「キャリア官僚」には、ちゃんと定義があります。
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日本における国家公務員試験の総合職試験、上級甲種試験又は
T種試験(旧外務T種を含む)等に合格し、幹部候補生として中
央省庁に採用された国家公務員の俗称である。
──ウィキペディア
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財務省は、指定の国家公務員試験にトップランクで合格した数
人しか入省できないのです。だから、日本人は、東大を卒業して
財務省に入省すると、「凄い秀才」と認めてしまうところがあり
ます。これは大きな間違いです。
彼らは東大を卒業したといっても、その多くは法学部出身であ
り、そういう人に、専攻の異なる経済・財政・金融のことが本当
に理解できるのか、疑問に感じます。
まして現代はICTの時代であり、コンピュ−タも発達してい
るので、自分が仕事に使うシステムを自らプログラミングして構
築する能力も不可欠になっています。しかし、東大出身の財務省
のキャリアがコンピュータに強いとは、とても思えないのです。
私は、ここ15年ほど、あるIT企業の新人研修を担当している
ので、そのことはよくわかります。
しかし、財務省では、東大の法学部出身の俊秀のプロパー職員
が、基本的に内部の研修と職務経験だけで昇進し、そのなかで、
たった一人が事務次官にまで上り詰める。このようなやり方で、
日本経済の司令塔になる人材を育てられるのでしょうか。
これに対して米国の財務省は新卒の一括採用ではなく、特定の
能力を持つ人を採用する中途入省の採用スタイルです。米国財務
省のウェブサイトの採用のページには、次のようなスペシャリス
トの応募を求めています。
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Accountants 会計士
Attorneys 弁護士
Budget Analysts 予算アナリスト
Contract Specialists 契約専門官
Economists/International Economists (国際)経済学者
Financial Analysts 金融アナリスト
Human Resources/EEO Specialists 人材管理/育成の専門家
Information Technology Specialists ITスペシャリスト
Intelligence Specialists 情報スペシャリスト
──上念司著/講談社+α新書
『財務省と大新聞が隠す本当は世界一の日本経済』
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上記の上念氏の本には、経済の専門紙である日本経済新聞社の
人材採用について書かれている部分があります。大変興味深いの
で、引用を含めてご紹介します。
日本経済新聞社では、記者の採用条件に、経済、金融、経営、
会計などの履修は含まれておらず、2020年入社定期採用の応
募は、次のようになっています。
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◎2020年入社第3回定期採用試験
1991年4月2日以降に生まれた方で、次に該当する方が対
象です。
@日本の四年制大学・大学院を2020年3月までに卒業・修
了見込みまたは既卒の方
A海外の大学・大学院に在籍している方(交換留学は除く)は
日本の四年制大学・大学院と同等の学位で、2020年3月
までに卒業・修了見込みまたは既卒の方。学部・学科は問い
ません。 https://bit.ly/359clbr
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日本経済新聞社は、例年50人〜60人の学生を採用していま
すが、そのほとんどは「学部・学科は問わない」という幅広い条
件での応募者受け入れです。あくまで、出身学部は問わず、記者
は社内で育てるという方針のようです。これはこれでよいと思い
ます。記者志望の学生にとってはありがたいことでしょう。
もちろん中途採用もあります。募集職種としては、記者(写真
・映像記者を含む)、高度な専門記者、デジタルIT、グローバ
ル、インデックス事業、営業・企画と分かれていますが、「高度
な専門記者」の項目には次の記述があります。
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経済、財政、マーケット、企業経営、外交・安全保障、IT、
エネルギーなどの分野に関して、専門的視点から深い解説記事な
どを書ける人材を求めています。博士号または同等の専門知識を
お持ちの方や、シンクタンク、大学、企業、研究機関、官庁など
で、実務・研究経験を積んだ専門的な分析力を持つ方を歓迎しま
す。 https://bit.ly/2sj1rla
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このように確かに専門家を募集していますが、上念氏によると
日本経済新聞の記者で中途採用の人はほとんどいないというので
す。実際に日本経済新聞の記者に聞くと、「高度な専門記者」と
いう職種で採用された人に社内で会ったことはないといいます。
上念司氏はこういっています。
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もちろん新卒からたたき上げの新聞記者のなかにも、自分で積
極的に勉強して正しい経済知識を身に付けた例外的な人もいます
が、圧倒的に少数派です。こうした人が新聞社の中枢から外れて
主に雑誌やネット媒体などに寄稿しているのも、高度な専門記者
が邪魔なことと、まったく同じ理由です。そんなスキルは、新聞
の紙面を作るには不要なのです。 ──上念司著の前掲書より
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──[消費税増税を考える/047]
≪画像および関連情報≫
●財務省なのに法学部出身ておかしくね?
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財務省の事務次官。それはもう、官僚のなかでトップ中の
トップ。雲の上の上の上。この財務省の事務次官というポス
ト、法学部出身の人ばかりなるっておかしくね?
財務省のホームページに「財務省の使命」というのが書か
れています。「納税者としての国民の視点に立ち、効率的か
つ透明性の高い行政を行い、国の財務を総合的に管理運営す
ることにより、健全で活力ある経済及び安心で豊かな社会を
実現するとともに、世界経済の安定的発展に貢献すること。
/財務省」
ものすごく簡単にいえば、お金や経済を扱ってるところ。
普通に考えて大学で学ぶべき学問とすれば経済学でしょう。
しかし、法学部出身の多いこと多いこと。ウィキペディアで
で調べたところ、財務事務次官のほとんどが法学部出身。肝
心の経済学部卒はなんと3人だけ。過去50人以上いるなか
で、3人て。イギリス大蔵省の事務次官。イギリス大蔵省と
いうところです。
ここにも事務方のトップがおりまして。ウィキペディアで
調べた結果がこちら。「こちらは直近の5人調べただけです
が、みなさん経済学を学んだり、教えたりという人たちでし
て・・・。かなり強大な力をもつ日本の財務省。トップだけ
じゃなくて、職員のほとんどが法学部出身。果たしてこのこ
とと日本だけが長期のデフレということと関係が?
https://bit.ly/2P9c0Qp
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日本経済新聞社本社ビル


