2018年04月25日

●「昭恵夫人は100万円渡している」(EJ第4752号)

 古賀茂明氏と望月衣塑子氏の共著では、安倍昭恵夫人が籠池理
事長(当時)に渡したという寄付金100万円のことも追及して
います。果して100万円は、昭恵夫人から籠池氏に本当に渡さ
れたのでしょうか。それとも渡されていないのでしょうか。
 安倍首相は、国会などで野党から質問されるさい、よく「印象
操作」という言葉を使って反論することがあります。
 2017年6月5日の衆院決算行政監視委員会。民進党の宮崎
岳志議員(当時)が、学園の加計孝太郎理事長とともに首相が納
まった写真のパネルを示しながら質問すると、次のように猛然と
反論しています。
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 そういうのを印象操作というのですよ。宮崎氏が印象操作で
 いいかげんなことをいったので反論したい。 ──安倍首相
─────────────────────────────
 しかし、何回も印象操作をしているのは他ならぬ安倍首相自身
であり、それに輪をかけたように書くのが御用新聞社です。その
一番ひどかったのは、籠池泰典氏を証人喚問に招致する直前の新
聞報道です。これは、例によって官邸のメディア操作によるもの
と考えられます。
 そういう状況で籠池氏は、証人喚問に招致されたのです。新聞
による印象操作によって、籠池氏は、稀代の変わり者、コロコロ
発言を変える、うそつき、虚言癖などのマイナスの印象を帯びて
証言台に立つことになったのです。
 官邸側としては、そうしておけば、たとえ籠池氏が正しいこと
をいっても、印象がよくなければ、籠池氏がウソをついているよ
うにみえることを狙ったのでしょう。
 2017年3月23日に実施された証人喚問において、籠池証
人は、「100万円の寄付金は受け取ったのか」との質問に対し
て、次のように証言しています。
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 昭恵夫人に瑞穂の国記念小学院の名誉校長に就任していただい
たのは、平成27(2015年)年9月5日にご講演をたまわっ
たときのことです。
 そしてその9月5日、昭恵夫人は講演の控室として利用してい
ただいた園長室で、私との対面していただいたとき、同行してい
たおつきの方に席を外すようにおっしゃった後、私と2人きりの
状態で、「どうぞ、安倍晋三からです」というふうにおっしゃっ
て、寄付金として封筒に入った100万円をくださいました。昭
恵夫人は全く覚えていないとおっしゃっているようですが、私た
ちには、大変名誉な話なので鮮明に覚えております。
                  https://bit.ly/2HFhIH6
─────────────────────────────
 これに関して、3月23日、証人喚問の実に4時間後に、昭恵
夫人は自身のフェイスブックで、次の趣旨の反論をしています。
きわめて素早い反論です。
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 私は、籠池さんに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講
演料を頂いたこともありません。この点について、籠池夫人と今
年2月から何度もメールのやりとりをさせていただきましたが、
寄付金があったですとか、講演料を受け取ったというご指摘はあ
りませんでした。私からも、その旨の記憶がないことをはっきり
とお伝えしております。 ──安倍昭恵夫人フェースブックより
─────────────────────────────
 明らかにどちらかがウソをついています。しかし、これはどう
みても昭恵夫人にとって不利です。なぜなら、籠池氏の方は、も
しウソをつけば、偽証罪に問われる証人喚問での証言であるのに
対し、昭恵夫人はフェイスブックでの釈明に過ぎないからです。
 しかし、そのとき多くの人は、おかしいとは思いながらも、籠
池氏の方がウソをついていると感じたようです。それはなぜか。
それは、証人喚問までのメディアの報道の積み重ねで、「籠池は
怪しい奴である」という一種の刷り込みができていたからではな
いかと思います。印象操作の効果です。
 しかし、昭恵夫人のフェイスブックの文章は、役人が作成した
ものではないかと、指摘する人が出てきたのです。
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 「官邸側が作成して昭恵夫人に投稿を依頼したのではないかと
さえ思える」──昭恵コメントについて、こうブログに書き込ん
だのは元検事の郷原信郎弁護士だ。郷原氏は昭恵氏の過去のフェ
イスブック投稿と異なり、今回の文面は「旨」や「当該」といっ
た典型的な官僚用語が多用されていることに違和感を覚えたとい
う。さらに「フェイスブックを使う人は分かると思うが、過去に
半角数字を使っていると、まず表示されるのは半角数字。昭恵氏
はこれまでずっと半角数字だったのに、なぜか今回だけは全角数
字なのです」(郷原氏)
 籠池理事長が「100万円の寄付」の場として、「園長室」と
証言したことに対し、昭恵氏はコメントで「『玉座の間』であっ
たと思います。内装がとても特徴的でした」と否定していた。し
かし、講演料や寄付金について「記憶がない」と話す一方で、部
屋の名前や内装だけを鮮明に覚えているのは変だろう。
                  https://bit.ly/2F7hN0P
─────────────────────────────
 実は、あまり知られていないことですが、籠池泰典氏は、20
17年7月10日に大阪府議会でも参考人招致を受けて証言をし
ています。そこでも国会の証人喚問のときと何も矛盾なく証言し
ています。
 100万円の寄付を渡したのは、昭恵夫人一人ですが、それを
受け取った籠池氏には複数の証人がいるのです。これらの証言を
突き合わせてみると、そこには一点の矛盾もないのです。そのこ
とから、昭恵夫人は間違いなく、100万円を渡していると考え
られます。       ──[メディア規制の実態/076]

≪画像および関連情報≫
 ●奇妙な逆水かけ論/「渡した」「いやもらっていない」
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   のべ4時間超にわたる23日(2017年3月)の国会証
  人喚問で、籠池泰典理事長が最も微に入り細にわたって説明
  したのは、昭恵夫人から手渡されたという100万円の寄付
  金についてだった。寄付があったのは2015年9月5日、
  昭恵夫人が講演のため訪れた森友学園の幼稚園でだったとい
  う。「控室として利用していただいた園長室で、私と対面し
  ていただいた時に、昭恵夫人が同行したお付きの人に席を外
  すようおっしゃったのち、私と2人きりの状態で、「1人に
  させてすいません」「どうぞ安倍晋三からです」というふう
  におっしゃって、寄付金として封筒に入った100万円をく
  ださいました」。
   その4時間後、昭恵夫人はフェイスブックで「私は籠池さ
  んに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講演料を頂い
  たこともありません。私は講演などの際に秘書に席を外して
  ほしいというようなことは言いません。秘書2名にも確認し
  ました」と真っ向反論した。
   コメンテーターの伊藤惇夫氏(政治アナリスト)は次のよ
  うに指摘する。「籠池さんは告発されることを覚悟のうえで
  (証人喚問の席で)しゃべっている。それに対し昭恵夫人は
  フェイスブックで反論するのはバランスに欠けます。反論す
  るなら、記者会見か、場合によっては国会の場できちっと説
  明された方がいいですよ」。   https://bit.ly/2Ji6YeX
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証人喚問での籠池泰典氏.jpg
証人喚問での籠池泰典氏


posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | メディア規制の実態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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