「スキャンダルなどを水で薄めること」という意味で、スキャン
ダルを隠すことをいいます。まさに文在寅大統領は、自身が法相
に指名したショ・グク氏の不祥事から目を反らすため、GSOM
IAを破棄したのではないかと韓国内でいわれています。
ケント・ギルバート氏は、8月23日発行の「夕刊フジ」の自
身のコラム「ニッポンの新常識」で、次のように韓国を批判して
います。こういう問題は、日本人よりも、外国のコラムニストの
論調を伝える方が、感情的にならないのでよいと考えます。
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そもそも文政権になって、韓国の異常さに拍車がかかった気が
する。国会議長は「天皇陛下(現上皇さま)への謝罪要求」を突
き付け、韓国政府は1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最
終的に解決」した、いわゆる「元徴用工」への補償問題を蒸し返
した。韓国海軍駆逐艦による自衛隊機へのレーダー照射事件では
非を認めない。
慰安婦問題の、「最終的かつ不可逆的な解決」で一致した20
15年の日韓合意も反故(ほご)にし、日本政府が10億円を拠
出した「和解・癒やし財団」は、一方的解散となった。5億円が
残っていたはずだが、日本政府に返却されることもなく、藪の中
だ。協定や合意に「完全かつ最終的」とか、「最終的かつ不可逆
的」と書かざるを得ないほど、韓国に信用がない証拠といえる。
日本政府は念押しとして文書を入れたが、それでも文政権は国家
間の約束を破ったわけだ。 「夕刊フジ」
──「ニッポンの新常識」ケント・ギルバート
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とにかく困るのは、韓国文政権が平気でウソをつくことです。
韓国駆逐艦によるレーダー照射事件では、明確な証拠を突き付け
ても絶対に認めない。これでは、国と国のまともな対話などでき
る状況ではないです。
もうひとつ別の説もあります。8月25日付、日本経済新聞は
文政権がGSOMIAの破棄を決めたのは、朴槿恵前政権の功績
つぶしであるとして次の記事を掲載しています。、
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韓国の文在寅政権が、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOM
IA)の破棄を決めた。日本政府が対韓輸出管理の厳格化を打ち
出したことで、安全保障面での「協力環境に重大な変化をもたら
した」としているが、文大統領が破棄を決定した理由はもうひと
つある。朴槿恵前政権の功績つぶしだ。(中略)
GSOMIAの締結過程で、朴政権の対応に問題がなかったわ
けではない。革新系の当時の野党勢力が締結に反対し、国民の間
でも慎重論が根強いなか、朴政権は「北朝鮮の核・ミサイル問題
の解決」に不可欠だとして日本との交渉開始からわずか1ヶ月足
らずでスピード決着させた。北朝鮮脅威論をあおり、自らのスキ
ャンダルから国民の関心をそらそうとしたのではないかとの疑念
も浮上していた。こうした経緯を踏まえれば、文政権はもともと
日韓のGSOMIAに否定的だったともいえる。
──2019年8月25日付、日本経済新聞朝刊
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もともと文大統領は、GSOMIAに反対であり、朴槿恵前政
権のスキャンダルによる自滅もあるが、慰安婦問題の、最終的、
不可逆的解決にも、GSOMIAの締結にも反対だった当時の野
党勢力の盛り上がりによって、政権トップに着いた人です。だか
ら、日本との関係が悪化している現状を絶好の好機として捉え、
GSOMIAを破棄したのです。今なら100%日本のせいにで
きるからです。
世論調査会社リアルメーターが8月上旬に実施した調査による
と、GSOMIAの破棄には、賛成の方が多いのです。
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◎GSOMIAの破棄への賛否
賛成 ・・・ 47・7%
反対 ・・・ 39・3%
──世論調査会社リアルメーター
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GSOMIAの破棄については、もうひとつ気になる情報があ
ります。それは、軍によるクーデター勃発の可能性です。GSO
MIA協定の締結後わかったことですが、想定以上に日本からの
情報が多く、それが、正確かつ有益な情報だったのです。つまり
GSOMIAは、韓国軍にとっても、非常に役に立つ軍事情報で
あることがわかったのです。
こんな話があります。最近の話ですが、北朝鮮が短距離ミサイ
ルを発射したとき、その着弾地点を韓国側が修正したことがあり
ます。そのとき、わざわざ「日本サイドの情報に基づき」とそれ
が日本からの情報であることを明かしたのです。GSOMIAに
基づく日本の情報が役立っていることを何とかして、青瓦台に伝
えたかったからです。しかし、青瓦台は「日本の情報は、ほとん
ど役立っていない」ときめつけたのです。
かつて朝鮮人民軍と対峙してきた元韓国国防省北韓分析官で、
拓殖大学主任研究員のコ・ヨンチョル氏は、GSOMIA破棄が
きっかけで起きるクーデターの可能性に言及しています。韓国で
は、そういうことが何回も起きているのです。
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現役の将官らは今回の文氏の判断を100%近くが「まさか」
と失望している。軍人は敵(北朝鮮)と戦い、勝利するのを目的
としているが、「このまま北朝鮮に韓国が飲み込まれるくらいな
らば」と、正義感の強い一部の軍人たちが、政権の指導者に政変
(クーデター)を仕掛ける公算がより大きくなったとみる。
──コ・ヨンチョル氏/23日発行「夕刊フジ」
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──[中国経済の真実/075]
≪画像および関連情報≫
●文在寅打倒クーデターは、本当に起きるのか
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韓国・文在寅政権が、日本との軍事情報包括保護協定(G
SOMIA)破棄を決めたことで、北朝鮮との「赤化統一」
路線に進むのではないかとの懸念が現実味を増している。北
朝鮮は、GSOMIA破棄を歓迎しているはずなのに、けさ
早く短距離弾道ミサイルを発射したが、松川るい参議院議員
が「南北融和は行き過ぎると諸刃の剣」であり、できる限り
体制を護持したいのが本音であると推察すれば、短距離ミサ
イルの発射は、統一に向けた、ある種の主導権争いの一里塚
と解釈できるかもしれない。
元自衛隊情報幹部の鈴木衛士氏が以前予測したように「G
SOMIA破棄なら文大統領は失脚」とみる向きはあるもの
の、文大統領の任期は2022年5月までまだ3年弱ある。
一線を超えた文大統領が自らの生き残りもかけて、反日と北
朝鮮との融和をさらに進めていくことへの危惧は増すばかり
だ。著名な軍事アナリストの小川和久氏も、GSOMIA破
棄の翌23日夜、フェースブックの公開投稿において、「G
SOMIA破棄、韓国軍部は、動きを見せるか」と問いかけ
た。これに一般の人から「クーデターとかは、あり得る問題
でしょうかね」と尋ねられたのに対し、小川氏は、「文在寅
が北朝鮮を利していると思ったら、起こりうることだと考え
ておいたほうがよいでしょう。日本の物差しでは判断できな
い国ですから」とコメントしている。
https://bit.ly/2ZoAono
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GSOMIA破棄を決めた韓国安全保障会議