2021年02月25日

●「ヤフー!ジャパンとLINE統合」(第5435号)

 ここでLINEに関連して、「ヤフー!ジャパン」について述
べる必要があります。ところで「Yahoo!」とは、何を意味してい
るかご存知ですか。
 「ヤフー!」とは「ガリバー旅行記」に出てくる「ならず者」
のことで、創業者のジェリー・ヤンとデビット・ファイロは、自
分たちのことを何をするかわからない「ならず者」と考えていて
「会社が大きくなっても、ならず者、ワイルドでいたい」という
思いから命名したといわれます。
 そもそもヤフー!は、ウェブディレクトリを原型とした、ポー
タルサイトを提供・運営している企業です。ウェブディレクトリ
とは、サイトを細かな分野別に階層で分類・整理したディレクト
リ型の検索エンジンによる検索のことです。検索といえば、グー
グルですが、グーグルは、クローラーによる自動巡回で、情報を
収集するロボット型検索エンジンがメインになっていますが、初
期の段階では、ディレクトリ型の検索エンジンによる検索をやっ
ていたのです。
 ところで、ポータルサイトというのは何でしようか。
 ポータルサイトとは、「玄関」や「入口」という意味があり、
ポータルサイトとは、インターネット上にあるさまざまなページ
の玄関口となる巨大なウェブサイトのことをいいます。
 ポータルサイトには、話題のニュースや天気など、生活する上
で必要なあらゆる情報が多く掲載されており、多くのユーザーが
アクセスすることになります。ヤフー!はそれが狙いなのです。
 つまり、PCを立ち上げると、最初に開くサイトがポータルサ
イトであり、そこを起点にして、他のサイトにアクセスするよう
にさせるのがポータルサイトの狙いです。ヤフー!ジャパンは、
日本最大級のポータルサイトです。ヤフー!ジャパンは、ヤフー
株式会社が運営しています。
 日本最大のポータルサイトともなると、多くのアクセスにより
多くの情報、すなわち、ビックデータが集まってきます。これら
を利用して、ヤフー!ジャパンは多彩な事業を展開しています。
 インターネットオークションの「ヤフオク!」、出店型ショッ
ピングの「ヤフー!ショッピング」、旅行商品の販売サイト「ヤ
フー!トラベル」、ヤフー!地図、ヤフー!グルメ、ヤフー!路
線情報などを統合した「ヤフー!ロコ」、日本の株式情報や税金
や不動産に関する情報を提供する「ヤフー!ファイナンス」、そ
の他、「ヤフー!メール」、「ヤフー!知恵袋」などなど、たく
さんの事業を展開しています。
 そのヤフー株式会社が2018年にさらに動いたのです。20
18年2月には、自社のビッグデータと企業や自治体などのデー
タを掛け合わせて分析し、そこから得られる知見をさまざまな事
業に活用する「データフォレスト構想」を発表しています。
 さらに、2018年10月からは、「ペイペイ」の提供を始め
ています。これらに関しては、次のコメントがあります。
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 ヤフーは長くオンラインの情報を扱う企業だったが、現在、ヤ
フーが注力する「ペイペイ」は、インターネットとリアルをつな
ぐ架け橋として、川邊氏(社長CEO)は「今まで得られなかっ
たデータが得られる」と見る。ペイペイ自体は別会社なのでデー
タをそのまま流用できないが、何らかのデータ連携を図り、さら
なるサービス改善・強化につなげたい考えだ。
 ヤフーが集約してきたデータとAIを活用することによるビジ
ネスの改善に対して、自社内にとどまらずにクライアントの事業
創造、改善につなげるサービスを提供するのが今回のデータフォ
レスト構想だ。2018年2月に構想を発表し、実証実験への参
加者を募っていたが、問い合わせ企業や自治体は100以上にの
ぼり、有力な知見をお互いに得られそうな20のパートナーと実
験を行ってきたという。       https://bit.ly/3ktM801
─────────────────────────────
 なぜ、ここまでヤフー!ジャパンについて書いてきたかという
と、2019年11月18日、ヤフー!を子会社に持つZホール
ディングス(ZHD)と、LINEが緊急記者会見を開いて、経
営統合の基本合意を発表したからです。
 どのようなかたちになるのかというと、ヤフー!ジャパンを傘
下に収めるZホールディングとLINEが、同じ名前なのでやや
こしいのですが、新しい統合会社「ZHD」を設立し、その下に
ヤフー!ジャパンとLINEを100%子会社の兄弟会社として
傘下に収めるというものです。これについては、添付ファイルの
図があります。
 このヤフー!ジャパンとLINEの経営統合は、コロナ禍のた
め、当初の計画通りには進まなかったのですが、この3月に全て
が完了することになっています。2021年1月8日、Zホール
ディングス川邊健太郎社長CEOは、この経営統合について、次
のように述べています。
─────────────────────────────
 実は、僕らZホールディングスという会社は「未来は予測する
ものではなくて作るもの」と言っていますので、来年、今年はど
うなるということはあまり言わないようにしていますが、確かな
ことは、21年はコロナ禍からまだまだ脱却できずにいるのだろ
うということは言えますよね。
 その中で、オンライン化は確実に進んでいくでしょう。それと
次世代移動通信規格「5G」のインフラ敷設が進んでいくことも
確実で、それに連動したアプリケーションや取り組みが増えてい
くことになるでしょう。この二つが自明の未来としてあると思っ
ています。そうした前提がある中で21年春にいよいよLINE
との統合を終えて、ヤフー!、LINE、ペイペイという、3つ
の国民的サービスを持った会社になります。
                  https://bit.ly/37FXCbk
─────────────────────────────
              ──[デジタル社会論/036]

≪画像および関連情報≫
 ●ヤフー・LINE、3月1日統合 米中巨大ITを追撃
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   ヤフー親会社のZホールディングス(HD)と対話アプリ
  大手LINEが3月1日、経営統合する。統合により検索・
  通販サイトや対話アプリ、金融など、幅広い分野で経営効率
  を高め、国内首位としてサービスを拡充。米グーグルを含む
  「GAFA」や中国のオンライン通販最大手、阿里巴巴(ア
  リババ)集団など巨大IT企業を追撃する。
   統合手続きの完了により、ZHDはLINEをヤフー同様
  に完全子会社として傘下に置く。ヤフーのサイトの年間利用
  者数は8000万人規模。LINEの月間利用者数は、86
  00万人。ZHDは、国内人口の過半を占める顧客基盤を生
  かし、通販から決済、コンテンツ配信など全方位で業容を拡
  大したい考えだ。
   統合後の課題の一つが、人工知能(AI)を活用した顧客
  分析、サービス向上の具体化。ZHDの川辺健太郎社長は、
  「世界をリードするAIテックカンパニーを目指す」と述べ
  先進技術の開発と世界展開に意欲を示している。
   統合は、新型コロナウイルス感染拡大で各国の競争法(独
  禁法)審査手続きが長引き、予定より半年近く遅れた。コロ
  ナ危機を受けてデジタル化は国内外で急加速しているが、Z
  HDの時価総額はGAFA各社の数十分の1程度にとどまり
  投資余力に開きがある。金融機関関係者はZHDが世界で躍
  進するには「日本市場を固めた上、革新的なサービスを提供
  できるかどうかが重要になる」と指摘する。
                  https://bit.ly/3pQLeeV
  ───────────────────────────
ヤフー!ジャパンとLINEの経営統合.jpg
ヤフー!ジャパンとLINEの経営統合
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | デジタル社会論T | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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