ウェイについて新聞には出ていない情報を中心に、もうしばらく
書くことにします。
ところで、ファーウェイの呼び方について、中国分析の第一人
者である遠藤誉氏は次のように述べています。しかし、EJでは
「ファーウェイ」と表記することにします。
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日本では、「Hua-wei」 を「ファーウェイ」と読ませているが
「Hua」は「ホァ」であって、「ファ」ではない。「ファ」 なら
「Fa」など、「F」の文字がなければならない。 慣用に反するが
ここでは発音に忠実に「ホァーウェイ」とした。 ──遠藤誉氏
https://bit.ly/2C4j7mS
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クアルコムという企業について考察します。クアルコムは、カ
ルフォルニア州で、1985年に創業していますが、キッシンジ
ャー・アソシエイツを通して早くから中国に進出しています。中
国では「高通」という名前で知られています。
しかし、1989年6月4日の天安門事件で、米国を中心とす
る西側諸国が中国に対して経済封鎖を始めると、クアルコムは中
国でのビジネスを中止したのです。
2000年に当時の朱鎔基首相がWTO加盟のために清華大学
の経済管理学院に米国の財閥を中心に顧問委員会を設けたのです
が、クアルコムもそのメンバーになっています。そして1998
年には、北京郵電大学に共同研究所を設立しています。遠藤誉氏
によると、この大学はファーウェイの頭脳ともいうべきハイシリ
コン・テクノロジーズ社の何庭波総裁を輩出した大学なのです。
遠藤誉氏は、ハイシリコンの何庭波総裁とクアルコムの関係に
ついて、次のように紹介しています。
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ハイシリコンの何庭波総裁は女性で、まだ40代の若さだ。自
分を研究者と呼ばせない、生粋のエンジニアである。ビジネスに
煩わされたくないので、華為の研究部門から独立し研究開発に専
念した。(中略)クアルコムの北京郵電大学への力の入れようは
尋常ではなく、北京郵電大学内に「クアルコム杯(高通杯)」と
いうものまで設立したりして、人材養成のために巨額の研究投資
(ときには1億ドル)を行っている。 ──遠藤誉氏
https://bit.ly/2QqmhKl
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遠藤誉氏は何庭波氏が北京郵電大学を卒業したのが、1996
年、クアルコムが同大学内に共同研究所を設立したのが1998
年であるので、何庭波氏がクアルコムの指導を受けていた可能性
は高いと指摘しています。そうすると、ハイシリコンの高度な半
導体の技術のベースには、クアルコムの技術が入っている可能性
は高いと考えられます。
昨日のEJで、ハイシリコンがファーウェイにしか半導体を提
供しないと書きましたが、これは中国政府の指導によるものでは
なく、ハイシリコンのポリシーなのです。もし、政府主導である
ならば、クアルコムに半導体の提供を断られて窮地に陥っている
ZTEに対して、ハイシリコンに半導体を提供するよう命令する
はずですが、遠藤氏によると、ハイシリコンは政府のいうことも
頑として受け入れないだろうといっています。
ファーウェイやハイシリコンと中国政府の関係について、遠藤
氏は、次のように述べています。
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日本のメディアは、ホァーウェイ(華為技術、Hua-wei )を持
ち出すときに、まるで接頭語のように、「中国政府と癒着してい
る」とか、「中国政府と関係が深い」と書き立てているが、それ
がどれほど危険なことか、気が付いているだろうか。
ホァーウェイの頭脳であるハイシリコンは、その研究開発した
半導体を、ホァーウェイにしか売らず、他社には売らない。まし
ていわんや、中国政府になど提供したり、いまこの段階ではまだ
していないのである。
もし中国政府と癒着していたり、中国政府と関係が深かったり
するのであれば、習近平国家主席は中国共産党一党支配体制の命
運を賭けて国家戦略「中国製造2025」を推進しているのだか
ら、中国政府にハイシリコンが研究開発した最先鋭の半導体の成
果を提供するはずだろう。
しかし、ハイシリコンもホァーウェイも、今のところ、まだそ
うしていない。それはハイシリコン立ち上げ時点で、ハイシリコ
ンの成果はホァーウェイにしか提供しないという約束しているか
らだろう。 ──遠藤誉氏 https://bit.ly/2Bg9gsm
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なぜ、ハイシリコンは経営危機に瀕しているZTEに半導体を
売らないのでしょうか。それは、ハイシリコンのポリシーである
からと書きましたが、それだけではないはずです。
今やハイシリコンは、クアルコムに対抗するための中国の先兵
です。これまでにもそういう戦いを繰り返しています。クアルコ
ムが「スナップドラゴン」という半導体の新製品を出すと、ハイ
シリコンは、それと同レベルの「キリン」という半導体を出すと
いうように競っているのです。
そのようなハイシリコンに、ZTEをはじめとする多くの中国
のハイテク企業に半導体を提供する余裕はないのです。両社全力
で壮絶なチップ戦争を繰り広げているからです。
しかし、米国から半導体の提供を断られてしまうと、そうした
ハイテク企業が潰れかねない。そういうわけで、白羽の矢が立っ
たのが、日本なのです。日本はクアルコムやハイシリコンのよう
な高性能チップを作る能力はありませんが、中国企業に半導体チ
ップを提供できる力はあるのです。そこで中国は、日本との関係
を改善させ、その役割を担わせようとしているのです。
──[フリーテーマ/004]
≪画像および関連情報≫
●李克強訪日、中国が関係改善を進める3つの事情
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習近平政権は、尖閣諸島の「国有化」問題が起こってから
程なくして発足し、日中関係の改善が難しい状況であっこと
から、どうしても「日本に対して厳しい」というイメージが
つきまとう。
だが、5月8日から4日間、中国の李克強首相が日本を訪
問し、天皇陛下を始め、安倍晋三首相や与野党関係者と会談
し、両国関係の改善を印象づけた。李の訪日は、5月9日付
けの『環球時報』に発表された評論も、2010年以来の釣
魚島問題、歴史問題などで最悪の状態に陥った日中関係が、
大幅に改善しつつあることを示していると指摘している。
歴史問題や領土問題など長年の課題こそ解決はしてはいない
ものの、日中関係がここまで改善してきたのは、日本国内に
対中関係改善の動きが出てきたこともあるが、中国の政治・
経済情勢も関係している。
だが、「中華民族の偉大なる復興」を強調しすぎると、ナ
ショナリズムを刺激する恐れもあり、外交でそれを前面に押
し出すと諸外国の誤解を招きかねない。そのため中国外交は
「人類運命共同体」を前面に押し出した「国際主義」的な外
交に方向転換する。中国の提唱する「一帯一路」構想は、中
国の発展計画と沿線諸国との発展計画の“ドッキング”を目
的とし、中国外交の「国際主義」的側面を反映したものであ
る。 https://bit.ly/2EqhZMI
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スナップドラゴン



また、最後の人が、日本側の事情が変わって日中関係が改善したというのはウソだ。米中貿易戦争になって米国にバッシングされているので、中国側が日本にすり寄ってきたに過ぎない。こんなことも分からずに、あるいは、意図的に真相を隠した、この人も、中国に買収されたのではないだろうか。