2008年02月08日

●地球寒冷化がなぜ温暖化になったのか(EJ第2261号)

 NASA・ゴダード宇宙研究所(GISS)による世界の平均
気温というのは、どのようにして計測するのでしょうか。
 GISSの世界の平均気温は、世界各地6300ヶ所に設置さ
れている気温測定器で観測しているのです。問題は測定器がどこ
に置かれているかです。
 もし気温測定器の設置場所に都市が多いとすると、都市はもと
もとコンクリート・ジャングルや冷暖房によるヒートアイランド
現象で、平均気温が高くなることが考えられます。CO2の濃度
は都市でも田舎でも同じなので、CO2の濃度と気温との関係を
調べたければ、気温測定器はすべて田舎に置かれるべきです。
 しかし、そういう配慮は行われていないようです。というのは
GISSでは、気温の数値を都市化のことを考えて補正している
からです。したがって、かなり多くの気温測定器が都市に置かれ
ていると考えられます。
 しかも、その観測地点がアメリカとヨーロッパに偏っており、
海の上での観測は行われていないというのです。それに観測地点
の周囲の環境が長い間には変化が生じ、正確な気温が測定できな
くなっているという話もよく聞くのです。
 これについては、東北大学名誉教授の近藤純正博士が次のよう
に警鐘を鳴らしています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 測定される気温に最も影響があるのは風だという。たとえば、
 気温測定器のそばに農業用のビニールハウスなどができると、
 気温測定器が置かれた場所での風が弱くなり、気温が高めに測
 定される。この現象を近藤博士は「陽だまり効果」と呼んでい
 る。この効果のせいで気象庁が採用している基準17観測所の
 気温データには、100年で約0.5℃(!)という偽の温暖
 化傾向が生じている。ちなみに、米国NASAが収録して世界
 的に公開している日本の気温データは、これらの基準観測所の
 データである。
 ――『暴走する「地球温暖化論/洗脳・煽動・歪曲の数々」』
                       文藝春秋社刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 このように考えていくと、肝心の世界の平均気温のデータもあ
まり信用できないということになります。本来「科学」であるべ
き「地球の平均気温は明らかに上りつつある」という地球温暖化
の大前提も疑問があるということになります。
 「朝まで生テレビ」でも、もちろん全地球気温上昇があるかど
うか討議されましたが、意外に気象の専門家の言葉には説得力が
なく、あいまいのままであったのです。これこれの根拠で地球の
気温は上昇しているという明確な発言はないのです。
 地球温暖化問題の懐疑派として知られる池田清彦氏――早稲田
大学国際教養学部教授の本には、人工衛星を使って地球全体の温
度を測る話が出ているので、ご紹介します。
―――――――――――――――――――――――――――――
 気象衛星ノアに積んだ計測器で酸素分子が出すマイクロ波の波
 長を測って温度に換算する。北緯80度から南緯80度まで、
 地球をくまなく測っている。測っているのは対流圏の大氣(地
 表から高さ8キロメートルあたりまで)。測定は1979年か
 ら始まって今も続いている。しかし、このデータを見る限り、
 対流圏の気温は月々の変動こそ激しいけれど、平均的にはそれ
 ほど上昇している様子はない。       ――池田清彦著
       『環境問題のウソ』/ちくまプリマー新書029
―――――――――――――――――――――――――――――
 実は地球温暖化論は1938年にもあったのです。英国のG・
S・カレンダーという人物が、CO2による温室効果を指摘して
いるのです。この地球温暖化論は1950年頃までは注目されて
いたのですが、それが「あること」をきっかけにして、急に地球
寒冷化論に変わったのです。
 「あること」とは、日本では「サンパチの豪雪」として知られ
る昭和38年の豪雪――世界各地が大雪や厳冬に見舞われたこと
です。気候変動論の世界的権威であるスティーブン・H・シュナ
イダー氏は1971年には次のように述べていたのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 ・・人間活動による微粒子注入の増加にともなう全球大氣バッ
 クグラウンドの混濁がどの程度になるかを予見することは困難
 である。しかしながら、これからの50年間に、人間による汚
 染の可能性は、6倍から8倍ほど増加すると見積もられる。大
 気中への微粒子物質の注入率がこれほど増大すれば、全球バッ
 クグラウンドの混濁度は、現在の4倍になろう。その場合、わ
 れわれの計算によると、全球気温は3.5度も下がることにな
 る。数年にわたって地球表面の平均気温がこれほど大きく低下
 することは、氷河時代への引き金となるのに十分なものだと確
 信される。    ――1971年「サイエンス」7月9日号
 ――『暴走する「地球温暖化論/洗脳・煽動・歪曲の数々」』
                       文藝春秋社刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 内容は専門的で何をいっているのかわかりませんが、明らかに
地球寒冷化を心配しているのです。シュナイダー氏のこの発言が
あった3年後の1974年に元気象庁予報官根本順吉氏は次の本
を上梓しているのですが、1989年に同じ根本氏の出した本も
あわせてご紹介しておきます。
―――――――――――――――――――――――――――――
 ―― 根本順吉著の2冊 ――
 『冷えていく地球』(家の光協会) ・・・ 1974年
 『熱くなる地球』 (ネスコ)   ・・・ 1989年
―――――――――――――――――――――――――――――
 この事実をご存知でしたか。1970年代に気象の専門家は明
らかに今とは全然逆の「地球寒冷化」を心配していたのです。ど
うして変貌したのでしょうか、――[地球温暖化懐疑論/03]


≪画像および関連情報≫
 ・地球寒冷化論について
  ―――――――――――――――――――――――――――
  地球寒冷化(ちきゅうかんれいか)とは、狭義では地球が冷
  えていく現象のことを指し、広義では、地球全体が寒冷化す
  るとの立場をとる説の事を言う。また、氷河期の始まりだと
  する場合もある。この説は氷河期の周期性について一般的な
  天候の報道の中で出現した。1940年から1970年の前
  半にかけての気温の低下に注目してなされたものであったが
  科学的には全く支持されなかった。現在では、地球は寒冷化
  するのではなくほぼ人間の活動に起因する地球温暖化の時代
  にあるとされている。        ――ウィキペディア
  ―――――――――――――――――――――――――――

2人の気象学者.jpg

posted by 平野 浩 at 04:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 地球温暖化懐疑論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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