2018年11月12日

●「任意提出のビデオを返さない警察」(EJ第4888号)

 JAL123便墜落事件に関する真相について、国(政府)は
徹底的に隠す方針です。ここで「国」というのは、政府(自民党
政権)、行政機関、日本航空が一体になった概念です。それにし
ても、国と行政機関はわかるとしても、加害者の日本航空まで完
全に政府と一体化して、真相解明を阻んでいるのは理解に苦しむ
ところです。
 現在、生のボイスレコーダーは日本航空が管理しています。事
故調査委員会は、刑事事件は不起訴決定となったため、日本航空
に返却したのです。したがって、それを公開するかどうかは、日
本航空の判断でできることになります。遺族会としては公開を求
めていますが、日本航空は、今度は機長、副操縦士、航空機関士
の遺族の手前もあるという理由で公開を拒んでいます。拒む理由
になっていません。
 公開するかしないかは一応日本航空の判断としているものの、
おそらく政府(自民党)から「絶対公開するな」という強い指示
が出ているはずです。実際に当時の運輸省は、情報公開法の施行
前に、日航123便墜落事件関連の資料をおよそ1トン分を破棄
しています。森友問題で日本の行政機関は、自分たちの都合で、
重要な文書を平気で廃棄してしまうことを知ってがくせんとした
ものですが、ここでもやっているのです。これに関して、青山透
子氏は、次のように述べています。
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 前橋地検の検事正が遺族への報告会で、「時効はないのだから
すべての資料は永久保存する」という話をしており、遺族側もそ
れを望み、将来公開してくれ、と言っている。それを無視して廃
棄した当時の運輸省の公務員としての重い責任も問わなければな
らない。つまり、誰もが聞くことができ、誰もが閲覧できるよう
にしてこそ、それが真実であると言えるのであり、本物を聞かせ
ていない、見せていない、その閉鎖的な現状からは、調査した側
にとって都合の良い部分だけ抜き取った改ざん資料と言われても
仕方がない。
 今もなお森友・加計問題同様、脈々とその「伝統的な方法」で
仕事を続けているとすれば、時の政府に迎合し、恣意的な仕事を
する国家公務員に信頼性などないと断言されるのは当然である。
それとも、政治家からの強い圧力に屈したということなのだろう
か。            ──青山透子著/河出書房新社刊
          『遺物は真相を語る/日航123便墜落』
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 青山透子氏は、JAL123便の垂直尾翼を回収した海上自衛
隊護衛艦「まつゆき」が、相模湾でどのような訓練をしていたの
か、防衛省に、ダメもとで、情報開示の法律に基づいて、行政文
書開示請求をしてみたのです。
 そうしたところ、防衛省の事務局から電話があり、次のように
いってきたそうです。
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 これに関する文書はない可能性があるので、請求されても見つ
かりませんから、請求を取り下げたらどうですか。
               ──青山透子著/河出書房新社
   「日航123便墜落/疑惑のはじまり/天空の星たちへ」
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 これもまことにヘンな話です。わざわざ電話してくるのもヘン
ですが、はじめからないと決めつけているのです。もっとも演習
内容などは国家機密であるといわれてしまえば、それまでのこと
ですが、請求者がどういう人物か知ったうえで、電話をしてきた
ものと考えられます。
 もっとひどい話があります。押田茂實氏という人がいます。D
NA型鑑定第一人者として、法医学の世界で活躍してきた人で、
123便墜落事件でも、群馬県藤岡市民体育館における遺体の確
認作業も参加し手伝っています。そのとき、学術的な研究のため
身元確認状況を撮影した8ミリフィルムとビデオを少しでも役立
てばと警察に任意提出したのです。
 ところが、その8ミリフィルムとビデオがいつまで経っても返
却されないのです。そこで押田茂實氏は、2017年5月22日
付で群馬県警警察本部長宛てに手紙を出し、すべてを返却するよ
う催促したのです。
 そうしたら、群馬県警から3人の警察官が押田氏の家にやって
きて次のようにいったというのです。
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 ビデオは、はい、あります。8ミリ3本とベータ2本ですね。
見ました。あまりに凄すぎて、お返しできない。
              ──青山透子著/河出書房新社刊
          『遺物は真相を語る/日航123便墜落』
─────────────────────────────
 任意提出された物品を警察が没収し返却しない。あり得ないこ
とです。警察としては無理は承知でそういっている感じです。返
却して、それが公開されるのを明らかに恐れているのです。これ
について、青山氏は次のように怒りをぶつけています。
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 それは33年も経って刑事事件の資料でもない上に、所有者が
明確にわかり、学術的に大学で使用する目的で撮影したものであ
る。任意提出であるにもかかわらず、何の権限があって返さない
と言えるのかと呆れてしまった。それはまるで、「警察に自分の
財布を預けてくれと言われて預けておき、あとで返却してくれと
いったら、財布の中身がお金でいつぱいで凄すぎて返せない」に
等しい強弁である。いつから日本の警察は勝手に他人のものを没
収できるようになったのか。これは明らかに業務上横領罪であっ
て、他の警察官を呼んできて、3人を逮捕してもらわなければな
らない事件である。        ──青山透子著前掲書より
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         ──[日航機123便墜落の真相/058]

≪画像および関連情報≫
 ●群馬県警と東京新聞の不思議な関係/青山透子氏
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   群馬県警が自分たちが著作権者の捜査資料を、このタイミ
  ングで東京新聞に提供したようですが、記事にはどこから入
  手と書いていない不思議な記事です。恐らく群馬県警自ら開
  示したのでしょう。ご遺族には「実は内々で、群馬県警から
  こういう資料を入手しましてこれに対するコメントを」と東
  京新聞記者が持って行ったのでしょう。だから、コメントの
  冒頭から、群馬県警はよくやってくれたという会話に繋がっ
  たと容易に想像出来ます。
   しかしながら、この書類を前橋地検に渡していたのであれ
  ば、起訴可能だったはずだと弁護士も語っているように「予
  見可能性出来たので起訴すべきだった」というコメント通り
  起訴出来たはずです。群馬県警が今回、わざわざ出したこと
  が裏目に出たと思います。そして起訴出来なかった理由が他
  にある、と思われても仕方がありません。
   恐らく、この記事によって日航と運輸省の無責任さを前面
  に出して、過去を正当化する方向付けをしたかったのだろう
  と推定されます。さらに拙著にて、当時の河村本部長に関す
  ることや群馬県警が当時の学術ビデオを今でも返還しない、
  という、業務上横領的な発言をしたことに対する罰の悪さと
  も言えます。メンツを優先させたのか、自分たちの正当性を
  言いすぎると、逆におかしいことが明らかになるものです。
                  https://bit.ly/2QvQVhF
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藤岡体育館に集められた遺体.jpg
藤岡体育館に集められた遺体
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | 日航機123便墜落の真相 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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