経平均株価」の15日間の星取表です。右端が直近、○は上昇、
●は下落を表しています。当日の日経平均株価は3万2698円
81銭です。
─────────────────────────────
◎日経平均株価の過去15日の騰落
○●●○○○○●○●○○●●●
─────────────────────────────
この日経平均株価の動きをどう見るべきでしょうか。6月27
日付の日本経済新聞「スクランブル」は次のよう書いています。
─────────────────────────────
◎日本株「4%ライン」の警報
日本株の息切れ懸念が強まってきた。株と米国債の利回りから
はじいたデータ上では、過去10年以上にわたって何度も跳ね返
されてきた割高ラインが突破され、相場の先行きに警戒信号がと
もる。上値の重さを払拭するために、期待先行の買いを裏付ける
企業業績の「確度」が必要な局面にさしかかっている。
──2023年6月27日付、日本経済新聞
「スクランブル」より
─────────────────────────────
日経平均株価は、直近安値の3月中旬から6月19日にかけて
27%上昇しています。しかし、先週は11週ぶりに反落し、こ
のところ3日間連続して下落しています。これには、株の世界で
いうところの「高所恐怖症」といわれる数値が関係しているとい
われています。
少し専門的な話になりますが、東証株価指数(TOPIX)の
予想益回りから、米国10年債利回りを差し引いた「日米イール
ドギャップ」という指標です。この指標は「4%」が底であり、
このラインに近接すると、株価の調整が起きるのです。アベノミ
クスのときもそうであったといわれています。
この日米イールドギャップは、先週末の時点で3・3%と、4
%を大きく割り込んでいます。これは「警戒水準」に当たる数値
です。ちなみに、東証株価指数(TOPIX)とは、東京証券取
引所に上場する銘柄を対象として算出・公表されている株価指数
であり、日経平均株価と並ぶ日本の代表的な株価指標であるとい
えます。TOPIXは次の言葉の略です。
─────────────────────────────
◎東証株価指数(TOPIX)
Tokyo Stock Price Index
─────────────────────────────
2011年から2023年までの日米イールドギャップがグラ
フとして、添付ファイルにしてあります。大和証券が作成したも
のです。4%が警戒ラインであり、下に向かうほど、株は割高感
があるということになります。
なぜ、日米イールドギャップが4%を割ったのでしょうか。6
月27日の日経の「スクランブル」では、その理由について、次
のように書いています。
─────────────────────────────
4%突破の大きな要因は2つある。PBR(株価純資産倍率)
1倍割れ企業に是正要請をした東京証券取引所と、商社株を買い
増すバフェット氏の存在だ。両者が呼び水となった期待先行の買
いが相場を押し上げた。(中略)
肝心の業績見通しはどうか。大和証券がまとめた主要企業の業
績予想は、23年度の経常利益(金融除く)は前年度比2・8%
の増益にとどまる。一方、24年度は同7・8%の増益と、利益
の伸びが大きくなる見通しだ。(中略)
ただ、投資家の目線が来期に向くのは4〜9月期決算発表の後
とされる。秋ごろまでは目が向かいにくく、目先は上値が重くな
りそうだ。 ──2023年6月27日付、日本経済新聞
「スクランブル」より
─────────────────────────────
今回の日本の株高には、投資の神様といわれるウォーレン・バ
フェット氏が日本の総合商社に注目し、株を買い増ししているこ
とが、株式市場を活性化させていることは確かです。バフェット
氏が率いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイが日本の5
大商社の株式を買い始めたのは、20208月の頃であったとい
われています。5大商社とは、伊藤忠商事、丸紅、三井物産、住
友商事、三菱商事のことです。
問題は、バフェット氏は、なぜ、日本の商社株を買っているの
でしょうか。
6月26日発行の「日刊ゲンダイ」は、バフェット氏の次なる
戦略について、次のように報道しています。さすが投資の神様、
先の先を読んでいます。
─────────────────────────────
日本政府が半導体やEV(電気自動車)への産業支援策を本格
化させましたが、ここに商社が大きく絡むとバフェット氏は読ん
だのかもしれません。
もう一つ、忘れてはならないのがウクライナ紛争です。戦争そ
のものはいまだ終結せず、ウクライナの反転攻勢も報じられてい
ます。一方で復興に向けた動きも出てきました。先週21〜22
日には61カ国の代表がロンドンに集まり、ウクライナ復興会議
が開かれています。この会議を通じて、65億ドル(約9200
億円)の支援が固まりました。
エネルギーなどインフラ関連の支援も実施されます。今後、こ
の会議に限らずさまざまな形でウクライナ支援は行われていくで
しょう。復興に日本の5大商社が深く関わるのではないか――そ
うバフェット氏が感じたとしても不思議はありません。
──2023年6月26日/日刊ゲンダイ
─────────────────────────────
──[世界インフレと日本経済/036]
≪画像および関連情報≫
●なぜバフェット氏は日本株を買い増すのか/尾藤峰男氏
───────────────────────────
4月上旬のウォーレン・バフェット氏の突然の来日、その
後のインタビューや報道記事での発言をきっかけに、日本株
への関心が高まっている。来日の目的は、軒並み7・4%の
保有比率まで株式を買い増した5大商社(伊藤忠商事、三菱
商事、三井物産、住友商事、丸紅)の経営陣との会談であっ
た。この会談は、バフェット氏から申し入れたもので、投資
先に、投資した意図や今後の保有姿勢を説明し、商社の事業
戦略や経営方針を聞き、お互いの信頼関係を築くためであっ
た。バフェット氏自身、この面談は大変有意義であったと、
満足げに答えている。
バフェット氏が来日して、商社株を買い増し、日本株への
さらなる投資意向を表明(4月11日)してから5月26日
までで、日経平均株価は実に10・72%も上昇、その間の
米S&P500種株価指数の上昇幅、2・35%を大幅に上
回った。日経平均株価は5月19日に33年ぶりの高値を更
新、19日まで実に海外勢は8週連続の買い越しで、8週間
の買い越し額は3兆6000億円に上った。海外勢がバフェ
ット氏の日本株へのさらなる投資意向の表明に触発されたこ
とは明らかである。バフェット氏の世界の投資家への影響力
の強さを改めて実感する。
──「エコノミスト」/オンラインより
https://onl.sc/hsGms5m
───────────────────────────
日米イールドギャップは警戒水準に


