マゾンプライム会員制についてふれる必要があると思います。
ビジネスメディアのインプレスは、アマゾンプライム会員につ
いて次の記事を配信しています。
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アマゾンの創業者でCEO(最高経営責任者)のジェフ・ペゾ
ス氏が株主向けに宛てた年次書簡で、「アマゾンプライム」の会
員数が、グローバルで2億人を超えたことを明らかにした。20
19年12月期の決算発表で、12月末時点のプライム会員数が
1億5000万人を突破したと公表しており、約1年で5000
万人以上増加している。 https://bit.ly/2TdyeW8
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アマゾンの「プライム会員」とは何でしょうか。
アマゾンは誰でも利用できますが、年会費を支払ってプライム
会員になると、配送に関する特別サービスをはじめ、動画や音楽
を無料で楽しめるなど、過剰なサービスが受けられる特典があり
複数回アマゾンを使う人であれば、会員になったほうがトクであ
ることは確かです。ただ会費は値上がりする可能性があります。
ジェフ・ペソス氏は、2001年にコストコの創業者のジム・
シネガル氏に会って、会員制サービスについて教えを受けたとい
われています。コストコは、会員制の倉庫型卸売・小売チェーン
であり、日本でも店舗を拡大しています。
このアマゾンプライムの年会費は、国によって異なり、これを
みると、アマゾンが日本市場をいかに重視しているかわかるとし
て、成毛眞氏は次のように述べています。
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アマゾンの日本市場への期待は、プライム会員の年会費に如実
に表れている。米国が119ドル(約1万2000円)、イギリ
スが79ポンド(約1万4000円)。ドイツがちょっと下がっ
て49ユーロ(約6500円)で、日本はさらに低い3900円
(現在は4900円)だ。世界的に見ると、破格の値段設定だ。
『週刊東洋経済』で、アマゾンの世界のプライム事業を統括する
役員は、「『プライム会員にならないことはありえない』という
状況を目指している」と語っている。この発言からも、日本では
まだまだプライム会員を増やせると判断していることがわかる。
2017年からは、年契約だけでなく、1ヵ月単位(料金は月
400円め現在は500円)で契約できるプランを開始したこと
にも、日本での利用者増への期待が透けて見える。手軽に入会で
きるような仕組みを作ることで「とりあえず入会してみる」層を
増やす狙いだ。 ──成毛眞著/ダイヤモンド社
『amazon/世界の戦略がわかる』
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年会費が1万円を超える米国と英国──一定以上の所得がない
人にとっては少し高い会費ですが、退会する人は少ないといわれ
ます。それは、やめることによるデメリットが、あまりにも大き
過ぎるからです。退会すると、送料が有料になったり、見ている
連続ドラマが観られなくなったり、音楽も聴けなくなってしまう
からです。そもそもサービス自体が過剰であり、会員のメリット
が年会費を十分上回っているからです。
それに対して日本の年会費は4900円、どうしてこんなに安
いのでしょうか。それは、アマゾンにとって、日本市場の今後の
可能性が大きいからです。
日本の総人口が約1億2600万人に対し、英国は6700万
人、ドイツは8300万人です。日本の人口は両国より5〜8割
多いにも関わらず、英国やドイツの方が、アマゾンの売り上げが
日本より多いのです。つまり、人口などから考えて、伸びしろが
多いと判断しているからこそ、「囲い込み」のために会費を抑え
ていると推測できるのです。人口と地域別売り上げから判断して
伸びしろが少ないであろう英国の年会費が、ドイツや日本よりも
はるかに高いことからもそれは明らかです。
ちなみに、アマゾンのプライム会員の特典は、2017年当時
は次の10種類です。
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1.当日配送(お急ぎ便)
2.お届け日時指定
3.プライムナウ(2時間で届く/一部エリア)
4.映画・TV・アニメが見放題
5.キンドル数百冊無料(電子書籍)
6.キンドルファイアなどタブレット端末の割引
7.アマゾンパントリー
8.アマゾンファミリー
9.プライムフォト(写真を容量無制限で保存)
10.先行タイムセール
──成毛眞著/ダイヤモンド社の前掲書より
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アマゾンプライム会員の会員費は、アマゾンの売上高にどの程
度を占めるでしょうか。2017年の売上高を例にとると、次の
ようになっています。プライム会員費は5・5%です。会員費は
先払いであるので、CCCマイナスに貢献大です。
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本業の小売り ・・・・ 60・9%
マーケットプレイス ・ 17・9%
AWS ・・・・・・・ 9・8%
会員費 ・・・・・・・ 5・5%
店舗売上 ・・・・・・ 3・3%
その他 ・・・・・・・ 2・6%
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これを見ると、マーケットプレイスは17・9%であり、大き
な割合を占めています。明日は、「AWS」について考えます。
──[デジタル社会論U/023]
≪画像および関連情報≫
●会員すら知らない「アマゾンプライム」の多すぎるメリット
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たとえばアマゾンプライムというサブスクリプション(定
額サービス)モデルが定着しているのも、アマゾンの特筆す
べき強みだ。
定額収入による売上げ及び利益への貢献、ロイヤルカスタ
マーの囲込みを目論み、現在多くの企業がサブスクを導入、
模索しているが、アマゾンプライムの日本でのサービス開始
は、今から13年も前の2007年である。
アマゾンのサブスクモデルは、2007年以降、年間39
00円で提供され、徹底的に顧客メリットを追求し、サービ
ス内容ではますます付加価値が拡大、顧客のお得感が醸成さ
れている。昨年、4900円に値上げされても、サービス内
容への高い顧客満足度から解約への影響は少なかった。
アマゾンの「利益よりも投資を優先させ、スケールメリッ
トを最大化させる」という戦略の上で成り立つサブスクモデ
ルは、誰でも真似できるわけではないが、顧客のメリット、
そしてアマゾンのライフタイムバリュー(LTV顧客生涯価
値)まで見据えた戦略をまとめてみたい。
アマゾンにとってのメリットは月々の会費が固定的な収益
になることだけではない。プライム会員は当然ながら一般顧
客よりも購入のリピート率が高く、一回当たりのバスケット
価格(一度の購入金額、購入数)も高額であることがわかっ
ている。プライム会員の存在が売上を構成する「顧客数×ア
クティブ顧客×頻度×購入額」の増大に大きく寄与している
のだ。 https://bit.ly/3wsJZ9r
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アマゾン・プライム