2019年08月29日

●「経済ブロック化は戦争に発展する」(EJ第5078号)

 中国は、米国との貿易戦争についてハラをくくり、「奉陪到底
/とことんやってやる!」という意思を持っています。そうする
と、最悪の場合、事態は次の4段階で進むことを前回指摘しまし
たが、4段階を再現します。
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          第1段階「関税合戦」
          第2段階「覇権争い」
          第3段階「経済戦争」
          第4段階「軍事衝突」
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 このうち、第1段階の「関税合戦」は、ドロ沼化しています。
それと同時に5Gをめぐる「覇権争い」が起きています。ファー
ウェイを採用するか、排除するか、の問題です。2019年8月
28日付、日本経済新聞によると、カンボジアについて次のよう
に報じています。
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 ◎カンボジア、中国5G導入/通信大手ファーウェイと組む
                 東南アで先陣 年内にも
        ──2019年8月28日付、日本経済新聞
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 カンボジアはもともと外交的に中国と親密であり、カンボジア
政府は、ファーウェイと5G分野で覚書を結んでいますが、中国
が、この時期の発表を後押しした可能性があります。カンボジア
は、経済的に後発ですが、中国としては、早く発表させることに
よって、他の東南アジアの国々に影響を与えようとしていたので
す。もちろんカンボジアは、インフラ支援も、中国からたっぷり
投資を受けて行っています。
 この「関税合戦」と「覇権争い」によって、経済はどんどんブ
ロック化し、その結果として「経済戦争」が激化していきます。
ここまでは前回述べた通りです。
 ところで、経済のブロック化というのは何でしょうか。
 実は、経済のブロック化は、最終的には戦争を引き起こす可能
性があり、とても危険なことです。第2次世界大戦も、主要各国
が保護主義に走り、世界経済がブロック化した結果、起きている
からです。このことについて、元オムロン会長の立石信雄氏は次
のように述べています。
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 トランプ大統領による「米国ファースト」をきっかけに保護主
義が世界中で蔓延。米中の次代の覇権争いを巡る攻防も世界経済
の低迷に拍車をかけている。特に危惧されるのは「世界経済のブ
ロック化」ではないだろうか。
 ブロック化の危険性は歴史が証明している。1929年に米国
に端を発した世界大恐慌を受けて米国が30年代に実施した貿易
戦争により、全世界の貿易は66%萎縮。米国が関税率を引き上
げ他の国も対抗、全世界の貿易コストが10%上昇した。
 さらに主要国は、相次いで「ブロック経済」政策を採用。英国
によるポンド圏、フランスによるフラン圏、さらに米国のドルブ
ロック圏などの、貿易の「囲い込み」現象が出現した。世界経済
がブロックに分割されたことにより、ドイツやイタリア、日本な
ど植民地を持たないか少ない国は、不況の影響をより深刻に受け
ることになった。その結果、イタリアやドイツではファシスト、
ナチス、日本では軍部など、「世界秩序の変更」を求める勢力が
台頭し、第2次世界大戦の大きな原因になったと言われる。
              ──元オムロン会長の立石信雄氏
                  http://exci.to/2Zu8KRG ─────────────────────────────
 ここで気になることがあります。トランプ大統領が本を全然読
まない人であることです。トランプ氏の豪華な自宅には、書棚が
ないそうです。そのような人が、現在超大国米国の大統領をして
いるのです。彼は、米国第一主義の保護政策を続けて行くと、世
界経済がブロック化し、最悪の場合、戦争の危険にまで発展する
ことなど、考えもしないでしょう。自分のやっていることが自分
でわかっていないのです。
 本を読む人と読まない人──目には見えませんが、両者の間に
は埋めようのない差が出来てしまうものです。本を読まない人は
物事を筋道を立てて深く考えない人です。つまり、思索をしない
人です。「たかが本を読まないくらいでそんわけあるまい」と思
う人は、きっと、その人が本を読まない、もしくは本を読むこと
に価値を感じていない人だからです。読書の本当の価値を知って
いるのは、読書をする人だけであるからです。
 ネット上の「ワン・ボックス・ニュース」は、トランプ氏につ
いて、次のように述べています。
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 彼(トランプ氏)は、新聞でも見出し以上を読むことはなく、
本などのより長い文章は尚更読みません。実際、最新の政権内部
の暴露本を書いたマイケル・ウルフが、ホワイトハウス内に1年
近くに渡り居座ることが出来たのは、トランプを含む政権内の側
近の殆どが、本を全く読まないという背景があった。ウルフは、
メディア王ルパート・マードックの暴露本を書いた情報を得るた
めならば手段を選ばない人物として知られる。
                  https://bit.ly/348qCp1 ─────────────────────────────
 本人に先が見えないなら、先の読める人物がスタッフにいれば
よいのですが、トランプ氏は、そういう人物を次々とクビにして
しまうので、話にならないのです。トランプ本人は、自分は先が
読めると信じているので、どうしようもないです。
 冒頭の第4段階は「軍事衝突」となっています。それは、当然
米国と中国の軍事衝突を意味します。それは、習近平政権が台湾
を統一できるかどうかを巡る軍事衝突を意味しています。
              ──[中国経済の真実/077]

≪画像および関連情報≫
 ●真面目な話だが、トランプはどれくらいバカなのか?
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   私は1年以上前からワシントンの当局者たちから、共和党
  のロビイストや共和党寄りの保守系政治評論家から、果ては
  何人かの議会の共和党員からこんな言葉を聴いてきた、「ド
  ナルド・トランプは著しくバカである」と。
   私は彼らの言う事が正しいはずがないと思った。なぜなら
  本当に愚かな人間が米国という超大国の大統領になるなどと
  いうことが起こるはずが無いと思っていたからだ。
   "あの"ジョージ・W・ブッシュにさえ、大統領選挙キャン
  ペーンやその後のホワイトハウス執務で賢く優秀なスタッフ
  を雇う"最低限の賢さ"があった。
   数ヵ月前にレックス・ティラーソン米国務長官がトランプ
  を「救い難いバカ」と呼んだが、私はそれを無視した。大統
  領の内閣で働く事の難しさや思うように物事が進まない事に
  内閣の人間が苛立ちを覚えることはよくあることであり、か
  つて他の大統領の内閣の人間が、彼らの上司を同様の言葉を
  使い不満をあらわにした事もあったからである。そして今回
  の、ジャーナリストのマイケル・ウルフ氏によるトランプ政
  権の内幕を描いた暴露本「炎と怒り:トランプのホワイトハ
  ウス、その内幕)」だ。これはホワイトハウスの上級職員を
  含む、大統領候補時代と大統領時代のトランプと接した関係
  者200人以上の人にインタビューした代物だ。
                  https://bit.ly/2ZqT0mJ
  ─────────────────────

”本を読まない”トランプ大統領の執務光景.jpg
本を読まない”トランプ大統領の執務光景

posted by 平野 浩 at 05:02| Comment(0) | 中国経済の真実 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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