アフレックを主演に起用して「パールハーバー」
  を制作しています。しかし、彼の最新作「13時間」の公開
  日が、大統領選挙の最初の大きなイベントとされるアイオワ
  州大統領候補指名党員集会の2週間前となる今月15日に設
  定されたため、候補者選びに少なからず影響を与えると指摘
  する声が上がっています。     http://bit.ly/247m8qm
  ───────────────────────────

リビア・ベンガジ米領事館.jpg
リビア・ベンガジ米領事館
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2016年05月30日

●「ヒラリー・クリントンの重大疑惑」(EJ第4286号)

 2016年5月27日付、日本経済新聞の第7面に次の比較的
大きな記事が掲載されたのです。
─────────────────────────────
    メール問題、本選に暗雲/FBI、近く事情聴取
     ──「クリントン氏は違反」国務省報告──
─────────────────────────────
 しかし、この記事のなかには、クリントン氏は国務長官在籍時
代に自宅に設置したサーバーを通じて公務に私用メールを使って
いたと書いてあるだけで、何の目的で私用メールを使ったのかに
ついては何も触れていないのです。
 クリントン氏は、公務のすべてを私用メールで通したわけでは
なく、その一部において使っただけです。その一部というのは、
ベンガジ事件での現地とのやりとりです。公電が使えないから私
用メールを使わざるを得なかったのです。このことをなぜか日本
の新聞は書いていません。だから、多くの日本人は、私用メール
問題がなぜそれほど悪いことなのかわからないと思います。
 実は、2013年に米議会の調査委員会は、公聴会を開き、ク
リントン氏を喚問しています。このとき、共和党議員の執拗な質
問にクリントン氏はかなり感情的になり、そのイメージを大きく
落としています。
 2015年10月22日に米議会の調査委員会は、再び公聴会
を開き、クリントン氏を喚問しています。このときのクリントン
氏の対応について、米ニュージャージー州在住の作家兼ジャーナ
リスト冷泉彰彦氏は、「ヒラリーは共和党を蹴散らし、喚問に勝
利した」として、次のように伝えています。
─────────────────────────────
 何よりも成功していたのは、感情のコントロールを完璧に行っ
たことでしょう。相手が怒りを見せて追及をしてくると、反対に
微笑みを浮かべて相手の怒りを受け止める一方で、答弁に関して
はひたすら慎重かつ低姿勢で一切スキを見せなかったのです。
 その上で、ヒラリー氏は「今回のスチーブンス大使以下の死の
責任は自分にある」とハッキリ述べ、「自分はこの一件に関して
は、この場にいる全部の人間を合計したよりもずっと長い時間、
眠れない夜を過ごした」という言い方で、当事者意識を明確にし
つつパーソナルな責任感も表明したのです。これは効きました。
 もちろん、共和党の中にはまだまだ「アンチ・ヒラリー」は多
いわけですが、これで民主党支持層と中道層の相当な部分につい
ては、「メールサーバ疑惑」以来、彼女に抱かれていた疑念は解
消されたと見ていいでしょう。     http://bit.ly/1TMeb8J
─────────────────────────────
 冷泉彰彦氏のコメントは、民主党の意見を代弁しているように
思います。公聴会は11時間に及んだのですが、クリントン氏は
デモの原因はあくまで「イスラム批判ビデオ」にあるといい、真
相は何ひとつ明らかにしていないのです。
 その時点では、ベンガジ米領事館への襲撃は、事前に道路を封
鎖して逃げ道をふさぎ、13時間もかけて何波にもわたる攻撃を
繰り返すなど、明らかに訓練された軍隊の攻撃そのものであるこ
とがわかっていたにもかかわらず、クリントン氏はあくまでデモ
隊の攻撃であるといい張ったのです。
 この公聴会では真相が明らかになるどころか、かえって疑惑は
深まったといえます。それらの疑惑をピックアップします。
 公聴会では、なぜスティーブンス大使を治安がよくないベンガ
ジの領事館に行かせたのかとクリントン氏に糾しています。英国
は治安上の理由でベンガジ領事館を撤退していたからです。
 これに対してクリントン氏は、「それは大使の個人的判断であ
る」と突き放しています。さらになぜ十分時間があったのに領事
館に救援を出さなかったのかという質問に対してクリントン氏は
「それは国防総省やCIAのやることであって国務省の仕事では
ない」といい張ったのです。
 このクリントン氏のこのいい分は、大使ら4人を見殺しにした
責任を国防総省に転換しています。まるで現代版アラモの砦のよ
うです。それなら、スティーブンス大使の再三にわたる警備増強
の要請を国務省はなぜ却下したのでしょうか。これは明らかに当
時のクリントン国務長官の責任です。
 さらに、この公聴会でクリントン氏は、意外なことを口にして
いるのです。それは、次の発言です。
─────────────────────────────
 私は一度もスティーブンス大使とは直接メールのやり取りを
 していない。        ──ヒラリー・クリントン氏
─────────────────────────────
 これはどういう意味でしょうか。未確認情報ですが、あるサイ
トに次のような情報が出ています。
─────────────────────────────
 リビア大使館は2011年に7500通以上のメールを国務省
に送っていたが、2012年のメールは65通しかない。これは
メールがないのではなく、国務省がメールを隠蔽し発表していな
いと思われる。
 ヒラリーは一度もスティーブン大使とメール交信をしなかった
と主張している。その代りヒラリーは政府役員でないブルーメン
ソールをリビアに派遣し、600通以上のメール交信があった。
ブルーメンソールはオバマに批判的なので、オバマが彼の政府雇
用を拒否した。にも拘らずヒラリーは彼をリビアに派遣した。な
ぜスティーブン大使を使わずブルーメンソールを使ったのか説明
はなかった。             http://bit.ly/22r8mQ6
─────────────────────────────
 クリントン氏がスティーブンス大使ではなく、腹心のブルーメ
ンソールなる人物と私的アドレスで情報をやり取りしたのでしょ
うか。それにしてもリビアの時の政府を倒す計画にクリントン氏
が深く加担していたとすると、これは大変なスキャンダルになる
と思います。      ──[現代は陰謀論の時代/099]

≪画像および関連情報≫
 ●ベンガジ事件とヒラリー/私はあきらめない
  ───────────────────────────
   民主党は11時間にも及ぶ共和党のヒラリー・クリントン
  尋問を乗り切ったと勝利宣言していますが、ベンカジ事件の
  真相は解明されませんでした。アメリカ・リビア故スティー
  ブン大使が身の危険を感じ本国に警護を重ねて要請したにも
  かかわらず、警護してもらえなかった。さらに襲撃されたの
  ちに13時間も放置し救援隊も派遣しなかった。日本では考
  えられない行動です。
   PKOで日本が米国に警護を要請し、放置されれば自衛隊
  は戦闘状態に突入です。米国は自国利益優先で常に援護して
  もらえると考える方がおかしいでしょう。今回の大使殺害が
  下記のような憶測通りだとすれば大問題ですし、その為に私
  メールを使っていたとすれば、大統領の資質に関わってきま
  す。証拠が一つでも出てくればアウト。乗り切ったと早合点
  している場合ではないでしょう。
   クリントン氏は私用のメールアドレスを公務に使った問題
  などで支持率が下落していたが、先日行われた、11時間に
  も及んだ議会の公聴会で野党・共和党の追及を乗り切った。
   バージニア州アレクサンドリアで23日、形勢立て直しに
  むけた大事な演説に臨んだクリントン氏。聴衆を前に「私は
  いろいろと言われるけれど、あきらめる人間ではない」「オ
  バマ政権の3期目でも、夫の3期目でもない、私の1期目を
  勝ち取る」などと語った。     http://bit.ly/25miPOI
  ───────────────────────────

米議会の喚問に答えるクリントン氏/2015年10月22日.jpg
米議会の喚問に答えるクリントン氏/2015年10月22日
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2016年05月31日

●「ベンガジ事件とイラン・コントラ」(EJ第4287号)

 リビア・ベンガジ米領事館事件で、当時のヒラリー・クリント
ン国務長官と私用メールアドレスを使って連絡をとっていたのは
当時のリビア大使ではなく、ブルーメンソールなる人物であった
ことが明らかになっています。このブルーメンソールという人物
は何者なのでしょうか。
 2015年5月23日付の「産経ニュース」によると、ブルー
メンソール氏について次の情報があります。
─────────────────────────────
 ベンガジ事件の直後、クリントン氏が夫のビル・クリントン元
大統領と設けた「クリントン財団」に所属していた側近のシドニ
ー・ブルーメンソール氏がメールで、リビアの国際テロ組織アル
カーイダ系の組織が1ヶ月前から攻撃を準備していたと伝達。こ
れに対してヒラリー・クリントン氏はメールで、国務省内部で早
急な対応が必要であると指示していた。
       ──2015年5月23日付、「産経ニュース」
                   http://bit.ly/1WrlwwI
─────────────────────────────
 ベンガジ事件で、反政府組織から兵器の回収交渉の任に当たっ
ていたのは、スティーブンス大使ではなく、どうやらブルーメン
ソール氏だったようです。したがって、クリントン氏が頻繁に私
用アドレスでメールのやりとりをしていた相手もリビア大使では
なく、ブルーメンソール氏だったことになります。
 ところで、米国がリビアの反政府勢力に兵器を供与したことは
確かですが、これは議会を通していないのです。このことは常識
的にはオバマ大統領も知っていたはずです。国務長官の独断では
できないからです。大統領と国務長官が組んで、議会に無断で大
量の兵器をある国家を転覆させるために、その反政府勢力に貸与
することなど本来はあり得ないことです。まして戦争が嫌いなオ
バマ大統領がやるはずがないと考える人は多いと思います。
 しかし、米国はそういうことをよくやる国なのです。その歴史
を振り返ってみるとわかります。「イラン・コントラ事件」とい
うのを聞いたことがあると思います。この事件の概要を百科事典
的に説明すると、次のようになります。
─────────────────────────────
 1986年11月、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NS
C)がイランに対し、1985年夏から86年秋にかけてイスラ
エル経由などで対戦車や対空ミサイル、戦闘機部品を極秘裏に輸
出し、その代金の一部をニカラグアの反政府右派ゲリラ「コント
ラ」への援助に流用していたことが発覚した。
 当時アメリカ政府は「テロ支援国家イラン」とは交渉せず、武
器の輸出もしないことを国際的に宣言しており、コントラに対す
る援助も議会によって法的に禁止されていた。ホワイトハウスが
ひそかにこれらに違反し、大統領であったレーガンがそれを止め
なかったことは議会・世論の激しい非難を浴び、政権は最大の危
機にみまわれた。           http://bit.ly/1U28L5A
─────────────────────────────
 もう少し詳しく説明しましょう。米国は国王時代のイランとは
緊密な関係を築いており、兵器も輸出していたのです。ところが
1979年1月にホメイニ革命が起こり、国王を追放してからは
米国との関係がスムーズにいかなくなります。
 ホメイニ革命の10ヶ月後のことですが、ホメイニの信奉者が
イランの米国大使館を占拠し、大使館員を人質にします。米国と
イランの関係は険悪化し、時のカーター大統領は、イランに経済
制裁を課し、兵器禁輸の措置をとったのです。
 この人質事件がなかなか解決しないことが、カーター大統領が
大統領選に敗れ、レーガン政権ができるきっかけになるのです。
米大使館の人質は、レーガンが大統領に就任した日に解放された
のですが、米国のイランへの兵器禁輸は、レーガン政権になって
からも、続いたのです。
 これによってイランは窮地に陥るのです。イランは国王時代に
大量の兵器を米国から購入しており、それらの兵器の予備部品が
入手できないと兵器として使えないからです。そこに話を持ち込
んできたのは、寡頭勢力が支配する兵器ディーラーです。ここで
も既出のディロン社のような兵器ディーラーが登場するのです。
 1980年にイラク軍がイランに攻め込み「イラン・イラク戦
争」が始まると、イランの兵器の需要は一気に高まったのです。
ちなみに、当時のイランはソ連の支援を受けており、イラクは米
国の同盟国イスラエルの敵であったのです。
 イスラエルは、ほぼ公然と米国から輸入した兵器をイランに転
売していたのです。イスラエルにとってイラクもイランも敵であ
り、イランに兵器を売り込むことで、イランとイラクが殺し合う
ことは国益になると考えていたからです。
 1983年10月に、ベイルートの米大使館と海兵隊兵舎がテ
ロで爆破され、多くの米国人が誘拐されたのです。米政府は「イ
ランは国際テロのスポンサーである」と非難声明を出します。
 このときホワイトハウス直属の国家安全保障会議(NSC)に
所属するノース中佐は、イスラエルを介してイランに兵器を売却
する構想を推し進め、それを実現させたのです。
 この兵器売却の結果、NSCには大量の資金が入ってきたので
す。そこでこの資金を議会の承認を得ずに、ニカラグアの反政府
ゲリラ「コントラ」の支援に注ぎ込んだのです。西半球を共産主
義から救うためです。つまり、米国は、テロリズムの反対を唱え
る一方で、反政府ゲリラのコントラを支援したわけです。
 このときの首謀者は、何とホワイトハウスに所属するNSCの
ノース中佐であり、ホワイトハウスが議会に諮ることなく、勝手
にコトを実行に移したことになります。これが「イラン・コント
ラ事件」ですが、リビア・ベンガジ事件に酷似していることがわ
かると思います。ヒラリー・クリントン氏は、この事件の中心人
物になっているのです。単なる私用メール問題のレベルではない
のです。        ──[現代は陰謀論の時代/100]

≪画像および関連情報≫
 ●映画『アルゴ』の裏には、もうひとつ現代史がある!?
  ───────────────────────────
   映画『アルゴ』は、1979年のイラン革命の混乱のなか
  で起きたアメリカ大使館人質事件を題材としたアメリカ映画
  で、第85回アカデミー賞作品賞を受賞した。
   イスラム過激派の学生たちがアメリカ大使館を占拠する直
  前、6人の大使館職員が裏口から脱出し、カナダ大使の公邸
  に匿われる。人質救出を専門とするCIA工作員トニー・メ
  ンデス(ベン・アフレック)は、『アルゴ』という架空のS
  F映画の制作を理由に単身イランに潜入し、6人を映画のス
  タッフに偽装させて死地からの脱出を試みる、というのがス
  トーリーだ。良質の愛国映画であると同時に、隠された現代
  史を発掘したことが他の有力候補を抑えてアカデミー賞を獲
  得した理由だろう。
   ところでこの映画を観て、なぜこんな荒唐無稽な作戦が成
  功したのか、疑問に思わなかっただろうか?1981年1月
  16日、ルクセンブルクの金融情報会社に勤めるエルネスト
  ・バックスは奇妙な依頼を受けた。米系金融機関がタックス
  ヘイヴンに保有する口座から総計700万ドルの有価証券を
  引き出し、アルジェリア国立銀行を通じてイランの首都テヘ
  ランにある銀行に入庫してほしいというのだ。エルネストが
  驚いたのは、取引の内容だけではない。依頼主がFRBとイ
  ングランド銀行、すなわち、アメリカとイギリスの中央銀行
  だったからだ。          http://bit.ly/22rENhn
  ───────────────────────────

映画「アルゴ」より.jpg
映画「アルゴ」より
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2016年06月01日

●「米国はなぜシリアに目をつけたか」(EJ第4288号)

 米オバマ大統領による5月27日の広島訪問は、日本はもちろ
ん世界各国でも評判はなかなか上々のようです。これによってオ
バマ氏は一躍“優しい大統領”、“いい人”になった感じですが
米国の大統領には恐ろしいウラの顔があるのです。
 問題を整理します。オバマ政権が「アラブの春」の混乱を利用
して、リビアのベンガジを拠点とするカダフィー政権の反政府勢
力に最新兵器を貸与したことは事実ですが、このことは米議会の
承認なしに行われていると思われます。そのため、一般的には、
リビアに関してはフランスと英国が主役で、米国は脇役に回った
ように見えます。
 しかし事実は異なります。リビアへの軍事介入の国連決議は、
フランス、レバノン、英国によって提案されましたが、米国はそ
れに賛成したものの、ロシア、中国、ブラジル、インド、ドイツ
は棄権していることは既に述べた通りです。
 したがって、多国籍軍は仏英米で編成されましたが、地上軍は
送らず、もっぱらNATO軍が空爆したのです。このように、あ
くまでリビアは欧州勢が中心であって、米国はそれに協力してい
るように見えます。しかし、米国(を支配する寡頭勢力)は、リ
ビアの反政府勢力を支援して、内部からカダフィー政権を倒して
いるのです。英国のベンガジの領事館は治安の悪さを理由に撤退
しているからです。つまり、米国はやはり主役なのです。ある政
権を倒すとき、その反政府勢力に肩入れして、内部から崩すのは
米国CIAの得意技なのです。
 問題は、オバマ政権はその兵器を反政府勢力から回収しようと
したとき、何らかのトラブルが発生し、ベンガジの米領事館がテ
ロ勢力によって襲撃され、リビア米大使を含む4人が殺害された
ことです。
 この事件に深く関与していたのが、当時のクリントン国務長官
です。だから、ムハンマドを冒涜する映画に怒ったデモ隊の反乱
としかいえなかったのです。
 この兵器回収に関する国務省と領事館とのメールでの指示と報
告をクリントン氏は、公電を使わず私的メールアドレスを使って
行ったのは当然のことながら事実を隠蔽するためです。そのメー
ルのやり取りの相手は大使ではなく、クリントン財団のスタッフ
(ブルーメンソール氏)であったというのです。おそらくメール
の内容を知られたくなかったからです。つまり、クリントン氏の
メール問題は私的メールを使ったことよりも、むしろメールの中
身の方がFBIの関心事であると思われます。クリントン氏は絶
体絶命のピンチであり、逮捕もあり得るのです。
 一方において、シリアの内戦に関しては、間違いなくオバマ政
権が主役です。米国のシリアへの軍事介入は、2011年にはじ
まっています。つまり、リビアのカダフィー政権を倒した後、反
政府勢力に貸与した兵器を回収してベンガジ港からシリアに運び
反政府勢力に供与しているのです。またしても反政府軍への肩入
れです。しかし、この作戦は明らかに失敗しています。
 そもそも米国はなぜシリアに介入しようとしたのでしょうか。
それはシリアがアラブ・イスラムの世界における地政学的なハー
トランド(中心地)だからです。もともとシリアは、鉄器を使い
古代イスラムの覇者となったアッシリアが支配しており、「アラ
ブの槍/イスラムの砦」といわれ、アラブ最強の軍事力でイスラ
ム世界の守護神になってきた国です。つまり、ここを押さえれば
イスラム世界を制圧できるといえます。したがって中東において
強い影響力を発揮したい米国は、虎視眈々としてシリアを狙って
きたのです。「アラブの春」によるシリア国内の混乱は、またと
ないチャンスだったのです。2011年1月のことです。
 アラブの世界のことを考えるうえで必要なのは、宗教の問題で
す。世界のイスラム教社会の約90%はスンニ派で構成されてお
り、数ではスンニ派がシーア派を大幅に上回っています。サウジ
アラビアやバーレーン、アラブ首長国連邦という一部のペルシャ
湾岸諸国の政府当局者はスンニ派ですが、イランとイラクはシー
ア派が政権を握っていたのです。ところで、シリア政権はシーア
派の分派であるアラウィ派なのです。
 オバマ政権は、アサド政権はアラウィ派、すなわちシーア派で
あり、シリアの74%はスンニ派なので、内部から揺さぶれば簡
単に崩壊すると考えたフシがあります。しかし、これは完全な間
違いだったのです。
 バッシャール・アサド大統領というと、日本では最悪の独裁者
というイメージが強いです。それは日本のメディアが欧米メディ
アの情報の影響を強く受けているからです。そのなかには、意図
的に悪いイメージが刷り込まれることがあります。
 その典型的な例がカダフィー大佐です。彼は、「世界最悪の独
裁者ランキング」(2010年度)の第11位です。これは、ワ
シントン・ポストが発行する外交専門誌である「フォーリン・ポ
リシー」が発表しているのです。ちなみにバッシャール・アサド
大統領は第12位です。われわれはカダフィー大佐と同様に必要
以上にアサド大統領を悪くとらえているフシがあります。
 アサド政権はスンニ派ですが、世俗的(非宗教)で、社会主義
色の濃いバース党政権なのです。バース党はアラブ復興社会党の
ことで、統一・自由・社会主義をスローガンにアラブの統一とア
ラブ社会主義を唱えており、支持者が多いのです。シリアのスン
ニ派将兵も政府に忠誠心を抱く者は少なくないのです。
 米国は、シリア内部に「自由シリア軍」を創設し、リビアのベ
ンガジから持ち込んだ最新鋭の兵器を与え、訓練してアサド政府
軍と戦わせようとしたのですが、士気が低く、戦闘になると、兵
器を放り出して逃亡する者が多いので、アサド政権に打撃を与え
ることはできなかったのです。アサド政権には国家防衛隊が拡大
し、ロシアの支援も受けて精強になっていったのです。
 反政府勢力でありながら、これらの米国製兵器を収集し、少し
ずつ勢力を伸ばしつつあったのが、IS、すなわち、後のイスラ
ム国なのです。     ──[現代は陰謀論の時代/101]

≪画像および関連情報≫
 ●世界最悪の独裁者ランキング(2010年度)
  ───────────────────────────
   2010年6月、アメリカのワシントン・ポストが発行す
  る外交専門雑誌「フォーリン・ポリシー」が、世界の独裁者
  をランク付けした「世界最悪の独裁者ランキング/最悪中の
  最悪)」を発表した。対象は、現役(2010年時点)の世
  界の独裁者23人で、順位が上位になるほど、長期にわたり
  権力を私物化し、国民を苦しめている度合いが高いと評価さ
  れる。
   それによると、1位に北朝鮮の最高指導者、金正日総書記
  (当時)が選ばれた。フォーリン・ポリシー誌は金総書記を
  「フランスの洋酒コニャックを楽しむ偶像化されたカルト的
  孤立主義者」と断じた。それとともに、「16年間の独裁体
  制の中で、国民を飢餓に追いやり、20万人以上を強制収容
  所に送り込む中で、国の貴重な資源を費やし核兵器開発を推
  進している」と非難した。
   2位はジンバブエのロバート・ムガベ大統領で、「殺人専
  制君主」と強い言葉で表現された。さらに、「当初、独立戦
  争の英雄とされていたが、30年間の長期にわたる独裁の中
  で、自身に反対する勢力に対し次々と拷問し逮捕に追いやっ
  た」とし、経済政策においても「通貨操作(デノミネーショ
  ン)により驚異的なインフレーションを引き起こし経済を大
  混乱させた」と非難した。     http://bit.ly/1VpxgP6
  ───────────────────────────

シリア・アサド大統領.jpg
シリア・アサド大統領
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2016年06月02日

●「オバマの軍事行動は失敗している」(EJ第4289号)

 核なき世界を目指すオバマ大統領は、前任者のブッシュ大統領
と違って、平和を目指す大統領のイメージがあります。ノーベル
平和賞を授与されていることも、そういうイメージができる要因
になっています。
 オバマ大統領は、アフガニスタン、イラク、シリアへの軍事介
入に当たって、多くの失敗を重ねています。これら3つの軍事介
入のうち、アフガニスタンとイラクについては、オバマ大統領の
前任者であるブッシュ大統領が起こしたものを引き継いでいます
が、シリア内戦への軍事介入に関しては、純粋にその成否は、オ
バマ大統領に責任があります。
 2008年11月4日、米大統領選に勝利したオバマ氏はその
祝勝会において次のように述べています。
─────────────────────────────
 今夜祝っている間にも、イラクの砂漠やアフガニスタンの山中
で起床し、我々のため己の命を危険に晒している米国人がいるこ
とを忘れてはならない。我々はこれらの戦争を終わらせなければ
ならない。われわれはできる。「イエス・ウイ・キャン!」
                   ──バラク・オバマ氏
─────────────────────────────
 オバマ氏は、イラクからの撤兵、アフガニスタン戦争の早期終
結を訴えて大統領選に圧勝したのです。しかし、オバマ氏のこれ
らの公約は達成されたのでしょうか。
 2011年12月18日、オバマ大統領は「我々は安定し、民
衆に選ばれた政府を持つイラクから去る」と宣言し、米軍はイラ
クからの撤退を完了しています。このように、イラクからの米軍
の撤退という公約は一応果されたことになります。
 しかし、米国が仕掛けた戦争によって、シーア派のフセイン大
統領が支配していたイラク政権を崩壊させてしまったことにより
それまでイラクでは沈静化していたシーア派とスンニ派の抗争に
火をつけてしまったのです。
 フセイン政権を崩壊させることにより、そういう騒乱が起きる
ことは十分予想できたにもかかわらず、オバマ政権はそれをうま
く収拾できず、圧迫されたスンニ派から武装勢力「イスラム国」
を生み出す事態になったのです。
 そこで2014年6月に再び軍事顧問団300人をイラクに送
る羽目になり、8月8日から、英国、フランス、カナダなど11
ヶ国の空軍と一体になって、航空攻撃、巡航ミサイル攻撃に踏み
切ったのです。そして、2015年の2月には、攻撃目標の選定
や特殊作戦のため、3000人の地上部隊を再びイラクの地に駐
留させることになったのです。これは、ブッシュ政権からの引き
継ぎであるとはいえ、オバマ政権の失敗であるといえます。
 ブッシュ政権が起こしたアフガニスタン戦争についても、オバ
マ大統領は、自分の任期中の2016年末までに撤退を行う予定
でしたが、2015年10月にその延期を発表しています。当初
の予定では、アフガニスタンに駐留する米軍1万800人のうち
大使館警備要員約1000人を残して撤退する方針であったもの
の、2017年以降も5500人規模の米軍を駐留させることに
なっているのです。
 アフガニスタン占領にしても、イラクの占領にしても、オバマ
政権は、前任者のブッシュ政権の負の遺産を引き継いだかたちで
すが、いずれにしても中途半端な結果に終わっています。
 とくにアフガニスタンの駐留に関しては、オバマ政権以前であ
る2008年時点では2・5万人弱だったのに、2010年には
10万人近くまで拡大しているのです。それにもかかわらず、タ
リバン勢力を制圧できず、何回も試みたタリバンとの和解も成功
していないのですから、前政権からの負の遺産とはいえ、オバマ
政権にも重大な責任があるといえます。
 これら2つの軍事介入の事後処理の失敗に加えて、オバマ政権
は、シリアへも軍事介入しています。これについても現在のとこ
ろ、失敗といわざるを得ないのです。シリアで米国は何をやった
のでしょうか。簡単に振り返ります。
 2010年12月にチュニジアで始まった民主化運動「アラブ
の春」がシリアに波及し、騒乱状態に陥ったのです。オバマ政権
は、これをイラン、ロシアと友好関係にあるシリアのアサド政権
を倒す絶好のチャンスと考えたのです。
 2011年7月、リチャード・アル=アスアド大佐が率いる政
府軍の一部が離反し「自由シリア軍」を結成します。このバック
にいたのが、米国のCIAです。アサド家はシーア派の分派であ
るアラウィ派で、シリア全人口の12%に過ぎないことと、シリ
アの74%はスンニ派であるので、アサド政権は簡単に倒せると
考えたのです。
 翌8月に自由シリア軍は、フセイン・ハルムーシュ大佐率いる
自由将校旅団と合流して規模を拡大します。さらにアサド政権に
反目するスンニ派の勢力を取り込んで、戦闘員は2万人規模に拡
大し、シリア各地で武装闘争を仕掛けたのです。
 しかし、これは米国の大誤算だったのです。スンニ派の将兵の
多くはアサド政権に忠誠を尽くし、精強の中核部隊は政府側につ
いたからです。しかも政府軍の規模は約30万人と圧倒的であり
自由シリア軍はとても歯が立たなかったのです。米国は彼らにリ
ビアのベンガジから持ち込んだ最新の兵器を与え、軍事顧問団が
訓練して政府軍と戦わせたのですが、自由シリア軍全体の士気は
低く、シリアの民衆の支持も乏しかったので、とても政府軍に対
抗できなかったのです。
 そこで、米国は新たに「新シリア軍」を作る計画を立て、兵隊
を募ったのですが、100人程度しか集まらず、彼らをヨルダン
やトルコで訓練してシリアに送り込もうとすると、逃亡したり、
アルカイダ系の武装組織「ヌスラ戦線」に兵器の車両を引き渡し
てしまうなどの体たらくで、米国はこれにも失敗するのです。深
刻なのは、米国の最新鋭の兵器の多くが、敵方にわたってしまっ
ていることです。    ──[現代は陰謀論の時代/102]

≪画像および関連情報≫
 ●アメリカは、シリアに侵略の損害賠償をすべきではないか
  ───────────────────────────
   2015年10月30日、金曜日、アメリカのバラク・オ
  バマ大統領は、シリアはアメリカの国家安全保障に対するい
  かなる脅威でもなく、いかなる国も侵略していないのに、ア
  メリカ特殊部隊兵士50人を、シリア領土に派兵するつもり
  だと発表した。実際、シリアは、アメリカ合州国やヨーロッ
  パにも脅威となっているイスラム聖戦士に対して戦っている
  のだ。
   アメリカは、シリアの選挙で選ばれた、欧米同盟国の世論
  調査でさえ、いまでも大多数のシリア国民に支持されている
  ことを示している大統領を打倒するためシリア(最初は爆撃
  で、そして現在は、最初の軍隊によって)を侵略している。
   2012年、アル・ヌスラ(シリアのアルカイダ)に資金
  提供しているアメリカ同盟国のカタール政権が、シリアを調
  査すべく、世論調査会社を雇った際に判明したのは、55%
  55%のシリア国民が、アサドにそのまま大統領でいて欲し
  いと考えていることだった。更に、2015年9月18日に
  私が報じた通り、“世論調査では、シリア人は圧倒的にIS
  ISはアメリカのせいだと考えていることを示しており”こ
  うした最近の世論調査はギャラップとつながっているイギリ
  ス企業によるものだ。ロシアは、アメリカと対照的に、シリ
  アを全く侵略してはおらず、選挙で選ばれた政権から、侵略
  をしているイスラム聖戦士や、アメリカ爆撃機に対する防衛
  戦争を、支援するよう要請されたのだ。そして、ロシアは現
  在要求された支援を行っている。  http://bit.ly/1ZcJ7ze
  ───────────────────────────

3つの軍事介入に失敗したオバマ政権.jpg
3つの軍事介入に失敗したオバマ政権
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2016年06月03日

●「シリアの反政府勢力/ヌスラ戦線」(EJ第4290号)

 5月29日、シリアで拘束されたとみられる安田純平さんの新
しい映像が公開されました。3月に公開された映像と比べると、
かなりやつれています。
 日本政府は何をしているのでしょうか。菅官房長官は「邦人の
安全確保は政府の最も重要な責務」と口にするだけで、何のアク
ションも起こしていないようにみえます。これは「テロとは交渉
しない」と標榜している手前、動けないということがあります。
それに米国を気にしているということもあると思います。
 本当かウソかわかりませんが、東京五輪紹致に2・2億円もの
資金を払いながら、生命の危険に脅かされている安田さんにはビ
タ一文払う気がないようです。自国民なのですから、米国のこと
など気にしないで、安田さんをなぜ助けないのでしょうか。
 このままでは、日本という国は「ジャーナリストを見殺しにす
る国」というレッテルが貼られてしまいます。かつて日本赤軍に
よるダッカでの日航機ハイジャック事件で、「人の命は地球より
重い」として、超法規的措置で人質を解放した日本政府の姿勢は
どこに行ってしまったのでしょうか。
 ところで安田さんは、ヌスラ戦線に拘束されているといわれま
すが、ヌスラ戦線とはどういうグループなのでしょうか。
 ヌスラ戦線は、主にシリアのスンニ派イスラム教徒で構成され
ており、比較的穏健なグループなのです。イスラム国のように残
虐なことはしないのです。しかし、今回は日本政府から何のアク
ションもなければ、安田さんをイスラム国に引き渡す可能性を示
唆しています。
 もうひとつ重要なことがあります。それはヌスラ戦線はシリア
の反政府勢力の一つであるということです。シリアの反政府勢力
といえば、昨日のEJで述べたように、米国がバックアップして
いる「自由シリア軍」がありますが、それとヌスラ戦線はどうい
う関係にあるのでしょうか。
 シリアでは政府軍がまとまっているのに対し、反政府勢力はお
互いに反目し、闘争を繰り返しながら、いくつかのグループに分
かれています。現在では、安田さんを拘束しているアルカイダ系
のヌスラ戦線が中心で、そこにスンニ派の武装勢力であるイスラ
ム国も参入し、反政府勢力の一角を占めるようになっているので
す。イスラム国は、昨日のEJで述べたように、イラクのスンニ
派の武装勢力ですが、シリアにも進出してきたのです。
 米国は自由シリア軍を反政府勢力として育てようとしたのです
が、うまく行かず、結局は、時間とともにばらけて他のグループ
に吸収されていったのです。問題は、これらのシリア反政府勢力
には米国がリビアのベンガジから持ち込んだMANPADS(携
帯式地対空ミサイルシステム)を含む最新鋭の武器が渡っている
可能性があることです。
 ちなみにオバマ政権は、シリアへの軍事介入については議会の
承認を取ろうとしています。シリアへの介入で議会の承認が取れ
れば、ベンガジに議会の承認を得ずにリビア反政府勢力に兵器を
貸与したことを隠蔽することがきるからです。
 しかし米議会はシリア侵攻に反対したのです。アフガン、イラ
ク戦争にうんざりしていた米国世論によってオバマ政権は断念せ
ざるを得なかったのです。2013年8月のことです。シリア政
府軍が毒ガスを使用したことが報道されたのです。ザ・ウォール
・ストリート・ジャーナル電子版は、これについて次のように報
道しています。
─────────────────────────────
 シリアの反体制派は2013年8月21日、政府軍が同日未明
に首都ダマスカス近郊で毒ガスを使用し、1000人以上が死亡
したと発表した。現場は、国連の化学兵器調査団が拠点としてい
るところから8─16キロの地点。これが事実とすれば、シリア
内戦開始以来最も大規模な化学兵器の使用となる。
 シリア政府軍はダマスカス周辺で、反体制派に対する新たな軍
事作戦を開始したが、毒ガスの使用を否定し、反体制派が国際的
な支持を得るために話をでっちあげたか、自作自演の攻撃を行っ
たかのどちらかだと反論した。
      2013年8月22日付/THE WALL STREET JOURNAL
                 http://on.wsj.com/1VxYN0V
─────────────────────────────
 これに対してアサド政府は「やっていない」と反論しましたが
反政府勢力は「やっている」として、その現場写真まで流れたの
です。しかし、この現場写真には問題があり、本物ではない可能
性があるのです。現代はこういう画像や動画は簡単に作成できる
し、こういう場合の証拠写真としてよく使われるのです。それに
NATOがリビア攻撃の口実とした反政府デモ、カダフィー体制
への反対デモの映像などは、インドで作成されたニセの「映画」
であるといわれています。
 インドには、ボンベイ(現ムンバイ)とハリウッドをもじって
「ボリウッド」と呼ばれるくらい映画産業がたくさんあります。
デモはたくさんのエキストラを集めて撮影されたといわれていま
す。こういう映像が作られ、ネットで拡散されると、大勢の人が
見てそれを信じてしまうのです。
 それでも米議会は、オバマ政権に対してシリア侵攻を容認しな
かったのです。しかし、イスラム国がシリアとイラクを広範囲に
わたって侵略するに及んで、米国防総省は、2014年9月22
日、シリアへの大規模な空爆を開始するのです。そして、オバマ
大統領は、過激派組織「イスラム国」に対する武力行使決議案を
議会に提出し、ついにというか、やっと地上作戦の容認を得るこ
とができたのです。2015年2月12日のことです。これで議
会の承認を受けないで、リビアに貸与した兵器に関しては隠蔽す
ることができるはずだったのです。
 しかし、ここにきて当時のクリントン国務長官のメール問題が
暴露されると、ヒラリー・クリントン氏とオバマ大統領は大変な
ことになります。    ──[現代は陰謀論の時代/103]

≪画像および関連情報≫
 ●米欧による介入主義は消滅したのか/鶴岡路人研究員
  ───────────────────────────
   アサド政権と各種反政府勢力との間で内戦状態に陥ったシ
  リアにおいて、2013年8月21日の攻撃で化学兵器が大
  規模に使用され、多数の市民が死亡した事件は国際的アジェ
  ンダとしてのシリア危機の位置づけを、大きく変えることに
  なった。約一年前にオバマ米大統領が自ら設定した「レッド
  ・ライン」が踏み越えられてしまったのである。
   それまでにもシリア国内で化学兵器が使用されたとされる
  事例は多数あったもののその使用規模が今回は大きく異なっ
  ていた。これを受けて、英仏を中心に、アサド政権への懲罰
  的な武力行使を求める声が高まり、8月末にかけて、米英仏
  等による武力行使が一気に現実味を増した。
   しかし、8月29日に英国議会下院が、武力行使への英国
  の参加承認につながる政府提出動議を否決し、武力行使への
  英国の参加の道が途絶えた。それを受け、今度はオバマ大統
  領が、米国でも武力行使に連邦議会の承認を求める方針を発
  表した。さらには、米欧主導の武力行使に強く反対するロシ
  アが仲介に乗り出す形で、9月14日に、シリアの化学兵器
  破棄に関する米露合意が成立し、武力行使が当面回避された
  格好になったことは周知のとおりである。2014年前半中
  の化学兵器廃棄のスケジュールが示され、国連安保理決議も
  成立した。しかし、実際に問題が解決されることになるかは
  現時点では不透明である。     http://bit.ly/1UisgGI
  ───────────────────────────

ヌスラ戦線.jpg
ヌスラ戦線
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2016年06月06日

●「全米揺るがすオバマ政権の大事件」(EJ第4291号)

 ドナルド・トランプ氏が共和党の大統領候補の指名を確実にし
て以来、日本では民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン氏に
ついての情報がまったく伝えられなくなっています。
 現在米国の民主党では、クリントン氏とサンダース氏が大統領
予備選をまだ戦っています。クリントン氏の民主党の大統領候補
の指名は確実ですが、対抗者のサンダーズ氏はなぜか予備選を降
りていないのです。
 サンダース氏が今でも大統領選を降りないのは、クリントン氏
が何らかの事情で大統領選に出られなくなる可能性に賭けている
フシがあります。
 実際に現在、クリントン氏は相当苦境に立っています。FBI
の事情聴取が報道され、ただでさえその人気に陰りが出ているの
で、未だに指名を獲得できないでいるのです。5月29日にも次
の記事がネット上に出たのです。
─────────────────────────────
  Hillary Clinton to be Indicted on Federal
  Racketeering Charges.
  ヒラリー・クリントンはラケッティア活動で起訴される
   ──2016年5月29日付、米ハフィントン・ポスト紙
─────────────────────────────
 ラケッティア活動とは、違法行為によって不正な利益を得る犯
罪を総称する言葉です。これを規制する法律にRICO法があり
ます。しかし、この記事はネット上にアップされた直後に消去さ
れています。オバマ政権からの圧力であると思われます。
 この記事を書いたのは、フランク・ヒューグエナード記者です
が、彼はサンダーズ氏の支持者であり、記事の目的は、クリント
ン支持層を崩すための情報戦の一環とされています。
 米国の大統領選は、いくら相手を誹謗中傷してよいことになっ
ており、当然のことながら、クリントン氏が民主党の指名を受け
れば、今度はトランプ氏がもっと激しくその弱点を衝いてくるこ
とは確実であるといえます。
 ジェームズ・コーミーFBI長官は、ヒラリー・クリントン氏
が夫の元大統領ビル・クリントンと設立したクリントン財団を犯
罪組織と認定し、ロレッタ・リンチ司法長官に、クリントン財団
が、資金洗浄や個人、企業、外国政府から、政治的、政策や司法
上の利益などを獲得する見返りに賄賂を受け取っていたとする起
訴内容を提出するとしています。
 おそらくオバマ大統領の高度な政治判断により、起訴はさせな
いと思いますが、トランプ氏との対決では、クリントン氏は相当
苦しい選挙戦を戦うことになることは必至です。
 実はもうひとつ現在全米を揺るがしているオバマ政権に関する
大事件、いや大スキャンダルがあります。この事件は米国では連
日のように報道されていますが、なぜか日本では何ひとつ報道さ
れていないのです。
 それはATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)
が極秘に進めたオペレーション「ファースト&フュリアス」をめ
ぐる事件です。この名称は映画『ワイルド・スピード』からとら
れています。原題は「ファースト&フュリアス」です。
─────────────────────────────
 映画『ワイルド・スピード』(The Fast and The Furious)
 ≪あらすじ≫
 ストリート・カーレースに大金を賭ける若者たちが、夜な夜な
集まるロサンゼルス。ある夜、ストリート・レーサー達をとり纏
める凄腕ドライバーのドミニクは、一人の白人・ブライアンに勝
負を挑まれる。ブライアンは勝負に負けるが、勝負への姿勢をド
ミニクに気に入られ、行動を共にすることになる。
 だが、ブライアンの正体は実は警察官であり、高額な貨物を載
せたトラックが次々と改造車の集団に襲われるという事件を追っ
て、潜入捜査のため彼らに接触したのだった。身分を隠してスト
リート・レーサーの仲間となったブライアンだったが、やがて、
ストリート・レーサーらに対する友情が芽生える。しかし、ジョ
ニー・トランのグループによるレーサー同士の抗争に巻き込まれ
事態は思わぬ方向に進展してゆく。   http://bit.ly/22EJog8
─────────────────────────────
 ATFの「ファースト&フュリアス」オペレーションは、オバ
マ政権下の2009年から2011年の間に実施された作戦であ
り、これは別名「ガン・ウォーキング」とも呼ばれています。つ
まり、銃を歩き回らせる作戦です。
 国境を越えて米国の銃を大量にメキシコに不法に流すのです。
ATFがアリゾナ州の銃ディーラーに銃を渡し、メキシコから米
国に来ている麻薬密売の容疑者たちに銃を販売させます。しかし
麻薬密売容疑者は、銃の所持が禁じられているので、銃のディー
ラーと麻薬密売容疑者の間には「ストロバイヤー」が入ることに
なります。ストロバイヤーは、銃の所持を禁じられている人のた
めに代理で銃を購入する人です。
 要するにこれは一種の「おとり捜査」なのです。メキシコ政府
と連絡をとったうえで、わざと大量の銃をメキシコに流し、それ
らの銃の流れを追跡してストロバイヤーから麻薬密売容疑者をた
どり、麻薬カルテルの大物メンバーを突き止め逮捕する──これ
が目的だったのです。
 それでは、なぜこのおとり捜査を「ファースト&フュリアス」
と呼んだのかというと、おとり捜査の筋が似ているからです。実
際に捜査中の容疑者の何人かは自動車修理をしながら、ストリー
トレーシングをしていたのです。
 しかし、このおとり捜査は大失敗だったのです。販売された銃
は2000丁で、取引額が100万ドルを超えるにもかかわらず
逮捕したのはストロバイヤー数人であり、麻薬カルテルの大物な
ど一人も逮捕できていないからです。それもそのはずです。この
作戦には大きな手抜かりと別の意図があったのです。明日のEJ
でお話しします。    ──[現代は陰謀論の時代/104]

≪画像および関連情報≫
 ●米銃器取締当局の内部告発者
  ───────────────────────────
   米国からメキシコに大量に流れる銃器を追跡しようという
  作戦は失敗し、米アルコール・タバコ・火器爆発物取締局/
  ATFの局長代理の解任とアリゾナ地区連邦検事の辞任を招
  くに至りました。「ファスト&フュリアス(迅速かつ猛烈)
  作戦」と名付けられ、かつては秘密だったこの作戦では、A
  TFのエージェントたちが米国の銃器店に何千もの武器をメ
  キシコの麻薬カルテルとの仲介者に売りつけるように奨励し
  ていました。そこからメキシコの犯罪組織の上層部の人間た
  ちに辿り着けると考えていたのです。
   しかし、ATFは、2500丁もの銃器の行方を見失って
  いました。先週、米司法省は議会の公聴会で証言し、問題と
  なっているATFのおとり捜査と関係ある銃火器が少なくと
  も米国内の11の暴力犯罪で使用されていたと認めました。
  米国の国境警備隊員が殺害された事件もその一つです。その
  一方で、この作戦が容疑者の逮捕に結びついたことは一度も
  ありませんでした。それでも今年8月にはその作戦に直接に
  関与した3人の幹部が昇進しています。ATFの特別捜査官
  で今回のこの「ファスト&フュリアス作戦」に関する内部告
  発の一翼を担ったビンセント・セファルーに登場してもらい
  ます。彼はこの内部告発により報復人事を受けてきました。
                   http://bit.ly/25DEylo
  ───────────────────────────

映画「ワイルド・スピード」.jpg
映画「ワイルド・スピード」
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2016年06月07日

●「ファースト&フュリアス真の狙い」(EJ第4292号)

 オバマ政権がATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取
締局)に実施させたオペレーション「ファースト&フュリアス」
作戦の成果は惨憺たるものだったのです。
 この作戦の目的は、大量の米国の銃をメキシコに不法に流入さ
せ、その銃の流通をたどることによって、メキシコの麻薬カルテ
ルをあぶり出すことにあったのです。
 しかし、麻薬カルテルをあぶり出すどころかストロバイヤー数
人を逮捕しただけに終わっているのです。それどころか2000
丁を超える大量の銃は、メキシコに流れ込み、その多くは、麻薬
ギャングの手に渡った結果、犯罪に使われ、何の罪もないメキシ
コ市民が200人以上亡くなっているのです。
 ことはそれだけでは済まなかったのです。2010年12月に
アリゾナ州の国境警備官ブライアン・テリー氏が不法移民の追跡
中に銃撃戦に巻き込まれて死亡したのです。そのとき、現場には
2丁の銃が落ちていたのですが、その銃はATFが不法流入させ
た銃だったのです。
 なぜ、失敗に終わったのかというと、次の2つのことを怠って
いたからです。
─────────────────────────────
  1.2000丁の銃に追跡装置を付けていなかったこと
  2.事前にメキシコ政府に作戦について報告していない
─────────────────────────────
 この国境警備官ブライアン・テリー氏の死がきっかけになり、
「ファースト&フュリアス」作戦が明らかになります。米下院監
視・政府改革委員会による調査が行われ、エリック・ホルダー司
法長官の聴聞会が開催されたのです。
 このとき監視・政府改革委員会から要求された書類の一部の提
出を司法長官が拒否したのです。これは前代未聞のことです。エ
リック・ホルダー氏はこれによって法廷侮辱罪に問われ、議会に
より告訴される事態になったのです。
 司法長官が告訴される──大変不名誉なことであり、普通は辞
任するものですが、司法長官は辞任を拒否したのです。議会はあ
くまで、提出されない書類の提出を改めて求めたところ、今度は
オバマ大統領が異例の大統領特権を発動してこれを拒否したので
す。これで疑惑はかえって深まったのです。
 よほど見られては困る書類であることをあらわしています。し
かも、オバマ大統領にとって就任以来、初めての発動なのです。
加えてメキシコ大統領もこの間、本件について沈黙を守っていま
すが、これも不思議な話です。
 オバマ大統領は、銃は規制すべきであるという信念を持ってい
ます。したがって、何とかして銃規制の世論を盛り上げたいと考
えていたのです。銃による死者が出るたびにオバマ大統領は涙を
流しながら、コメントすることがよくあります。
 「ファースト&フュリアス」作戦は、麻薬カルテルを摘発する
ことを表向きの目的にしていますが、実は2000丁もの銃を不
法にメキシコに流し、銃による死者を多く作り出そうとしたフシ
があります。もし、これを国内でやってバレたら大変なことにな
ります。そのため米国に近く、人口流入も激しいメキシコでやっ
たものと思われます。
 もし本当であるとしたら、これはとんでもないことです。なぜ
なら、これによって罪もないメキシコ市民が200人以上も亡く
なっているからです。もし米国人の死者が出なかったら、これほ
どの騒ぎにはならなかったと思われます。
 「マッチポンプ」という言葉があります。これは英語ではなく
和製の外来語なのです。「マッチで自ら火事を起こしてそれを煽
り立て、それを自らポンプで消すこと」などと喩えられるように
問題や騒動について、自身でわざわざ作り出しておきながら、あ
るいは自身の行為がその根源であるにもかかわらず、そ知らぬ顔
で巧妙に立ち回り、その解決・収拾の立役者役も自ら担って賞賛
や利益を得ようとする、そのような行為を指して用いられる表現
です。「ファースト&フュリアス」作戦におけるオバマ政権の狙
いは、まさにマッチポンプそのものといえます。
 しかし、これほどの事件がなぜ日本には全然伝えられなかった
のでしょうか。実はこれには理由があるのです。これに関連して
「保守主義提唱者の随想」というサイトがあります。このサイト
で、「ファースト&フュリアス」作戦を取り上げているので、ご
紹介します。
─────────────────────────────
 ファースト&フュリアス事件は、オバマ政権がメキシコの麻薬
ギャングに故意に銃器を流出させた事件。表向きは「流通経路を
探るため」と言いながら、実の目的はわざと銃がらみの事件を多
発させて世論を銃規制に誘導すること。実際に流出した銃で国境
警備隊員が殺される事件が発生した。この超級スキャンダルが、
日本のメディアに全く登場しないのは、まさしくアメリカ・左翼
メディアの偏向報道によるものである。
 腐った日本のメディアはアメリカ・左翼メディアのコピーを垂
れ流すだけである。ベンガジ事件も同様である。いまだにあの事
件を引き起こしたのは「反イスラム動画」だという話になってい
るが、笑止千万である。        http://bit.ly/1ZnNh7j
─────────────────────────────
 このブログの記事によると「表向きは『流通経路を探るため』
といいながら、実の目的はわざと銃がらみの事件を多発させて世
論を銃規制に誘導すること」とあります。まさにマッチポンプそ
のものであることを指摘しています。
 どうしてこのブログは「ファースト&フュリアス」作戦につい
て正確に事実を指摘しているのでしょうか。
 それはこのブログには「コンサバティブ・ブログ」と書いてあ
ることに関係があります。「コンサバティブ」とは「保守的な」
という意味です。日本には米国のコンサバティブなメディアの記
事は入ってこないのです。──[現代は陰謀論の時代/105]

≪画像および関連情報≫
 ●アメリカはなぜ銃社会なのか?
  ───────────────────────────
   ナッシュ均衡は、いろいろな社会現象を読み解くときに、
  知っておくととても便利な道具です。ここではナッシュ均衡
  を使って、「アメリカはなぜ銃社会なのか?」(銃規制に反
  対する全米ライフル協会のひとたちは、べつに頭がおかしい
  わけじゃない)ということを説明しています。
   映画『ビューティフルマインド』は、統合失調症に苦しむ
  数学者ジョン・ナッシュと、彼を支えた家族の物語だ。ここ
  ろの病を克服してノーベル経済学賞を受賞した天才を讃えて
  彼の発見した定理は「ナッシュ均衡」と名づけられた。
   ナッシュ均衡は「他のプレイヤーの戦略を所与とした場合
  どのプレイヤーも自分の戦略を変更することによってより高
  い利得を得ることができない戦略の組み合わせ」のことで、
  この非協力ゲームでは条件によっては複数の均衡解が存在す
  る――といっても、これはぜんぜん難しい話じゃない。
   たとえば自動車が登場したばかりの社会を考えてみよう。
  みんなが好き勝手な走り方をすれば、あちこちで正面衝突が
  起きてしまう。そこでまず、右側通行か左側通行かを決めな
  くてはならない。このときもっとも合理的な行動は、右側通
  行の車がなんとなく多ければ自分も右側を走ることだ(逆に
  左側通行が多ければ左側を走ればいい)。
                   http://bit.ly/25GWHSD
  ───────────────────────────

エリック・ホルダー司法長官.jpg
エリック・ホルダー司法長官
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2016年06月08日

●「リベラルとコンサバティブの違い」(EJ第4293号)

 全米で話題になっている「ファースト&フュリアス」事件が、
なぜ日本ではまったく報道されなかったのでしょうか。今日はこ
れについて書くことにします。
 このことを理解するには、米国のメディアの現況について知る
必要があります。米国のメディアには、次の2つがあります。
─────────────────────────────
     1.   リベラル ・・・・ 民主党系
     2.コンサバティブ ・・・・ 共和党系
─────────────────────────────
 日本で読める米国のニュースは、「主流メディア」と呼ばれて
いるソースに基づいたものです。具体的には、CNNやニューヨ
ーク・タイムズ、ワシントンポストなどの、いわゆる「リベラル
のメディア」です。そのシェアは圧倒的です。
 リベラルに対してコンサバティブのメディアがあります。コン
サバティブというのは「保守的な」という意味です。テレビのほ
とんどはリベラルであり、コンサバティブなのはFOXテレビぐ
らいのものです。そのシェアたるやほんの一握りです。同じルパ
ート・マードック氏が率いるニューズ・コーポレーション傘下の
ウォール・ストリート・ジャーナルもコンサバティブです。
 リベラルとコンサバティブでは、選ぶニュースも異なるし、同
じニュースであっても報道の仕方がぜんぜん違うのです。「ファ
ースト&フュリアス」のスキャンダルについては、現民主党政権
にとってマイナスの情報であり、リベラルのメディアは一貫して
報道を控えてきたのです。したがって、主流メディア、すなわち
リベラルメディアの記事しか伝えられない日本では「ファースト
&フュリアス」事件のニュースは報道されなかったのです。
 つまり、日本に届く米国のニュースには、2つのフィルターが
かかっているのです。米国メディアの政治的見解によって、ニュ
ースの選別が行われます。これが第1のフィルターです。それに
加えて、ニュースの扱いや表現においてはメディアの政治的見解
によるフィルターがかかります。これが第2のフィルターです。
したがって、日本のメディアの伝える米国発のニュースを見てい
るだけでは、米国の本当の姿を把握することは困難です。
 一般的な日本人は、その政治信条──どこの党の支持者である
か、どの政治家を支持しているかというものをあまり表面に出し
ませんが、米国人は違うのです。自分が民主党に代表されるリベ
ラルか、共和党に代表されるコンサバティブなのかについて、米
国人は「私はこちらです」と明言するそうです。また、そう明言
しなくてもその人の話を聞いていると、リベラルかコンサバティ
ブかがわかるといいます。それに米国人は政治の話になると、感
情むき出しに議論することが多く、けんかになることも多いそう
です。そういう意味で米国人は政治意識が高いといえます。
 「ファースト&フュリアス」事件と米国人の政治意識について
は、米国人と結婚し、現在米国に住んでいる上田尊江氏の日経ビ
ジネス/オンラインに掲載されたコラム「米政府の大スキャンダ
ルを知らないの?日本で報道されていないのね」を参考にして書
いていますが、次の記述は大変に興味深いので、少し長いですが
引用します。
─────────────────────────────
 兄弟なのに政治絡みの口論がきっかけになって数年も音信不通
になったことがある。結婚して渡米し、ささいなことをきっかけ
に主人が兄弟とののしりあう姿を初めて見たときは衝撃を受けた
というか、呆れてしまった。
 それほどまでに米国人にとって個人の政治的信条は身近で大切
なのである。そして考え方は両極に分かれ、先鋭化している。な
ぜここまで二極化したのか、色々な意見があるところだろう。驚
くほど真ん中というものがない。イエスかノー、リベラルかコン
サバ、なのだ。(中略)
 結婚して米国に来てすぐ気づいたことは、主人がFOXニュー
スを一日中つけっぱなしにしていることだった。主人が熱心にF
OXを見ている様子から「この人、本当は極右でやばいのかも」
と偏見を持ったくらいである。結婚前、日本で付き合っていたと
きは、政治の話などしなかった。
 もっと驚いたのは、私自身がコンサバティブだったと気付かさ
れたことだ。日本にいるとき、自分はリベラルだと思っていたが
米国ではどう見てもコンサバティブに入る。米国のリベラルの意
見は日本の常識の範囲をはるかに超えており、自分をリベラルだ
と思っている日本人の多くはこちらに来るとコンサバティブにな
るのではないかとにらんでいる。   http://nkbp.jp/1TQ63k8
─────────────────────────────
 米国のメディアは、リベラルかコンサバティブかに分かれてい
ますが、それぞれの信条に基づいて報道しているので、その違い
さえ知っていれば国民は正しい情報をつかめると思います。しか
し、日本のメディアは次の2つの権力に屈服し、真実を伝えるこ
とができないでいます。
─────────────────────────────
          1.官邸からの圧力
          2.財務省筋の圧力
─────────────────────────────
 安倍官邸は、かねてからメディアに対して強い圧力をかけてお
り、メディア側もそれに屈して日曜日の政治番組をNHKと安倍
首相のお友達メディアに絞り、政権の政策を批判するコメンテー
ターなどの番組関係者を外すなど干渉をしています。
 これに加えて、財務省も莫大な宣伝費予算を盾に、番組を細か
くチェックし、増税を支持する学者やコメンテーターを番組に数
多く主演させると共に、その一方で増税反対などの意見を展開す
る学者や政治評論家を外しているのです。これらの2つの圧力に
よって今や日本のメディアは完全に死んでいる状態です。メディ
アは政権チェックの機能を果たしていない状況です。
            ──[現代は陰謀論の時代/106]

≪画像および関連情報≫
 ●米国にとって「リベラル」と「保守」とは何か
  ───────────────────────────
   米国研究者にとって「リベラリズム」と「リベラル」は似
  て非なる概念である。「リベラリズム」とは「自由主義」を
  指し、大英帝国の専制君主に反旗を翻して独立を勝ち取った
  米国にとって、まさに国の根幹となる思想である。それは欧
  州の政治的伝統を織りなしてきた三つの思想のうち、「貴族
  主義」と「社会主義」の二つを否定することを意味する。す
  なわち、特権階級や巨大政府による支配のいずれをも拒み、
  政治的・経済的に独立した自由な市民(デモス)による統治を
  重んじるということである。
   そして、その自由主義の枠のなかで、より強固な自由を求
  めるのが米国流の「保守」であり、政府による一定の介入を
  求めるのが米国流の「リベラル」ということになる。
   具体的には、「保守」とは、
  @ 自由な市場競争を重んじること(=規制緩和、減税、民営
  化、自由貿易の促進など)
  A 地域や教会を中心とした自治の伝統を重んじること(=政
  府主導による制度や規範の形成を拒むこと)
  B国際社会における自国の行動の自由を重んじること(=国
  際機関や他国によって米国の利益を左右されないこと)の三
  つを意味する。順に、@経済保守、A社会保守、B安保保守
  とも称され、ティーパーティー(茶会)、エヴァンジェリカル
  (福音派)、ネオコンなどは、@〜Bの中の強硬派として日本
  でもよく知られている。      http://bit.ly/1TWdAmO
  ───────────────────────────

サンダーズ氏は「リベラル左派」.jpg
サンダーズ氏は「リベラル左派」
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2016年06月09日

●「アサド大統領は本当に悪者なのか」(EJ第4294号)

 このテーマも100回を超えているので、そろそろ終りにしな
ければならないと思っています。話は「アラブの春」から「リビ
アのカダフィー政権崩壊」、そして「シリアの反政府勢力」に及
んでいるので、これと深い関係のある「ISIS」について最後
に述べることにします。
 昨日の「リベラルとコンサバティブ」で述べたように、日本の
メディアの伝える米国発の情報だけでは、必ずしも米国の真実が
伝わってこないのです。そのひとつの例が、カダフィー大佐につ
いてのイメージです。
 米国は、「独裁は『悪』であり、民主化は『善』である」とい
う勧善懲悪でとらえる傾向が強いのです。カダフィー大佐は独裁
者であり、多くの人を殺している──こういう情報を何回も流さ
れると、他に情報がなければそうかなと思ってしまいます。ウソ
も何回もつかれると真実になってしまうのです。
 しかし、カダフィー大佐は、その独裁を利用して、自国のリビ
アのみならず、アフリカ全体のために尽くそうとしており、その
一部を実行に移しています。ただそのことが欧米の利害に関わる
ので彼らは反政府勢力を支援して潰してしまったのです。
 同じようなことがシリアにもいえるのです。われわれは、シリ
アのアサド大統領は独裁者であり、大勢の自国民を殺しており、
悪い奴であると考えています。そのため、米国はシリアでも反政
府勢力を支援してアサド政権を潰そうと画策しています。
 しかし、アサド大統領は本当に悪者なのでしょうか。調べてみ
ると、必ずしもそうとはいえない事情が浮かび上がってきます。
以下、日本のアラブ地域研究者で政治学者の青山弘之氏のレポー
トを参考にして書くことにします。
 シリア紛争は始まってから既に5年が経過していますが、オバ
マ政権が相当力を入れて支援しているにもかかわらず、今もって
アサド政権は潰れそうにありません。もっともシリアに関しては
ロシアが軍事的に支援をしていることもありますが、米国を中心
とする国際社会は、そのロシアも「悪」として経済制裁を課して
排除しようとしています。
 2011年3月のことです。政治犯の釈放や地方行政の改革を
求めて、散発的なデモが起きたのです。これに対してバッシャー
ル・アサド大統領率いる政権は、やや過剰ともいえる弾圧を加え
たことがきっかけになって紛争が起き、現在まで続いているので
す。アサド政権がなぜ過剰な弾圧を行ったのかというと、それは
「アラブの春」による大規模な反政府デモが起きることを懸念し
たからです。
 ロンドンに拠点を持つ反体制組織のシリア人権監視団の統計に
よる次の事実があります。
─────────────────────────────
 ◎2011年3月18日〜2015年3月14日の死者総数
  21万5518人
       シリア軍 ・・・ 7万6200人
    反体制武装集団 ・・・ 3万9227人
─────────────────────────────
 一般的なイメージは「シリア軍の一方的な暴力」ということに
なりますが、死者数を見ると、政府軍の死者の方が圧倒的に多い
のです。反政府武装集団は早い段階から最新鋭の兵器で武装して
おり、首都ダマスカスやアレッポ市の住宅街を無差別に攻撃して
いるのです。
 この兵器は米国から供与されたものであり、最初のうちは米軍
が反政府勢力を指揮していたのです。反政府勢力のほとんどは外
国人の戦闘員なのです。そして、上記の反体制武装集団の死者3
万9227人中2万6834人が外国人戦闘員の死者なのです。
つまり、アサド政権は、外国人部隊と戦っているのです。
 もともとシリアの反政府勢力は、「自由シリア軍」が中心で、
オバマ政権はこのグループを支援したのです。しかし、自由シリ
ア軍は現在雲散霧消してしまったのです。この経緯について青山
弘之氏は次のように述べています。
─────────────────────────────
 「独裁」打倒をめざしていたはずの「自由シリア軍」はイスラ
ーム過激派に圧倒され、その一部は敗退、消滅し、かろうじて活
動を続けている武装集団も、その多くがヌスラ戦線などの指揮下
に身を置いている。欧米諸国が「シリアにおける唯一の正統な代
表」とみなしてきたシリア革命反体制勢力国民連立(いわゆるシ
リア国民連合)や国内で活動を続ける民主的変革諸勢力国民調整
委員会といった反体制政治組織、政治家・有識者も、主導権争い
に明け暮れ、一致団結することはおろか、体制転換後の具体像さ
え示せず、低迷している。          ──青山弘之氏
                   http://bit.ly/1F5x9Rp
─────────────────────────────
 現シリア大統領のバッシャール・ハーフィズ・アル=アサド氏
は、眼科医でなのです。学校時代は学術優秀で、ダマスカス大学
医学部に学び、卒業後は軍医として働いた後、1992年に英国
に留学、ロンドンのウェスタン眼科病院で研修を受けていたので
す。もともと大統領になるつもりはなかったのですが、大統領を
継ぐ予定だった兄が交通事故で亡くなってしまうのです。そこで
アサド氏は研修を中断してシリアに戻り、大統領になるために一
定の軍隊でのキャリアを積んだ後、2000年7月にシリア大統
領に就任したのです。
 アサド大統領は、「古参と新たな血の融合」「腐敗との戦い」
といった新たな運動を唱え、体制内部の腐敗一掃とあらゆる分野
での改革を訴えて、それを実行に移しています。そして「腐敗と
の戦い」において最初のターゲットになったのは、前首相のズウ
ビーです。彼はこれによって自殺に追い込まれています。そして
党や政府の高官が次々と腐敗の容疑で逮捕されていったのです。
中国の周近平主席のやっている「ハエもトラも叩く」と同じやり
方であるといえます。  ──[現代は陰謀論の時代/107]

≪画像および関連情報≫
 ●これでわかる!「シリア内戦」の全貌/末近浩太氏
  ───────────────────────────
   2011年の「アラブの春」の一環として始まったこの紛
  争も今年の3月で丸5年を迎え、既に総人口約2100万人
  の半数以上が国内外への避難を余儀なくされ、27万とも、
  47万とも推計される人びとが命を落としている。「内戦」
  の泥沼化、そして、あらゆる「普遍的価値」を蹂躙する過激
  派組織「イスラーム国(IS)」の出現。今日のシリアには
  「アラブの春」後の中東の「絶望」を象徴する終末的風景が
  広がっている。
   シリアでは、なぜ「アラブの春」が「内戦」になってしま
  ったのか。その「内戦」は、なぜ泥沼化したのか。なぜIS
  は生まれたのか。そして、シリアはどこに向かおうとしてい
  るのか。シリアは、1946年のフランスの植民地支配から
  独立後、宗教に基づかない近代西洋的な国民国家を範とする
  国造りが行われた。
   現在のアサド政権の成立は、1970〜71年に起こった
  クーデタにまでさかのぼる。2000年に「先代」ハーフィ
  ズの後を襲うかたちで次男のバッシャールが大統領に就任し
  実に40年以上にわたってアサド一家による独裁政治が続い
  ていた。市民の不満は、軍や治安部隊、秘密警察によって監
  視・抑圧されていた。       http://bit.ly/1OcJqt6
  ───────────────────────────

アサド大統領の支持者は少なくない.jpg
アサド大統領の支持者は少なくない
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2016年06月10日

●「シリアの内戦はなぜ長く続くのか」(EJ第4295号)

 ここで「ISIS」がどのようにして生まれたかについて、シ
リアとの関係において整理することにします。その前にISIS
の名称について述べます。
 ISISには複数の名称があります。ISISは「イスラミッ
ク・ステート・オブ・イラク・アンド・シリア」をあらわしてい
ます。驚くべきことに、イラクとシリアという2つの国の名前を
勝手に入れています。その後、シリアの部分を「レバント」に入
れ替えて、「ISIL」と呼ぶようになったのです。「イスラミ
ック・ステート・オブ・イラク・アンド・レバント」です。レバ
ントというのは、シリア、レバノン、ヨルダン、イスラエルを含
む地域を指す言葉です。
 NHKは当初「ISIS」と呼称していたのですが、イスラム
諸国から抗議を受けて、「イスラミック・ステート」、すなわち
「IS」と呼ぶようになったのです。そういうわけで現在では、
単に「IS」か「イスラム国」と呼ぶようになっています。EJ
では「イスラム国」と呼称することにします。
 シリアの問題点は、現在のアサド大統領が兄の死亡後、代わっ
て大統領になったことです。つまり、公正な選挙によって大統領
が選ばれていないことです。このように40年以上にわたってア
サド一家の世襲による独裁政治が続いているのです。
 当然民意の高まりによって市民による民主化運動が起こります
が、アサド政権は軍や治安部隊を使ってその動きを弾圧してきた
のです。このようなことをしていると、民主化運動を達成するた
めに武器を取る者も出てきます。しかし、アサド政権は強大で、
なかなか崩せなかったのです。
 そこに起きたのが「アラブの春」です。2010年にチュニジ
アのジャスミン革命にはじまり、アラブの世界に現政権に対する
抗議・デモ運動が広がっていったのです。シリアではこれを機に
自由シリア軍が結成されています。そのバックに米国がいたこと
は既に述べた通りです。
 しかし、エジプトとシリアでは政権の打倒に成功したものの、
2012年以降、国内で対立や衝突が起こるなど、民主化がうま
くいかなくなってきています。つまり、チュニジアはうまくいっ
たのですが、他の国は、かつてのイラクのように、独裁政権を倒
してかえって国内を混乱に陥れてしまっています。
 ところで、シリアにおけるアラブの春には、不思議なことが2
つあります。それは次の2つの疑問です。
─────────────────────────────
   1.アサド政権はなぜ依然として崩壊しないのか
   2.反政府勢力はなぜ政権と対峙できているのか
─────────────────────────────
 「1」について考えます。
 アサド政権が崩壊しないのはシリアの軍の特殊性にあります。
シリアの場合、軍はアサド政権を守る軍隊になっているのです。
アサド大統領の親族や側近が軍の中枢を占めており、いわばアサ
ド政権の私兵化しているのです。
 だからこそ、デモが先鋭化したとき、軍隊は平気で市民に対し
て銃口を向けるし、発砲もできるのです。これは、中国の軍隊が
国の軍隊ではなく、中国共産党のそれであることと、大変よく似
ています。
 その中国とロシアは、欧米の勢力に対抗してシリアを支援して
います。ロシアにいたっては空爆による軍事支援までしてアサド
政権を強く支援しています。アサド政権にとってこの支援は心強
いと思います。
 それに加えて、イランがシリアを支持しているのです。なぜな
ら、アサド政権は、イスラムの少数派であるアラウイ派ですが、
これはシーア派の分派だからです。さらに、イランは中東政治に
おいて、サウジアラビアと競合しているからです。
 このように、中国、ロシア、イランがシリアを支援し、欧米勢
力に対抗しようとしています。つまり、シリアの内戦は国際的な
代理戦争の色合いを深めているのです。
 続いて「2」について考えます。このような私兵化した強大な
アサド政権軍に対して、反政府勢力はなぜ現在も対峙できている
のかという疑問です。
 これについて、中東・イスラム研究者であり、国際政治学者の
末近浩太氏は、3つのプレーヤーが反政府勢力を支援したからで
あるとして、次のように述べています。
─────────────────────────────
 なぜ、反体制諸派は政権軍と対峙し続けられたのか。それは、
次の3つのプレイヤーが、シリア国外から武器や資金を提供した
からであった。
 第1に、米国、欧州連合、トルコ、サウジアラビアなどの湾岸
産油国である。これらの諸国は、独裁者であるアサド大統領の退
陣を求め、反体制諸派をシリアの「正式な代表」として政治的・
軍事的に支持した。
 第2に、シリア国外で活動してきた反体制派の諸組織である。
彼らは、アサド政権の反体制派に対する弾圧や取り締まりを逃れ
て、数十年にわたって欧州や中東の各国で細々と活動してきた。
「アラブの春」は、祖国への帰還と政権奪取のための千載一遇の
チャンスであり、国内で蜂起した反体制諸派を支援した。
 第3に、過激なイスラーム主義者である。彼らは、独裁政治と
社会の「脱イスラーム化」を行ってきた「不義の体制」であるア
サド政権を打倒するために、世界中からシリア国内の反体制諸派
に合流していった。
 この3つのプレイヤーはそれぞれ異なる背景やイデオロギーを
有しながらも、「アサド政権の打倒」で奇妙な一致を見せ、シリ
ア国内の反体制諸派の勢力拡大を後押ししたのである。
           ──末近浩太氏 http://bit.ly/25M0vie
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/108]

≪画像および関連情報≫
 ●なぜアサド政権は倒れないのか?
  ───────────────────────────
   2013年6月、アメリカのオバマ大統領は「シリア情勢
  の悪化」に懸念を表明するとともに、アサド政権が化学兵器
  を使用したと主張、反体制派向けの支援強化を発表した。
   たしかにシリアの情勢は悪化している。しかし、この段階
  でアメリカをはじめとする西洋諸国や報道機関が言う「情勢
  の悪化」はシリア人の生活や権利の状況が客観的に悪化して
  いることを意味するのではなく、シリアの反体制派にとって
  の状況や戦況の悪化を意味している点に注意が必要である。
   これを受け、6月22日にドーハで開催された11ヶ国閣
  僚会合は反体制派への武器供給をはじめとする支援の強化で
  合意したが、その意図は現在の政府軍優位の戦況を反体制側
  が有利になるよう変更し、それを待って危機打開のための国
  際会議を開催しようというものである。
   ただし、反体制派への支援の強化により、戦況が反体制派
  有利に転換する保証は皆無であるし、反体制派の誰がそうし
  た支援の受け皿になるのかについても確たる展望があるわけ
  でもない。要するに、反体制派を支援する各国が満足するま
  で、シリア危機の政治的解決のための努力としての国際会議
  は開催されず、その間、反体制派への武器支援の充実により
  現場では破壊と殺戮に拍車がかかるのである。
       ──SINODOS   http://bit.ly/217BevA
  ───────────────────────────

中東・イスラム研究者/未近浩太氏.jpg
中東・イスラム研究者/未近浩太氏
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2016年06月13日

●「イスラム国は本当に消滅するのか」(EJ第4296号)

 「ニューズウィーク/日本版」/2016年6月14日号が、
タイミングよく『ISISと中東』という特集を組んでいるので
その冒頭の部分を引用します。
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 シリア内戦とテロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISI
L)の台頭は、数百万人に上る難民の流入を通じ、ヨーロッパに
第二次大戦後で最大の危機をもたらした。シリアとISISの問
題は遠く離れたアメリカの大統領選挙にも大きな影を落とした。
世論はISISをはじめとするイスラム過激派を国家の存続に関
わる脅威と見なし、多くの政治家が米軍のシリア侵攻とISIS
の撲滅を主張した。
 だが、情勢は大きく変わりつつある。イラク政府軍はアメリカ
主導の反ISIS連合の支援を受け、主要都市ファルージヤの奪
回に乗り出した。この軍事攻勢には、弱体化し始めたISISに
さらなる打撃を加える狙いがある。このままいけばISISは近
いうちにシリアとイラクの支配地域を失い、いずれ壊滅するので
はないかとの期待が高まっている。
     ──グレン・カール/元米国家情報会議情報分析次官
   「ニューズウィーク/日本版」/2016年6月14日号
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 元CIA諜報員のグレン・カール氏の分析によると、イスラム
国は、米軍主導の反イスラム国連合の支援を受けるイラク政府軍
によって、今後さらに弱体化し、いずれ壊滅する運命にあると予
測しています。しかし、これとはまったく異なる分析も存在する
のです。本当のところどうなのでしょうか。
 これを明らかにするには、ISISがどのようにして誕生し、
ここまできたのかについて知る必要があります。
 イスラム国は、2003年のイラク戦争後に結成された「イラ
クのアル=カーイダ」がその前身です。この武装勢力は、イラク
国内で、反欧米ジハード(聖戦)を掲げて米軍とイラク新政府軍
に対抗して武装闘争を繰り広げていましたが、次第に勢力が衰え
て行ったのです。
 そのイラクのアル=カーイダ(以下IS)を救ったのは、20
11年の隣国シリアの内戦だったのです。彼らはシリア内戦では
シリアや周辺国から流れてきたスンニ派武装グループを巧みに吸
収し、急速に勢力を拡大します。
 その頃からISは、イラク・シリアにまたがるイスラム国家樹
立を前面に出すようになり、母体組織であるアルカーイダとも対
立し、たもとをわかっています。アルカーイダとしては、彼らの
度が過ぎた残虐さに眉をひそめ、破門したのです。
 2014年に入ると、彼らはシリア北東部をほぼ制圧し、イラ
ク北部に侵攻し、6月上旬には、イラク第2の都市モスルを陥落
させ、イスラム国家樹立の拠点としたのです。この頃から、イス
ラム国と呼称するようになったのです。
 どうして、イスラム国はそれほど短時間で勢力を拡大できたの
でしょうか。欧米諸国の若者たちが、こぞってイスラム国建設の
ための戦いに身を投じているからです。それは、発想がきわめて
ネット的であり、21世紀的な最先端の国家像を持っていたから
です。ベンジャミン・フルフォード氏は、その21世紀的国家像
について次のように述べています。
─────────────────────────────
 イスラム国は、イスラム国の「教義」を受け入れた信者を「国
民」として規定し、その国民が活動する領域を「国土」と定めて
いる。それを認めなければ武力で打倒する。一見、むちゃくちゃ
な因縁のように思えるが、この発想自体、こんにち、それほど珍
しくない。
 まず、共通のルールを作る。そしてそれを受け入れた人が「メ
ンバー」となる。そのメンバーのネットワークが活動領域となり
定められたルールで管理する。
 ネットのコミュニティでは、当たり前の考え方であろう。先進
国の若者からすれば、イスラム国は自分たちがネットで体感して
きたバーチャルなコミュニティを「リアル」で実現しょうとして
いる、そう映っている。だから、新しい時代を感じようと建国の
戦いに参加しているのだ。 ──ベンジャミン・フルフォード著
            『崩壊するアメリカ巻き込まれる日本
  /2016年、新世界体制の成立』/KKベストセラーズ刊
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 6月10日のEJ第4295号で末近浩太氏が述べているよう
に、現在のシリアの状況はきわめて複雑化しています。アサド政
権については、欧米諸国の拡大を嫌うロシア、中国、イランが、
直接的、間接的にバックアップしています。なかでもロシアは積
極的です。これに加えて、レバノンのイスラム主義組織・政党ヒ
ズボラは、アサド政権側で内戦に参加しています。
 これに対する反政府組織としては、米国、EU、トルコ、サウ
ジアラビアなどの湾岸産油国がアサド政権の退陣を求め、反体制
諸派がシリアの代表であると主張して、政治的、軍事的に支持し
ています。まるで国際間の代理戦争の様相を呈しているのです。
 問題は、反体制諸派の方です。ひとつは過激なイスラム主義者
のアルカーイダ系のヌスラ戦線です。彼らはシリア政府の弾圧を
恐れ、国外に逃れた勢力を吸収し、それにアサド政権から離脱し
た分子を糾合して大きな勢力になっています。
 もうひとつの反政府組織はイスラム国です。彼らは独自の発想
で、シリア国内をかき回し、シリアの都市部を次々と占拠し、そ
こを首都とする国家を宣言しています。
 これに対して米国は、あくまで反アサド・反イスラム国で、穏
健派のシリア反政府勢力を支援しようとしています。しかし、現
在そのような勢力は存在しないのです。アサド政権から離脱した
自由シリア軍などは、とっくの昔に雲散霧消してしまっているか
らです。このような状況なので、シリアの内戦はいつまでも終結
しないのです。     ──[現代は陰謀論の時代/109]

≪画像および関連情報≫
 ●シリア内戦を仲裁する露イラン
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   2015年7月にイランと米国など(米露中英仏独)が調
  印した、対イラン制裁を解除する協約(合意文)について、
  米議会(上院)が反対しきれないことが確定的になった。上
  院では、共和党のほぼ全議員と民主党の一部議員が、イスラ
  エルの強い圧力の言いなりになってイラン制裁の解除に反対
  している。上院は、大統領府(ホワイトハウス)がイランと
  締結した協約を拒否できる新法を作り、9月中旬に協約の可
  否を決議する。議会が協約の破棄を決議しても、オバマは拒
  否権を発動して破棄を無効にできるが、議会の上下院の両方
  で、決議が3分の2以上の圧倒的多数だった場合、オバマは
  拒否権を発動できない。議席数100人の上院では、67人
  以上の議員がイランとの協約に反対なら、オバマは拒否権を
  発動できず、米国は協約に調印しなかったのと同じになる。
   9月2日、民主党のミクルスキ上院議員がイラン協約への
  賛成を表明し、賛成派が上院の3分の1を上回る34人にな
  った。反対派が66人以下となることが確定し、米議会がイ
  ランとの協約を廃棄できないことが確実になった。これは外
  交面のオバマの勝利、イスラエルと米共和党の敗北とみなさ
  れている。イラン制裁は来年初めまでに段階的にすべて解除
  されていき、米国を含む世界の企業がイランとの間で投資や
  貿易ができるようになる。     http://bit.ly/1JYjuIL
  ───────────────────────────

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イスラム国/ISIS
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2016年06月14日

●「なぜモスルとラマディは落ちたか」(EJ第4297号)

 イスラム国については疑問がたくさんあります。彼らは、米国
製の最新鋭の兵器を有し、少ない勢力で2014年6月にイラク
第2の大都市であるモスルを陥落させています。モスル陥落の様
子について、英『エコノミスト』誌は次のように書いています。
─────────────────────────────
 イラク軍はモスルで完敗を喫した。兵士たちが街中で制服を脱
ぎ捨て逃げ出したほどだ。あとには、燃え尽きた装甲車の間に遺
体が散らばっていた。手足を失った遺体もあった。ジハード(聖
戦)主義組織「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」の約
1500人の武装集団が、イラク軍の15分の1以下の兵力であ
るにもかかわらず、軍用ヘリコプター「ブラックホーク」6機を
奪ったほか、モスルにある銀行の金庫から莫大な金額を略奪した
と報じられている。(中略)
 米軍の最後の部隊がイラクから撤退した2年半前、米国のバラ
ク・オバマ大統領はこの国を「安定して自立した主権国家」と表
現した。しかし今、ジハード主義者たちがイラクを引き裂きつつ
ある。モスルはイラク第2の都市だ。6月10日、イラクのヌリ
・アル・マリキ首相は、非常事態宣言の発令を国民議会に要請し
国外からの支援を求めた。
 その翌日、イラク・スンニ派の過激派と結束したISISは、
サダム・フセインの故郷であるティクリートを掌握した。ティク
リートは首都バグダッドから車で北へわずか2時間半の距離にあ
る都市だ。 ──『エコノミスト』誌/2014年6月14日号
                   http://bit.ly/25T5wFI
─────────────────────────────
 ここに書かれていることは事実です。しかし、通常の軍隊では
このようなことは起こり得ないのです。何しろイラク政府軍は、
世界最強の米軍軍事顧問団の訓練を受け、最新の兵器で武装した
1万人以上の部隊なのです。しかもモスルは人口100万人の大
都市です。そんな大都市をたった1500人に過ぎない寄せ集め
の武装勢力で陥落させることはほとんど不可能です。しかし、簡
単に陥落したのです。何が原因だったのでしょうか。
 その責任は当時のマリキ政権にあります。彼らは上層部をシー
アで固めて、政敵の追放にエネルギーを燃やし、イラク軍の機動
力や兵力の強化に力を注いでこなかったからです。
 不思議なのは、そういうイラク軍の脆弱性に米軍が気が付かな
いはずがないのに、そのままにしておいたことです。つまり、モ
スル陥落は、はじめから織り込み済みだったのではないかという
ことになります。米軍の目的は何でしょうか。
 それはイスラム国に兵器を供与することです。イスラム国は、
モスルを占領したことによって、最新鋭タンク、戦闘機、軍用車
両および米軍やイランから供与された多くの兵器があったのです
が、イラク軍は敗走したので、すべてイスラム国の手にわたって
いるのです。これは米軍によるイスラム国への武器供与ではない
かとされているのです。
 米軍は、なぜそのような敵を利することをするのでしょうか。
米国としては、中東への戦略上イスラム国には生残ってもらわな
いと困ることがあるのです。しかし、その理由は、非常に複雑な
話なので、改めて述べます。
 ところが、約1年後の2015年5月、やはり米軍が指導する
1万人のイラク政府軍がラマディから敗走してしまうのです。イ
スラム国はわずか1000人ほどの勢力です。なぜ、イラク軍は
そんなに弱いのでしょうか。
 ラマディが落ちると、首都バクダットまでは130キロしか離
れていないのです。それでもオバマ大統領は地上軍派遣に踏み切
らなかったのです。ラマディ陥落の報道記事を示します。
─────────────────────────────
【カイロ=大内清】イラクからの報道によると、同国政府軍は、
2015年5月17日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム
国」による攻勢にさらされていた西部のアンバール県の県都ラマ
ディの大部分から撤退した。イスラム国は同日、インターネット
上に発表した声明で、ラマディにある軍拠点の制圧に続き、市全
域の掌握に成功したと表明した。
 イスラム国の声明は、撤退した政府軍から戦車やミサイルなど
の装備品を奪ったとしている。ラマディがイスラム国に完全掌握
される事態となれば、政府軍が進めている同県での軍事作戦が頓
挫しかねないほか、東へ約110キロの首都バグダッド周辺にま
で本格的な戦闘が及ぶ恐れがある。
 これに対しイラクのアバディ首相は、政府軍や政府に協力的な
地元部族などに対し、ラマディ内外に残されている陣地の防衛に
全力を挙げるよう指示した。スンニ派住民が多数派を占めるアン
バール県はシーア派主導の政府への不満が強い地域で、イスラム
国はすでに同県の主要都市であるファルージャなどを支配下に置
いている。      産経ニュース  http://bit.ly/1UmikAx
─────────────────────────────
 このニュースに世界上の人々はラマディには米軍の空軍基地も
あって米軍が制空権を握っており、いくらでも空爆できる状況に
あるのに、なぜそんなに簡単に陥落してしまうのかと疑問を抱い
たと思います。しかもこのときは、マリキ体制からアバディ政権
に移行しており、軍隊の立て直しも進んでいたのです。ラマディ
陥落についてカーター国防長官は次のコメントを出しています。
─────────────────────────────
 イラク軍は戦意が欠けていた。自分たちより、ずっと少数の
 敵の前から逃亡した。      ──カーター米国防長官
─────────────────────────────
 同じことが、モスルとラマディで起きているのです。イスラム
国は、ここでも豊富な兵器を手に入れ、次第に重装備になり、ま
すます手のつけられない存在になっていくのです。本当にイラク
軍はそんなに弱い軍隊なのでしょうか。
            ──[現代は陰謀論の時代/110]

≪画像および関連情報≫
 ●ラマディ陥落で米国防長官がイラク軍批判
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   【ワシントン=青木伸行】カーター米国防長官は24日に
  放映されたCNNテレビのインタビューで、イスラム教スン
  ニ派過激組織「イスラム国」に、イラク西部アンバール県の
  要衝ラマディの制圧を許したのは、イラク政府軍の士気の低
  下が主な要因だったとの見解を示して批判した。
   カーター氏は「イラク軍は戦う意思を見せなかった。数の
  面で敵をはるかに上回っていたが、戦わずして撤退した。過
  激派組織と戦うイラク軍の戦意に問題がある」と指摘した。
  その上で、「われわれはイラク軍に訓練と装備を供与するこ
  とはできるが、戦意は与えられない」と述べ、士気の低下に
  強い懸念を示し、軍を立て直すよう求めた。
   共和党などから、「地上で空爆を誘導する米特殊部隊最大
  1万人を派遣すべきだ」(マケイン上院軍事委員長)など、
  見直し論が高まっていることに対しても「ラマディでの敗因
  は、イラク軍が戦わなかったことにある」と反論した。ただ
  「支援の変更が必要なときがくれば(大統領に)勧告する」
  とも語った。国防総省はこれまでに(1)市街戦であるため
  空爆の効果が薄れていた(2)砂嵐によって、イラク軍は米
  軍などの空爆、航空支援を期待できないと考え撤退したとも
  説明している。          http://bit.ly/1UKrMcL
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ラマディイスラム国に陥落
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2016年06月15日

●「米国はイスラム国を支援している」(EJ第4298号)

 6月12日未明、イスラム国を名乗る最悪のテロ──無差別の
銃の乱射事件がフロリダ州のナイトクラブで発生しました。死者
50人、負傷者53人。残虐な無差別殺人です。パリ、ベルギー
で繰り返されたイスラム国のテロが、遂に米国にまで波及したの
でしょうか。イスラム国の正体解明をさらに進めます。
 イラクの首都バクダッドに近いラマディが陥落したとき、イラ
クのハイダル・アバディ首相は、米軍に対して強い不信感を持っ
たのです。なぜなら、カーター米国防長官が「イラク軍は戦意が
欠けていた。自分たちより、ずっと少数の敵の前から逃亡した」
と発言したからです。これに対し、アバディ首相は次のように反
論しています。
─────────────────────────────
 なぜカーター氏があんなことを言ったのか驚いている。とい
 うのも彼はイラクに対し非常に協力的だったからだ。誤った
 情報が耳に入ったに違いない。     ──アバディ首相
─────────────────────────────
 なぜ、アバディ首相がこのようなことをいったのかというと、
ラマディがイスラム国に攻められたとき、すぐ近くに空軍基地が
あり、そこに米軍機がたくさん駐機されていたのに、出撃して支
援してくれなかったことに不満を漏らしているのです。
 それに、米軍は確かにイスラム国への空爆に参加していますが
その多くが、爆撃しないで戻ってきているのです。2015年1
月〜3月で米爆撃機は7319回出撃していますが、空爆を実行
したのは、1859回しかないのです。その理由はどこを空爆し
たらよいか情報がないからだといっているのです。
 しかし、これについてイラク政府高官は、怒りをもって次のよ
うに述べています。この記述は、国際政治学者の田中宇氏のブロ
グに基づいています。
─────────────────────────────
 ISISはシリア北部の町ラッカに本拠地があり、米軍はラッ
カのどこにISISの施設があるか知っていたが、それを空爆せ
ず温存してやっている。ラッカからイラクへの幹線国道を空爆す
れば、ISISがシリアからイラクに軍勢や武器を移動できなく
なるのに、米軍はそれもやっていない。米軍は、いくらでもIS
ISを空爆できるのにそれをせず、自由に活動させている。20
14年6月、米軍とイラク軍は第2の都市モスルをISISに奪
われたが、この際、米国がイラクに与えた2300台の装甲車が
残置され、ISISの手に渡っている。米国がISISに装甲車
をあげて支援した構図になっている。  http://bit.ly/1UJPdpw
─────────────────────────────
 このイラクの政府高官のいうことは、信じられない話ですが、
「米軍はわざと負けている」ということです。わざと勝たないよ
うにしているというべきかもしれません。その証拠にラマディが
陥落して、イラクの首都のバクダットが脅かされているのに、米
国は平然としているからです。バクダットには攻め込まないとい
う密約がイスラム国との間にあるかのようです。
 イラク政府がイラクの危機を米国側に訴えても、米国は次のよ
うな冷たい態度をとったのです。
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      米国はイラクの安全に責任を持たない
                ──米政府高官
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 イラクは間違った情報を基にして米国に不当にも戦争を起こさ
れ、国内を滅茶苦茶にされた国です。独裁者であるとはいえ、国
内をきちんと治めていたフセイン大統領を排除した結果、国内を
収拾のつかない宗教対立の混乱に陥れています。
 オバマ大統領はイラクからの撤退を公約に掲げて大統領選を制
し、2009年1月20日、大統領に就任しています。そして公
約通り、かなり強引に、2011年12月18日に米軍をイラク
から撤退させています。
 しかし、その時点ではイラクは依然として政治的には不安定な
状態だったのです。イスラム教のシーア派、スンニ派、クルド民
族が合意した権力分担は既に行き詰まり状態にあったし、シーア
派主導の政府がスンニ派の副首相を更迭するよう議会に求めたほ
か、治安筋によると、スンニ派の副大統領に対する逮捕状も出さ
れているという状況だったのです。
 それでいて、イスラム国に攻め込まれる危機に対して、頼りの
米軍から「米国はイラクの安全に責任を持たない」といわれたの
では、イラク政府としてはたまったものではないと思います。あ
まりにも米国は無責任といわざるを得ないのです。
 米国の態度に不安を覚えたイラク政府は、イランに助けを求め
たのです。これについて、既出の田中宇氏は、次のように書いて
います。
─────────────────────────────
 ラマディ陥落後、ISISがバグダッドに侵攻するのを防ぐた
め、ラマディとバグダッドの間にあるアンバール州のハッバーニ
ヤの町に、3千人のシーア派民兵団が急いで展開した。シーア派
民兵団は、イランから軍司令官が派遣され、イランの傘下で訓練
されており、イラク政府軍より強い。シーア派民兵団を、スンニ
派の地域であるアンバール州に入れると、シーアとスンニの抗争
を扇動しかねないので、イラクとイランの政府は、シーア派民兵
をラマディなどアンバール州の戦闘に参加させていなかった。イ
ラク軍を指揮する米軍と、シーア民兵を指揮するイラン軍(革命
防衛隊)が敵どうしということもある。しかし米軍は今回、シー
ア民兵のアンバール州への展開を認めた。
                   http://bit.ly/1UJPdpw
─────────────────────────────
 米国の意図は、イラクという国を、シーア派、スンニ派、クル
ドに3分割しようとしているのです。それによって、何がもたら
されるのでしょうか。  ──[現代は陰謀論の時代/111]

≪画像および関連情報≫
 ●米国の対「イスラム国」戦略は「過剰な約束」なのか
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   米スタンフォード大学上席研究員のフランシス・フクヤマ
  と同非常勤講師で元駐アフガン米大使のカール・アイケンベ
  リーが、連名で、2014年9月23日付フィナンシャル・
  タイムズ紙に論説を寄稿し、米国は、中東において、かつて
  英国が欧州大陸に対して取った、オフショア・バランサー政
  策を見習うべきである、と論じています。
   すなわち、オバマは、ISIS(イスラム国)を「弱体化
  させ壊滅させる」として、空爆を始めたが、それは過剰な約
  束である。もっと実現性のある戦略がいる。
   オバマは、英国の伝統的な欧州大陸政策から学ぶことがで
  きる。英国は、永遠の友人を持たず、ある国が欧州の覇権を
  握りそうな時には、それに対抗する連合を支援した。オフシ
  ョア・バランス政策により、覇権国候補に対抗した。米国は
  こういう役割を果たすのに適している。米国は、シーア派と
  スンニ派の紛争を終結させる立場にはないし、シリアやイラ
  クの政治を改善する手段も持たない。米国が望みうるのは、
  17世紀欧州での30年戦争のように戦いが続かないことで
  あり、アサドやISISのような悪が完全に勝利しないよう
  にすることである。ISISは、シリアとイラクで手を広げ
  過ぎ、そのイデオロギーのアピールは狭い。空爆や地域の国
  家の地上軍の反撃にも脆弱である。地域諸国はISISの残
  虐性に鑑み、これと戦う気持ちがある。
                   http://bit.ly/24KPM5c
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カーター米国務長官.jpg
カーター米国務長官
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2016年06月16日

●「ロシア空爆でイスラム国は壊滅か」(EJ第4299号)

 米国はイラクをどのようにしようとしているのでしょうか。
 米軍がイスラム国と戦うフリをして、イスラム国を支援してい
るのではないかという強い疑念がイラク政府にはあり、イランに
頼ろうとしているように見えます。
 イラクには、シーア派、スンニ派、クルド人の3つの勢力があ
ります。現在のイラク政府はシーア派主導の政府です。米国には
軍事支援を正式な国というか政府にしかできないという法律上の
決まりがあります。
 つまり、イラクの3勢力にそれぞれ兵器や資金を支援する場合
支援はイラク政府にしかできないので、イラク政府に渡して、分
配してもらうことになります。しかし、これら3派はそれぞれ仲
が悪いので、イラク政府は、米国にもらった兵器や資金をスンニ
派やクルド人には渡さないのです。これは当然のことであるとい
えます。敵に回る可能性の高い勢力に兵器などを渡せば、敵に塩
を送ることになるからです。
 そこで米国はシーア派、スンニ派、クルド人の3勢力を「国」
とみなして、それぞれに軍事支援ができるよう検討しているので
す。しかし、これについては、イラク政府やシーア派民兵団が猛
反発しいるといわれます。
 なぜなら、このイラク3分割案──シーア派、スンニ派、クル
ド人は、イスラエルが熱望している構想です。それぞれの勢力に
兵器や資金が渡ると、もともと仲が悪いので、内戦が激しくなる
ことが考えられます。それは、イスラエルにとって大変都合が良
いことなのです。この作戦は次のように呼ばれています。
─────────────────────────────
       3分割によるイラク弱体化・内戦化
─────────────────────────────
 正式に国と認められている勢力にしか軍事支援できないという
米国の法律では、リビアのベンガジでの反政府勢力への兵器供与
などは明らかに違法になります。もし、ヒラリー・クリントン氏
がこれに関わっていたとすると、明らかに法を冒していることに
なります。しかし、米国はシリアにおいても反政府勢力を支援し
ているので、これも違法になります。
 問題は、米国のイスラム国に対する対応です。表面的には、イ
スラム国は米国にとって敵対勢力です。何人もの米兵が殺されて
います。そのため、米国をはじめとする有志連合の各国は、空爆
を繰り返しています。
 しかし、有志連合各国は空爆はしているものの、とくに米国の
場合、出撃はしても、約半分は攻撃しないで戻ってきているので
す。米国が本気でやっているとはとても思えないのです。だから
イスラム国は依然として生き残っています。
 「空爆などいくらやっても、地上軍が出ないとイスラム国は潰
せない」ということがよくいわれます。しかし、戦地には最前線
には出ないものの、地上軍の支援のため、相当の数の米軍が軍事
顧問団として出陣しているのです。
 とくにイラク政府軍は相当の勢力になっています。その軍隊に
最新鋭の兵器と弾薬を与え、それを世界一の戦闘組織である米軍
が実戦指導をしているのですから、弱いはずがないのです。それ
に有志連合各国の空爆が加わるのです。それでもイスラム国に勝
てないとは奇怪な話です。
 しかし、イスラム国は現在、明らかに弱体化しつつあります。
どうして弱体化したのでしょうか。
 それは、ロシアのイスラム国への空爆がきっかけになったので
す。なぜなら、ロシアは米国などの空爆と違って、凄まじい空爆
を繰り広げたからです。2015年9月28日のことです。
 「マネーボイス」というサイトでは、その模様について次のよ
うに書いています。
─────────────────────────────
 ロシア軍参謀本部によると、今回の空爆で「イスラム国」はパ
ニックに陥っており、すでに600人の戦闘員が攻撃を避け、ヨ
ーロッパに逃れたとしている。
 また、「イスラム国」のほか、「アル・ヌスラ戦線」「ジェイ
シュ・アル・ヤルムーク」のなどのテロ組織の戦闘員3000人
以上が、シリア政府軍の攻撃とロシア空軍の空爆を恐れて、シリ
アからヨルダンへ逃げたと伝えられている。
 さらに、10月7日にはカスピ海からロシア海軍の4つの艦艇
から26発の巡航ミサイルがシリアに向けて発射され、ロシア空
軍のみならず海軍も「イスラム国」撃滅の作戦に参加した。
 ちなみに巡航ミサイルはイランとイラク上空を通過してシリア
に着弾するため、両国の空域上空を飛ぶ許可が必要となる。イラ
ンとイラクはロシアにこの許可を与えていた。
                   http://bit.ly/1UyxgHL
─────────────────────────────
 このロシアの空爆に関して米国は困惑しています。米軍の空爆
と比較してあまりにも大きな差が出ているからです。ロシアの爆
撃について、米国は次のようにロシアを批判しています。
─────────────────────────────
 ロシアの空爆は「イスラム国」の拠点を外しており、アメリカ
が支援しているイスラム原理主義ではない反政府勢力の「自由シ
リア軍」や、多くの民間人が犠牲になっている。
                   http://bit.ly/1UtXW0p
─────────────────────────────
 しかし、きわめてこの反論は不可解です。ここでいう「自由シ
リア軍」は、米国が支援しているとされていますが、既に実態は
なく、ほとんどはイスラム国に寝返り、現在は組織としては存在
していないといっても過言ではないのです。
 これらの米国のウソや矛盾をロシアのイスラム国への本気の空
爆が暴いたというかたちになっています。それほどロシアの空爆
は、すさまじいものであったのです。
            ──[現代は陰謀論の時代/112]

≪画像および関連情報≫
 ●ロシアのシリア空爆/BBCニュースジャパン
  ───────────────────────────
   国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」は、
  2015年12月23日、9月末からのロシアによるシリア
  空爆で少なくとも市民200人が死亡したという報告書を発
  表した。目撃者や支援団体の証言にもとづく内容という。
   アムネスティ・インターナショナルは報告書で、ロシアが
  シリア空爆を開始した9月30日から11月29日の間にロ
  シアの空爆を合計25回以上受けた5ヶ所について「遠隔か
  ら調査」したところ、「国際人道法の尊重が著しく欠落して
  いる」ことが示唆されたと指摘している。
   アムネスティによると、ホムス、ハマ、イドリブ、ラタキ
  ア、アレッポの各地で「爆撃とその後の状況を目撃した16
  人から、電話やインターネットで、聞き取り調査した」とい
  う。調査した中には医師や人権活動家も含まれる。さらに、
  空爆に関連する「音声や動画を入手・調査し」、「兵器専門
  家の助言を得て」報告書をまとめたと説明している。
   ロシア政府は繰り返し、そうした批判は「情報戦」の一環
  だとして、民間人に被害は出していないと主張している。ま
  たシリア空爆は、アサド大統領の要請を受けてのものだと説
  明している。一方で、反政府勢力や欧米諸国からは、過激派
  勢力「イスラム国」(IS)ではなくむしろ反政府勢力を標
  的にしていると批判されている。  http://bbc.in/22q3DPZ
  ───────────────────────────

ロシアによるイスラム国空爆.jpg
ロシアによるイスラム国空爆
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2016年06月17日

●「イスラエルとアルヌスラとの関係」(EJ第4300号)

 現在、イラク、シリア情勢は、非常にわかりにくくなっている
といえます。ある国にとってどの国が味方で、どの国が敵かとい
う「敵/味方関係」に偽装の部分があるので、全体構造が非常に
わかりにくくなっているのです。しかし、どの時代でも中東の混
乱の中心につねにいる国があります。どこの国でしょうか。それ
はイスラエルです。
 これらの関係をわかりやすく説明してくれているのは、国際政
治学者の田中宇氏です。そこで、以下、田中氏の「ISISと米
イスラエルのつながり」というレポートを基にして、一体イラク
とシリアで何が起きているのかについて説明します。これは、陰
謀論に深く関係してくるのです。
 添付ファイルの地図を見ていただきたいのです。シリアは南部
のゴラン高原を介してイスラエルに接しています。ゴラン高原は
もともとシリアの領土だったのですが、1967年の中東戦争の
さいイスラエルに侵攻され、その90%を占領されてしまったの
です。その状態が現在まで続いています。
 停戦ラインとして非武装地帯が設けられており、1974年か
ら停戦維持のために国連の監視軍(UNDOF)が駐留していま
す。添付ファイルの右側の地図を参照してください。現在ここに
変化が起きているのです。
 2011年のことです。アサド政権に対して叛旗を翻したイス
ラム過激派を中心とする反政府勢力の台頭によって、シリアは内
戦に突入したのです。これによって、ゴラン高原にも変化が起き
つつあります。
 反政府勢力の中心には「ヌスラ戦線」(以下、アルヌスラ)が
います。このアルヌスラが2014年の夏以来、ゴラン高原西部
のイラク政府軍を攻撃し、そこを占領したのです。そして、国連
の監視軍をゴラン高原のイスラエル側に追い払い、イスラエルと
対峙するようになります。アルヌスラにとってはイスラエルも敵
のひとつであり、イスラエルとアルヌスラの戦争がいつはじまっ
ても不思議ではない情勢になったのです。
 しかし、ここで奇怪なことが起こります。イスラエルとアルヌ
スラは戦争どころか、イスラエルはゴラン高原の非武装地帯を通
じてアルヌスラの負傷兵を受け入れ、野戦病院で治療をしたり、
イスラエル側は何やら木箱に入った支援物資をアルヌスラに渡し
たりしているのです。このようなことは、メディアは絶対に報道
しないのですが、そういうやり取りを見ている国連監視軍は、報
告書に次のように報告しています。田中宇氏のレポートです。
─────────────────────────────
 イスラエルが、停戦ライン越しにアルヌスラを支援するように
なったのは13年5月からで、それ以後の1年半の間に千人以上
の負傷者をイスラエル側の病院で治療してやっている。イスラエ
ル側は、シリアの民間人に対する人道支援と位置づけているが、
負傷者はアルヌスラの護衛つきで送られてくるので、民間人でな
く兵士やアルヌスラの関係者ばかりと考えられる。イスラエルの
ネタニヤフ首相は14年2月にゴラン高原の野戦病院を視察して
おり、これは政府ぐるみの戦略的な事業だ。国連監視軍は14年
6月にも、イスラエルがアルヌスラを支援していると指摘する報
告書を出している。          http://bit.ly/1PuZ1zk
─────────────────────────────
 米国も怪しい動きをしています。添付ファイルの地図を見てい
ただきたいのですが、シリアとイスラエルに接しているヨルダン
には米軍基地があります。ここで米軍は、アサド反政府勢力に軍
事訓練を施しているのです。
 米軍がこのような支援をするのは、あくまで「自由シリア軍」
ということになっています。米国CIAが主導してアサド政権か
ら離脱させた勢力(穏健派と称されている)ですが、既に述べた
ように、この勢力は今やその実態はなくなっています。
 しかし、あくまで米国は自由シリア軍は存続していると主張し
ていますが、それはあくまで本国向けのスタンスです。実際は、
米欧からさまざまな支援──兵器や食料などを受けるための「窓
口」と化しているのです。そのため、実際に支援物資を受けたり
軍事訓練を施されているのは、実質的にはアルヌスラかイスラム
国なのです。米軍はそのことに気が付いているのに、気づかない
ふりをしています。そして、シリアからヨルダンの米軍基地への
行き帰りはゴラン高原のイスラエル領を通っているのです。した
がって、アルヌスラがゴラン高原をシリア政府軍から奪ったのは
そのルートを確保するためだったのです。
 もうひとつ知っておくべきことがあります。シリアとイスラエ
ルに国境に接しているレバノンという国があります。レバノンに
は、シーア派イスラム主義の政治組織「ヒズボラ」があります。
このヒズボラとイランの軍事顧問団がシリアのアサド政権を支援
しているのです。このシリア政府軍、イラン軍事顧問団、そして
ヒズボラの3つは「シリア・イラン連合軍」と呼ばれているので
す。この連合軍は、アルヌスラが占拠しているゴラン高原の停戦
ラインを奪還しようと攻勢をかけてきています。
 その動きが2015年1月にあったのです。イスラエル軍は無
人戦闘機をシリア領空に飛ばし、ゴラン高原近くのシリア政府軍
の拠点を空爆しているのです。これによって、ヒズボラ兵士やイ
ランの軍事顧問団の何人かが殺されています。
 ややこしいのは、表面的には、イスラエルとアルヌスラとは基
本的には敵同士なのです。しかし、その実情は現在のところ、上
記のようにかなり違うのです。はっきりしていることは、イスラ
エルにとってヒズボラは明確に敵であるということです。
 2015年1月のイスラエルによるシリア・イラン連合軍への
攻撃についてイスラエルは、「ヒズボラから攻撃を受ける恐れが
あったので、先制攻撃をした」と発表しています。このイスラエ
ルという国はどういう国なのでしょうか。彼らがいまやっている
ことはどういう意図に基づいているのでしょうか。
            ──[現代は陰謀論の時代/113]

≪画像および関連情報≫
 ●シリア反体制派、ゴラン高原の検問所を占拠
  ───────────────────────────
  CNN/イスラエルとシリアの境界にあるゴラン高原のクネ
  イトラ検問所がシリア反体制派の支配下に入ったことが20
  14年8月28日までに分かった。イスラエル軍と英国に拠
  点を置くシリア反体制派組織「シリア人権監視機構」が明ら
  かにした。イスラエル軍によれば、検問所を襲撃したグルー
  プには国際テロ組織アルカイダ系の武装組織「ヌスラ戦線」
  も含まれるという。
   ゴラン高原の活動家シャミル・ジョラニ氏によれば、攻撃
  にはヌスラ戦線とは別のイスラム主義組織を含む複数のシリ
  アの反体制派組織も参加したという。シリア軍は反体制派を
  戦闘機で攻撃したが、イスラエルとの協定で検問所への攻撃
  はできないため、占領を止めることはできなかったという。
  この攻撃でイスラエル軍兵士1人が軽傷を負った。また、イ
  スラエル軍は報復としてシリア軍の陣地2カ所を攻撃した。
  重武装したイスラエル軍にとって、シリアの反体制派は大き
  な脅威ではない。だが国連平和維持活動(PKO)の国連兵
  力引き離し監視軍(UNDOF)をはさんで、両者が目と鼻
  の先で対峙しているという事態は、地域不安定化の新たな火
  種とも言える。昨年6月にもクネイトラ検問所はシリア軍と
  反体制派の戦闘の舞台となった。これをきっかけにオースト
  ラリア軍がUNDOFから撤退。イスラエル軍は新たな部隊
  と戦車を国境地帯に送り込んでいた。
                   http://bit.ly/1YsTEYr
  ───────────────────────────

イスラエル/シリア/レバノン.jpg
イスラエル/シリア/レバノン
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2016年06月20日

●「イスラエルがISを支援する理由」(EJ第4301号)

 アルヌスラとイスラム国──もともとは一緒の組織だったので
すが、現在はアルヌスラからイスラム国が分派し、両者は敵対関
係にあるということになっています。
 しかし、田中宇氏によると、両者は敵対するライバルのふりを
しているものの、実は味方で、対立する別々の組織を演ずる策略
をしている可能性があるというのです。
 ジョージ・タウン大学のダニエル・バイマン教授は、「ISI
Sとアルカイダが1つになる日」という論文で、両者の合体はあ
り得るといっています。
─────────────────────────────
 アルカイダはISISに脅威を感じている。しかも拠点とする
パキスタン国境地帯は、米軍の執拗なドローン攻撃にさらされて
いる。危険なので拠点をシリアに移し、ISIS並みの独自「国
家」を樹立する計画だとの報道もある。
 その場合、アルカイダとISISは今以上に凄惨な主導権争い
を繰り広げるのか、それとも小異を捨てて合体し「国力」の強化
を図るだろうか。
 アルカイダは対米テロ攻撃を最優先し、ISIS独自国家の樹
立・拡大を最大目標に掲げる。ただし、もとをただせばISIS
はイラクにおけるアルカイダの下部組織だった。それに、両者の
幹部クラスは、スンニ派のジハード(イスラム聖戦)派として、
かつてアフガニスタンやイラクで共に戦った仲間。資金源も似通
っているし、戦闘員の調達先も重なっている。
     ──ダニエル・バイマン(ジョージタウン大学教授)
   「ニューズウィーク/日本版」/2016年6月14日号
─────────────────────────────
 アルヌスラとイスラム国が一体であるとすると、少なくともこ
れらの勢力は、イスラエルにとっては敵のはずです。それなのに
イスラエルはゴラン高原の非武装地帯を通じて、これらの勢力を
支援しています。これはどうしたことでしょうか。
 前号で述べたように、アルヌスラについては、イスラエルは間
違いなく、負傷兵を受け入れたり、支援物資を与えたりしている
ことは確かですが、イスラム国まで支援していたのでしょうか。
 イスラム国の指導者はバクダディという人物です。この人物は
米国をはじめとする有志連合軍の空爆で負傷していますが、イス
ラエルの野戦病院で治療を受けています。ネット・ジャーナリス
トのリチャード・コシミズ氏の著書に次の情報があります。田中
宇氏のいう「イスラエルは、アルヌスラとイスラム国を助けてい
る」という情報と一致しています。
─────────────────────────────
 テロ組織ISISの首領アルバグダディ師が、イラクとシリア
の国境付近の町カイムへの空爆で負傷し、治療のためイスラエル
に渡航しました。イラクの通信社アルヤウム・アルサーメンによ
ると、ISISの一団が占領地ゴラン高原へ行き、そこからイス
ラエルに入ったところが目撃されているということです。ドイツ
の諜報機関に属するある関係者は、「アルバグダディは、国境付
近におけるISISのリーダーの一行への空爆で重傷を負った」
と語りました。アルバグダディ師は、ゴラン高原地帯に入るとと
もにイラク軍と対ISIS有志連合軍の戦闘機の標的から外れた
地域で治療を受けています。フランスの新聞ル・モンドも、「カ
イムへの戦闘機の攻撃で、ISISのリーダーの一団が標的にさ
れたが、その中にはアルバクダディも含まれていた」と報じてい
ます。             ──リチャード・コジミズ著
   『これが真相だ!パリ八百長テロと米国1%の対日謀略』
                        成甲書房刊
─────────────────────────────
 ところで、なぜイスラエルは、イスラム国のバクダディ氏を助
けるのでしょうか。
 それは、アルヌスラとイスラム国が、シリア・イラン連合軍と
戦ってくれているからです。シリア・イラン連合軍とは、シリア
のアサド政権軍、イラン軍事顧問団、そしてレバノンのヒズボラ
のことであり、いずれもイスラエルの難敵なのです。つまり、敵
の敵は味方というわけです。
 イスラエルとしては、この内戦は勝負がつかないように、いつ
までも続いていて欲しいのです。したがって、もしアルヌスラや
イスラム国が劣勢になれば、武器を供与して、シリアの内戦が終
わらないように、絶妙なバランスをとっているのです。
 さらにイスラエルは、イランが核兵器を開発しているという情
報を米国に流し、米国とイランが手を結ぶことのないように画策
してきたのです。そのため、米国はイランに対してこれまで経済
制裁をかけてきたのです。これはイスラエルにとって、きわめて
都合のよい事態です。
 しかし、最近になってオバマ大統領は、今年の2月にイランの
核兵器疑惑の“濡れ衣”を解き、イランの経済制裁の解除を決め
ましたが、これはイスラエルにとって最悪なのです。なぜなら、
これによってイランが強くなり、シリア・イラン連合軍によって
アルヌスラやイスラム国が追いつめられるからです。
 これに危機感を抱いたイスラエルのネタニアフ首相は、米政界
に圧力をかけるため、2016年3月に訪米し、オバマ大統領に
は会わずに米議会でイランを非難する演説を行っています。これ
は、明らかにオバマ大統領に対する圧力です。
 これに対してオバマ政権はイスラエルに報復しています。イス
ラエルは表面上は核保有国にはなっていませんが、核兵器を持っ
ていることは確実です。これに対してオバマ政権は、米国がイス
ラエルの核兵器開発を技術供与したことを示す1980年代の国
防総省の報告書を機密解除しています。これによってイスラエル
が秘密裏に核兵器を保有していることが明らかになったのです。
このようにイスラエルは、アルヌスラやイスラム国をけしかけて
イラクやシリアの内戦状態を維持させようと、さまざまな仕掛け
をしているのです。   ──[現代は陰謀論の時代/114]

≪画像および関連情報≫
 ●イラン 制裁解除巡り米にさらなる対応求める/6月16日
  ───────────────────────────
   イランは、経済制裁が解除されたあとも外国の銀行との取
  引が正常化していないなどとして、制裁を主導してきたアメ
  リカにさらなる対応を求めました。イランのザリーフ外相は
  15日、訪問先のノルウェーで、アメリカのケリー国務長官
  と1時間余りにわたって会談しました。
   イランでは、欧米などとの合意に基づいて、ことし1月に
  核開発に関連する経済制裁が解除されましたが、外国との銀
  行取引の正常化や凍結された資産の返還が思うように進んで
  いません。銀行などにとっては、アメリカがイランに科して
  いるほかの無数の制裁に、図らずも違反してしまうという懸
  念が強く、イランのメディアによりますと、ザリーフ外相は
  懸念を払拭(ふっしょく)するためには、アメリカ側の踏み
  込んだ対応が必要だとの認識を示したということです。
   会談のあと、ケリー長官は「誠意を見せることは重要だ」
  などと述べ、どのような取引が許されるのかについて、より
  明確にしていく意向を示しました。
   イランは、最高指導者のハメネイ師が「相手が合意を破る
  のであれば、それを燃やしてやる」と述べるなど、欧米側へ
  の不満を強めていて、今回の会談が、イランが強く望んでい
  る銀行取引の正常化などにつながるのか注目されます。
  ──NHKニュース・ウェブ    http://bit.ly/28Mjsn7
  ───────────────────────────
イスラム国指導者/アル・バクダディ氏.jpg
イスラム国指導者/アル・バクダディ氏
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2016年06月21日

●「イスラム国の指導者の正体は何か」(EJ第4302号)

 イスラム国指導者アル・バクダディなる人物の正体について、
とんでもない情報があります。
 2015年2月のことです。BSフジの「プライムニュース」
に出演した飯島勲内閣官房参与は、次のような驚くべき発言をし
ているのです。
─────────────────────────────
 ISの一番頭の、いわゆるバクダディと称する、本名はサイ
 モン・エリオット。これ、ユダヤ系の人物なんです。同時に
 ある某国の、私のインテリジェンス(スパイ活動)では工作
 員もやっていた。        ──飯島勲内閣官房参与
                  http://bit.ly/1UUaPzq
─────────────────────────────
 これは驚くべき発言です。中東で大暴れしているイスラム国の
頭目がイスラエルのモサド工作員であるサイモン・エリオットと
いう人物だというのですから・・・。
 これが本当であるとすると、イスラエルがバクダディなる人物
の負傷を治療したり、アルヌスラやイスラム国に兵器や食料など
の物質を援助するのは、腑に落ちるのです。
 ところで「モサド」とは何でしょうか。
 モサドはイスラエルが世界に誇る対外情報機関です。いわばイ
スラエルのスパイ組織です。「モサド」とはヘブライ語の「諜報
及び特別工作」の略で、主に国外での情報収集を任務としている
のです。各情報機関は、首相も出席する「インテリジェンス・コ
ミュニティー」と呼ばれる定例会議で情報交換を行なっています
が、議長はモサドの長官が務めるのです。
 上記の飯島参与の発言について調べてみると、どうやらこれは
エドワード・スノーデン氏から出てきた情報です。スノーデン氏
は現在もロシアに滞在しているので、ロシアサイドからの意図的
なリークであると思われます。
 そのスノーデンサイドからの情報と思われる決定的な写真を添
付ファイルにしてあります。添付ファイルをご覧ください。写真
は2つありますが、上の写真の赤い丸で囲まれている人物がサイ
モン・エリオット(バクダディ)氏です。下の写真についても同
様です。
 問題なのは、上下の写真に写っている白髪の人物です。この人
物は、ジョン・マケイン米上院議員なのです。2000年の大統
領選挙で、ジョージ・ブッシュ氏と共和党の指名を争って敗れ、
2008年の大統領選では共和党の指名は獲得したものの、本選
挙で民主党のオバマ氏に敗れたあのマケイン氏です。
 どうしてマケイン氏がサイモン・エリオット(バクダディ)と
同じ写真に収まっているのでしょうか。これによって、イスラム
国の頭目のバグダディなる人物が架空の指導者であることがわか
ります。
 マケイン氏といえば、米国の軍産複合体系のタカ派議員であり
中東にはよく行っているのです。2015年1月20日に安倍首
相はイスラエルを訪問していますが、そのときマケイン米上院議
員と現地で会い、懇談しています。果たしてこれは、偶然なので
しょうか。
 このとき、安倍首相はイスラム国と戦う支援金として2億ドル
を中東諸国に供出すると表明したのですが、なぜこの時期にわざ
わざイスラエルに行って、そのようなことをしたのでしょうか。
そのため、イスラム国は日本人2人の身代金としてその2億ドル
はこっちに寄こせと要求してきたのです。日本政府は中東情勢の
本当のからくりを理解しているのでしょうか。安倍首相のイスラ
エル訪問について田中宇氏は次のように書いています。
─────────────────────────────
 安倍首相のイスラエル訪問は、安倍がイスラエル現地で会った
マケイン米上院議員ら、米政界の軍産イスラエル系の勢力からの
要請を受けて行われた(イスラエルはパレスチナ問題で欧州に経
済制裁される分の投資や貿易を日本に穴埋めさせたい)。
 安倍は軍産イスラエルに頼まれてイスラエルを訪問し、訪問と
ともにISISに人質事件を起こされ、軍産イスラエルの新たな
テロ戦争に見事に巻き込まれた。日本は、ISIS人質殺害事件
を機にイスラエルとテロ対策で協調を強めようとしているが、こ
れは防火体制を強化する策を放火魔に相談するのと同じで、とて
も危険だ。              http://bit.ly/1PuZ1zk
─────────────────────────────
 このように驚くべき情報が次々と出てきす。日本ではこの手の
情報はすべて「陰謀論」とされ、報道されることはないのです。
しかしネットではほとんどの情報が出ているのです。情報を分析
すればすべてわかります。それに日本では国として諜報機能(イ
ンテリジェンス)が弱く、そういう情報が外交においてどこまで
生かされているかきわめて疑問です。
 イスラエルと対立しているイランは、イスラム国について疑問
を持っており、次のように、そのからくりについて、正確に把握
していることがわかります。
─────────────────────────────
 イランのアーモリー・ラーリージャーニー司法府長官などは、
米欧がISISの創設に関与し、資金や政治面で支援していると
断言している。つまり、米欧のシオニストのことを言っているの
だ。同じくイランの外交官は、「西側諸国で公開された資料によ
り、ISISやその他のテロ組織の主な支援者はアメリカ、シオ
ニスト政権、サウジアラビアであるという結論に達した」「こう
した資料に注目すると、イスラエルがテログループを支援してい
ることは完全に明らかである」とまで言及している。
                ──リチャード・コシミズ著
   『これが真相だ!パリ八百長テロと米国1%の対日謀略』
                        成甲書房刊
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/115]

≪画像および関連情報≫
 ●なぜ、イスラム国の指導者がイスラエルの工作員であること
  に触れられないのか?
  ───────────────────────────
   IS(イスラム国)の最高指導者バグダディ氏の正体が、
  イスラエル諜報機関のサイモン・エリオット氏であるという
  説は、日本のメディアではなるべく触れないことにしている
  ようだ。専門家やジャーナリスト評論家などへの質問として
  も、まず、出てこない。その理由は「それを言っちゃあ、み
  もふたもない」からか?この説に反対意見の人も受け入れる
  意見の人も、どららも、なんの証拠も確信も持ててないから
  か。こういうことを前提に、ちょっと、周辺情報論で、陰謀
  論も避けずに攻めてみたい。
   2014年9月に、日本人捕虜湯川さんの裁判に絡むとい
  うことで、日本から、イスラム教徒の中田考さんが招聘され
  もう1人のイスラム教徒常岡さんも同行を許された。2人は
  約束通りISに入国できて案内役と合流し、裁判立ち合いは
  実現しなかったものの、2人とも特に問題なくISから出国
  できている。この「当たり前のこと」が約束通り行われたと
  ころに、カトケンとして、ISの組織に欧米的なモノを感じ
  た。それは、カトケンのイスラム圏に対するイメージとして
  「日本人が考える当たり前のことが約束通りに運ばない」と
  いうものが強いからだ。おそらく、イスラム圏に強い中田考
  さんは、カトケン以上に「イスラム教国の行政システムはス
  ムーズになんか動かない」ということを熟知していることで
  あろう。             http://bit.ly/1leolkD
  ───────────────────────────

バクダディとマケイン.jpg
バクダディとマケイン
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2016年06月22日

●「シーア派とスンニ派の歴史的違い」(EJ第4303号)

 世の中には、メディアで報道している事実や、その道の権威の
いっていること以外信じない人が大勢います。そうではなくて、
物事には必ずウラの事実があることを伝えるべく、今年の1月か
ら今回のテーマを書いています。
 日本では、一般に周知されている以外のことをいうと、たちま
ち陰謀論者のレッテルを貼られてしまいます。しかし、その陰謀
論者のいっていることの方が正しいことがたくさんあるのです。
むしろ本当のことを隠そうとして、それらの文書にレッテルを貼
り、読ませないようにしているのです。そんな本を読んでいると
軽蔑される雰囲気を巧みにつくっているのです。
 現在EJでは、イスラムのことを書いていますが、この世界を
理解するには、次のイスラム教の二大宗派について正確な知識を
持つことが必要です。
─────────────────────────────
           1.シーア派
           2.スンニ派
─────────────────────────────
 中東情勢の本を読むと、この二大宗派の話が必ず出てきます。
しかし、必ずしもわかりやすくないのです。そこで少し陰謀論的
アプローチをしてみることにします。
 中近東のイスラム世界の文化には大別すると、次の2つの潮流
があります。
─────────────────────────────
         1. ペルシャ系文化
         2.遊牧系トルコ文化
─────────────────────────────
 アラブ中東地域に住んでいる人は、基本的には遊牧民です。移
動生活が基本なのです。遊牧民は国境を「線」ではなく「面」で
とらえようとします。国家というものの考え方が違うのです。つ
まり、国境線で囲まれた特定範囲が国家ではなく、自分たちが活
動できる領域が国家ということになります。民族的な対立などで
自由に活動できない地域が他国ということになります。この考え
方はイスラム国のそれによく似ているといえます。
 ペルシャ、イスラム、オスマンなどの大帝国といっても、地図
に載っている領域をすべて支配し、管理していたわけではないの
です。大体この領域が支配地域であるというレベルです。
 ペルシャ帝国といえばかつてのアラブの覇者ですが、イランで
生まれ、最も古いメソポタミア系の文化の流れを汲んでいます。
オスマントルコは19世紀末までは巨大な帝国だったのですが、
第1次世界大戦で破れて解体され、大半の領土を奪われて現在の
トルコになっています。
 そのとき、英国、フランス、米国の欧米列強国は、石油資源な
どの利権を基にして、自分たちの都合のよいように、勝手に国境
線を引いて国をつくったのです。このようにして、トルコ、シリ
ア、イラク、イランなどができています。
 しかし、そのとき、その土地に長く住む部族の歴史的背景など
はまったく考慮されず、国境の線引きが行われたのです。当然住
民からは強い不満が出たのです。
 なぜなら、これまでなら自由に行き来できた場所に国境線が引
かれると、そこに行くと不法入国になってしまうからです。これ
に関して訪米列強国は、ちゃんと手を打っているのです。国を支
配する国王や独裁者に対して、石油利権の一部を譲渡し、国の国
境線を守らせたのです。国を守ることによって、自分に莫大なカ
ネが入ってくることを知り、権力者は一転して国というものに執
着するようになったのです。
 ベンジャミン・フルフォード氏によると、ペルシャ系文化圏と
遊牧系トルコ文化圏という性格の異なる文化圏をゆるやかにまと
めたのが「イスラム教」であるというのです。
─────────────────────────────
 イスラム教については、興味深い情報がある。バチカンに拠点
を持つイタリア・フリーメイソンの関係者は「イスラム教はバチ
カンが作った」といっているのだ。
 ローマ帝国の国教となり、ヨーロッパ全般に広がったローマ教
会はさらに当時、先進国だった中近東への拡大を目論んでいた。
当時のペルシャは多神教やゾロアスター教(拝火教)を信仰して
いた。一神教を広めるために遊牧文化圏のアラブの特性に合わせ
てキリスト教をローカライズしたのが「イスラム教」だというの
だ。彼らの情報によればマホメットもコーランもバチカンによっ
て指導、製作されたものらしい。
 ようするにアラブの遊牧民に受けやすい「一神教」としてイス
ラム教を普及、そのイスラム教指導者を裏から支配するという計
画である。        ──ベンジャミン・フルフォード著
          『崩壊するアメリカ/巻き込まれる日本/
    2016年、新世界体制の成立』/KKベストセラーズ
─────────────────────────────
 そのようにして生まれたのが二大宗派といわれる「シーア派」
と「スンニ派」です。これら2つの宗派を分けるのは、宗教指導
者と権力者の関係です。
 シーア派というのは、宗教指導者を最高指導者(カリフ)とし
て仰ぎ、権力者(国王や大統領)は世俗管理を行う代理人という
位置づけです。イランはまさにこの体制です。
 これに対してスンニ派では、あくまで権力者が最高指導者であ
り、それを指導するのが宗教指導者という位置づけです。サウジ
アラビアがその体制です。
 遊牧民が社会のベースになっている場合は、独裁権の強い方が
社会は安定するので、スンニ派が合っています。イラクでは少数
派のスンニ派のフセイン大統領が独裁支配していたのに対し、イ
ランでは米国傀儡のパーレビ国王が権力を握っていましたが、シ
ーア派のイラン人が国王を追い出し、ホメイニ師をカリフにして
います。        ──[現代は陰謀論の時代/116]

≪画像および関連情報≫
 ●なぜスンナ派とシーア派は 争うのか?/塩尻和子
  ───────────────────────────
   宗教集団を統率する本罪制度を持たないイスラームでは、
  当初から正統と異端を区別する意識はなかった。宗教的少数
  派も、基本的な教義から外れさえしなければ、少なくとも宗
  教上は異端として迫害されることもなく、同じモスクで祈り
  ともにメッカ巡礼に出かけ、近所付き合いをして姻戚関係を
  結ぶこともできた。歴史の過程で分派間の確執や紛争が生じ
  るのは、政治的覇権や経済的利害問題が背景にある時に限ら
  れてきた。昨今、イラクでは、スンナ(スンニ)派を中心と
  した「イスラーム国」がシーア派を敵視して大きな国際問題
  となっているが、その要因も「宗教的な宗派対立」ではない
  ことに注意する必要がある。
   イスラーム初期の分派発生が、預言者ムハンマドの後継者
  争いという政治的闘争によるものであったことも、こうした
  特徴をよく示している。ムハンマドの従弟で女婿であるアリ
  ーがようやく第4代「カリフ」(共同体の指導者)に就任し
  た際、当時シリア総督であったムアーウィヤは彼のカリフ位
  就任を認めず、二人はシッフィーンの戦いで対峙することに
  なった。アリー軍は戦闘では優勢だったが、敵側の戦略に嵌
  まって停戦協定を結びそれに反発したかつての味方が661
  年にアリーを 暗殺するという事態が生じてしまった。
                   http://bit.ly/28KwwBZ
  ───────────────────────────

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アラブ・イスラム世界
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2016年06月23日

●「サウジアラビアの2つの柱の危機」(EJ第4304号)

 シーア派とスンニ派──数からいうと、シーア派は世界のイス
ラム教徒人口の10〜20%に過ぎず、多数派はスンニ派という
わけです。代表的な国としては、シーア派はイラン、スンニ派は
サウジアラビアです。
 実は、このサウジアラビアがいろいろな意味で現在注目されて
いるのです。ところで、われわれ日本人はサウジアラビアという
国についてどれほどのことを知っているでしょうか。
 サウジアラビアと聞いて頭に浮かぶのは、砂漠、ラクダ、金持
ちの王様、そして白のシーツのような衣装をまとい、頭にも白い
布をかぶったヒゲの男性といったところでしょうか。なぜか、女
性のイメージは浮かんでこないのです。
 サウジアラビアという国名は、「サウド家のアラビア」という
意味であり、王室と有力部族が権力を握っています。まるで幕藩
時代の日本のようです。世界最大級の石油産出量を誇るが、その
収入はすべて王室が支配しているのです。その代り、税金はほと
んど取らず、国民に手厚い福祉を提供しています。
 しかし、ベンジャミン・フルフォード氏は、サウジアラビアを
「世界で最も異端の国」といっています。なぜ、異端の国かとい
うと、現代においても宗教警察が道端で鞭打ちの刑を平然と行っ
ているからです。これは、サウジアラビアが単なるスンニ派の国
ではなく、「ワッハープ」という極端に厳しい戒律と男尊女卑を
教義に据えているいわば「カルト」だからです。実はこれとイス
ラム国とは無関係ではないのです。
 このサウジアラビアについて、情報史研究家の柏原竜一氏は自
著で次のように述べています。
─────────────────────────────
 サウジアラビアはサウド家という王室により統治されている。
サウド家とワッハーブ派イスラム教との関係は、サウド家がワッ
ハーブ派を守り、ワッハーブ派はサウド家の王位の正当性を承認
するというものだ。サウジアラビアはワッハーブ派のイスラム法
(シャリーア)の解釈を受け入れ、イスラム聖職者が、教育その
他の分野で強い発言権を持つ。宗教指導者が国政における要職を
占め、王室のメンバーと婚姻を結ぶ。
 サウジ国王は、湾岸戦争の際に米軍に協力を求めるといった重
大な決定を正当化するのに宗教指導者に支援を求める。そして、
王室であるサウド家は、自らを信心深いスンニ派のイスラム教徒
であると主張することで、アラブ民族主義や、共産主義、それに
イランのシーア派イスラム原理主義のような外部のイデオロギー
に対抗してきたのだ。            ──柏原竜一著
       『陰謀と虐殺/情報戦から読み解く悪の中東論』
                       ビジネス社刊
─────────────────────────────
 サウジアラビアは、これまで一貫して「親米」を貫いているの
です。とくに1990年から1991年にかけての湾岸戦争を契
機に湾岸地域における米国の軍事プレゼンスは大きく拡大してい
ます。サウジアラビアには米軍が駐留しているのです。
 現在サウジアラビアを支えているのは、次の2つの柱です。し
かし、現在、この2つの柱が揺らいでいるのです。
─────────────────────────────
        1.石油資源による莫大な富
        2.ワッハーブ派イスラム教
─────────────────────────────
 第1の柱は「石油資源による莫大な富」です。
 今までこの柱は、文字通りサウジアラビアを支えていたのです
が、原油安によってこの柱が大きく揺らいでいるのです。何しろ
サウジアラビアのGDPの半分、歳入の80%が石油関連産業に
依存しているのです。
 したがって、原油価格の下落は即座にサウジアラビアの大幅な
減収に直結するのです。2015年はその財政赤字を補うため、
600億ドル(約7兆円)もの金融資産を取り崩して対応したの
ですが、それでも足りなかったので、2015年7月には40億
ドルの国債を発行しているのです。
 そのため、2016年度は歳出を14%削減するとともに、一
部国有組織の段階的民営化、付加価値税の導入、たばこへの課税
も行う方針です。加えて向こう5年間の補助金見直し計画の一環
として、燃料や電気、水道料金の引き上げまで打ち出すという深
刻さです。
 第2の柱は「ワッハーブ派イスラム教」です。
 サウジアラビアでは、宗教は自己のアイデンティティそのもの
なのですが、最近それが大きく落ちているのです。
 「自己のアイデンティティーをどこへ求めるか」という世論調
査において、サウジアラビアは次の数字になっています。
─────────────────────────────
         イスラム教徒 ・・・ 47%
           アラブ人 ・・・ 34%
      サウジアラビア国民 ・・・ 19%
─────────────────────────────
 これによると、サウジアラビアの場合、イスラム教徒とアラブ
人と答える人が圧倒的に多く、サウジアラビア国民であるという
人がきわめて少ないのです。同じ王国であるヨルダンでは58%
がヨルダン国民という回答であり、サウジアラビア国民の国家へ
の求心力が極端に小さいことがわかります。
 それではどうすれば求心力を高めることができるでしょうか。
 それは、第2の柱であるワッハープ派の信仰を対外的に広める
ことによって、サウド家の統治の正当性を獲得する必要がありま
す。それはいくらカネがかかってもやらなければ国家としての存
続が危うくなります。
 これと矛盾するのは「親米」という路線です。サウジアラビア
は、「親米」であると同時に「反米」であるという両義性を持つ
国家なのです。     ──[現代は陰謀論の時代/117]

≪画像および関連情報≫
 ●サウジアラビアのビジョン2030に黄信号
  ───────────────────────────
   IMFはサウジアラビアが2020年に財政破綻すると警
  告している。公表されたビジョン2030は原油依存から脱
  却して高度医療と観光を中心とする国を目指した構造改革で
  サルマン国王の長男であるモハメド皇太子が描くサウジアラ
  ビアの未来図である。政策の多くは湾岸諸国が以前から目指
  してきたものだが、ビジョン2030では改革案を整理統合
  し、中長期的ロードマップとして、財源を具体化した。改革
  項目ごとに数値目標が掲げられ、具体的になったものの、達
  成するハードルはいずれも高く、実現には多くの困難が予想
  される。
   ビジョン2030の中心課題は民営化である。資産価値は
  2兆ドル(日本円で約216兆円)以上とされるアラムコの
  株式の一部を一般に公開し、残りを構造改革の投資基金とす
  る。民営化スキームはクエートで1950年代に実行され湾
  岸諸国も同様の政策をとることとなった。サウジアラビアは
  原油輸出の収入で米国債を購入し米国の安全保障を受けてき
  たが、民営化により米国債売却となれば米国債暴落に結びつ
  く。労働人口の大半を周辺湾岸諸国に頼るサウジアラビアに
  とっては、インフラ整備において労働力確保は必須の条件で
  ある。そこで周辺国からの出稼ぎ外国人労働者にもグリーン
  カードを与え、労働者虐と国内雇用における人権問題の解決
  を目指す。            http://bit.ly/28MnmlX
  ───────────────────────────

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サウジ国王と安倍首相
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2016年06月24日

●「米国から離別するサウジアラビア」(EJ第4305号)

 サウジアラビアがこれまでの対米従属路線を明確に変更しつつ
あります。なぜ、対米従属姿勢をとってきたかというと、基本的
には安全保障の観点からです。1990年〜1991年の湾岸戦
争時から米軍はサウジアラビアに駐留しています。
 中東地域におけるサウジアラビアの敵は、イスラエルをはじめ
たくさんありますが、何といっても最大の敵はシーア派の大国イ
ランです。米国は、そのイランの核問題に対して、厳しい対応を
とってきており、サウジアラビアとしては親米路線をとるメリッ
トが十分あったのです。
 しかし、2013年頃からサウジアラビアは、公然と米国を批
判したり、兵器も米国以外から購入する方針を打ち出し、反米の
姿勢を鮮明にするようになっています。米国にとって深刻なのは
親米/知米派のサウジアラビアのバンダル・ビン・スルタン王子
が反米に舵を切ったことです。バンダル・ビン・スルタン王子と
は次のような人物です。
─────────────────────────────
 バンダル・ビン・スルタンは、2949年に初代国王の孫とし
て生まれる。1968年に英国王立空軍大学を卒業し、アメリカ
でも研修を受けた後、サウジアラビア空軍に入った。後にジョン
・ホプキンス大学で国際公共政策の修士号を得ている。彼はその
後1983年から2005年に到るまで駐米大便を務めている。
つまり、レーガン政権、ブッシュ(シニア)政権、クリントン政
権、ブッシュ(ジュニア)政権の駐米大使を務めたということで
ある。そのために、アメリカに大きな影響力を行使できる人物な
のである。         ──柏原竜一著/『陰謀と虐殺/
       情報戦から読み解く悪の中東論』/ビジネス社刊
─────────────────────────────
 これでわかるように、バンダル王子は歴代の米国の大統領とき
わめて近い人物であり、この人物が米国を見限ったということは
米国にとっては深刻なことであるといえます。
 2012年7月にアブドラ国王は、バンダル王子を総合情報局
局長に任命しています。彼に与えられた使命は、シリアのアサド
体制の打倒、それに中東におけるイランの勢力拡大の阻止の2つ
です。きわめて重要な使命です。
 しかし、米オバマバ政権は、アサド政権に対して曖昧な態度を
取り、ロシアの仲介にまかせたり、イランとの核交渉を進めて和
解の方向を目指すなど、サウジアラビアを裏切るような外交を積
極的に展開するようになります。これについて、情報史研究家の
柏原竜一氏は次のように述べています。
─────────────────────────────
 トルコやサウジアラビアといったスンニ派諸国が、アメリカに
反抗的な姿勢を取るようになった背景には、アメリカが同時に進
めていたイランとの核交渉がある。スンニ派諸国、とくにサウジ
アラビアは、思想的にはイスラム国に思想的には近いとはいえ、
アメリカからは距離を置きはじめた。その最大の要因は、アメリ
カのイランへの接近だったのである。重要なことは、シリア内戦
の当初には確立されていたはずのアメリカとスンニ派諸国との連
合が、イスラム国の登場により瓦解したということだ。
                ──柏原竜一著の前掲書より
─────────────────────────────
 バンダル王子をはじめとするサウジアラビア王政は、一層反米
的な姿勢をエスカレートさせています。2013年末に、イラン
傘下のヒズボラの影響力が強まったレバノンにおいて、ヒズボラ
の対抗勢力になりうるレバノン国軍に対してサウジアラビアは、
30億ドルの支援を行っています。レバノンにとって30億ドル
は2年分の軍事費に相当する金額です。
 そのさい、サウジアラビアはひとつ条件をつけています。それ
は「兵器は米国から買ってはならない。フランスから買え」とい
う条件です。レバノン国軍は、その通りに実行したので、フラン
スのオランド大統領が感謝し、返礼としてサウジアラビアを訪問
しています。
 国際政治学者の田中宇氏のレポートによると、2013年12
月17日、サウジアラビアの駐英大使を務めるナワフ王子は、米
ニューヨークタイムズ紙上で、次のような宣言を行っています。
─────────────────────────────
 シリアの最大の問題は化学兵器でなくアサド政権だ。シリアや
イランに対する米欧の政策は、中東を不安定化する。わが国は、
アラブの盟主・イスラム発祥の地・エネルギー部門の世界の中央
銀行として、米欧のやり方を看過できないので、アサドやイラン
の台頭を防ぐため独自の動きを拡大し、シリア反政府武装勢力を
支援する。米欧は、アルカイダ系が強くなったのでシリア反政府
勢力を支援できないと言うが、話が逆だ。米欧が支援しないので
アルカイダ系が強まったのだ。     http://bit.ly/28P9HdT
─────────────────────────────
 サウジアラビアは、米国のドルで原油を決済し、その莫大なる
石油収入を米国債などのドル建ての金融商品に投資し、米国に多
額の資金を提供し、ドルの基軸通貨体制を支える大黒柱の一つと
しての役割を果たしてきたのです。さらに米軍を駐留させ、安全
保障の面でも外交の面でも米国に依存してきたのです。そのサウ
ジアラビアが、米国を見限り、離れようとしています。
 改めて考えてみるまでもなく、現在のサウジアラビアの情勢は
日本の置かれた状況に酷似しています。米国の覇権は明らかに衰
退しつつありますが、日本はそのギャップを自国の憲法解釈を変
更させることによる安保法制で埋めようとしています。それは本
当に正しいことでしょうか。サウジアラビアのように米国にハシ
ゴを外される結果にならないでしょうか。
 米国の中東政策の変更によって、中東情勢は変わりつつありま
す。その底流には2つの潮流──ペルシャ系文化と遊牧系トルコ
文化が動き、復活しようとしているのです。
            ──[現代は陰謀論の時代/118]

≪画像および関連情報≫
 ●なぜアメリカは距離を置くのか/存在感を増していくイラン
  ───────────────────────────
   サウジアラビアは今年初めに47人の大量処刑を行った。
  その中に反体制派のシーア派聖職者、ニムル師が含まれてい
  たため、怒ったイラン市民がサウジアラビア大使館を襲撃し
  両国は国交断絶に至った。これまで同盟関係にあるサウジに
  甘かったアメリカだが、今回はイランだけでなくサウジにも
  不快感を表明。専門家からはアメリカとサウジの関係の冷え
  込みが指摘されている。
   ロサンゼルス・タイムズ紙(LAT)は、サウジアラビア
  は、敵に囲まれていると指摘する。北はイスラム国、南は敵
  対するシーア派の反乱軍がいるイエメン、東はシーア派が支
  配し、サウジが最も恐れるライバル国イランだ。サウジはイ
  スラム国とイランの影響を恐れ、国内でもテロリストだけで
  なく、反体制派やジャーナリスト、人権派弁護士などを摘発
  しており、体制維持にやっきになっているという。
   ハフィントンポストに寄稿した政治学者、アリ・アルアー
  メッド氏はサウジ政府は窮地に追い込まれていると述べる。
  2016年の国家予算は、原油価格の低迷とイエメンでの戦
  費がかさんだ影響で減少。原油から得る収入は2014年に
  比べ2015年は23%も減少しているため、2016年も
  更なる落ち込みが予測されている。 http://bit.ly/28Sg42L
  ───────────────────────────

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バンダル・ビン・スルタン王子
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2016年06月27日

●「フランスもEU離脱を望んでいる」(EJ第4306号)

 2016年6月23日、英国で実施された国民投票の結果、英
国のEUからの離脱が決定しました。まさに青天の霹靂です。国
民投票という言葉は、いかにも民主主義的な響きがしますが、要
するに、多数決で決めたというに過ぎないのです。しかも僅差で
す。これで民意が反映されたとは思えません。大阪都構想の市民
投票の結果と同じです。
 ところで、キャメロン首相は、なぜ国民投票というリスクの多
い方法を選んだのでしょうか。
 ごく簡単にいうと、キャメロン首相は自身の政権(保守党)を
守るため、国民投票を約束せざるを得なかったのです。そうでな
いと、政権を維持できなかったからです。
 背景としては、ギリシャに端を発した信用不安が広がったEU
では、各国が緊縮財政を余儀なくされ、それによる国民の不満は
増大していたのです。これが伏線にあります。
 それに加えて、2004年にEUに加盟したポーランドなど東
ヨーロッパから、英国への移民が急増し、「職を奪われないか」
「EUに加盟して得られる利益よりも、負担ばかりが多くなるの
ではないか」などの不安が高まってきたのです。
 こうした不満を背景に、英国独立党は「反EU」を掲げて支持
を伸ばし、保守党の支持層を切り崩す勢いを見せたのです。保守
党の中に少なからずいた反EUの議員は「EUからの離脱」を公
然と主張し、「国民投票を実施しなければ党首のクビをすげ替え
る」とキャメロン首相に迫ったのです。
 キャメロン首相は、2013年1月、議会選挙で勝利して政権
の続投が決まれば、国民投票を実施すると公約して選挙に勝った
のです。キャメロン首相としては、国民投票をすれば残留派が勝
利し、独立党の勢いに歯止めをかけ、EU離脱派の議員を押さえ
込むことができると考えていたものと思われます。
 しかし、EU離脱派の勢いは強く、キャメロン首相の思い通り
にはならなかったのです。英国国民の非常に多くの人がEUに対
して強い不満を抱いていたからです。
 ところで、フランス国内でもEUからの離脱を望むナショナリ
ズム的な声が上がっており、EU崩壊の危機が高まりつつあるこ
とは確かです。それは、EUのシステム自体に多くの問題がある
ことを示しています。
 2016年6月現在、EUの経済は多くのリスクをはらんでい
るといえます。とくに英国とフランスは、中国に接近し、経済的
な果実を得ようとしています。英国は、2015年10月には中
国の周近平国家主席を国賓として招き、経済的関係の強化を図ろ
うとしています。
 一方、フランスでは、IMFに中国の人民元をSDR(特別引
出権)の構成通貨に入れるよう積極的に働きかけ、一部に異論は
あったものの、2015年12月9日にIMFはそれを正式に了
承しています。中国の経済に多くの不安が広がるなかで、IMF
のラガルド専務理事は積極的にそれを実現させたのです。
 経済力に余裕のあるドイツでも中国傾斜は顕著であり、メルケ
ル首相などは何回も訪中している始末です。それにEU諸国は、
中国が主導するAIIBにも率先して加盟しています。とくにド
イツの加盟は、米国に対する裏切りそのものです。
 これについて、ベンジャミン・フルフォード氏は、自著で次の
ように述べています。
─────────────────────────────
 人民元のSDR入りを推進したのは、IMF専務理事のクリス
ティーヌ・ラガルドという元フランス財務大臣。彼女が2011
年、IMFの専務理事入りしたのは、やはり、同じ元フランス財
務省でIMF専務理事だったドミニク・ストロス=カーンが「失
脚」したためだが、このストロス=カーンもまた、基軸通貨をド
ルではなくSDRに切り替えようと提案した矢先に、「レイプ事
件」で逮捕、失脚した。その意味で言えば5年越しの悲願の達成
であったのだ。      ──ベンジャミン・フルフォード著
   『99%の人類を奴隷にした「闇の支配者」最後の日々/
    アメリカ内戦から世界大改変へ』/KKベストセラーズ
─────────────────────────────
 フランスはEUを構成する主要国のひとつです。ギリシャ危機
をきっかけとして、スペイン、ポルトガル、イタリアなどの加盟
国の経済危機が相次いで表面化すると、フランスはドイツと共に
これらの国の国債を大量に抱え込むことになったのです。それら
はいずれも不良債権になる可能性が大なのです。実際に、この負
の財産が、世界第5位のフランスの財政にいま重くのしかかって
いるのです。
 フランスの経済の現況について、「お金の学校」というサイト
では、次のように書いています。
─────────────────────────────
 GDPというものがあります。日本語で言えば国内総生産で、
単純に説明するとある国の中で1年の間に作られた生産物やサー
ビスの金額を合計したものです。日本は現在、世界第3位の国内
総生産を誇っています。これは1位のアメリカ、2位の中国に次
ぐものです。第4位にはドイツが入り、そして第5位にはフラン
スが入ります。しかしフランスの経済がいよいよ危ない事になっ
ていると言われています。GDPでは世界5位に位置するフラン
スですが、ユーロを導入して以降その経済状態は常に不安定な状
態にあると言われ続けており、経済アナリスト会社などはもうフ
ランスの経済状態に使うネガティブな修飾詞がない状態だとまで
語っています。2014年5月には、フランスの鉱業・製造業が
ここ1年で3・7%も落ち込んだと発表され、さらにダメ押しを
するようにアナリスト達の調査によれば、「上向きになる兆しは
まったく見られない」と断言までされてしまいました。
                   http://bit.ly/28SKkap
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/119]

≪画像および関連情報≫
 ●フランス最悪大統領の迷走が止まらない/支持率17%
  ───────────────────────────
   欧州連合(EU)の時限爆弾は、フランス」と2012年
  11月にいみじくも指摘したのは英誌エコノミストだ。その
  予想通り、「欧州の病人」とまで言われるようになったフラ
  ンスが再び混乱している。
   元凶は、1958年に第5共和政になってから史上最悪の
  支持率17%を記録した社会党のオランド仏大統領。元パー
  トナーのロワイヤル前社会党大統領候補とジャーナリストの
  トリルベレールさんの三角関係に身を焦がしたと思ったら、
  女優ジュリー・ガイエさんにあっさり乗り換えたオランド大
  統領。その経済財政政策も女性関係同様、優柔不断が原因で
  迷走を極めている。
   就任直後は100万ユーロ超の高額所得者層に対する75
  %の所得税など「左派」受けする政策を打ち出したものの、
  その後はビジネス促進のための400億ユーロ減税、500
  億ユーロの歳出削減と市場重視に転換した。しかし、失業率
  は改善せず、2014年3月の地方選で大敗すると、エロー
  首相を交代させ、後任に党内穏健派で改革推進派のバルス内
  相を充てたのは良かった。しかし、党内左派を閣内に取り込
  んだのがまずかった。オランド大統領はすべてが中途半端な
  のだ。              http://bit.ly/28XBf3z
  ───────────────────────────

クリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事.jpg
クリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事
 
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2016年06月28日

●「パリのテロはやらせではないのか」(EJ第4307号)

 今回のテーマの最後に、パリとベルギーのテロについて、述べ
ておきたいと思います。テロの起きた日と死者の数を次に示して
おきます。
─────────────────────────────
   ◎パリのテロ
     ・2015年11月13日/死者130人
   ◎ベルギーのテロ
     ・2016年04月22日/死者 32人
─────────────────────────────
 これら2つのテロはイスラム国の犯行であるとされています。
イスラム国が犯行声明を出しているからです。しかし、これら2
つのテロには、不可解なことがたくさんあるのです。
 パリのテロは、フランスのパリ市街と郊外のサン=ドニ地区の
商業施設で、イスラム国の戦闘員と見られるジハーディストのグ
ループが銃や爆弾を使って起こした同時多発テロです。広範囲に
多発的にテロは起きています。
 ベルギーのテロは、大勢の人が集まる首都のブリュッセルのブ
リュッセル空港およびマールベーク駅で連続爆破テロとして発生
し、32人が死亡しています。
 このテロについて、ネット上では「やらせ」ではないかという
情報が広がっているのです。少なくともイスラム過激派の犯行で
はないという情報もあります。ちなみに、「ジハーディスト」と
いうのは、聖戦を信じる兵士という意味です。
 ひとつの証拠は、ジハーディストが無差別に人々を攻撃すると
きには、ある特徴のある行動を取るとされていますが、パリのテ
ロではそういう行為を見たという証言はないという点です。これ
について、ベンジャミン・フルフォード氏は、次のように述べて
います。
─────────────────────────────
 ジハーディストが攻撃をするとき、周囲の人々に「コーランを
唱えてください」と声をかける。イスラム教では同胞を殺すこと
を戒めている。イスラム教徒でコーランを読めない人間はまずい
ないので、そうして同胞がいないことを確認するのだ。
 ところが、事件の現場にいた人たちからこの確認行為を見たと
いう証言は一切、なかった。この一点だけでもテロ実行犯がイス
ラム教徒でな証拠となろう。──ベンジャミン・フルフォード著
   『99%の人類を奴隷にした「闇の支配者」最後の日々/
    アメリカ内戦から世界大改変へ』/KKベストセラーズ
─────────────────────────────
 「やらせのテロ」に付き物の現象というものがあります。代表
的なものは次の3つです。
─────────────────────────────
      1.何らかの方法で事前予告がある
      2.クライシスアクターが登場する
      3.犯行をあらわす動画公開がある
─────────────────────────────
 1は「何らかの方法で事前予告がある」ことです。
 これについては、パリのユダヤ人コミュニティに「近くフラン
スで大規模テロがある」と伝わっていたのです。さらに最大の被
害を出したバタクラン劇場では事件当日は警備員がなんと全員休
暇中だったというのです。
 911では、崩壊したWTCビルに勤務する3000人のユダ
ヤ人には直前に「出勤するな」という指令が届いてるのです。W
TCの崩壊で死亡したユダヤ人は、たまたま当ビルに訪れていた
2人だったといいます。偶然に起きる事故ではないのですから、
事前予告は出せるはずです。
 ベルギーのテロに関しては、「ブリュッセルはテロに狙われて
いる」という警告が出ていたことをベルギー当局自体が認めてい
ます。オランダ政府は、CIAからの情報として、同じ情報を入
手し、それをベルギー政府に伝えていると発表しています。
 それだけではないのです。トルコのエルドアン大統領は演説で
「ブリュッセルのテロ」を演説で警告しているのです。しかし、
ベルギー政府は何の対策も講じなかったのです。さらにブリュッ
セル空港の警備を担当していたウクライナ人が連続事故の当日に
限って不在だったのです。これは事前に犯行が伝えられていたこ
とを物語っています。
 2は「クライシスアクターが登場する」ことです。
 ところで「クライシスアクター」とは何でしょうか。一応ウィ
キペディアに次の説明があります。何となく嫌々説明している感
じのウィキペディアです。
─────────────────────────────
 クライシスアクターとは、偽りの報道を作成するさいに登場
 するとされる役者を指す言葉である。crisis actor
        ──ウィキペディア http://bit.ly/1X6sfb7
─────────────────────────────
 テロが起きればほとんどの場合、多くの人が死にます。仮にテ
ロが「やらせ」の場合でも、亡くなる人が出るのですが、そのテ
ロを一層深刻なものに見せるため、怪我人や死体役を演ずる役者
が大勢登場するのです。
 ネットに登場する一番有名なクライシスアクターを添付ファイ
ルにしてあります。この泣いている女性は、2012年7月20
日に、コロラド州の都市オーロラにある映画館で発生した銃乱射
事件(12名死亡)、2012年12月14日にコネチカット州
サンディフック小学校での銃乱射事件(26人死亡)、2013
年4月15日のボストンマラソンの爆発テロ事件、そして、今回
のパリのテロ事件にいずれも登場しているのです。
 写真を見る限り、同じ女性であると思います。どうしてこの女
性はテロにばかり登場するのでしょうか。惨事を演出するための
アクターと考えれば納得がいきます。「3」については、明日の
EJで述べます。    ──[現代は陰謀論の時代/120]

≪画像および関連情報≫
 ●テロが起きてもゆるい警備 パリは危険な街なのか?
  ───────────────────────────
   フランスは常にのんびりしている。2015年11月13
  日、パリ市内および近郊で同時多発テロが発生した。多くの
  市民が死傷し、特に市内バタクラン劇場ではおびただしい死
  傷者が出た。事件を受け、オランド仏大統領は非常事態宣言
  を発令。警察権限の強化などが行われた。
   これらニュースを日本から見ていると、フランスはとんで
  もなく危険な場所に変貌してしまったかのように思える。テ
  ロから数ヶ月経った今も「パリで暮らして大丈夫ですか?」
  という連絡をもらうことが、しばしばある。確かに普段、定
  期的にパリの情報が入ってくるわけでもないお茶の間に、連
  日テロの報道が流れれば、「パリはなんと危険な街になった
  のか」という印象を与えてしまうだろう。
   もちろんテロ直後は市民の間にも不安が渦巻いていた。周
  囲の日本人でも、親の勧めで学業半ばに帰国を決めた学生は
  いたし、会社から派遣されている駐在員の中には、妻と子供
  を先に日本に返した人もいた。観光客は一気に減り、普段予
  約が取れないレストランも、簡単に予約が取れるようになっ
  た。明らかにパリの街は沈み、一気に出歩く人が減った。し
  かし、今も人の数に若干の名残はあるものの、いつでもパリ
  は(少し皮肉を込めて)マイペースである。
                  http://exci.to/290zSmY
  ───────────────────────────

一番有名なクライシスアクター.jpg
一番有名なクライシスアクター
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2016年06月29日

●「動画に多くのウソが混じっている」(EJ第4308号)

 パリのテロで多くの犠牲者を出したパリのバタクラン劇場につ
いて知っておくべきことがあります。この劇場のオーナーはユダ
ヤ人であり、この人はいつもイスラエルのイベントを優先して開
催していたといわれます。
 これとパリのテロが関係があるかどうかはわかりませんが、何
年も前からイスラム過激派(反シオニスト集団)が標的として、
狙っていたといいます。そのためか、オーナーは、2015年
9月11日にこの劇場を売却していたのです。
 さて、「やらせのテロ」に付き物の3つの現象を再現し、3に
ついて述べることにします。
─────────────────────────────
      1.何らかの方法で事前予告がある
      2.クライシスアクターが登場する
      3.犯行をあらわす動画公開がある ←
─────────────────────────────
 3は「犯行をあらわす動画公開がある」ことです。
 このようなテロが起きると、テロの模様を示す多くの写真や動
画が必ず公開されます。しかし、今回は明らかにいつもとは違う
現象がみられたのです。これについて、ベンジャミン・フルフォ
ード氏は次のように述べています。
─────────────────────────────
 報道直後からいくつもの違和感があった。即座に「おかしい」
と思ったのは、これだけ広範囲で多発的に起こったにもかかわら
ず、速報のニュース映像に、一般市民がスマートフォンなどで撮
影した映像がなかった点であろう。日本でこのような事件があれ
ば、テレビ局クルーの映像ではなく、まずはスマフォで撮影した
映像がツイッターやフェイスブックを通じて世界中に流れていた
はずだ。3・11の震災で実証済みであろう。
             ──ベンジャミン・フルフォード著
   『99%の人類を奴隷にした「闇の支配者」最後の日々/
    アメリカ内戦から世界大改変へ』/KKベストセラーズ
─────────────────────────────
 今回のパリやベルギーのテロでは、劇場惨事を映した防犯カメ
ラや携帯画像がまったくというほど出てきていないのです。今や
スマホは世界中で普及しており、そのいずれにも高感度のカメラ
が搭載されています。これほど大きなテロが起きれば、テロリス
トの隙を見て撮影した画像がネット上に溢れてもおかしくはない
のですが、それがないのです。これは、このテロがやらせである
ことの一つの可能性を示しています。
 パリのテロの公開動画におかしなものがいくつかあります。そ
の一つを取り上げることにします。動画を公開したのは、フラン
スの有名な新聞「ル・モンド」紙です。
─────────────────────────────
   ≪パリのテロ/動画時間/1分33秒≫
   2階の窓から逃げようとする妊婦を捉えた衝撃映像
     仏「ル・モンド」紙  http://bit.ly/28X5D0B
─────────────────────────────
 何はともあれ、URLをクリックして、動画を全部見ていただ
きたいのです。左の建物はバタクラン劇場で、その裏手の通りで
す。3階にいた2人は、テロリストに追われ、逃げ場を失い、窓
から外へ身を乗り出して、隠れているのです。
 3階の窓の壁側には男性が一人隠れ、3階の手すりから女性が
ぶらさがっています。しかも、女性は妊婦であり、このような状
況では長く持ちません。建物の1階からは何人かの人が逃げ出し
ており、壁の2人には気がつかないようです。いやたとえ気がつ
いたとしても、建物中には多くのテロリストがおり、救出は困難
であると考えられます。下はアスファルトの舗道なので、飛び降
りることもできず、なすすべもない状況です。
 添付ファイルの「A」をご覧ください。よく見ると、女性は両
手でぶら下がっているにしてはどこか不自然です。それは、建物
の壁に対する腕の角度です。本来であれば、両手はかべに平行に
なるはずなのに、壁との間に少し角度があります。よく見ると、
妊婦の足は2階の窓の格子の上にあり、そのため、腕と壁には少
し角度ができているのです。それにしてもこの女性は相当背が高
い人であることがわかります。
 添付ファイルの「B」で3階の窓には人が現れ、女性を引っ張
り上げようとしています。しかし、これも相当の力持ちでもない
限り、引っ張り上げるのは困難です。しかし、この妊婦は九死に
一生を得たのです。
 それにしても、この「ル・モンド」紙の記者はこの映像をどの
ようにして撮影したのでしようか。妊婦がいつ落ちても不思議は
ないのに、助けもしないで、写真を撮っていたことになります。
このように考えると、妊婦はハーネスで吊られており、テロ当日
ではなく、別の日に撮った映像であると考えられます。つまり、
「やらせ」ということです。リチャード・コシミズ氏は自著で次
のように述べています。
─────────────────────────────
 どうにも違和感のあるテロである。血なまぐさい映像がほとん
ど出てこない。犠牲者120人超というが、一体、だれが犠牲に
なったのか、はっきりしない。死亡者リストも発表されていない
ようだ。「爆破」があったというが、「あれは花火であり、爆発
を偽装した」という情報も入ってくる。ボストン・テロ同様に、
ほとんど実態のないテロだったのか?そして、続報が極端に少な
い。シオニストに占拠されたメディアが沈黙するときは「忘れて
ほしい」時だ。テロの背後関係に焦点が当たっており、矛盾が噴
出しているので追及を逃れるために黙るしかないのではないか。
                ──リチャード・コシミズ著
    『パリ八百長テロと米国1%の対日謀略』/成甲書房刊
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/121]

≪画像および関連情報≫
 ●パリの襲撃事件は「ヤラセ」である
  ───────────────────────────
   世界中で起きているテロリズム(劇場)は大抵、世界戦争
  を起こして世界の資源や富を独占したい米政府やイスラエル
  政府を裏で操っている金融資本やネオコンなどのグローバル
  エリート集団と邪悪なエイリアン(悪魔)の共同演出だとい
  うことが既に明らかになっていますが、アメリカのDahb
  oo7さん(ビデオ投稿者)によれば、今回のパリの襲撃事
  件もヤラセだということを突き止めています。いくら演出で
  も、多くの犠牲者が出ている事件もありますから彼らのやり
  方は非常に残虐です。       http://bit.ly/291zGUq
  ───────────────────────────

九死に一生を得た妊婦.jpg
九死に一生を得た妊婦
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2016年06月30日

●「『陰の勢力』は一体どこにいるか」(EJ第4309号)

 今回のテーマは、2016年1月4日から書いており、本号で
122回になります。既に6ヶ月が経過していますが、今日から
最終結論部分に入り、間もなく終了し、7月上旬に新しいテーマ
に挑戦します。今回のテーマを再現しておきます。
─────────────────────────────
      今の世の中は陰謀論の時代になっている
      ─世界を動かしている陰の勢力は何か─
─────────────────────────────
 今回は、さまざまな問題を取り上げ、陰謀論とされている本も
積極的に読み込み、ネット上にある関連情報もていねいに読んで
そのウラに潜む「陰の勢力」に迫ったつもりです。しかし、6ヶ
月かけても、陰の勢力の正体に十分迫り切れているとはいえない
のです。しかし、次の3つのことがわかったといえます。
─────────────────────────────
 1.世の中で起こっていることには必ずウラがあり、真実を
   求めるためには、そのウラを探る必要がある。
 2.そのウラを仕切る勢力(寡頭勢力)は「国」という概念
   ではとらえられない勢力として存在している。
 3.メディアのほとんどはそのウラの勢力に支配されており
   彼らにとって不利な情報は絶対に出てこない。
─────────────────────────────
 陰の勢力の中心が米国に巣食っていることは確かです。何回も
いうように、米国そのものではなく、米国を支配している勢力で
す。その勢力は一体米国のどこにいるのでしょうか。
 ここで質問があります。米国の首都はどこですか。
 多くの人は「ワシントン」と答えると思います。しかし、これ
は正確ではありません。米国で「ワシントン」は2つあるからで
正しくは「ワシントンD.C.」というべきです。
 それでは「ワシントンD.C.」とは何でしょうか。「D.C.」
とは、次のような意味です。
─────────────────────────────
     District of Columbia/コロンビア特別区
─────────────────────────────
 ワシントンD.C.は、ポトマック河畔に日本から送られた桜並
木があり、春には桜祭りが開催され、日本とは縁の深いところで
す。ところで「特別区」とは何でしょうか。これに答えるには、
少し歴史を振り返る必要があります。
 米国は独立戦争の後で、どこを首都にしようかと議論になった
のです。多くの都市から首都への名乗りが上がりましたが、なか
なかまとまらない。そこで首都を創設することにしたのです。場
所の選定が行われ、最終的に議会で決定したのは、ポトマック川
付近だったのです。
 1790年7月16日に首都地域が確定し、そこを「コロンビ
ア特別領」とし、そのなかの町の名前を初代大統領ジョージ・ワ
シントンにちなみ、ワシントン市と呼称することにしたのです。
このように、当初ワシントン市は、コロンビア特別領内の独立し
た地方自治体だったのですが、1871年2月21日、第41回
連邦議会で「DC法案」が可決され、ワシントン市とコロンビア
特別領が統合されて、コロンビア特別区になったのです。この地
域は連邦議会が直接管轄することにされたのです。この連邦法を
「DC法/1871年法」と呼んでいます。
 問題はなぜそうなったかです。これは、議会が、憲法の範囲を
逸脱して、たった10平方マイルの広さのDCに政府を形成させ
たことを意味するからです。実はこれには大きな秘密が隠されて
いるのです。
 これについては、2004年にリサ・ジュリアーニなる米国の
ジャーナリストが書いた次の論文に詳しく書かれています。私は
この論文の存在をベンジャミン・フルフォード氏の本ではじめて
知ったのです。
─────────────────────────────
                   リサ・ジュリアーニ著
          「アメリカは国ではなく、企業である!」
    United States Isn't a Country─It's a Corporation!
                   http://bit.ly/1A4RRNV
─────────────────────────────
 この論文には何が書かれているのでしょうか。このリサ・ジュ
リアーニ氏の論文の前提には、南北戦争(1861年〜1865
年)があります。1870年代の米国は、南北戦争によって疲弊
していたのです。国家破産状態にあったといっても過言ではない
と思います。とにかくお金がなかったのです。そういう状況の下
で、1871年法が制定されています。
 1871年法は、それに基づいて“企業”が作られているので
すが、その名前は次のようになっています。
─────────────────────────────
        THE UNITED STATES OF AMERICA
─────────────────────────────
 すべて大文字です。しかし、アメリカ合衆国のオリジナル憲法
では小文字で「united states」 と書かれていたのです。憲法の
表現も次のように異なります。
─────────────────────────────
 ◎オリジナル憲法の表現
  The Constitution for the United States of America
  ・アメリカ各州を統合するための憲法
 ◎1871年後憲法表現
  THE CONSTITUTION OF THE UNITED STATES OF AMERICA
  ・アメリカという名の企業の憲法
─────────────────────────────
 単に小文字が大文字になっただけではないのです。オリジナル
の「for」 が「of」に変わっているのです。
            ──[現代は陰謀論の時代/122]

≪画像および関連情報≫
 ●アメリカで唯一「州」に属さない「ワシントンD.C.」
  ───────────────────────────
   ニューヨークはニューヨーク州、ロサンゼルスはカリフォ
  ルニア州など、アメリカ合衆国の都市は「50の州」にそれ
  ぞれ属していることは、ご存知でしょう。
   ですが、唯一特定の州に属していない都市があるのです。
  それが、アメリカの首都「ワシントンDC」。うっかり「ワ
  シントンDCはワシントン州にある」と勘違いしそうですが
  まったくの別物です。「ワシントン州」は太平洋側の最北に
  位置し、一方「ワシントンDC」はその反対側の東海岸の都
  市のこと。
   そしてこの「DC」の意味、ご存知でしょうか?
   しらべぇ編集部が、アンケートサイト「マインドソナー」
  で全国20〜60代の男女417名を対象にした調査では、
  7割以上の人がDCの意味を知らないという結果に。
   ホワイトハウスやアメリカ国会議事堂など、国の重要な建
  物がたくさんあるワシントン。法律上の正式名称は「コロン
  ビア特別区(District of Columbia)」。
   そしてこの「DC」(District of Columbia)のDには、
  「どの州にも属さない連邦政府の直轄地」という意味が込め
  られています。Cの「コロンビア」はアメリカ大陸の発見者
  であるコロンブスにちなんでつけられました。一時は住民投
  票で「ニュー・コロンビア州」の設立が提案されましたが、
  連邦議会がそれを承認しなかったという歴史もあるのです。
                  http://exci.to/292ab0T
  ───────────────────────────

ホワイトハウス.jpg
ホワイトハウス
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2016年07月01日

●「米国ドル紙幣は『借金札』である」(EJ第4310号)

 米国では、1871年法の制定によって、それに基づき、次の
名前の大文字の“企業”が作られたのです。それによって何が起
こっているのでしょうか。
─────────────────────────────
        THE UNITED STATES OF AMERICA
─────────────────────────────
 1871年法によって、アメリカ合衆国は「株式会社USA」
という法人(企業)になったのです。これによって、アメリカ合
衆国という巨大企業の株式はワシントンD.C.が保有し、管理す
ることになります。これは、大企業の持ち株会社(ホールディグ
ス)によく似ています。ホールディングスは、本体とは別の組織
の株式会社になって傘下の企業の株式を管理するからです。
 ワシントンD.C.は、まさにここでいう持ち株会社であり、ア
メリカ合衆国の株式を管理することになります。当然のことなが
ら、これはワシントンD.C.がアメリカ合衆国全体を支配するこ
とを意味します。陰の勢力の一端が見えてきます。
 つまり、米国を支配するには、別に大統領になる必要はないの
です。ワシントンD.C.の株式を押さえてしまえばよい。株式会
社ですから、それは十分可能です。しかもワシントンD.C.とい
う株式会社は、非公開株である以上、そのやり取りは表には出な
いのです。「アメリカは国ではなく、企業である!」の論文を書
いたリサ・ジュリアーニ氏によれば、このシステムを構築したの
は、ロンドンのロスチャイルドであるといっています。
 それに加えて、米国市民が納める税金も米国の国家予算には使
えないシステムになっています。ベンジャミン・フルフォード氏
は、これらについて次のように述べています。とても信じられな
いような内容ですが、事実です。
─────────────────────────────
 アメリカには、IRSという国税庁がある。ここにアメリカ市
民は税金(連邦税と州税)を納めている。ところが、その納めた
税金は、アメリカの国家予算(州予算)としては、一切、計上さ
れないのだ。その使途は、驚かないで聞いてほしい。
 なんと67%がイギリス王室(を中心としたヨーロッパ王族、
貴族)に渡され、残る23%はワシントンD.C.の株主に、そし
て残る10%はIRSの経費となっているといわれているのだ。
 では、アメリカはどうやって予算を組んでいるか。これは国債
を発行して米連銀(FRB)に買い取ってもらい、それでドルを
刷って賄っているのだ。それでも足りないときはドラッグや人身
売買などCIAによる非合法な手投で稼いだダーティー・マネー
で補うしかない。アメリカが年がら年中、世界中で戦争をしてい
るのは、そのためだ。戟争をしなければ、ダーティー・ビジネス
ができなくなるからである。──ベンジャミン・フルフォード著
          『崩壊するアメリカ/巻き込まれる日本/
    2016年、新世界体制の成立』/KKベストセラーズ
─────────────────────────────
 もうひとつ重要なことがあります。日本のお札を見ていただき
たいのです。円には「日本銀行券」と印刷されています。つまり
日本の中央銀行である国有の日本銀行が発行している紙幣なので
円はお札(お金)ということができます。
 ドル紙幣はどうでしょうか。ドル紙幣には「note」と印刷
されています。ドル紙幣を見ると、添付ファイルの矢印のところ
に「note」と印刷されています。「note」とは、証書の
ことです。証書とは、借金の証文のことであり、「借金札」なの
です。それはドルの発行システムに関係します。
 どうしてドルは「note」なのかについて、フルフォード氏
は、次のように述べています。
─────────────────────────────
 実はアメリカ政府はドルを勝手に刷ることができない。では足
りない予算を補ったり、マネーサプライ(通貨供給量)を上げた
りするにはどうしているか。政府は必要な発行額に合わせてアメ
リカ国債を発行する。そして米連銀がその国債をすべて引き受け
る。その借金札として「ドル」が発行されるのだ。「note」
と書かれているのはそのためだ。
 アメリカが中央銀行を持たず、その代役をするFRB(連邦準
備理事会)という特殊な機関を持つ制度になっているのもそのた
めで、その米連銀のオーナー一族が「閣の支配者」となる。「閣
の支配者」とは、ドル発行権を握った勢力を意味しているのだ。
       ──ベンジャミン・フルフォード著の前掲書より
─────────────────────────────
 実は1871年法によって設立された企業がもうひとつあるの
です。それは、1913年に発足した「連邦準備制度理事会(F
RB)」がそれです。FRBも企業であり、単なる私企業に過ぎ
ないのです。
 FRBは、一般には米国の中央銀行であると説明されています
が、普通の国の中央銀行とは異なるのです。日銀も株式会社です
が、日本政府が51%以上の株式を持っているので、ほとんど国
有化されていますが、FRBの株式を米国政府は1株も持ってい
ないのです。したがって、米国は、中央銀行を持っていない国と
いっても過言ではないのです。
 米国では何回も中央銀行の設立が計画されたのですが、そのつ
どその中心人物が殺害され、設立が実現しなかったのです。また
FRBの設立についてもきわめて不透明なことがあったのです。
1910年にJPモルガンが所有するジョージア州のジキル島で
全国通貨委員会の会員による秘密会議を開くなど、不可解ないき
さつがあったことはあまねく知られています。
 ワシントンD.C.は、都市ではなく、イタリアのバチカン市国
のような国に近い存在なのです。陰の勢力の本拠地といってもよ
いと思います。しかし、最近このからくりは以前のように必ずし
もうまくいっておらず、陰の勢力は危機に襲われているといわれ
ています。       ──[現代は陰謀論の時代/123]

≪画像および関連情報≫
 ●日本銀行について」〜FRBとの違いは?/るいネット
  ───────────────────────────
   現在の米国は、世界最大の債務国。これは米国政府の借金
  であり、この借金には利息が付きます。この利息を払うのは
  米国国民であり、この利息で儲けているのがFRBの所有者
  ということになるんでしょう。米国政府・財務省が国債を発
  行する一方、連邦準備制度はそれを購入できるドル紙幣を印
  刷している、と。これによって、無から負債が創造される、
  と。FRBの所有者たちはこの無から創造された負債の利息
  をおいしく頂く。・・・ということは、米国が莫大な債務を
  抱えていたほうが「おいしい」となります。しかも、FRB
  は特権的に法人税が免除されている・・・。
   1992年度の時点での計算(この計算が正しいかどうか
  は知りませんが)では、アメリカ国民の税金の40%が連邦
  準備の株主たちに、その利息支払いに提供されているという
  ことです。
   これはアメリカ国民の富の略奪以外の何ものでもない・・
  ・と。では、日本はどうなのか・・・です。日銀も国民の富
  を略奪する機関なのか。何のためにインフレやデフレを引き
  起こして富を略奪するのか。それとも略奪なぞしていないの
  か。日銀は、ベルギーの国立中央銀行をモデルに大蔵省の管
  理化のもとに、国家主導の中央銀行として1882年に設立
  されました。FRBは政府から独立した機関として1913
  年に創設されました。民間銀行がその株式を所有しました。
                   http://bit.ly/297miKD
  ───────────────────────────

米国紙幣は借金札である.jpg
米国紙幣は借金札である
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2016年07月04日

●「ワシントンD.C.はオカルト的設計」(EJ第4311号)

 世界を支配している陰の勢力とは何か。話がやや複雑になって
いるので、事実を整理して先に進むことにします。
 ここまで「米国を支配する寡頭勢力」という表現を使ってきま
したが、それは米国の首都「ワシントンD.C.」のことであるこ
とがわかってきています。
 しかし、首都といっても、この「ワシントンD.C.」は都市で
はないのです。世界中の国の首都は、その中心都市がなっていま
すが、米国だけは違うのです。米国には、ワシントン州はありま
すが、ワシントン市はないのです。
 つまり、米国の首都は既存の都市を選定したのではなく、わざ
わざ創設したのです。場所はポトマック河付近です。具体的には
メリーランド州とヴァージニア州の2州から提供された区域であ
り、その広さは次の通りです。
─────────────────────────────
    メリーランド州 ・・・ 166平方メートル
    ヴァージニア州 ・・・  93平方メートル
─────────────────────────────
 そこを「ワシントンD.C./コロンビア特別区」とし、米国の
首都にしたのです。
 1946年にヴァージニア州から土地の返還要求があり、返還
に応じたので、現在では、メリーランド州から提供された区域だ
けになっています。そのため、ペンタゴンだけはヴァージニア州
にあるのです。
 ワシントンはフランス人設計士ピエール・ランファンによる設
計で建設が進み、1800年になって大統領官邸や連邦議会の建
物ができたので、その時の大統領ジョン・アダムスはワシントン
に移り住みました。このワシントンD.C.は、どの州にも属さず
連邦議会の直轄地となっています。
 ところで「コロンビア」というのはどういう意味でしょうか。
 コロンビアとは、「コロンブスの地」という意味です。アメリ
カ大陸の発見者のコロンブスに由来しています。ちなみに、国名
の「アメリカ」は「アメリゴの土地」を意味していて、コロンブ
スより少し遅れて新大陸に渡ったアメリゴ・ヴェスプッチの名に
ちなむといわれています。
 それでは、ワシントンD.C.には何があるのでしょうか。
 ワシントンD.C.には、次の重要な建物が8つあります。
─────────────────────────────
       1.ホワイトハウス
       2.アメリカ合衆国議会議事堂
       3.合衆国最高裁判所
       4.ワシントン記念塔 
       5.スミソニアン博物館
       6.世界銀行
       7.連邦捜査局(FBI)
       8.アメリカ国防総省(ペンタゴン)
─────────────────────────────
 それぞれについて簡単に説明します。この特別区/ワシントン
D.C.はある明確な目的で作られた計画都市だったといえます。
 1の「ホワイトハウス」は、大統領が執務を行う官邸・公邸の
建物であり、ワシントンD.C.のペンシルヴァニア通りにありま
す。ホワイトハウスの設計者は、ジェームズ・ホーバンという人
で、フリーメイソンであるといわれています。
 2の「アメリカ合衆国議会議事堂」は、ワシントンD.C.の東
に位置しますが、首都の中心とみなされ、ワシントンD.C.の東
西南北は、議事堂を基準に定められています。
 3の「合衆国最高裁判所」は、アメリカ合衆国最上級の裁判所
であり、アメリカ合衆国連邦政府の司法府(連邦裁判所)を統括
します。ワシントンD.C.にあります。
 4の「ワシントン記念塔」は、ワシントンD.C.の中心部に位
置するナショナル・モールの中心にそびえ立つ、169メートル
の巨大な白色のオベリスクです。
 1776年の独立戦争時に、アメリカ大陸軍を率いてイギリス
軍との戦いを勝利へと導いた合衆国初代大統領、ジョージ・ワシ
ントンの名誉ある功績を称えて建造された、アメリカ合衆国大統
領記念碑の一つです。
 5の「スミソニアン博物館」は、米国を代表する科学、産業、
技術、芸術、自然史の博物館群・教育研究機関複合体の呼び名の
ことです。映画「ナイトミュージアム2」の舞台になったことで
も有名になったことでも有名な博物館です。
 6の「世界銀行」は、各国の中央政府または同政府から債務保
証を受けた期間に対し、融資を行う国際機関です。当初は国際復
興開発銀行を指したのですが、1960年に設立された国際開発
協会とあわせて世界銀行と呼んでいます。
 7の「連邦捜査局(FBI)」は、FBIとしてあまねく知ら
れていますが、テロ・スパイなど国家の安全保障に係る公安事件
や連邦政府の汚職に係る事件、複数の州に渡る広域事件、銀行強
盗など、莫大な被害額の強盗事件などの捜査を担当します。職員
を1万人以上を擁し、逮捕権のみで起訴権をもたず、主に米国国
内で捜査を行う機関です。本部は、ワシントンD.C.のペンシル
ヴァニア通りにあります。
 8の「アメリカ国防総省(ペンタゴン)」はワシントンD.C.
郊外のヴァージニア州のアーリントンにあります。約23000
人の軍人、軍属および民間の従業員、約3000名のペンタゴン
の国防以外の援助要員を収容しています。
 ペンタゴンとは、五角形を意味します。5階建てで、各床に環
状の廊下があり、この構造により、世界最大のオフィスビルであ
りながら、一番遠いところにも10分以内でたどり着くことがで
きるとされています。この五角形の建物に象徴されるように、ワ
シントンD.C.は、古代のオカルト的原則に基づいて設計されて
いるのです。      ──[現代は陰謀論の時代/124]

≪画像および関連情報≫
 ●米国防総省ビルが五角形の理由
  ───────────────────────────
   米国の国防総省はペンタゴンとも呼ばれている。ワシント
  ンにある国防総省の建物が上から見ると、ペンタゴン(五角
  形)をしているからだ。しかし、なぜ、国防総省は五角形と
  いう特異な形で設計されたのだろうか?
   ワシントンポスト紙(電子版)に国防総省のビルがなぜ五
  角形という特異な形態に至ったかという興味深い長文の記事
  が掲載された。この五角形の建物が建設されるに至った経緯
  がなかなか面白い。
   記事によると国防総省の前身は戦争局という部署で、4万
  人の職員に対して400万平方フィートの床面積を提供すべ
  く、1941年から秘密裏に庁舎建築の計画に着手。その後
  ワシントンのポトマック川を越えた場所にあるアーリントン
  実験農場に用地を獲得。建物は陸軍工兵隊によって建設が進
  められることとなったという。実際に建物を建設するに当た
  っては、高層ビルとした場合は、ワシントンの都市景観の阻
  害する可能性があることや、鉄などの資材の調達が難しかっ
  たや、短期間に建設することは困難だという理由から5階建
  て低層ビルでの建設が決定。その上で建設予定地となってた
  アーリントン実験農場の土地の形状がたまたま五角形だった
  ことから建物は土地に合わせて上から見ると五角形の形をし
  た低層ビルで建設することで具体的な設計に入ったという。
                   http://bit.ly/29c5pPb
  ───────────────────────────

米国国防総省(ペンタゴン).jpg
米国国防総省(ペンタゴン)
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2016年07月05日

●「五芒星があられるワシントンDC」(EJ第4312号)

 米国防総省──ペンタゴンには謎がいっぱいあります。なぜ、
五角形なのでしょうか。
 ペンタゴンは、星型五角形「ペンタグラム」という言葉からき
ています。ペンタグラムとは「五芒星」という意味です。一般的
に「星印(☆)」といわれているものは「五芒星」です。
 五芒星はいろいろなものにつけられています。軍隊の軍帽、そ
れから米国の星条旗をはじめとする各国の国旗には、五芒星が多
く使われています。何かの護符になっているのです。
 線書きで五芒星を書いてみてください。真上の角から左下の角
へ、そして右上の角、左上の角、右下の角ときて最後に真上の角
へと戻ります。一筆書きできれいな星ができあがります。中央を
見ると、下向きの正五角形が描かれています。
 さらに五芒星の角を結んで線を書くと、より大きな五角形が現
れます。そしてそれぞれ5つの辺を一片とする正三角形を描くと
さらに大きな正五角形が現れます。これは、どんどん拡大するエ
ネルギーをあらわしているのです。パワーがあるのです。
 五芒星の一つの角が上を向くように描かれた場合──多くの場
合はそうなる──「神」をあらわし、良い精霊を呼び出したりす
る時に使われます。これに対し、角を下に向けて描かれた星は悪
魔サタンをあらわすとされ、悪い精霊を呼び出したりする際に使
われるのです。添付ファイルの左側の五芒星は「神」、右側のそ
れは「悪魔」をあらわしているのです。
 実はワシントンD.C.のホワイトハウスの北側に、次のように
5つのスポットが存在します。
─────────────────────────────
      1.    ファイエット・スクエア
      2.     ワシントン・サークル
      3.      デュポン・サークル
      4.      ローガン・サークル
      5.マウント・ヴァーノン・スクエア
─────────────────────────────
 この事実を指摘しているサイトでは、実際にワシントンD.C.
を歩いた体験に基づき、次のように述べています。
─────────────────────────────
 これらの広場は、それぞれが道路で五角形に結べるばかりでな
く、それぞれ一つ飛びに線(すなわち道路)で結ぶことが出来る
/厳密には後述するようにそれは完璧ではないが・・・。それは
すなわち、「1」「2」「3」「4」「5」という風に直線を辿
ることができ、それによって星型五角形を描くことができる。
 1992年に筆者がD.C.で入手した観光マップによると、五
角形のみならず、星形の都市計画が明瞭に視て取れる。逆さ五芒
星の頂点に当たるところにあるのがホワイトハウスである。五芒
星が逆さであること、国会議事堂の上空から見た形状が「双頭の
鷹」(民主党と共和党を象徴する?)のデザインになっているの
が、フリーメイソンの伝統的な定規とコンパスの徴であると読め
るという主張もある。ワシントンDCの都市計画とフリーメイソ
ンとの関連、また陰謀史観的な記事はウェブ上でいくらでも見つ
けることが出来る。          http://bit.ly/29fleVO
─────────────────────────────
 このように、ワシントンD.C.のホワイトハウス周辺の都市計
画は、ピラミッドと五芒星(逆さ五芒星)がモチーフになってい
るのです。ピラミッドの頂点に当たるところがホワイトハウスで
あると同時に、逆さの五芒星の下の頂点角がピラミッドの頂点に
一致するようになっているのです。
 ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』では、五芒星につ
いて、次のような興味ある記述があります。
─────────────────────────────
 ラングドンは、五芭星に関連する最も驚くべき事実はあえて話
さないことにした──五芒星の図形そのものも金星に由来すると
いう事実だ。学生のころに受けた天文学の授業で、金星が八年周
期で黄道上に五芭星を描くと知り感銘を受けた。驚いたのはこの
現象に気づいた古代人も同じらしく、それゆえ金星とその五芒星
は完璧さ、美しさ、そして性愛のもたらす循環の象徴となった。
ギリシャ人は金星の魔法に敬意を表し、その八年の周期の半分を
基準としてオリンピア競技会の開催時期を決めた。現代のオリン
ピックがなおもそれに従って、四年ごとに開催されていると知る
人は少ない。ましてや、オリンピックの公式マークが五芭星に決
まりかけていたことははとんど知られていない。大会の精神であ
る統合と調和のメッセージをより強く打ち出すため、土壇場にな
って、五つの組み輪に変えられたのである。
             ──ダン・ブラウン著/越前敏弥訳
           『ダ・ヴィンチ・コード』上/角川文庫
─────────────────────────────
 金星が8年周期で黄道上に五芭星を描くのは本当です。日食と
月食は太陽と月と地球の直列ですが、これは「金星」との直列な
のです。これが2012年6月6日に起きたのです。2012年
6月6日は、2004年6月8日から8年かけて作り上げた魔法
陣を完結させるための最後の金星と地球の接近なのです。
 これは「ヴィーナストランジット」といわれますが、五芒星の
5つのポイントに到達した年月日は次の通りです。これをよって
もわかるように、五芒星というのは、壮大な宇宙の世界で起きて
いる現象なのです。
─────────────────────────────
 1.2004年06月08日 6.2012年06月06日
 2.2006年01月13日
 3.2007年08月16日
 4.2009年03月28日
 5.2010年10月29日
─────────────────────────────
            ──[現代は陰謀論の時代/125]

≪画像および関連情報≫
 ●天空の魔方陣「ヴィーナストランジット」
  ───────────────────────────
   来月の5月21日に,世にも珍しい「金環日食」が日本全
  国で見ることができると伝えましたが、どうやら今回の「金
  環日食」は一般的に言われている「26年ぶり」という表向
  きの天体の周期とは別で「1万3000年ぶり」の裏の大き
  な意味を伴った周期でやってくるようです。1万3000年
  前といえば、ちょうどムーが滅亡した時期と重なりますが、
  今回が具体的にどんな意味があるのかはわかりません。ただ
  日本列島のほぼ全域で見ることができることは、間違いなく
  「日本人」に対して何か意味のある宇宙からのメッセージで
  あるかと思います。というのも、その2週間後の6月4日に
  やってくる「部分月食」も今回は「日本から」見ることがで
  きる貴重な天体ショーひとつです。 http://bit.ly/29eJv09
  ───────────────────────────

ワシントンD.C.逆五芒星.jpg
ワシントンD.C.逆五芒星
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2016年07月06日

●「ワシントンDCの支配勢力は何か」(EJ第4313号)

 米国が独立したのは1776年7月4日です。しかし、南北戦
争を経て、1871年に米議会はアメリカ合衆国の国民に対する
裏切りともいえる法律を可決しています。それが「D.C.法(1
871年法)」です。これは事実です。これによって、建国で誕
生したアメリカ共和国は消滅したのです。このことは、7月1日
のEJ第4310号で述べた通りです。
 1871年法によって、従来の「アメリカ合衆国」は、いわば
「株式会社アメリカ合衆国」に変更され、それがイタリアのヴァ
チカン市国のようなワシントンD.C.という“独立国家”になっ
たのです。
 それでは、誰が米国、すなわち、ワシントンD.C.を支配して
いるのでしょうか。2004年に『アメリカは国でなく企業であ
る!』という論文を発表したリサ・ジュリアーニ氏は次のように
述べています。
─────────────────────────────
    それはヨーロッパの王族と国際的銀行家である
             ──リサ・ジュリアーニ氏
─────────────────────────────
 つまり、米国は、1871年から寡頭勢力(欧州の王族と国際
的銀行家たち)に事実上乗っ取られ、支配されているというので
す。そしてその寡頭勢力の本拠地がワシントンD.C.であるとい
うわけです。
 現在、この陰の勢力、あるいに闇の勢力について一番精力的に
研究している人は、おそらくベンジャミン・フルフォード氏であ
ろうと思います。そのフルフォード氏はワシントンD.C.を乗っ
取ったのは「ヒクソス」であるというのです。
 「ヒクソス」とは何でしょうか。
 ヒクソスについて述べる前提知識として、フルフォード氏の著
書に基づいて、「イルミナティ」について簡単に述べておくこと
にします。イルミナティには、次の2つがあるのです。
─────────────────────────────
       1.イタリア・フリーメイソン
       2.グノーシス派イルミナティ
─────────────────────────────
 「1」のイタリア・フリーメイソンは、古代エジプト文明時代
以前から、いわゆるカエサル(皇帝)の血を受け継いできた一族
であると信じており、その血統を重視します。そして彼らは高度
な「古代の科学技術」を継承してきています。
 ここで古代科学技術とは何かというと、人類はかつて超高度に
発達した技術を持っていたのですが、一度滅亡しているという前
提に立っています。彼らはそれらの高度な技術を今の時代に受け
継いでいる一族ということになっているのです。
 しかし、イタリア・イルミナティにはある伝説が伝わっている
のです。彼らは、彼らの信奉する神によって世界を支配する権利
なるものが与えられているが、その契約が2012年12月21
日に終わるという伝説です。そのため、日が近づくにつれて、彼
らの間には動揺が広がっていたのです。
 このイタリア・フリーメイソンの混乱に乗じて台頭したのが、
グノーシス派イルミナティです。つまり「2」です。彼らは「世
界は神が創造したはずなのに、なぜ、悲劇に溢れているのか」と
いう疑問から生まれた勢力です。彼らは「神こそが悪魔である」
という結論を持っており、悪魔的な存在が創造主であるからこそ
世の中には悲劇が溢れるのであって、彼らは堕天使、すなわち、
ルシファーを信奉する勢力です。
 彼らは、イタリア・フリーメイソンの神に対抗する以上、叡智
を集める必要があると考えたのです。そのため、古代から「時の
天才」をスカウトして、仲間に加えていったのです。イタリア・
イルミナティの血統主義に対して、グノーシス派イルミナティは
能力主義ということになります。
 古代ギリシャのピタゴラス、ルネッサンスのレオナルド・ダ・
ヴィンチ、アイザック・ニュートンなどの天才を仲間にし、フラ
ンス革命、アメリカ独立戦争、ロシア革命などの「革命」を陰で
仕掛けてきたのです。
 これら2つのイルミナティは、いわゆる「闇の支配者」として
欧米列強の権力者、ヨーロッパの王族、巨大メジャー企業群、バ
チカン、フリーメイソンなどの秘密結社、マフィアなどの犯罪組
織などのパワーの秘密の司令塔の役割を果たしてきたのですが、
やがて両者は、その考え方の違いから対立を深めるのです。
 そこで出てきたのが「ナチス派」です。ナチス派は、グノーシ
ス派から派生したのですが、やがて優生学を信奉するようになる
のです。それにより、能力向上を重視するグノーシス派に加えて
血統主義によってトップになれない次男、非嫡流子弟を取り込み
勢力を拡大したのです。その一人が、あのアドルフ・ヒトラーな
のです。そしてヒトラーは暴走をはじめます。
 しかし、ヒトラーが「アジア・アフリカ人を劣等民族として抹
殺する」というに及んで、アジア、アフリカに多くの植民地を持
つ欧米列強を抑えきれなくなり、ナチス滅亡の決定を下し、ヒト
ラーナチスは排除されたのです。
 ヒトラーの考え方はこうです。優生学を信奉し、超人計画──
寡頭勢力のなかから、神に代わる真の指導者=超人をつくり出し
世界を支配する計画の遂行です。これは、結果として、イタリア
・フリーメイソンとグノーシス派イルミナティの両方を優生学に
よって統合し、劣等民族は抹殺するという考え方です。この考え
方を継承したのが、米国のブッシュ一族です。
 ブッシュ家の父と子の二代にわたってこの計画は実行に移され
たのです。これを「アメリカナチス派」とフルフォード氏は呼ん
でいます。その計画は2001年の「9・11」を契機に実行に
移され、現在のイスラム国のテロへとつながってきています。こ
のように、ナチス勢力はまだ生残っているのです。
            ──[現代は陰謀論の時代/126]

≪画像および関連情報≫
 ●ナチスヒトラーを支援したアメリカ
  ───────────────────────────
   2015年12月20日(日)放映のNHK総合「新・映
  像の世紀/第三集」は久しぶりになかなか見ごたえのあるド
  キュメンタリーでした。第一次世界大戦で敗れたドイツを軍
  事強国として再興させたのはヒトラーですが、この番組では
  このヒトラーのナチスドイツの軍備拡張に大きく貢献したの
  がアメリカであったという事実を伝えています。勿論こんな
  ことは決して教科書には書かれていないし教えてくれる先生
  もいないでしょう。
   この膨大な軍事費を提供したのはアメリカハリマン銀行な
  どの金融街。因みにハリマン銀行は、ブッシュ一族の銀行で
  す。フォードはじめアメリカの大企業100社以上がナチス
  を支援していた話も出てきます。
   ドイツフォード社はドイツ軍の軍用車両の約40%を製造
  していました。「フォード社」の創業者ヘンリー・フォード
  は反ユダヤ主義者でもあり、ヒトラーを溺愛したことでも有
  名で、アメリカナチス党の初代党首でもあります。
   彼は1922年という早い時期から、外国人としては初め
  てナチスに資金援助をしました。その見返りとしてヒトラー
  はフォードの大統領選挙立候補を助けるために突撃隊の派遣
  を申し出たりしました。     http://amba.to/299ZN5M
  ───────────────────────────

ブッシュ父子元米大統領.jpg
ブッシュ父子元米大統領
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2016年07月07日

●「ヒクソスはどのような勢力なのか」(EJ第4314号)

 陰謀論の本を読むと必ず出てくるのは「人口削減計画」です。
おぞましい言葉ですが、「人工ハルマゲドン計画」というものが
あるのです。これについて、ベンジャミン・フルフォード氏は、
次のように述べています。
─────────────────────────────
 2001年9月11日以降、40億人の人類を抹殺するという
狂気の「人工ハルマゲドン計画」は実行へと移される。2001
年以降、世界で起こった大混乱、たとえばワクチンを使った断種
エイズやSARSなど特定人種を狙った「ウイルス兵器」、「プ
ロジェクト・ブルービーム」といった洗脳計画、HAARPを使
った人工地震・・・。これらはすべて「人工ハルマゲドン」計画
にもとづいた行動であった。
 そしてナチス・アメリカは2012年12月、最終戦争=ハル
マゲドンとして、イスラエルとアラブ諸国の間で対立を煽り、核
戦争を引き起こす。そうして第3次世界大戦を起こして、アメリ
カを中心とした「ゴク」と、反アメリカの「マゴグ」で戦い、マ
ゴグ陣営を国民ごと抹殺しようとしてきたのである。
             ──ベンジャミン・フルフォード著
          『崩壊するアメリカ/巻き込まれる日本/
    2016年、新世界体制の成立』/KKベストセラーズ
─────────────────────────────
 ここで「ヒクソス」について述べる必要があります。ヒクソス
は歴史学上では紀元前2000年頃、現在から4000年前に、
トルコ、シリア、パレスチナ地方に起源を持つ雑多な人々の集団
であるとされています。
 ヒクソスは、当時としては最新にして強力な武器を持つ集団で
戦闘は圧倒的に強かったといわれます。どのような武器を持って
いたかについてフルフォード氏は、「複合弓/コンポジット・ボ
ウ」を上げています。
 フルフォード氏によると、この複合弓は最盛期のモンゴル帝国
時代、600メートル以上の飛距離を誇ったといいます。10世
紀にして、現代でも通用する恐るべき兵器だったようです。この
強力兵器を駆使して、古代エジプト第2王朝時代にヒクソスは突
如としてエジプトを滅ぼし、支配してしまいます。
─────────────────────────────
 ヒクソスは小アジアといわれるトルコ・シリア・パレスチナ地
方周辺の遊牧民の一族であった。そして自らを「神」とする宗教
観を持ち、それゆえに科学技術に長けていた。神となるには、神
にしかできない技術が必要となる。それを実現するには「知恵」
が必要とわかっていたからである。
 そのヒクソスの神の業の一つが、先に紹介した複合弓だ。当時
の人からすれば、とんでもない威力の弓は、まさに神の力であっ
たことだろう。自らを「神」、あるいは、その神の代理人「ファ
ラオ」(王)と位置づけてきたヒクソスは、もともと遊牧民なの
で、自分たち以外の人間を「家畜」とみなすようになる。
       ──ベンジャミン・フルフォード著の前掲書より
─────────────────────────────
 そして約1世紀に渡るエジプト支配の後、ヒクソスはエジプト
を離れ、中近東に戻ってくるのです。そのとき、ヘブライ人を奴
隷として連れ出しているのです。
 このヘブライ人は、ヒクソスの指示により、ユダヤ教を信ずる
ようになります。これが古代ユダヤ人になります。この場合、ヒ
クソスはユダヤ教徒の信ずる神「ヤハウェ」──絶対かつ唯一の
神となり、神の言葉で人々を支配するのです。あるいは神の代理
人である預言者となって、ユダヤ人を支配したのです。
 つまり、ヒクソスは、自らは神を演じ、統治はリーダーにまか
せ、それを裏からコントロールすることに優れており、けっして
表に登場しないのです。したがって、表舞台に立つのは常に傀儡
なのです。だから、闇の勢力といわれます。
 自らが神を装うヒクソスにも神があります。その神は山羊の頭
と二本の尾を持っており、今日でいう「悪魔」の姿そのもの。つ
まり、「サタニズム」です。
 エジプトを征服していた時代に、その神をエジプト人が信じて
いた「セト神」と融合させ、最上級の神として位置付け、信仰さ
せています。この「セト」という言葉が「サタン」になったとい
われているのです。
 このヒクソスの世界支配を実現するための組織がナチスなので
す。現在はその中心地は米国で、「アメリカ・ナチス」と呼ばれ
ているのです。このアメリカナチスについて、ベンジャミン・フ
ルフォード氏は次のように述べています。
─────────────────────────────
 ナチスは20世紀半ばまでアドルフ・ヒトラーを総統にドイツ
で第3帝国を形成、優生思想に基づきヨーロッパを支配しようと
したが、それに失敗するとアメリカへと根拠地を移した。そのア
メリカではナチスの直系としてブッシュ一族が管理、パパ・ブッ
シュが総統となる。
 戦後はアメリカ軍とCIAを使ってアメリカを「闇の支配者」
のための植民地経営企業にする任務を請け負ってきた。その一方
で世界中の犯罪組織を傘下に従え、ドラッグ武器、人身売買とテ
ロを行う組織を作っていく。──ベンジャミン・フルフォード著
 『99%の人類を奴隷にした「闇の支配者」最後の日々/アメ
      リカ内戦から世界大改変へ』/KKベストセラーズ
─────────────────────────────
 ワシントンD.C.の街のなかに逆五芒星があらわれていること
から見て、米国はサタニズムに冒されているといってもよいと思
います。これによって、ワシントンD.C.を支配しているのは、
いわゆる陰の勢力、あるいは闇の勢力はであり、人数の少ない寡
頭勢力です。この寡頭勢力はヒクソスの影響を強く受けているグ
ループであるということができます。
            ──[現代は陰謀論の時代/127]

≪画像および関連情報≫
 ●謎の民族「ヒクソス」と出エジプト記
  ───────────────────────────
   皆さんは旧約聖書出エジプト記をもとにした映画「十戒」
  をご覧になった事はありますか?チャールトン・へストンが
  モーセを演じて、エジプト王の圧政から逃れ紅海を割ってユ
  ダヤ人を導く奇跡を示したクライマックスはあまりにも有名
  ですよね。
   エジプトを脱出したユダヤ人はすくなくとも数万、あるい
  は数十万もいたような感じでしたが、私鳳山の悪い癖は、な
  ぜそんな大量のユダヤ人がエジプトにいたのかという事に疑
  問を感じたのです。
   モーセのようにエジプト王の養子になって宰相になった者
  などごく少数で、大部分は奴隷のような境遇だったように見
  受けられました。当時のエジプトはたしかに大国で近隣諸国
  を圧する勢いでしたが、それにしても異民族数十万とは多す
  ぎます。戦争で征服し捕虜にしたにしてもそんなに増えます
  か?あんまり多すぎると、こんどは彼等が蜂起して王権を奪
  われる可能性もでてくるのではないでしょうか?
   そこで私はヒクソスという異民族の存在を考えました。ヒ
  クソスはエジプト第2中間期と呼ばれる時代に古代エジプト
  に登場した人々。彼らは一般にシリア・パレスチナ地方に起
  源を持つ雑多な人々の集団であったと考えられている。ヒク
  ソスと言う呼称は「異国の支配者達」を意味する古代エジプ
  ト語、「ヘカ・カスウト」のギリシア語形に由来する。ヘカ
  ・カスウトはしばしば「羊飼いの王達」とも訳されていたが
  現在では誤訳であるとされている。 http://bit.ly/29k1rFK
  ───────────────────────────

戦車に乗って複合弓を構えるヒクソス.jpg
戦車に乗って複合弓を構えるヒクソス
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2016年07月08日

●「極限に達した貧富の格差の急拡大」(EJ第4315号)

 約6ヶ月にわたって書いてきた今回のテーマは本日が最終回に
なります。そこで今回は日本に関することを書きます。日本にも
陰謀論的なことはたくさんあるからです。
 ところで本日は参院選の3日前です。今回の選挙には、今まで
にはない異様さがあります。それは安倍政権による驚くほど徹底
的なメディア規制によって、政治については必要最小限の報道し
かなされなくなっているという事実です。
 テレビでは政治番組が激減しています。日曜日の午前中といえ
ば、今までは政治番組がたくさんあったのですが、現在では次の
2つしかないのです。
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  1.フジ「新報道2001」/07時30分〜09時
  2.     NHK「日曜討論」/09時〜10時
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 籾井会長率いるNHKは御用報道ですし、フジテレビは安倍首
相のオトモダチメディアです。政権にとってマイナスのことを報
道するはずはないのです。それでいて、フジに関しては、月〜金
まで、2時間のBSプライムニュースが許されており、オトモダ
チメディアは特別待遇です。もちろんその内容は与党寄りの報道
であり、そんなことをやっているから、フジの視聴率が無残なこ
とになってしまっているのです。
 それでも昨年までは、午前10時30分からテレ朝の「報道ス
テーションサンデー」があったのですが、これも今年から、日曜
午後4時30分からの単なるニュース番組に格下げされ、ほとん
ど内容がなくなっています。安倍政権はとくにテレビ朝日には強
い圧力をかけています。
 夜の「報道ステーション」も古館キャスターは解任され、的確
な鋭い意見を述べるコメンテーターは外され、現在では、気の抜
けたビールのような番組になってしまっています。
 新聞ではとっくの昔に批判的記事は姿を消していますし、唯一
政治的な記事を載せていた『週刊ポスト』と『週刊現代』も最近
は政治的記事を極端に減らしています。7月4日発売の『週刊ポ
スト』は、メイン記事は入れ歯の大特集、『週刊現代』は手術と
薬の大特集です。参院選と都知事選という大きな政治イベントが
あるにもかかわらず、この有様です。
 まさに徹底的な報道規制であり、国民の知る権利の侵害をして
いるのに、国民はそれでも自民党に大きな支持を与えています。
安倍政権はかつての民主党政権よりは多少マシですが、メディア
を規制するという絶対にやってはならないことを平然と行ってい
ます。これはきわめて危険なことです。
 今年の3月頃のことですが、ホリエモンこと、堀江貴文氏の次
の発言が話題になったのです。
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 今の20歳の地方在住の社会人女子の生活水準は、タイ・バン
コクの同年代の女性と大差はない。日本の非正規雇用の中高年は
タイ・シンガポール・インドネシアの一般レベルより低い。
                      ──堀江貴文氏
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 今や日本をはじめとする先進国に住んでいる大多数が貧困化し
中進国の人よりも貧しくなっているのです。この事実に目をそむ
けてはならないと思います。ベンジャミン・フルフォード氏にい
わせると、安倍政権は「ナチス政権」であるといいます。バック
に米国がついているからです。
 世界の格差は相当ひどくなっています。なんと上位62人と下
位36億人の資産が同額であるというのですから・・。今年1月
のCNNの次の報道記事を読んでください。
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◎「貧菖の格差増大、上位62人と下位36億人の資産が同額」
 世界の富裕層の上位62人が保有する資産は、世界の人口全体
の下位半数が持つ合計と同じ額に達していることが18日までに
分かった。貧困問題に取り組む非政府組織(NGO)オックスフ
ァム・インターナショナルの報告で明らかになった。
 オックスファムは今週スイスで開かれる世界経済フォーラム年
次総会(ダボス会議)に向け、米経済誌『フォーブス』の長者番
付やスイスの金融大手クレディ・スイスの資産動向データに基づ
く2015年版の年次報告書を発表した。
 それによると、上位62人と下位半数に当たる36億人の資産
は、どちらも計1兆7600億ドル(約206兆円)だった。
 富裕層の資産は近年、急激に膨れ上がっており、上位グループ
の資産はこの5年間で計約5000億ドル増えた。一方、下位半
数の資産は、計1兆ドル減少した。2010年の時点では、上位
388人の資産の合計が下位半数の合計に等しいという結果が出
ていた。また、上位1%の富裕層が握る資産額は、残り99%の
資産額を上回る水準にあるという。(中略)
 富裕層と貧困層の所得格差も拡大を続けている。1日あたりの
生活費が1・90ドル未満という極貧ライン以下の生活を送る下
位の20%の所得は1988年から2011年まで、ほとんど動
きがなかったのに対し、上位10%の所得は46%も増加した。
一方で富裕層の税金逃れは総額7兆6000億ドルに上っている
と推定される。オックスファムは格差縮小に向け、世界の指導者
にこうした問題への対策を改めて呼び掛ける。
             ──2016年1月18日/CNN
             ──ベンジャミン・フルフォード著
 『99%の人類を奴隷にした「闇の支配者」最後の日々/アメ
      リカ内戦から世界大改変へ』/KKベストセラーズ
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 世界は大きな構造変化の兆しがあり、とくに今年11月の米大
統領選の結果によって大きく変わる可能性があります。128回
にわたるご愛読を感謝いたします。7月11日からは新しいテー
マです。    ──[現代は陰謀論の時代/128/最終回]

≪画像および関連情報≫
 ●選挙報道の時間はなぜ減少したか
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   7月10日に参議院選挙が行われる。6月22日の公示日
  以降は、公職選挙法に基づき、ニュース番組はより公平性が
  求められる。特定の候補者やタスキ、選挙カーばかりが映ら
  ないような配慮が行われ、テレビ出演する各党幹部の発言の
  時間についても“平等”になるよう細かい配分がなされる。
  こういった選挙報道についてこの頃は変化が見られている。
  2014年の衆議院選挙を前に自民党は、在京テレビ局に対
  して「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保
  についてのお願い」と題する文書を配布した。その結果、何
  が起きたかといえば、選挙に関する報道時間の激減だった。
   駒澤大学専任講師で政治学者の逢坂巌さんの調査では20
  14年の総選挙では解散日から投票日までの総報道量は70
  時間17分だった。これは、この10年間で最も報道量の多
  かった2005年の総選挙のときのわずか5分の1、最も少
  なかった2003年に比べても半分の少なさだった。逢坂さ
  んはその原因が自民党からの文書にあったと指摘する。
  「文書が出されたタイミングと、報道量が激減したタイミン
  グがぴったり重なります。特にワイドショーが取り上げなく
  なりました。ニュースも減っています。これは圧力がかけら
  れたからと言うよりは、現場が“忖度”したから。後で面倒
  なことになるくらいなら報じないと判断した可能性は高い。
  あの文書は結果として、報道する側に大きな影響を与えまし
  た」。 現場もそれを認めている。 http://bit.ly/29j3fNT
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堀江貴文氏.jpg
堀江 貴文氏
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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