本を見つけて購入しました。総選挙が近いせいか、れいわ新撰組
関係の本が多く出版されていますが、この本もれいわ新撰組に関
係があります。少し変わった本です。
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大西つねき著
『私が総理大臣ならこうする/日本と世界の新世紀ビジョン』
白順社刊
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著者の履歴を拝見すると、大西つねき氏は銀行員で、1986
年にJ・Pモルガン銀行に入行し、為替資金部/為替ディーラー
として活躍し、1991年にはバンカーズ・トラスト銀行に移り
為替、債権、株式先物トレーディングを担当している金融のプロ
です。2017年の衆院選、2019年の参院選(比例区)にも
出馬しています。れいわ新撰組の山本太郎代表が本のオビで、こ
の本を「推薦」しています。
大西つねき氏の本には、他の金融の本ではあまり取り上げない
ことが多く出ており、それについて分かり易い解説があります。
EJの今回のテーマとも関係が深いので、これから参考にしたい
と考えています。
既出の経済評論家の加谷珪一氏は、日本が国際比較において、
労働生産性が低く、伸び悩んでいることを指摘していますが、こ
れについて大西つねき氏は、日本が27年連続の世界最大の債権
国であることに関連して、次のように述べています。
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日本が世界一のお金持ち国になった本質的な理由は、日本が世
界一の生産性を誇るからです。よく日本のホワイトカラーの生産
性が低いと言われますが、それは大きな間違いです。そのときに
引き合いに出されるホワイトカラーの生産性とは、単にホワイト
カラーの給与を為替換算して国際比較したもので、今の為替レー
トも日本人の給与も、政治的に著しく歪められています。要する
に無意味な比較だということです。(一部略)
日本は世界一のお金持ち国です。その累計額が世界一だから、
世界一の純資産国になっているのです。戦後ずっと、自分たちが
消費(輸入)する額よりも、遥かに多くの額を生産(輸出)し続
けたから、そしてそれを可能にするだけの付加価値を生産し続け
たから、その対価として世界一の黒字が貯まっている。しかも日
本は、戦後の賠償やドル借款などのマイナス状態からここまでに
なっているのです。これこそが日本の生産性の高さの証明であり
それが世界一であることは、世界最大の純資産を見れば明らかで
す。 ──大西つねき著/白順社刊
『私が総理大臣ならこうする/日本と世界の新世紀ビジョン』
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生産性の概念の捉え方の違いということもあるでしょうが、日
本が世界一の純資産国であることとの関連で生産性を捉えている
ことは面白いと思います。
日本に対外純資産が328兆円あることをほとんどの日本人は
知らないでいます。純資産国の国際順位については、新聞では毎
年報道はあるものの、これについて詳しく解説する評論家はおら
ず、日本政府もこれについてあまり触れることはありません。と
くに財務省としては、こんな話をしたら、「世界一の借金大国」
というプロパガンダがバレてしまうので、事実のみは伝えますが
詳しい説明は絶対にしないのです。
対外純資産の数字は、財務省のウェブサイトに公表されていま
す。財務省のサイトにはいろいろなデータが掲載されているので
慣れないと、どこを見ていいかわからないと思います。そういう
ときは、サイト内のグーグル「カスタム検索」にキーワード(例
えば「対外純資産」)を入れると一発で出ます。次は、同じキー
ワードを入れたときの最新のデータです。これによると、日本の
対外純資産は、341兆円に増加しています。
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◎平成30年末現在本邦対外資産負債残高の概要
1. 対外資産残高 ・・1018兆0380億円
2. 対外負債残高 ・・ 676兆4820億円
3.対外純資産残高 ・・ 341兆5560億円
https://bit.ly/2QMd7X2
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ところで、そもそもなぜこれほど巨額の資産がストックされた
のでしょうか。
「対外純資産」とは、国が外国に貸したり、投資したりしてい
る金額から、海外から借りたり、投資されている金額を差し引い
た金額のことです。日本が海外に貸している金額から、借りてい
る金額を差し引いたもの──このようにいった方がわかりやすい
かもしれません。
ここで投資というのは、具体的には、政府債券や社債、株式、
土地などの資産を現地通貨で保有することです。もちろん、日本
も海外から投資を受けていますが、海外への投資から、投資され
ている額を差し引きすると、多額の余剰金が出ます。これが対外
純資産であり、その金額が世界一なのです。
問題は、なぜ、これほど多額の対外純資産がストックされたの
でしょうか。それは、上記の大西つねき氏の次の言葉のなかにあ
ります。専門用語でいうと、日本は長年にわたって、経常収支の
黒字を続けてきたからです。
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戦後ずっと、自分たちが消費(輸入)する額よりも、遥かに多
くの額を生産(輸出)し続けたから、そしてそれを可能にするだ
けの付加価値を生産し続けたから、その対価として世界一の黒字
が貯まっている。 ──大西つねき著の前掲書より
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──[消費税は廃止できるか/006]
≪画像および関連情報≫
●国土が小さい日本が世界最大の債権国だなんて!/中国
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財務省によれば、日本の2016年末における対外純資産
残高は前年より9兆8950億円増えて349兆1120億
円に達した。日本の対外純資産残高は26年連続で世界一と
なっており、これは日本が世界最大の債権国であることを示
している。
中国メディアの快資訊はこのほど、日本は国土が非常に小
さいのに、なぜ世界最大の債権国でいられるのかと疑問を投
げかけ「とても信じられないことだ」と驚きを示している。
記事は、日本は国土こそ小さいが「匠の精神」を発揮し、
製造業で確固たる地位を築いたと指摘。自動車や半導体とい
った工業製品のほか、中国でも高く評価されている果物など
の存在を挙げ、何事にも徹底的にこだわる姿勢が日本に成功
をもたらすことになったと主張、そしてこうした成功が日本
の対外純資産残高の積み上げに繋がったと強調した。
続けて、日本が海外に持つ莫大な資産は日本に巨大な利益
をもたらしていると伝えたほか、どのような資産であっても
日本で地震が発生したり、戦争に巻き込まれたりなどの国家
の非常時には売却することで資金を得ることができると指摘
し、「日本には先見の明がある」と伝えた。
https://bit.ly/2NiC4aN
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海外純資産