2018年02月05日

●「記名式に変更の協会執行部の悪辣」(EJ第4697号)

 2月2日、日本相撲協会の理事候補選挙があり、10人の理事
候補者が選出されています。この問題は、安倍政権のメディア規
制の問題ではありませんが、メディアの報道が事実を捻じ曲げて
いるひとつの事例であると考えるので、今日のEJはそのことに
ついて書きます。理事候補選の結果は、次のようになり、貴乃花
親方だけが、落選になったのです。
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   八 角 ・・・ 11当  出羽海 ・・・ 8当
   尾 車 ・・・ 10当  高 島 ・・・ 9当
   鏡 山 ・・・ 11当  芝田山 ・・・10当
   春日野 ・・・  9当  境 川 ・・・11当
   阿武松 ・・・  8当  貴乃花 ・・・ 2落
   山 響 ・・・  8      【定員:10】
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 この選挙には親方であれば誰でも出馬できます。そうであるの
に11人しか出馬しない。一門の事前の談合で候補者を決めるか
らです。したがって、候補者が10人であれば全員当選。この場
合は選挙は行われない。貴乃花親方は自らが出馬することで選挙
にするため、あえて不利を承知で出馬したのです。
 理事候補選は、2年に1回行われますが、2018年の選挙は
現八角体制にとって大変厳しい状況になっています。日馬富士傷
害事件、立行司、式守伊之助の不祥事、大砂嵐の無免許運転事故
など、不祥事の連発であり、相撲協会全体のガバナンスがなって
いないことを示しています。八角理事長と執行部の責任が厳しく
問われているのに、八角理事長は自ら減俸を申し出たものの、理
事会としての何の処分を受けていない状況です。
 普通の会社であれば、これほどの不祥事が続けば、社長は即辞
任です。まして相撲協会は公益法人です。しかし、八角理事長は
当然のように理事候補選に出馬し、理事候補に当選、当然のよう
に理事長に居座るでしょう。こんなことは、絶対に許せることで
はありません。
 実は、今回の理事候補選では、相撲協会執行部は、不正ではな
いものの、非常にズルイことをやっており、それにメディアが協
力しているフシがあります。そのため、EJであえて取り上げる
ことにしたのです。
 これまで、相撲協会の理事候補選では、理事候補者は無投票の
談合で選ばれていたのですが、文科省の指導を受け、選挙が行わ
れるようになっています。その選挙も最初のうちは、選挙委員の
目の前で、候補者名を記名するなどのインチキをしていたのです
が、このところ、投票用紙に印刷されている親方名にマルを付け
る方式で行われています。もちろん普通の選挙のように、誰にも
見られない仕切りのなかで、マルをつける方式です。
 ところが、今回の理事候補選では、相撲協会執行部は、投票方
式をこっそり記名式に変更しているのです。私は、偶然、1日夜
のNHKのニュースで、アナウンサーが「今回の選挙は候補者の
名前を書く記名式で行われます」とアナウンスするのを聞いたの
です。そこで、私は、2月2日の朝、次のようにツィートしたの
です。もちろん選挙前です。
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 隠れ貴乃花派の票の上積みは期待できない。協会は投票方法を
変更。これまでは理事候補者の名前の書いてある紙に〇をつける
だけだったが、こっそり記名式に変更。なぜ変更するのか。あと
で犯人探しをやるためである。NHKの報道で知ったが、どうし
て他のメディアはこのことを報道しないのか。
                   http://bit.ly/2FG5Nny
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 本稿執筆時点である2月3日午後5時の時点で、このツイート
の「インプレッション」は67万4184回、「エンゲージメン
ト」は29496回。「リツィート」7513回、「いいね」は
4761回になっています。「インプレッション」とは、私のツ
イートがスマホやPCに表示された回数であり、「エンゲージメ
ント」は、そのツイートに対して、リツイートや返信などのアク
ションを起こした回数のことです。
 なぜ、候補者にマルをつける方式から、記名式に変更したので
しょうか。その理由は明白です。隠れ貴乃花派が貴乃花親方に投
票するのを阻止するためです。記名にすると、筆跡から裏切り者
を特定できるからです。事前に「筆跡鑑定する」と脅せば、造反
する者がいなくなります。
 これは、現在の八角執行部ならやりそうなことです。しかし、
もっと許せないのはメディアの対応です。投票方式が記名方式に
変更になったことを知りながら、一言もいわないことです。2日
の朝のテレ朝の「羽鳥慎一モーニングショー」、「ワイドスクラ
ンブル」、TBSの「ひるおび」、「ゴゴスマ」──これらの番
組は、選挙前に行われましたが、くだらない票読みをしたものの
メインキャスターもコメンテーターも、誰ひとりとして、この問
題を指摘する人はいなかったのです。明らかに不自然です。
 そして、夜の「報道ステーション」ではじめて、記名式で投票
が行われたことを報道しています。選挙が終わって結果が出たの
で、報道したのです。それに、NHKのニュースの解説者は、貴
乃花一門は、阿武松と貴乃花との間で意見が割れ、無謀にも両者
が立候補して、貴乃花の惨敗に終わり、その影響力の低下は必至
の情勢と、まるで事実と異なる相撲協会寄りの報道を行っていま
す。それにしても、相撲協会と一心同体のNHKは別として、他
のメディアはなぜ相撲協会に協力したのでしょうか。何かよほど
おいしい餌をぶら下げられたのでしょうか。ぜひ『週刊文春』か
『週刊新潮』で暴いて欲しいと思います。
 このように、日本のメディアは腐り切っています。ネットでは
批判の嵐が渦巻いていますが、テレビは完全無視です。なんとも
腹立たしい限りです。相撲協会は八角体制では持ちません。衰退
するだけです。     ──[メディア規制の実態/021]

≪画像および関連情報≫
 ●貴乃花親方落選で大激論 ,何故記名式に?
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   2日に行われた日本相撲協会の理事候補選で得票数2と惨
  敗した貴乃花親方について3日、カンテレの生番組「胸いっ
  ぱいサミット!」でタレントの遙洋子、東国原英夫、デヴィ
  夫人が激論を闘わせた。
   遙は「この結果を見て、彼が囲まれている協会の深刻さと
  闇が、つまびらかになったなと私は確信しました。彼はこう
  いう集団と闘っていたんですよ。それを表に出すためにこの
  数字が必要だったんだと思います、彼には」と、貴乃花親方
  の考えを推察した。
   八角理事長の現体制に一貫して批判的な東国原は「今回ね
  投票方式が記名方式で、突然変わりましたからね。今までは
  無記名だったんですけど。これが協会の体質をね、歴然と表
  していますよね」と、この日も協会を厳しく批判。
   一方で貴乃花親方に対しても「この2〜3カ月の行動が、
  私は問題があったと思います。理念は素晴らしいです、改革
  案は素晴らしいんだけども、そのやり方の結果が今回出たん
  ではないかなと」と苦言を呈した。元宮崎県知事、元衆院議
  員でもあるだけに「最初っから協会に届けといて、そして警
  察に届けて、そして仲間を増やしていくという方法をやっと
  けば。政治なんですから。そしたら、今になって記名投票に
  なっても、造反者があえていたんではないかと思います」と
  説いた。             http://bit.ly/2BRjDRJ
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理事候補選に行く貴乃花親方.jpg
理事候補選に行く貴乃花親方
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | メディア規制の実態 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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