2020年05月25日

●「日本の感染予防策は間違っている」(EJ第5252号)

 先週金曜日のEJで、台湾からもたらされた新型コロナウイル
スに関する情報について分析を続けます。もし、この情報が正し
いとすると、新型コロナウイルスの感染に対する対応策が変わる
ほど重要です。
 サンプルは、新型コロナウスルスに感染した100人とその濃
厚接触者2761人です。濃厚接触者の内訳は、次の通りです。
─────────────────────────────
         家族 ・・・・・  219人
      病院関係者 ・・・・・  697人
        その他 ・・・・・ 1755人
      ―――――――――――――――――
                  2671人
─────────────────────────────
 このうち、二次感染をしたのは22人(0・7%)ですが、い
つ接触したかについて、接触歴は次の3つに分かれています。
─────────────────────────────
            症状が出る前 ・・ 10人
         発症日から3日以内 ・・  9人
    発症日から4日目ないし5日目 ・・  3人
         5日目以降の感染者 ・・  なし
    ―――――――――――――――――――――
                      22人
─────────────────────────────
 この結果は実に衝撃です。22人の二次感染者の約半数、10
人が症状の出る前に感染していることです。発熱やせきなどの症
状が出てから3日以内までを含めると、それまでに86%が感染
していることになります。症状が出て3日くらいまでは、他人は
もちろんのこと、本人も「まさかコロナでは!?」と、二次感染
を疑っていない、一番警戒していないときです。そういう無警戒
のときに、新型コロナウイルスは最も感染力が強いのです。
 そして症状が出てから、4日目、5日目になると症状がだんだ
んひどくなり、「もしかコロナでは!?」と本人が疑いを強めた
頃になると、二次感染者は3人となり、周囲が最も警戒する6日
目以降になると、皮肉なことに感染者はいなくなるのです。つま
り、PCR検査を受けようと考える頃には、ほとんど感染しなく
なるのです。そうであるなら、医療関係者は、あのものものしい
防護服に身を包む必要はなくなります。
 症状がまったく出ないが、PCR検査で陽性と判定された人に
ついては、その判定の日から一週間はホテルなどに隔離する必要
があるものの、この期間が経過しても無症状であれば、その後は
自宅に戻してもよいことになります。現在やっているPCR検査
で「陰性」が2回確認されないと帰宅できないという措置は意味
がないことになります。
 以上は、台湾疾病コントロールセンターが主導した研究ですが
この台湾の研究報告のレポートは、英文ですが、その出典を明ら
かにしておきます。
─────────────────────────────
     ◎台湾疾病コントロールセンターレポート
             https://bit.ly/3g66jhM
─────────────────────────────
 この台湾のケースにつながる研究報告がドイツからも届いてい
ます。これは、ウイルス分離実験の話ですが、診断直後は、高い
確率でウイルスを分離増殖できたものの、日を経るごとに減少し
発症から8日目以降では、検査した全員がウイルスを分離できな
かったというのです。これについて、小島勢二名古屋大学名誉教
授は、次のように述べています。
─────────────────────────────
 新型コロナウイルスの分離培養は、もっとも危険な病原体を扱
える限られた研究所しかできない。ウイルスの定量や分離培養の
結果も、台湾から報告された研究と符合しており、これらの研究
結果を総合すると、新型コロナウイルスは、症状が出てから1週
間経てば、すでに感染力を失っていると考えられる。
 この研究結果は、今後の新型コロナウイルスの感染対策に極め
て重要な意味を持つ。今回の知見をもとに、これまでのわが国に
おける新型コロナ感染対策を顧みるとともに、今後の対策にこの
結果をどう生かすかについて論じてみたい。
 従来、保健所が窓口になっている帰国者・接触者相談センター
では、PCR検査を受ける基準は、発熱などの症状が表れてから
4日以上経過してからとされてきた。(一部略)実際、ほとんど
の患者が、PCR検査を受けるのは発症から5日目以降であった
と思われる。さらに、PCR検査の結果が届いて陽性が判明し、
隔離されるのは、多くは発症から1週間以上経過してからであっ
た。すなわち、最も感染リスクが高い時期には隔離されておらず
すでに感染のリスクがなくなってから厳重な隔離管理をされてい
たことになる。台湾では、今回の結果をもとに、発症後1週間経
過し、病状が悪化する恐れがなければ、隔離する必要はないとし
て自宅療養を勧めることになった。  https://bit.ly/2ZsNBuH ─────────────────────────────
 もし、この台湾疾病センターの報告やドイツの研究成果が正し
いとすると、日本はすべて真逆のことをやっていることになりま
す。発熱はもちろんのこと、息苦しさなどのそれらしき症状が出
ている人──すわわち、もっとも他の人に感染しやすい時期には
PCR検査が受けられず、発症後一週間以上経過してから、隔離
し、治療の結果、症状が出なくなり、感染の危険がまるでないに
もかかわらず、ホテルなどで隔離を継続し、PCR検査で2回の
「陰性」が確認できないと、解放されないのです。
 厚労省の専門家会議は、この小島勢二名古屋大学名誉教授の情
報をどのように考えているのでしょうか。それにしてもこの新型
コロナウイルス、実にやっかいな存在です。
           ──[消費税は廃止できるか/093]

≪画像および関連情報≫
 ●別の人へ感染のリスク、発症2〜3日前から 中国で推計
  ───────────────────────────
   新型コロナウイルスに感染した人が別の人に感染させる時
  期は、発症の2〜3日前から始まり、発症前後に最も感染さ
  せやすくなるとの推計を、中国・広州医科大などのグループ
  が発表した。発症前に起きた感染は約4割と見積もられ、多
  くの人が感染に気づかないままウイルスを広げている可能性
  がある。グループは、国内外の報告を集め、感染した人とさ
  せた人が特定され、発症日もわかる77ペアの情報を分析し
  た。ある人が発症し、感染させた別の人も発症するまでには
  推計で平均5・8日。先行研究から潜伏期間が5・2日を平
  均としてばらつきがあると仮定すると、他人への感染は発症
  の2・3日前から起き、0・7日前がピークだった。発症前
  に起きた感染は推計44%で、発症から7日後には急速に感
  染させにくくなっていた。
   グループは広州医科大の関連病院の患者94人に対し、発
  症から32日間のどから検体を取ってウイルス量も調べた。
  ばらつきは大きいが全体の傾向としては、ウイルス量は初日
  が最も多く、21日ごろにはほぼ検出できなくなっていた。
  これらのことから、グループは、ウイルスの排出は発症の2
  〜3日前から始まっているとみている。
                  https://bit.ly/3bTV491
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台北市内で記者会見をする陳時中・衛生福利部長.jpg
台北市内で記者会見をする陳時中・衛生福利部長

posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | 消費税は廃止できるか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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