今朝も米同時多発テロの話です。崩壊した世界貿易センタービ
ルは爆破されたのではないかという立花説をもう少しフォローし
てみたいと思います。
ビルの上層部分に大型航空機が激突すると、さぞかしビル全体
にもの凄い激震が広がったのではないかと考えますが、実は飛行
機衝突時にビルが受けた衝撃は、地震に換算して北棟については
M1.0、南棟はM0.9でしかないそうです。
信じられない数値ですが、地震としてはとるに足りないレベル
なのです。事実ビルはゆうに1時間以上立っていたのです。その
間にビルの中にいた多くの人たちは非常階段を降りて地上に出よ
うとしていたわけです。
そのときに、専門家のいうように上の方から床が次々と下に落
ちていたとは到底考えられないのです。ビルに飛行機が激突した
あと、ニューヨークの大勢の消防夫が救出のためにビルの下に集
結したのも、ビルが崩壊するという二時災害は起こらないという
判断があったからに違いないのです。
しかし、そこに信じられないビルの崩壊が起こり、多くの消防
夫が命を落とすことになったのです。もし、次々と床が落ちると
いう現象が起こっていれば、おそらくもの凄い音がしたはずであ
り、ビルの近くにいた人は本能的に危険を感じとったはずです。
まして、危険な現場には慣れていたはずのベテランの消防夫たち
なのですからなおさらのことです。
1993年に起こったイスラム過激派による世界貿易センター
ビルの爆破事件では、彼らは重量約700キロという大型爆弾を
レンタカーのバンに積んで、ビルの地下2Fの駐車場に置き、約
20センチの導火線に火をつけて、別の車で逃走したといわれて
います。
しかし、車の置く位置を誤ったため、爆弾は床に5メートル近
い穴を空け、上下5フロアに影響を与えたものの、死者6人、負
傷者1000人という程度の被害で済んだのです。
この時の犯人は全員が逮捕されたわけではなく、そういうグル
ープが、今回の飛行機テロのグループと呼応してビルの爆破を企
てたのではないかと立花氏は推理しているのです。
この事件のあと、記者会見が行われたのですが、この事件の背
後にイラクの存在は考えられないかと問う記者団に対し、FBI
の高官は「その可能性は否定しない」と答えているのです。実際
問題として、これ以外にトンネル爆破計画や橋爆破計画などがプ
ランニングの段階で摘発されているのですが、いずれもイラクの
関与が取り沙汰されていたからです。
もし、ビルが爆破されたと仮定すると、やはり爆弾は同じ地下
駐車場に置かれたものと推測されます。一度ならずして二度まで
も駐車場に爆弾を積んだ車を置けるのかという疑問もありますが
あれほど厳重に警戒しているはずの飛行機のハイジャックが、い
とも簡単に成功したように、不可能とは思えないのです。8年も
経てばどうしても緊張が緩んでくるものです。瓦礫の撤去が終っ
て仮に爆破であったことがわかったとき、米国がどう出るか注目
されます。立花氏は五分五分であるといっています。
さて、アフガン情勢ですが、依然として米英両軍による空爆が
続いています。また、地上軍の投入も近いといわれています。何
やら急ぎ過ぎの観があるような気もします。
どうしてかというと、来月の16日頃から、ラマダン(断食)
が始まり、冬に突入するからです。ブッシュ大統領は「長期戦に
なる」といっていますが、何らかの成算で、ラマダンまでにケリ
をつけることを考えているのではないかと思われます。
米国が今熱くなっているのは、米国という国がその本土をほと
んど攻撃されたことがない国だからです。今まで米国にとって最
大の戦争は内戦である南北戦争です。というのは、この戦争では
70万人の死者を出し、アトランタのほか南部の主要都市が灰燼
に帰したのですが、これ以上の被害を米国は、第1次大戦、第2
次大戦、ベトナム戦争でも出していないからです。
唯一米国の中心部が攻撃されたのは、19世紀初頭の英国軍に
よるホワイハウス焼き討ちと真珠湾攻撃だけなのです。しかし、
今回はある意味で米国繁栄の象徴であるマンハッタン島の世界貿
易センタービルと国防のかなめであるはずのペンタゴンの両方が
破壊されたのですから、そこに米国の“滅び”を見た人も少なく
なかったと思います。米国民の頭に血が昇って当然といえます。
ところで、特殊部隊が既にアフガンに侵入しているというウワ
サがよく聞かれますが、本当に大丈夫なのでしょうか。中西輝政
氏の情報ですが、湾岸戦争のときも空爆前に英国の特殊部隊SA
Sがバクダットの近くまで侵入しているのですが、そのときの部
隊の損耗率は非常に高く、3分の1は戦死、3分の1は捕虜、残
りの3分の1は、やっとシリア国境に逃れたというさんざんの結
果だったのです。
軍事評論家に共通している意見は、米軍がアフガンの山岳地帯
に入り込むと、旧ソ連軍を打ち負かした屈強なムジャヒディンと
戦うことになり、ベトナム戦争のような泥沼にはまるというもの
です。ムジャヒディンは、イスラムゲリラのことです。
しかし、これに対して真っ向から反対する意見を述べる人もい
ます。ジャーナリストの恵谷治氏がその一人です。恵谷氏による
と、ソ連軍侵攻当時と比較して、国際世論、米軍の士気、高性能
ハイテク兵器などが決定的に違うというのです。したがって、米
英両軍が軍事力でタリバン政権を打倒することはさほど難しくな
いと恵谷氏はいっているのです。
米国は英国と共に外交交渉を巧みに行い、タリバン政権の孤立
化に一応成功しています。しかし、一番の問題は、頼りにしてい
たパキスタンが今ひとつ煮え切らないことです。そのため米英両
軍は大幅な戦略見直しをせざるを得なかったのです。
インドの有力英字紙の「タイムズ・オブ・インディア」による
と、パキスタン国防省統合情報局のマムード前長官が同時多発テ
ロ事件のハイジャック容疑者に資金提供をしていたという事実を
明らかにしています。パキスタンは敵なのでしょうか。
−−[リスク/04]
2001年10月12日
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