るジュリアン・アサンジ氏は、このメールを米大統領選の投票の
直前に公開すると宣言していたのですが、本当に公開されたので
しょうか。
結論からいうと、1700通のメールは、公開されなかったの
です。ジュリアン・アサンジ氏のインターネット回線が切断され
たからです。どうしてこのようなことが起こったのかについては
現在アサンジ氏がどのような状況に置かれているのかについて知
る必要があります。
アサンジ氏は、2012年よりロンドンのエクアドル大使館に
いるのです。彼は、オーストラリア人のジャーナリストですが、
ウィキリークスの活動をしている関係上、いろいろあって、ロン
ドンのエクアドル大使館に政治亡命したのです。
アサンジ氏の「1700通のヒラリーメール」の公開予告に慌
てたケリー米国務長官がエクアドル政府に掛け合って、アサンジ
氏のインターネット回線を切らせたのです。ケリー国務長官は、
コロンビア革命軍(FARC/反政府左翼ゲリラ)の和平の実現
を引き替え条件に出したといわれます。
アサンジ氏のいるエクアドル大使館はロンドンの中央にありま
すが、アサンジ氏は大使館を一歩でも出ると、ロンドン警察に逮
捕され、米国に引き渡されます。しかし、インターネットの回線
を切断されてしまうと、外部との連絡がとれず、ウィキリークス
の活動に影響が出ることになります。
そこで、アサンジ氏は、同じオーストラリア人のジョン・ピル
ガー氏のインタビューを受けることにしたのです。インタビュー
は2016年11月5日にエクアドル大使館において、25分間
にわたって行われています。
このインタビューのなかから「1700通のヒラリーメール」
の関連部分を抜き出すことにします。ジュリアン・アサンジ氏は
「JA」、ジョン・ピルガー氏は「JP」と略記します。
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JP:彼女は一体なぜ、リビアの破壊にこれほど熱心だったので
すか? 電子メールで一体何がわかるか、 そこで何が起き
たのか、少しお話し願えますか?というのは、リビアは今
のシリアにおける余りに多くの破壊行為の大変な源なので
すから。ISILや聖戦主義など。あれは、ほとんどヒラ
リー・クリントンの侵略でした。電子メールで、あれにつ
いて何がわかりますか?
JA:リビア、誰の戦争というよりも、ヒラリー・クリントンの
戦争でした。バラク・オバマは当初、反対しました。一体
誰がこれを主張したのか。ヒラリー・クリントンです。
彼女の電子メールに証拠として残っています。彼女は、
お気に入りの代理人、シドニー・ブルーメンソールをこれ
に当てました。我々が公表した3万3千通のヒラリー・ク
リントン電子メールの中には、リビアに関する1700通
以上の電子メールがあります。リビアに安価な石油があっ
たからではないのです。カダフィ排除と、リビア国家の打
倒・・・大統領本選挙への準備に利用したいものだと、彼
女は感じていたのです。
2011年末に、ヒラリー・クリントンのために作成さ
れた「リビアのチクタク」と呼ばれる内部文書があり、そ
れは、リビア国内で約4万人の死者をもたらし、聖戦士が
入り込み、ISISが入り込み、ヨーロッパの難民・移民
危機を招いたリビア国家の破壊で、彼女がいかに中心人物
であるかという時系列的説明になっています。
http://bit.ly/2gWYuPE
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上記のアサンジ氏の話によると、クリントン国務長官(当時)
は、何が何でもリビアのカダフィー大佐を殺害し、リビアが保有
する富や武器を奪う強い意思を持っていたように思います。
クリントン国務長官は、国務長官在任中、20カ国に総額16
50億ドルの武器売買取引を成立させています。武器輸出の商談
成立の前後に、軍事産業からクリントン財団への寄付が行われて
きているのです。これによって、オバマ政権は米国史上もっとも
大量の武器を輸出した政権になったほどです。このあたりのこと
を副島隆彦氏は、次のように明確に書いています。
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カダフィを惨殺して(2011年10月20日)、リビアの国
家資金をすべて、アメリカの特殊部隊(スペシャル・フォーシズ
/CIAとの合同軍)が奪い取った。この資金おそらく200億
ドル(2・4兆円)ぐらいが、今のIS(アイエス)の凶暴な7
万人の傭兵部隊(マーシナリー)の設立資金になったのである。
ISは2014年6月10日に、突如、北イラクの都市モスルを
制圧して出現した。時間の流れがきちんと符合する。
──副島隆彦著
『トランプ大統領とアメリカの真実』/日本文芸社
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アサンジ氏によると、米国の国務長官という地位の人が、独裁
者というだけで、米国にとって脅威ではなく、何の罪もないアフ
リカの星であるリビアの国家元首の殺害に加担し、それによって
得られる武器はシリアの反政府軍の支援に回し、そこから得られ
る資金は、こともあろうに自らの大統領選挙に使おうとしていた
のではないかといっているのです。
つまり、ヒラリーメール──それも1700通のメールの内容
は、カダフィー殺害に関してクリントン国務長官からのスティー
ブンス大使やブルメンソール氏に対する指示や、さまざまな報告
などのやり取りがわかるものとなっているのです。したがって、
このメールについては、米国としては、絶対に外に出させないと
して、アサンジ氏の通信手段であるインターネットを切断したも
のと思われます。 ──[孤立主義化する米国/103]
≪画像および関連情報≫
●ウィキリークスの創始者、ジュリアン・ポール・アサンジ
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ジュリアン・アサンジという男を覚えているだろうか。
ウィキリークスの創始者であるジュリアン・ポール・アサ
ンジは現在、未だに、イギリスのエクアドル大使館に身を潜
めている。もう彼是2012年から3年以上の間にわたって
同国大使館から一歩も出ていないのではと推測される。
というのもエクアドル大使館周りでは厳重な警戒態勢が敷
かれており、イギリス政府がアサンジの身柄拘束を狙ってい
るためだ。大使館内に留まっている間はイギリス政府は手出
しはできないが、一歩でも外を出た瞬間に捕まえられてしま
うだろう。外交官ではないので外交官特権を行使することは
できず、車で大使館から出たとしても移動後も警察車両に追
跡され、車から出たところを確保されるに決まっている。
要するに、アサンジは今軟禁状態にあるのだ。しかも、い
つ解放されるかも分からない。一度捕まってしまえば、イギ
リスからスウェーデンに引き渡され、その後アメリカに連れ
て行かれるのは明白だ。アサンジはそれをもっとも恐れてい
る。ウィキリークスで大損害を与えた、アメリカに連れて行
かれることを。ウィキリークスでは米英を中心とした国家機
密などの文書を大量に流出・公開させており、トップシーク
レットの文書が流出することなどで国家が隠蔽し続けていた
悪事などが一挙明るみに出ており、国家レベルでの自国民に
対する諜報活動などに批判が続出している。
http://bit.ly/2g1nVLi
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アサンジVSクリントン


