がら鋭意進めてきた築地市場再整備工事を1996年になって突
然中断したのでしょうか。
築地再整備中断の表向きの理由として東京都が上げているのは
次の2つです。
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1.予定されていた築地再整備総予算の2380億円よりも
1000億円以上かかることが明らかになったこと
2.営業を続けながらのローリング工事は困難があり、工期
が予定の14年から20年に延びる恐れがあること
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これは事実上の「築地再整備不可能」の宣言です。この言葉は
築地市場移転派がつねに口にする言葉です。「築地市場の再整備
なんか今まで何回も失敗している。現実的ではない」です。
しかしこれは東京都の大ウソなのです。このウソを暴いた人が
います。一級建築士の水谷和子氏です。水谷和子氏は次のように
述べています。
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私は今年、市場問題を調査する都議会の百条委員会に提出され
た段ボール箱174個分もの資料のリストから、「これは・・」
と思える資料は情報開示請求して改めて確認。根気のいる作業で
したが、20年続いたウソを裏付ける証拠資料をようやく手に入
れました。 ──水谷和子/「日刊ゲンダイ」
http://bit.ly/2tLwzGr
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水谷和子氏は、これらの百条委員会用に提出された膨大な資料
を基にして、「日刊ゲンダイ」に次の4回の連載を掲載していま
す。この連載によって、東京都が築地市場を豊洲に移転させるウ
ラの話がわかるので、以下は水谷氏の連載を参照にして記述する
ことにします。
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一級建築士/水谷和子著
「築地移転/20年目の事実」
2017年6月22日〜6月27日付/「日刊ゲンダイ」
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1999年5月11日のことです。石原慎太郎知事が当選して
から約1ヶ月後のことです。同日の午後2時35分に、ある会議
が行われているのです。出席者は次の通りです。
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期日:1999年5月11日
時間:午後2時35分〜3時00分
場所:東京都庁7階小会議室
議題:中央卸売市場の事業説明の概要
出席:石原慎太郎知事、浜渦武生特別秘書、福永正通副知事、
青山やすし副知事
主催:東京都市場当局
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ここでどのような話があったかについては、会議資料から窺い
知ることができます。それは、築地市場の再整備の現況の報告と
市場会計の積立金の説明であると思われます。なお、情報が限ら
れているので、推定も交えて書いています。
市場会計の積立金は3005億円。このうち、既に400億円
を一般会計に貸し付け、その資金は築地市場再整備に使われてい
ます。つまり、現在の積立金はその分を引くと、2605億円と
いうことになります。
ちなみに、築地市場を含む都内11ヶ所の卸売市場の会計予算
は東京都の一般会計からは切り離し、独立採算が原則です。この
3005億円は当時の築地市場の再整備工事の費用として蓄えて
きたものです。さらに1999年度には、2000億円を築地市
場再整備用として、一般会計に貸し付けることになっているので
す。そういう計画だったからです。
しかし、400億円を一般会計に貸し付けた1996年時点で
築地再整備工事は中断され、当然のことながら、このことは実行
されていないのです。しかし、積立金の残高は会議の時点では、
605億円に減っているのです。
どうしてこのようなことになるのでしょうか。この会議では、
その事情が説明されたものと思われます。その事情について、水
谷和子氏は次のように述べています。
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なぜ巨額の積立金を無謀にも取り崩したのか。その答えには、
当時の東京都の財政状況が大きく影響しています。88年に当時
の鈴木俊一都知事が鳴り物入りで立ち上げた「東京臨海副都心開
発基本計画」──。土地の投機熱が頂点に達していた頃の壮大な
プロジェクトは、バブル崩壊によって進出企業が次々と撤退。臨
海部の開発資金は、主に進出企業に出資を募る独立採算の特別会
計(臨海会計)で賄っていましたが、撤退企業への権利金の返済
ラッシュで行き詰まったのです。
そして臨海会計はいよいよ底を尽き、現預金の残高は2000
万円弱という悲惨な状況となりました。その臨海会計の破綻危機
を救ったのが、築地再整備の積立金でした。一般会計に貸し付け
た計2400億円は巡り巡って、バブル政策の尻拭いに流用され
たのです。 ──水谷和子著
「築地移転20年目の真実」/日刊ゲンダイ
http://bit.ly/2tH2lWM
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何ということでしょうか。もともと築地市場再整備のための予
算は東京都のバブル政策の尻拭いに使われていたのです。これが
築地再整備が進まない原因です。東京都の役人が築地市場の移転
地を探しはじめたのは、こういう事情だったのです。
──[中央卸売市場論/009]
≪画像および関連情報≫
●小池百合子都知事よ「愚鈍なロバ」となるなかれ
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「ビュリダンのロバ」という寓話(ぐうわ)がある。腹を
すかせたロバが、左右2方向に分かれた辻に立っている。そ
れぞれの道の先には同じ距離、同じ量の干し草が置かれてい
るが、いずれか一方を選べずに餓死してしまう。両者に優劣
をつけることができないという「選択の壁」にぶつかり、結
果として身を滅ぼしてしまうことを表しているらしい。
ことほど左様に意思決定は難儀なものだ。まさか東京都の
小池百合子知事はロバと同じ轍(てつ)は踏むまいが、混迷
する築地市場の移転問題をみるにつけ余計な心配がよぎって
しまう。豊洲への移転か、築地の再整備か−。分かれ道を作
り出したのは他ならぬ小池氏だった。移転延期を表明したの
が昨年8月31日。以後、豊洲市場の主な建物下に土壌汚染
対策の盛り土がなかった実態や、不透明な施設落札の経緯、
基準値を大幅に超える有害物質の検出など次々と問題が噴出
した。延期の決断がなければ表沙汰にならなかったであろう
事柄もあり、都行政のずさんさや怪しげな利権構造の一端を
暴いたという点では、まさに「小池流」の面目躍如だ。
加えて、都議会百条委員会という“お白州”に石原慎太郎
元都知事を引っ張り出す流れを作り、「大年増の厚化粧」発
言の意趣返しまで果たした。小泉純一郎元首相や橋下徹前大
阪市長らと同様、仮想敵を仕立て、メディアを通じた劇場型
の手法で世論を導く政治的センスは出色。圧倒的支持率もう
なずける。 http://bit.ly/2ucGuXE
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水谷 和子氏


