レは収まっておらず、日本経済の先行きについてもウオッチング
してみたいと思います。そうすると、あと50回ぐらいは必要と
なり、長くなってしまうので、一応今回のテーマは7月7日で終
了し、10日からは新しいテーマで書くことにします。
昨日のEJで、「ユニコーン」のことをご紹介しました。ユニ
コーンは、企業価値10億ドル以上の未上場企業のことです。現
在「チャットGPT」で話題になっている米国のオープンAI社
は、ユニコーンであり、その企業価値は290億ドルです。こう
いう企業が日本では、育たないのです。
文章や画像を自動的に作成する「生成AI」のスタートアップ
に対する期待が世界的に高まっており、それらの企業に投資が集
中し、続々とユニコーンが誕生しているのです。
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<大規模言語モデル>
米オープンAI ・・ 290億ドル
米アンソロピック ・・ 44億ドル
コーヒア(カナダ) ・・ 20億ドル
<開発者向けモデル>
米ハギングフェース ・・ 20億ドル
米レブリット ・・ 12億ドル
<企業向けサービス>
米ジャスパー ・・ 15億ドル
米グリーン ・・ 10億ドル
──2023年6月28日付、日本経済新聞
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私自身生成AIに関しては強い興味を持っています。とくに米
グリーン社は、企業向けのインサイトエンジンです。ウェブブラ
ウザ上のグリーンの検索窓に知りたいことを入力すると、マイク
ロソフト365やグーグル・ワークスペース、セールスフォース
などの企業で利用しているSaaSシステムを横断的に検索して
知りたい情報を瞬時に探し出すシステムを構築しています。これ
に生成AIを応用することによって、商談の進み具合を診断する
ことが可能になります。生成AIは、営業管理に応用できるので
す。生成AIについてはいずれEJでも取り上げます。
2023年5月8日のことです。三菱UFJフィナンシャル・
グループと、イスラエルのフィンテック企業、リクイディティ・
キャピタル社は、両社の合弁企業、マーズ・グロース・キャピタ
ル社の下に、日本のスタート・アップ企業を融資対象とするファ
ンドと欧州のスタートアップ企業を融資対象とするファンドを新
たに設立することを決定したことを公表しています。
銀行、とくに日本の三菱UFJ銀行をはじめとする伝統的な銀
行にとって、ハードルの高かったスタートアップ企業に融資する
ビジネスを開始するというのです。
マーズ・グロース・キャピタル社とは、どのような企業なので
しょうか。6月30日付の日本経済新聞は、この合弁企業につい
て次のように説明しています。
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シンガポールに拠点を置くマーズ・キャピタルは、日々の売り
上げや取引先からの入金など80以上の指標について集めたビッ
グデータをAIで分析し、1〜2日で融資の可否などを決める。
企業とシステムをつなぎ、顧客への請求書などから資金繰りをチ
ェックし、貸し倒れリスクなども洗い出す。
赤字でも十分成長性があると見込めば最短1カ月程度で融資す
る。マーズ・キャピタルの広島竜太郎共同最高経営責任者は「我
々が自ら融資先の『事業計画』を作ることができる」と語る。ど
れだけ融資できるかを合理的に判断できるようになるという。ア
ジアや欧州で展開し、発足2年で融資額は最大1300億円程度
に膨らむ見通し。
これまで銀行は担保や現預金、売掛金などを分析し企業への融
資を判断してきた。マーズ・キャピタルは融資先が手がけるサー
ビスの解約率や、日々の資金の流れを示す請求書などを分析して
融資を決める。高い成長を見込めるが足元ではまだ赤字のクラウ
ドサービス企業などへの融資が可能になった。
──2023年6月30日付、日本経済新聞
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もともと三菱UFJは、これまでもスタートアップの投資に熱
心であり、その残高は3年前の5〜6倍にあたる1000億円を
超えるレベルに達しています。イスラエルのリクイディティ・キ
ャピタル社との合弁企業、マーズ・グロース・キャピタル社を設
立したのは、2020年8月のことです。
コロナ禍に起因するとみられる世界インフレによる金融引き締
めで、これまで上場予備軍の資金を支えてきたベンチャーキャピ
タルからの融資が細ってきたのを受けて、このたびマーズ・グロ
ース・キャピタル社を通して有望なスタートアップへの融資に本
腰を入れることになったのです。
米CBインサイツによると、世界の2023年1〜3月のスタ
ートアップへの資金調達額は、前年同期比で6割も減少している
のです。日本も同様で3割減っています。これを三菱UFJをは
じめとする日本の伝統的銀行は、商機ととらえているのです。日
本の銀行はかねての低金利で融資の利ざやが薄くなっているので
顧客から継続的にデータを取り込んで与信機能を与えるノウハウ
を有するマース・グロース・キャピタル社にとっては、好機当来
というわけです。
他の日本の伝統的銀行も追随しています。三井住友銀行は、今
後3年間で、スタートアップに1000億円規模を融資する計画
を立てていますし、みずほ銀行もスタートアップ融資の審査部門
を設立しているし、あおざら銀行系のあおぞら企業投資もファン
ドの新設を検討しているといわれます。
──[世界インフレと日本経済/040]
≪画像および関連情報≫
●MUFG、国内と欧州でスタートアップ向け融資ファンド
を設立へ
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(ブルームバーグ):三菱UFJフィナンシャル・グループ
(MUFG)傘下の三菱UFJ銀行は8日、日本と欧州のス
タートアップ企業を融資対象とするファンドをそれぞれ設立
すると発表した。
発表によると、イスラエルのフィンテック企業との合弁会
社「マーズ・グロース・キャピタル」の下に、日本企業を対
象とするファンドを2023年度中に、欧州企業を対象とす
るファンドを6月ごろにそれぞれ設立する。
マーズは21年に事業を開始しており、AI(人工知能)
審査モデルを活用し、すでにアジアの企業向けに融資してい
る。5月現在の運用資産総額は7億5000万ドル(約10
10億円)、22年度の内部収益率(IRR)は12・7%
だった。日本企業対象ファンドは、時価総額1000億円以
上のユニコーン企業や将来ユニコーン企業になることが見込
まれる企業が対象。ファンド総額は最大200億円で、三菱
UFJ銀行のほか、外部の投資家からも資金を募る。
一方、欧州企業対象ファンドはマーズの既存ファンドから
の資金拠出を受け、スタートアップ企業に融資する。ファン
ド総額は最大2億5000万ドル。MUFGの亀澤宏規社長
は昨年12月のブルームバーグとのインタビューで、スター
トアップ向け融資について、23年度をめどに国内でのサー
ビス開始を目指す考えを明らかにしていた。
──ブルーム・バーク
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投資増に伴って企業価値も急騰


