2022年10月05日

●「GAFAが破壊者と呼ばれる理由」( 第5827号)

 昨日のEJで示した「インターネットの変遷のまとめ」を再現
します。「Web2.0」 の話を続けます。
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       Web1.0  ・・・   見る
     → Web2.0  ・・・   書く
       Web3.0  ・・・ 参加する
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 「Web2.0」 は、現在、我々が利用しているインターネッ
トです。その利用率は2020年で83.4% です。これは平均
利用率ですが、13〜59歳の利用率は約95%、6〜12歳/
60〜69歳でも82%、70歳以上でも半数以上の人が利用し
ています。したがって、ほぼ全年齢でインターネットは使われて
いるといえます。もはやインターネットなしの生活は、考えられ
ないものになっているのです。これが現在のインターネットであ
る「Web2.0」 の利用状況です。
 インターネットの利用がこれほど増えたのは、スマホの普及が
大きく貢献しています。インターネットを利用する場合、かつて
はPCからでしたが、現在では、ほとんどがスマホからの利用に
なっています。2020年におけるスマホからのインターネット
利用率は68.3% であり、約7割がスマホです。現在、スマホ
などのモバイル端末の保有率は90%を超えています。
 なぜ、スマホによるインターネットの利用が増えたかというと
PCからの利用は、ユーザー自身がブラウザの立ち上げなど、若
干の手続きが必要であるのに対して、スマホでは、必要なときに
自動的にインターネットにつながるからです。
 「Web2.0」 の特色は「書く」ですが、これと「見る」が
連結され、SNSを利用するコミュニケーションが普及し、深く
浸透しています。SNSのなかでも、利用者の多いLINEの普
及率は年代別に次のようになっています。
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         10代 ・・・・ 93%以上
      20〜40代 ・・・・ 95%以上
       50代以上 ・・・・ 85%以上
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 インターネットの普及がここまで進んだということは、それを
使う側から見ると、便利になったということができます。インタ
ーネットに、このような利便性をもたらしたのは、米国を代表す
る大手テック企業「GAFA」──グーグル、アップル、フェイ
スブック、アマゾンの4社であり、これにマイクロソフト社を加
えて「GAFAM」と呼称することがあります。なお、「F」の
フェイスブックは、2021年10月28日、社名を「メタ」に
変更しており、厳密にはGAFAでないのですが、以下も、GA
FAと呼称することにします。
 2020年5月のことです。このGAFAM5社の時価総額が
東証1部約2170社の時価総額を10兆円上回ったのです。
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   東証1部2170社の時価総額 ・・ 550兆円
       GAFAMの時価総額 ・・ 560兆円
               ──2020年5月現在
    株式時価総額 =上場企業の株価×発行済株式数
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 しかし、その約1年後の2021年8月に、マイクロソフトを
除くGAFAの時価総額は7兆ドル(770兆円)になり、日本
企業すべての時価総額6・9兆ドル(約759兆円)を超えてい
ます。2021年度の日本のGDPは536.3兆円 ですが、こ
れをGAFA4社の時価総額は軽く上回っているのです。これは
まことに驚くべきことです。
 GAFAの4社は、「ディスラプター(破壊者)」と呼ばれま
す。正確にいうと、「デジタルディスラプター」です。これは、
クラウドやビッグデータ、IоT、AIなどのデジタルテクノロ
ジーを活用することにより、既存の業界の秩序やビジネスモデル
を破壊するプレイヤーを指します。
 「Web1.0」 の時代にディスラプトされたのは、メディア
と広告業界です。それは、ウェブサイトを通じて、情報の発信者
と受信者がダイレクトにつながることができるようになったこと
です。これにより、多くの人をウェブに呼び込むことができるよ
うになり、ウェブのビジネスモデルとして、広告が定着すること
になります。しかも「Web2.0」 になると、ウェブにアクセ
スする人に合わせて関連広告を表示できるようになっています。
まさに広告の革命です。
 「Web2.0」 の時代にディスラプトされたのは、ポータル
サイトです。ポータルサイトの代表格のヤフー!は、世界最大の
ユーザーと、巨額の資金、世界最高の人材を抱えているといわれ
ていましたが、2人の大学院生が設立した200人程度のスター
トアップ企業、グーグルが検索エンジンを作ったとき、絶頂期の
ヤフー!は、検索エンジンが現在のようにネットの入り口になる
とはまったく考えておらず、鷹揚にもグーグルの検索エンジンを
自社のポータルサイトに採用したのです。ヤフー!は、グーグル
の検索エンジンをポータルサイトの機能の一部としか考えていな
かったからです。
 ヤフー!がグーグルの検索エンジンを採用したことは、検索エ
ンジンの優秀性の証明になり、多くのユーザーがグーグル検索エ
ンジンを使うようになり、やがてポータルサイトから離れていく
ことになったのです。ヤフー!が気が付いたときは既に遅く、グ
ーグルに追いつけなくなっていたのです。まさに「庇を貸して母
屋を取れら」という状態になったわけです。
 かつては13兆円の企業価値のあったヤフー!は、2017年
に通信会社ベライゾンに、約5000億円で買収されてしまいま
す。技術の変化の速さを誤ると、こうなってしまうのです。
           ──[ウェブ3/メタバース/003]

≪画像および関連情報≫
 ●日本人は「GAFAの恐ろしさ」を知らなすぎる
  「四強企業の真実」は現代人の必須科目だ/塩野誠氏
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   あなたの生活は、「地上の人間を殺す権威」を与えられた
  「四騎士」にコントロールされている。ヨハネの黙示録にな
  ぞらえて現代の「四騎士」とされる巨大企業を、人々はGA
  FA(ガーファ)と呼ぶ。そう、あなたもよく知っている、
  グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンである。
   本書の著者スコット・ギャロウェイ氏は、多様な背景を持
  つ大学教授だ。オンライン通販会社の株式上場を経験した起
  業家、そして投資家であり、懐かしい方もいるであろうゲー
  トウェイ・コンピュータの役員を務めた経験もある。
   さらに、ファッションブランドのエディー・バウアーでも
  役員を務め、ニューヨーク大学経営大学院(MBA)では、
  マーケティング論、ブランド戦略を教えている。
   著者のつくったオンライン通販会社はアマゾンによって息
  の根を止められたという。著者が投資を行い、経営改革に乗
  り出したニューヨークタイムズ社のコンテンツはグーグルに
  よって一瞬にして検索結果の奥底(下位)へと飛ばされた。
  四騎士たちGAFAを語るには、ギャロウェイ氏ほどうって
  つけの人間もなかなかいないだろう。本書は神にも擬せられ
  るほどの力を持つようになったGAFAについての力作だ。
  その歴史とビジネスモデルを詳細に分析し、GAFAが支配
  する世界で企業はどうすべきか、個人はどう学び、どういう
  キャリアを目指すべきかを語っている。
                 https://bit.ly/3e1AZEP
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四騎士GAFA.jpg
四騎士GAFA
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ウェブ/メタバース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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