ガンにも朝鮮半島沖への出動を命令しています。空母2隻体制で
す。戦車を積んだ強襲上陸艦も周辺海域に展開しています。そう
でなくても、米韓合同軍事演習で米韓の軍隊が朝鮮半島周辺に集
結しているのです。米軍は本気で戦争を始める構えです。
米軍による北朝鮮への先制攻撃──冷静に検討すると、もし本
当にこれが実施されると、米軍とその家族、韓国軍、韓国一般市
民、そして米軍基地を持つ日本にも、大きな被害が及ぶ恐れがあ
ります。
そのため、米国の歴代政権、クリントン政権もブッシュ政権も
オバマ政権も、中国をからめて北朝鮮との話し合い路線をとって
きたのですが、結局、北朝鮮に多くの核兵器を作らせる時間を与
えてしまったといえます。北朝鮮にまんまと騙されてしまったこ
とになります。
トランプ大統領率いるトランプ米政権は、これまでの北朝鮮政
策は間違っていたとはっきり認めています。そして、高度で危険
な核・ミサイル技術を持つ最もリスクの高い国として、北朝鮮に
対峙しようとしています。しかし、北朝鮮を核保有国としては絶
対に認めない方針です。あくまで非核化です。
それでは、米軍はこれほどの規模の臨戦態勢をとって、北朝鮮
に対して、何をやろうとしているのでしょうか。それは、北朝鮮
の出方によって違ってきます。TBSの番組「ひるおび」の伝え
る最新の情報によると、次の4つの選択肢があるようです。
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◎北朝鮮 ◎米国
1.何もしない
2.ミサイルを発射する ・・・・ 金融制裁を中国に実施
3.核実験をする ・・・・・・・ 金融制裁を中国に実施
4.ICBMを発射する ・・・・ 金正恩斬首作戦を実施
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トランプ政権は、北朝鮮問題についてはあくまで「中国が責任
を負うべき」と考えています。数次に及ぶ国連安保理決議を無視
して北朝鮮が核・ミサイルの開発を続けさせた責任は中国にある
と考えているのです。この前提に立って、上記の4つの選択肢を
設けたのです。
もし、北朝鮮が「1」の「何もしない」のであれば、米軍の威
嚇が効いたということであり、引き続き、北朝鮮には圧力をかけ
続けることになります。
しかし、「2」のミサイルの発射や「3」の核実験が行われた
場合、中国に厳しい金融制裁をかけるといいます。つまり、今後
北朝鮮に核実験やミサイル発射をさせたら、それは中国の責任で
あり、中国の金融機関に制裁を発動するというのです。この話は
先の米中首脳会談でトランプ大統領は、習近平主席に対し通告し
ているはずです。もちろん習主席は認めていないでしょう。
何しろトランプ大統領VS習近平国家主席による米中首脳会談
は、終了後の共同声明も共同記者会見もないという異常さです。
終了後に両国が勝手に自国のメディアに発表するだけなのです。
したがって、米海軍によるシリアのミサイル攻撃も、米国と中国
では、次のように発表が異なるのです。
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米国発表:米軍のシリア攻撃を理解する
中国発表:対話による解決が必要である
─────────────────────────────
選択肢「4」の「ICBMを発射する」が行われた場合、米軍
は直ちに軍事行動を実施するとしています。このことは、中国だ
けでなく、日本の安倍首相にも、韓国にも伝えられています。そ
のため、安倍首相は、長嶺駐韓国大使を急遽帰還させたのです。
目的は、本当に戦闘が起きたとき、在留邦人をどのようにして避
難させるかなどの対策をとるためです。
それでは、北朝鮮はどの選択肢をとるでしょうか。
「1」の選択肢「何もしない」はあり得ないと思われます。こ
の選択肢をとるということは、北朝鮮は米国の圧力に屈したこと
を意味するからです。
しかし「2」と「3」の選択肢は必ず実施されると思います。
それも「3」の「核実験をする」は必ず実施されるでしょう。問
題はそれを中国が止められるかどうかです。つまり、今回米国は
力づくで、中国に北朝鮮の起こす国際社会への迷惑な行為の責任
をとらせようとしているのです。これに対して中国がどのように
出るかが注目されます。
選択肢「4」の「ICBMを発射する」を北朝鮮がやったとき
は、その成否にかかわらず、「レッドラインを超えた」として、
米軍は軍事行動を起こすことになります。軍事作戦の最大の課題
は、いかに短期日で報復能力を壊滅できるかにかかっています。
しかし、これは非常に困難です。これについて書かれている次の
記事を読んでください。
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トランプ政権下での米軍の目標は、開戟から短時日のうちに報
復能力まで壊滅させることだ。朝鮮半島周辺に可能な限り多数の
空軍力、海軍力を集結させ、核・ミサイル施設だけでなく、地上
軍基地や重火器集積地も間髪をいれずに攻撃する必要がある。
仮に弾道ミサイルと核兵器をすベて破壊したとしても、北朝鮮
にはなお通常兵器と100数十万の兵員が残る。軍事境界線に近
い韓国の京畿道、江原道、ソウル特別市は合計2400万人の人
口密集地帯である。北朝鮮には牽引砲、自走砲、多連装ロケット
砲などがそれぞれ2000〜4000程度ある。射程は20キロ
程度。在米軍事筋は「どう隠しても、発射時点で兵器の場所が分
かり、すぐに破壊できる」と言うものの、米韓地上部隊や民間人
への被害は不可避である。 ──「選択」/2017年4月号
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──[米中戦争の可能性/070]
≪画像および関連情報≫
●金正恩殺害を習近平は黙認するのか!?
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中国にとっても金正恩はもはや捨て置けぬ存在であるはず
です。金正恩は就任してから中国の意向を無視し続け、パイ
プ役だった張成沢も処刑してしまいました。またTHAAD
配備で対立する韓国では5月9日に大統領選で親北(という
より北朝鮮そのものの)の文在寅が当選確実な情勢です。こ
のままでは朝鮮半島全体が北朝鮮の支配下になってしまいま
す。したがって、習近平が米軍による斬首作戦を黙認するの
と引き換えに、金政権打倒後の利権を確保するため急きょ渡
米・会談しているという見方があります。
一方で、別の見方もあります。現在、中国で朝鮮半島の利
権を束ねているのは政治局常務委員の張徳江(序列3位)と
劉雲山(序列5位)という、江沢民派の人物です。習近平は
今年秋の党大会で2人が退任するのを機に江沢民派を一掃す
るつもりですが、まだ確定していません。
習近平としては党大会まではカードを残しておきたい思惑
から今回は江沢民派の意見を聞き入れたのかもしれません。
(5日に金正恩が日本海に向けミサイルを発射したのは、劉
雲山から「習近平に殺害を黙認させない」という情報を掴ん
だからではないかとも考えられます)。ただし、習近平が朝
鮮半島に対する決定権を掌握しきれていないとなると、引き
続き中国指導部内の勢力争いが影響することになります。
http://bit.ly/2p1TSZF
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米中首脳会談(フロリダ)
【2】動画の38分に、佐川理財局長の証拠隠滅を肯定した驚愕の証言が出た。
https://youtu.be/yJMoQ7gc-2Y (39:16)
【3】日刊ゲンダイ(2017年4月6日 )は、「佐川理財局長は、安倍首相を守ろうとしている」と推理したが、この現状認識は間違っている。 つまり、佐川理財局長「も」、官公庁の公金を盗む「裏金ネットワーク」に脅迫されているに過ぎない。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/202960
【4】官公庁の公金を盗む「裏金ネットワーク」の正体
https://wordpress89431.wordpress.com/2016/10/25/%E3%80%8E-%E5%85%AC%E5%AE%89%E5%BD%93%E5%B1%80%E3%81%AE%E5%B0%BE%E8%A1%8C%E7%9B%A3%E8%A6%96%E3%81%AE%E5%AE%9F%E6%85%8B-%E3%80%8F/