年4月23日のことです。今回のテーマに深く関係するので、石
原都政の期間を次に示しておきます。
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◎石原東京都知事就任期間
1999年4月23日〜2012年10月31日
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東京都知事の任期は4年であり、石原都政は3期1年6ヶ月で
あったことがわかります。2017年3月3日に開いた会見によ
ると、知事就任直後に都幹部から築地市場の視察を求められ、同
年9月に視察を行っています。視察後、石原知事は築地について
次の発言をしています。
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築地は、「古い」「狭い」そして「危ない」
──石原東京都知事
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第1に「古い」について考えます。
築地市場が古いことは確かです。築地市場は、1923年に制
定された中央卸売市場法に基づき、東京都中央卸売市場として開
設されたのは1935年のことであり、確かに80年以上の年月
が経過しています。
本来古いこと自体は悪いことではないのです。古いからいいこ
ともあるのです。したがって、石原氏としては、次のようなこと
をいいたいのだろうと思います。
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・古いから、市場として時代遅れになっている
・古いから、衛生面などに問題が山積している
・古いから、建物の耐震構造などに問題がある
など
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既に述べたように、日本橋魚河岸が築地に中央卸売市場として
移転したのは関東大震災の後であり、それだけに地盤には石材を
使用し、建物も強固にするなど、当時としては、十分な耐震技術
を駆使して建設されています。もちろん再整備計画においては、
最新の耐震補強をすべきです。
第2に「狭い」について考えます。
狭いというのは、面積的に狭いという意味と、狭いがゆえに、
取扱量などに影響が出るという2つの面があります。そのそれぞ
れについて考えます。
食料流通学の権威である三国英実広島大学名誉教授は、築地市
場が面積的に狭いということに関して次のように述べています。
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鉄道輸送がトラック輸送に代わったため、現在の築地市場は引
込線が撤去されているが、卸売場の面積は拡大している。豊洲新
市場は大きな道路で、水産の卸売場と仲卸売場が分断され、青果
棟も分断されている。築地市場は市場内を縦横無塵に移動でき、
青果物も水産物も仕入れたい業者にとっては買い回りも容易であ
る。80年以上過ぎているとはいえ、生鮮食料品の卸売市場とし
ての合理性を有している。 ──三国英実氏
「築地市場の役割と存続の必要性」
『現代思想』2017年7月臨時増刊号
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続いて、市場が狭いということが市場の取引量などに及ぼす影
響についてです。確かに築地市場の取扱数量は減少しています。
これについて、2009年に東京都が発行した『築地市場の移転
整備/疑問解消BOOK』では、「施設の狭隘・過密化への対応
の遅れ」と断じています。
しかし、三国英実教授は、狭いことが取扱量減少の原因ではな
いと、次のように反論してしています。
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水産物を例に見ると、築地市場の築地市場の水産物取扱数量は
1989年から2007年の間に78万1000トンから、56
万8000トンに減少している。この間の全国中央卸売市場取扱
量、425万2000トンから、276万5000トンに減少し
ている。減少率では、築地市場の27・3%に対して、全国が、
35・0%で全国の中央卸売市場の方が大きい。──三国英実氏
『現代思想』2017年7月臨時増刊号
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第3に「危ない」について考えます。
これについて、三谷英実教授は、危ないのは、築地市場よりも
豊洲市場の方であるとして、次のように反論しています。
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豊洲新市場で最も心配されるのが、30年以内に起こる可能性
が高い首都直下型大地震である。豊洲の土壌には、東京ガスが、
1956年から1988年まで、石炭などから都市ガスを製造す
る過程で発生した有害汚染物質が大量に蓄積されている。大地震
による亀裂や液状化で地下の汚染物質の噴出する確実性が高い。
その場合は、卸売市場の営業もたちまち停止に追い込まれるであ
ろう。「危ない」のは、築地市場より豊洲新市場である。
──三国英実氏
『現代思想』2017年7月臨時増刊号
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確かに、現在の築地市場はお世辞にもきれいであるとはいい難
い状態です。それは、東京都が石原知事の時代から築地の移転を
決め、どうせ移転するのだからと補修工事などを一切やってこな
かったからです。石原都政は、13年以上に及んだのですから、
そうなるのは当たり前です。東京都の怠慢そのものです。豊洲市
場は、築地の仲卸業者に何の相談もせず、一部の者だけで設計し
工事を完成させています。これについては来週のEJで取り上げ
ます。 ──[中央卸売市場論/005]
≪画像および関連情報≫
●「豊洲移転」の真の理由と築地の真価を問う
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小池百合子氏が反・自民都連を打ち出し、鳴り物入りで都
知事に就任したのは1年前のこと。五輪、築地問題で「決め
られない政治」と批判されれば「おっさん政治」と切り返し
離党、写真集発売と常に話題をふりまいてきた「小池劇場」
だが、課題は依然、山積み。迫る都議選を前に、国政にも影
響大な「都民ファースト」の中身と行方を徹底検証する。第
2弾は築地市場の移転問題の行方──。
築地市場(東京都中央区)の移転問題で6月20日、小池
百合子都知事は緊急記者会見を開き、豊洲(同・江東区)へ
中央卸売市場を移転し、築地跡地は5年をめどに再整備する
基本方針を発表。「世界の台所」は「食のテーマパーク」と
して再開発し、市場機能をも持たせるというプランを打ち出
した。「築地は守る。豊洲は活かす」
こう述べる小池都知事だが、将来の市場併存について具体
策は、今後の課題、都民の動向次第となった。都政の重要課
題である市場問題が動き出すことになるが、母親や女性たち
の多くが懸念する「安全・安心」の問題を含め、私たち自身
が築地市場の問題と向き合うことが求められている。そもそ
も築地市場の豊洲への移転計画は、1999年4月に都知事
となった石原慎太郎氏が同年9月、「古い、狭い、危ない」
として、築地より広い豊洲への移転方針をトップダウンで決
めたことに遡(さかのぼ)る。しかし計画が進むにつれて、
市場として使えるスペースが築地よりもかえって狭く、業者
にとって使い勝手が悪く、有害物質による汚染もあり危険で
あるという問題が明るみに。 http://exci.to/2sBA9G0
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石原慎太郎元知事


