2008年02月12日

●地球温暖化と異常気象の関係(EJ第2262号)

 20世紀の後半になって、それまでの温室効果説がいったん否
定され、世界中の気象学者が地球寒冷化を心配したのです。そし
て再び温室効果説が復活しています。わずか40年ほどの間に、
「温暖化」から「寒冷化」、「寒冷化」から「温暖化」に二転三
転――誰が考えてもおかしいと思います。
 帝塚山学院大学教授である薬師院仁志氏――地球温暖化懐疑論
の先陣に立っており、「朝まで生テレビ」でも活発に懐疑論を展
開していた人です。その薬師院仁志氏が最近の異常気象に関する
次の文章を取り上げています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 世界的に頻発する異常気象は、どうやら気候が「新しい体制」
 に移行しつつある兆候であり、その「新しい体制」とは、地球
 全体の気候が、現在よりかなり「寒冷化」することであるらし
 いことは、科学的にかなり確実に予想できそうである。
   ――小松左京編『地球が冷えるーー異常気象』、旭屋出版
―――――――――――――――――――――――――――――
 この小松左京氏の本は、1974年のものです。この当時は地
球寒冷化が大流行だったのです。1976年には朝日新聞紙上に
「異常気象を考える」という特集記事が連載され、寒波、大雪、
冷夏、異常低温などの問題が取り上げられたのです。
 薬師院氏は上記の文中の「寒冷化」を「温暖化」に置きかえて
みると、そのまま現在のマスコミの論調と同じになるといってい
るのです。つまり、寒冷化でも温暖化でも、いずれも異常気象に
結びつくということになるのです。これはかなりいい加減な話で
あると思います。
 薬師院氏が指摘するマスコミのウソはまだあります。次の文章
は1996年のものです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 北極海の氷も、1978年〜87年の10年間に約2%減少し
 たことが最近確かめられました。
    ――CASA編『しのびよる地球温暖化』かもがわ出版
―――――――――――――――――――――――――――――
 温暖化によって北極海の氷が2%減ったといわれると、大変な
ことが起こるような気がしますが、実はこの本より20年前に書
かれた読売新聞社元論説委員の中村政雄氏の本には、次のように
書いてあるのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 北極の氷原は、1968年と比べて1974年は異常に広がっ
 ている。なお、1971年から72年にかけてのたった一年間
 に北極の氷原と氷海が約12%拡大したのである。中村政雄著
     ――『気象資源――地球を動かす水と大気』/講談社
―――――――――――――――――――――――――――――
 もし、中村政雄氏の指摘が正しいとすると、1971年からの
1年間で12%拡大した北極の氷原と氷海が1978年〜87年
の10年間に約2%減少したことになる――12%拡大したもの
が、1978年からの10年間に約2%減少することが、なぜ、
そんなに大問題なのでしょうか。
 このところ日本では異常に寒い日が続いています。そして大雨
・大雪被害が続発しています。一方において、大型ハリケーンや
台風の来襲、そして異常に熱い夏と熱風にトルネードなど――こ
ういう異常気象が地球規模で起こっています。
 地球温暖化を意図的に推進しようとしているグループとしては
当然のことながら、一連の異常気象と地球温暖化と結びつけよう
とします。そうしないと、大雪が降ってあまりの厳冬になると、
「温暖化ではなく寒冷化だ」と考える人が増えてしまい、温暖化
そのものを疑う人が増加するからです。
 しかし、地球温暖化と異常気象との関係については、まだはっ
きりとした因果関係が解明されていないのです。その点を気象の
専門家に聞くと、一様に彼らは言葉を濁すのです。それは現在の
段階では明言できないからです。
 ところが、それを代弁するのがマスコミ――とくにNHKの報
道なのです。なぜ、NHKが地球温暖化を後押しするのかはわか
りませんが、こと地球温暖化に関する限り、NHKの報道はかな
り異常であるといえます。
 その典型的なものを上げるならば、2006年2月18日放送
の次の番組があります。
―――――――――――――――――――――――――――――
 NHKスペシャル『気象大異変』――異常気象 地球シュミレ
 ーターの警告         ――2006.2.18放映
―――――――――――――――――――――――――――――
 このNHKスペシャルなについて、既出の薬師院氏は次のよう
に述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 タイトルからして「大異変」、「異常」、「警告」といった言
 葉の連発である。まさに、「<カタストロフ>を訴えるのが焦
 点」と言うにふさわしいであろう。実際、番組ではコンピュー
 タグラフィックを駆使したり、気象災害被害者の悲しい姿を映
 したりなどなど、視覚と感情に訴える演出ばかりがなされてい
 た。大げさなことを言っているのではない。番組紹介のウェブ
 サイトにさえ、「コンピュータグラフィックスを駆使し百年後
 の地球の姿を映像化する」と書いてあるのだ。その一方、なぜ
 CO2の人為的排出で地球が温暖化するのか、科学的説明は全
 く登場しない。             ――薬師院仁志氏
 ――『暴走する「地球温暖化論/洗脳・煽動・歪曲の数々」』
                       文藝春秋社刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 そのときの番組のウェブサイトには『「巨大なハリケーン・カ
 トリーナ」。地球温暖化が原因ではないかと考えられている』
 とあるのですが、この手の記事はいつも「考えられている」で
 終わるのです。      ――[地球温暖化懐疑論/04]


≪画像および関連情報≫
 ・NHKスペシャル『気象大異変』について
  ―――――――――――――――――――――――――――
  去年、米国史上最悪の被害をもたらした巨大ハリケーン・カ
  トリーナ。地球温暖化が原因ではないかと考えられている。
  将来温暖化は人類に何をもたらすのか。『世界屈指の計算速
  度を誇る日本のスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」
  は、私たちの未来に横たわる危機を子細に予測している。
      http://www.nhk.or.jp/special/onair/060218.html
  ―――――――――――――――――――――――――――

薬師院仁志氏の本.jpg

posted by 平野 浩 at 04:24| Comment(0) | TrackBack(1) | 地球温暖化懐疑論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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