2008年02月19日

●環境キャンペーンをやっていないか(EJ第2267号)

 日本の地球温暖化問題に関しては、環境省の対応を含めて不可
解なことが多いのです。そのあたりの事情はこれから少しずつ明
らかにしていきますが、その発端になったのは1984年1月1
日の朝日新聞なのです。当日の新聞の大見出しは次の通りです。
―――――――――――――――――――――――――――――
        海面上昇で山間に遷都計画
           ――1984年1月1日付、朝日新聞
―――――――――――――――――――――――――――――
 記事には航空写真が載っており、写真には「首都に迫る海、警
戒水位までに」というコメントが付いていたのです。その記事は
次の通りです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 世界の平均気温は50年前の15度から18度に上がり、この
 結果として極地の氷の融解が加速度的に進むことによって海岸
 都市の一部が水没する。――1984年1月1日付、朝日新聞
                 ――武田邦彦著/洋泉社刊
          『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』
―――――――――――――――――――――――――――――
 実は完全なウソだったのです。「50年後の2034年1月1
日の新聞にはこのような記事が載っているだろう」という但し書
き付きが付いていたからです。
 それにしても正月早々人騒がせな新聞です。元旦の新聞はいつ
もよりていねいに見る人が多いことを狙って仰天させる企画だっ
たようです。いずれにせよ、日本の地球温暖化の問題はこの新聞
記事から始まったといっても過言ではないのです。それにしても
朝日新聞はなぜ、こんな企画を立てたのでしょうか。
 ちなみに1984年までの50年間の地球の気温は、たったの
0.2度しか上っていないのです。それをこれからの50年間で
3度上る――つまり、15倍も上ると予測しているのです。どう
考えても荒唐無稽なことであります。
 注目すべきは「海水面が上昇して都市の一部が水没する」とし
ている点です。日本ではなぜか「海水面上昇→水没」が必要以上
に強調されているのです。
 ここで、添付ファイルのグラフを見ていただきたいのです。こ
のグラフは、武田邦彦中部大学教授を中心とするチームの作成し
たものです。上記の朝日新聞の記事が出た1984年から、20
05年までの新聞の報道記事のうち、地球温暖化の記事(■)と
海面水位の記事(○)の数をグラフ化したものです。
 これについて、武田邦彦教授は、次のようにコメントしている
のです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 1988年から地球温暖化に関する報道が急激に増えた。1年
 間の記事数は約500件だ。そして、京都議定書が締結され、
 いよいよ地球温暖化が社会的問題になった1996年からは記
 事数は飛躍的に増え、次の年には実に1年間で2000件を超
 えるという事態になる。1日、5件以上の記事に遭遇するのだ
 から洗脳もされようというものである。
                 ――武田邦彦著/洋泉社刊
          『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』
―――――――――――――――――――――――――――――
 地球温暖化によって海水面が上昇し、都市の一部が水没すると
いうことが日本では意図的に強く伝えられていることは確かなよ
うです。それは、地球温暖化の怖さを知らせるのにこの話がとて
もわかりやすいからです。まして日本は島国であって、国民が水
の怖さをよく知っているので余計に恐怖がつのるのです。
 氷河が融けて後退したり、南極の氷が融けて海水面が上昇する
ということであれば誰でもわかりやすいし、単純に「大変だ」と
思ってしまう。ただでさえNHKを中心とするテレビ各局が、ハ
リケーン・カトリーナの来襲や、台風に伴う大洪水によって都市
が水浸しになるシーン、さらに南極の氷棚の相次ぐ崩落シーンな
どを、これでもかこれでもかと放映するのですから、簡単に多く
の人は洗脳されてしまうことでしょう。
 そこでよく引き合いに出されるのが、海水面の上昇によって水
没の危険にあるといわれるツバルです。ツバルには環境問題の重
要性を訴えるためか各国の政治家がよく訪問してレポートしてい
ます。日本でも2007年9月に石原都知事が行っています。
 しかし、島が水没するという場合、海水面の上昇ばかりが問題
にされますが、島そのもの地盤が下がることも可能性としてはあ
り得るのです。かつて米国やフランスは、盛んにマーシャル諸島
共和国に属するビキニ環礁において、原子爆弾や水素爆弾の実験
をやっています。
 この何回も行われた原爆と水爆の実験で、これらの南太平洋の
島の地盤が下がるということはあり得ないことでしょうか。既出
の武田教授は、これらの島々のそれ以前の歴史について次のよう
に言及し、ツバルは地球温暖化には「参考にならない事例」であ
るといっているのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 太平洋戦争の時に日本軍が太平洋の島々を占領した。その後、
 アメリカ軍が日本軍を破って代わりに進駐し、盛んに珊瑚礁を
 埋め立てて飛行場にした。その飛行場の敷地が悪く、地盤沈下
 しているという話を現地に行ったミクロネシア、ポリネシアの
 専門家から聞いた。       ――武田邦彦著/洋泉社刊
          『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』
―――――――――――――――――――――――――――――
 既出の池田清彦氏によると、ツバルの海面はここ25年間の変
化はゼロであるというのです。なぜ、そのように騒ぐのでしょう
か。なぜ、環境省は最新のIPCCの報告書を無視して、あえて
高い数値を上げ、事実を曲げて伝えようとするのでしょうか。何
やら、環境問題も財政危機を訴える財務省の姿勢にとてもよく似
ているような気がします。  ――[地球温暖化懐疑論/09]


≪画像および関連情報≫
 ・武田邦彦著『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』の書評
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  きれいな地球はみんなの願い。「エコ」は耳障りのいい言葉
  で、環境問題に取り組む政策や企業の姿勢には好印象を抱き
  がちだ。だが、中部大教授で資源材料学が専門の著者は、逆
  に環境を汚す無意味な活動の実態、陰で甘い汁を吸う利権構
  造を鋭く指摘。世にまかり通る「エコ」のウソを暴く。例え
  ば、リサイクル名目で分別回収されたペットボトルの多くは
  結局は焼却される。史上最悪の猛毒と喧伝されたダイオキシ
  ンは、のちの研究で毒性が弱いと判明。
  ―――――――――――――――――――――――――――

キャンペーン.jpg
posted by 平野 浩 at 04:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 地球温暖化懐疑論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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