題について考えます。これは、新たな防衛力整備の指針「防衛計
画の大綱」と、平成31〜35年度の「中期防衛力整備計画」の
骨子案にも載っています。これをめぐり、空母は攻撃用艦艇であ
り、日本は憲法の関係上持てないのではないかなど、いろいろな
議論が出ているので、検討する価値があります。
日本以外の国で、「軍隊で一番上の階級は何か」と問われれば
どこの国でも「大将」と答えます。そんなことは子供でも知って
いることです。しかし、日本の自衛隊で一番エライ人は誰かと日
本人に聞くと、答えられる人はほとんどいないといいます。これ
は、とてもおかしな話です。
自衛隊のトップは「将」です。自衛隊には、陸、海、空の3つ
がありますので、陸将、海将、空将ということになります。しか
し、日本の将は、他国の軍隊の「中将」に該当し、「大将」では
ないのです。
しかし、「将」の上には、陸海空それぞれに「幕僚長」の役職
があり、それら3つの幕僚長を総括する役職として、「統合幕僚
長」がいます。それらの4人は「幕僚長たる将」ということで陸
海空のトップを務めるのです。
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1.統合幕僚長
2.陸上自衛隊 ・・・・ 陸上幕僚長たる将
3.海上自衛隊 ・・・・ 海上幕僚長たる将
4.航空自衛隊 ・・・・ 航空幕僚長たる将
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「将」は桜のマークは3つですが、上記4人の幕僚長には、マ
ークは4つ付いています。つまり、事実上「大将」をあらわして
いるのです。なお、「元帥」は、一般的には階級ではなく、名誉
称号です。大学の名誉教授と同じです。
旧日本軍では大将に、帝政ドイツでは上級大将に与えられる称
号であり、英国、韓国では名誉昇任ですが、米国では元帥は戦時
のみの階級であり、名誉階級としては「大元帥」の称号を使って
います。
自衛隊関係者か、自衛隊によほど興味を持っていてる人でない
と、自衛隊の階級などはほとんどの人は知らないと思います。し
かし、そんな国は世界中で日本だけです。
なぜ、こんなことを書いたかというと、日本は太平洋戦争での
敗戦に懲りて、「戦争」をイメージする言葉を一切使わなくなっ
たのです。日本人は、呼称を変えると、あたかも本質まで変わる
かのように思い込む特性があります。
そういえば、戦中、戦後を通じ、次のようないい替えや呼び替
えをしてきています。そこに「2度と戦争はしない」との思いを
込めているつもりなのです。
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「全滅」 → 「玉砕」
「退却」 → 「転進」
「敗戦」 → 「終戦」
「戦車」 → 「特車」など
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米軍の要請で軍隊を作ることになったときも、軍隊ではなく、
「警察予備隊」「保安隊」「自衛隊」というように、きわめて意
識的に、「軍」という言葉を使わず、自衛隊は、軍隊ではないイ
メージづくりをやっています。しかし、そのようなことをしても
ほとんど意味がないのです。かえって、国民の国防への関心が薄
れるだけです。
海外では、水上戦闘艦は、巡洋艦、駆逐艦、フリゲ−ト艦など
いろいろ分かれていますが、海上自衛隊では、これらの水上戦闘
艦はすべて「護衛艦」という名称で呼ぶのです。
自衛隊の艦艇の全体呼称は「自衛艦」です。大分類では、自衛
艦は、「警備艦」と「補助艦」に分かれます。その警備艦は次の
4つに分かれます。
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1.機動艦艇 ─── 護衛艦
潜水艦
2.機雷艦艇
3.哨戒艦艇
4.輸送艦艇
https://bit.ly/2UPv9ba
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これでわかるように、護衛艦は「機動艦艇」のなかに入ってお
り、そこには、「護衛艦」と「潜水艦」があります。つまり、戦
闘艦としては、この2種類しかないのです。
もうひとつ知っておくべきことがあります。軍事ジャーナリス
トの清谷信二氏によると、護衛艦とは、駆逐艦とほぼ同義語であ
るということです。駆逐艦とは、「小型で速力が速く、魚雷攻撃
や奇襲・警戒・護衛を任務とする軍艦」のことです。軍事ジャー
ナリストでもなければ、普通の日本人は、駆逐艦、巡洋艦、フリ
ゲート艦の違いなどわからないでしょう。それは、そのまま国防
に対する意識の低さにつながるのです。
護衛艦には、次の4種類があります。
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1. 汎用護衛艦 ・・・ DD
2.ヘリコプター護衛艦 ・・・ DDH
3. ミサイル護衛艦 ・・・ DDG
4. 護衛護衛艦 ・・・ DE
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この分類上は『いずも』は、DDH、ヘリコプター護衛艦とい
うことになります。これは、諸外国では、ヘリコプター駆逐艦と
分類されますが、世界の海軍関係者で『いずも』を駆逐艦と思っ
ている人はいないはずです。 ──[フリーテーマ/007]
≪画像および関連情報≫
●「世界は日本を警戒すべき」/北朝鮮非難を強める
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北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は2018年12月
14日、日本政府が海上自衛隊の「いずも」型護衛艦を実質
的な空母として運用しようとしていることを受けて、「日本
はアジア太平洋地域と世界の平和を害する悪性腫瘍」である
と非難する論評を掲載した。
また国営の朝鮮中央通信も12日付の論評で、「日本は中
国に対抗するために空母を保有しようとすると公言している
が、それは武力増強、海外膨張に対する日本の野心を示す」
ものだとして、「世界は、日本の軽挙妄動に警戒心を高めな
ければならない」と主張した。
最近の北朝鮮の対日非難には、大きく2つの流れがある。
ひとつは歴史問題に言及し、日本に朝鮮半島支配の過去清算
を迫る論調だ。例えば従軍慰安婦問題では、日本軍が慰安婦
を虐殺したとされる映像など新資料を提示しながら、謝罪と
賠償を迫っている。
また、韓国最高裁が日本企業に対し、元徴用工への賠償命
令を下したことを巡る日韓の反目にも、介入しようとしてい
る。日韓の間には1965年の請求権協定が存在するが、日
朝間にはそういった約束事が何も存在しない。そのため北朝
鮮は「わが国には一から改めて過去清算をしてもらう」との
立場を強調しているのだ。対日非難のもうひとつの流れが、
今回のような日本の軍備増強に対する非難だ。
https://bit.ly/2rAdsyQ
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護衛艦『いずも』


