2018年04月04日

●「森友学園事件はなぜわかったのか」(EJ第4737号)

 森友学園事件は、どのようにして世の人の知ることになったの
でしょうか。
 きっかけは私立小学校のポスターだったのです。2016年春
のことです。日の丸の上に日本列島、靖国神社の鳥居らしき写真
と一緒に教育勅語が出ている。どうみても極右の学校じゃないか
と。ポスターには、次のことが書かれていたのです。
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  ◎瑞穂の国記念小学院/平成29年4月開校
   一期生生徒募集/未来を築く日本人になれ!
   募集人員(男女共学)1年生80名/2年生80名
   転入生大歓迎
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 このポスターを見たのは、豊中市議の木村真議員です。彼はこ
のポスターに違和感を覚えたといいます。そこでその小学校の土
地について調べてみたのです。
 2016年5月の時点の所有者は国交省であり、国有地だった
のです。近畿財務局に聞くと、定期借地権付きで、森友学園に貸
していることがわかったのです。ここで木村市議は「おかしい」
と感じたといいます。なぜなら、もともとこの土地は、豊中市が
国から無償で貸与を受けていて、公園の整備そして周辺に都市計
画道路を作る予定だと聞いていたからです。
 ところが、国は豊中市に対し、貸与は打ち切り、2010年ま
でに買ってほしいといってきたのです。豊中市としては、その土
地全部を防災公園にする予定であったので、売買交渉に入ったの
ですが、国は非常に高い価格を提示して譲らないので、その半分
を14億2300万円で購入したのです。
 そこで木村市議が土地の半分の購入者を調べると、それが森友
学園であることが判明します。詳しい情報を知るため、近畿財務
局に対し、売却契約の情報公開を求めた結果、不動産鑑定士が、
9億5600万円と評価した土地を8億円引きの1億3400万
円で取得したことがわかったのです。そうすると国はほぼ同じ広
さの土地を豊中市には14億2300万円で売り、森友学園には
1億3400万円で売却したことになります。半分といっても土
地の広さに違いがあるので、数字を以下に示します。
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   ◎ 豊中市
    9492平方メートル  14億2300万円
    実質取得金額         2124万円
   ◎森友学園
    8770平方メートル   1億3400万円
    実質取得金額          224万円
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 しかも、国は、森友学園には、有益費として1億3176万円
支払っているので、実質的には224万円で購入したことになる
のです。これでは、あまりにも不公平です。このことがきっかけ
で、森友学園の問題が明るみに出たのです。
 これでは、豊中市があまりにも気の毒ですが、実際はそうでも
ないのです。豊中市は購入するに当たり、住宅市街地総合整備事
業の国庫補助金7億1193万円、さらに地域活性化・公共投資
臨時交付金6億9069万円が充当され、結果として、豊中市は
2124万3000円で購入しているからです。もっとも自治体
に対しては、国有地ですから、このような助成があってもおかし
くないとは思いますが・・・。
 しかし、森友学園の場合は、一学校法人であり、豊中市とは違
います。単なる学校では、とてもこれだけの厚遇は受けられない
はずです。それにしても224万円とはあまりにも超厚遇です。
そこには、やはり、日本会議の関与があったと考えざるを得ない
のです。彼らの目指す真の日本人を育てる学校がどうしても必要
だったのでしょう。
 しかし、森友学園の場合は、ゴミの撤去費用として8億円を引
いているのですが、昨日のEJ第4736号で指摘したように、
そのゴミ自体がなかった疑いが濃厚です。つまり、国を騙したこ
とになるのです。これについては、現在、大阪地検特捜部が捜査
中であり、いずれ結果は明らかになります。
 ところで、森友学園の問題で、地中のゴミの撤去業者の社長が
自殺していますが、メディアはあまり積極的に報道しようとしま
せん。それは、2017年3月6日付の毎日新聞が次の報道をし
た直後のことです。
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◎森友学園/近畿財務局「校内で廃棄物処分を」
 近畿財務局が2015年9月、工事業者らと地下廃棄物の撤去
費用について協議したさい、撤去を見送るよう伝えていたことが
わかった。工事業者は毎日新聞の取材に「国にそのままでよいと
言われた」と証言した。 ──2017年3月6日付、毎日新聞
─────────────────────────────
 この取材に応じた土の搬出を請け負った「造園土木のA社長」
が、この記事の出た翌日3月7日に自殺しているのです。病死、
豊中市役所のトイレで自殺、何者かに殺されたなど、諸説がある
ものの、実に不可解な死亡です。一体何があったのでしょうか。
 財務省でも、森本学園事件にからむ職務についていた職員が2
人亡くなっています。2人とも自殺です。2018年1月29日
にA氏が無断欠勤したので、職場関係者が自宅に様子を見に行っ
たところ、自殺しているのが発見されたのです。A氏は、本省理
財局国有財産業務課の課員で、債権管理係長として、国有財産に
関する通達業務を担当していたのです。
 2018年3月7日、B氏は神戸市内の自宅マンションで自殺
し、こちらはちゃんと遺書を遺しており、森友学園事件と関係が
あります。近畿財務局職員で森友関連文書を扱う仕事をやってい
たのです。関連はわかりませんが、3人の自殺者が出ることはあ
まりにも異常です。   ──[メディア規制の実態/061]

≪画像および関連情報≫
 ●森友学園の残土処理業務の田中造園土木の秋山肇社長 変死
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   産経新聞は辻元清美の疑惑について、抑制的に報道してい
  る。なぜなら、辻元清美の殺人教唆疑惑にまで踏み込んでい
  ない。本丸は辻元清美の殺人教唆だ。森友学園関連で犠牲者
  となった工事関係者ですが、森友学園の残土処理を行ってい
  た(株)田中造園土木の秋山肇社長との情報です。
   死因に関しては医師は自殺、家族は心臓発作としており、
  食い違いがあります。医師の客観的な判断が自殺にもかかわ
  らず、家族は事件性のない疾病による死亡だとせざるをえな
  い理由があるのでしょうか。
   この田中造園土木は森友学園の建設を請け負っている藤原
  工業の下請けで、8億円の値引きの根拠となった残土処理を
  行ったキーマンです。口封じの可能性もありますので、今後
  の動きを注視していきましょう。
   「"謎の死者"が出ると、騒動は必ず大疑獄事件になる」と
  いう歴史的事実を持ち出す人もいる。確かに、疑獄事件には
  死者が付きまとう。古くはロッキード事件(1976年)。
  事件を追っていた日経新聞記者が急死、児玉誉士夫の元通訳
  ・福田太郎氏、田中角栄の運転手・笠原正則氏が相次いで不
  審死を遂げた。リクルート事件(88年)では、竹下首相の
  秘書・青木伊平氏が自殺した。同じようなことが、今回も起
  こった!と解説する向きもある。 https://bit.ly/2pYkbBl
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瑞穂の国記念小学院の生徒募集ポスター.jpg
瑞穂の国記念小学院の生徒募集ポスター
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | メディア規制の実態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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