2016年12月08日

●「1700通メールの意味するもの」(EJ第4417号)

 2016年8月〜9月11日までのヒラリーメール関連の出来
事を時系列に示します。一口メモも付けておきます。
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◎ 8月01日
 ・トランプ氏はオハイオ州集会で選挙集計の不正について言及
 ・クリントン財団の秘密を暴いた作家ソーン氏が山中で不審死
◎ 8月 3日
 ・英BBCはヒラリーメール問題が大統領選の中心議論と報道
◎ 8月 4日
 ・クリントン財団の秘密を調査中の弁護士ルーカス氏の不審死
◎ 8月 9日
 ・アサンジはヒラリーメール1700通を投票直前に公表予告
◎ 8月10日
 ・オバマ大統領はISISの創立者であるとトランプ氏が発言
◎ 8月11日
 ・FBIと司法省がメールとクリントン財団への合同捜査開始
◎ 8月22日
 ・裁判所は1万4900通の復元メールの公開を国務省に命令
◎ 9月 3日
 ・FBIがヒラリー氏への尋問書(供述調書)公開に踏み切る
◎ 9月 5日
 ・WSJ紙は尋問書を読んでヒラリー氏を批判。信頼崩壊宣言
◎ 9月11日
 ・クリントン氏は追悼式典の最中に気分不良で中途で退席する
◎ 9月26日
 ・第1回大統領選討論/  オハイオ州デイトン、ライト大学
◎10月 9日
 ・第2回大統領選討論/    ミズーリ州、ワシントン大学
◎10月19日
 ・第3回大統領選討論/  ネバダ州ラスベガス、ネバダ大学
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 トランプ氏は、テレビ討論のさい、司会者に投票結果を受け入
れるかと聞かれ、明言を避けています。そのあとで「自分が勝っ
たときは受け入れる」と発言をしましたが、これは米国の投票シ
ステムに疑問があるからです。これについて副島隆彦氏は、次の
ように述べています。
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 トランプが、「大統領選で(各州の得票計算の段階で)不正行
為が行われるのではないかと私は危惧している」とオハイオ州の
演説で語った。トランプが心配しているのは「アリストス・シス
テム」“Alistossystem” という名の選挙集票の不正計算のコン
ピュータ・ソフトであり、これが使用されると、集票計算に変更
が加えられて投票結果をねじ曲げる不正が行われる。日本でも、
2000年ごろから「ムサシ」という名の不正選挙用のソフトが
使われ始めたと囁かれるようになった。
                 ──副島隆彦著/光文社刊
    『ヒラリーを逮捕、投獄せよ/ロック・ハー・アップ』
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 2016年8月9日、ウィキリークスの創設者のジュリアン・
アサンジ氏は、次のように発言しています。
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 ヒラリーとリビア・ベンガジ事件に関係するヒラリーメール
 1700通を10月中に公開する。 ジュリアン・アサンジ
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 このアサンジ氏のいう「1700通のメール」とは、どういう
内容のメールなのでしょうか。
 メールの正確な総数は不明ですが、おそらく全部で5〜6万通
はあったと考えられます。メールを使っている人ならば容易にわ
かると思いますが、1万通のメールが溜まるのにたいして時間は
かからないからです。
 ヒラリー・クリントン氏が国務長官を務めたのは、2009年
〜2013年の4年間です。私用メールの問題は、2012年9
月にリビア東部ベンガジで起きた米領事館襲撃事件をめぐる調査
の過程で発覚しています。
 クリントン氏は、国務長官退任後の2014年に、国務省の求
めに応じ、在任中の3万件のメールを提出しています。FBIは
クリントン氏が在任中に使っていた複数のサーバーや携帯端末を
徹底的に調査したものの、クリントン氏のアカウントには、直接
何者かが侵入した形跡はないことがわかっています。
 しかし、メールは他の誰かとやり取りするものであり、通信相
手のアカウントがハッキングされる可能性もあります。実際に、
クリントン氏が国務長官のとき、私的側近を務めていたシドニー
・ブルメンソール氏に送ったメールが多数ありますが、ブルメン
ソール氏のアカウントがハッキングされ、外部に流出してしまっ
ています。これについては、11月22日付、EJ第4406号
で取り上げています。         http://bit.ly/2gaxc4l
 実はヒラリーメールのうち、最も重要なのは2011年のメー
ル──カダフィー殺害とリビア国崩壊時点のメールなのです。こ
れに関連するメールが「1700通のメール」なのです。結果と
して、これらのメールは既に国務省は把握していますが、国家機
密として公開されていないのです。開示してもその部分は、いわ
ゆる「のり弁」になっているのです。
 ウィキリークスの創設者であるジュリアン・アサンジ氏が、8
月9日に「ヒラリーメール1700通を選挙投票の直前に公開す
る」と通告したのは、クリントン陣営や国務省に対する脅し(ブ
ラフ)です。もし、本当に公開されれば、クリントン氏が勝つこ
とは不可能になるだけでなく、米国という国の権威にも関わる重
大事態となります。これについて国務省は直ちに行動を起こして
います。これについては明日のEJで述べます。
            ──[孤立主義化する米国/102]

≪画像および関連情報≫
 ●ウィキリークス「ヒラリーの証拠メール持っている」
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   アメリカ大統領選挙は外交政策(過激イスラム主義、移民
  規制政策)が表の大きな争点ですが、裏の争点というか本当
  の争点は「オバマとヒラリーの外交政策の失敗」です。それ
  が「アラブの春」を引き金とする中東のブッシュ政権終了時
  以上の混乱です。
   それは何かというと、シリア、リビア、エジプトの政権転
  覆で、これにアメリカ国務省が関わっていたのではないかと
  するものです。ずい分前からアメリカがシリアの反体制派に
  武器を供与していて、その結果として、アルカイダよりも更
  に恐ろしいISIS(イスラム国)が生まれたということは
  言われてきました。「いや、アメリカは穏健派の反アサド大
  統領派にだけ武器を供与するんだ」と言っていましたが、実
  際はそうではなくものすごく過激な勢力に武器を与えていた
  のではないかという疑惑。それがまさしくリビアのベンガジ
  領事館襲撃(2012年9月11日の事件)ですが、ここの
  オペレーションにヒラリー・クリントン国務長官が関わって
  いたのではないかと言われていた。ただ、いまままでは断片
  的な状況証拠やメールしかなかった。その証拠となるメール
  を、ウィキリークス代表のジュリアン・アサンジが持ってい
  ると発言しました。発言した場所は、日本でもよく知られる
  「デモクラシーNOW」という番組でのインタビューの中で
  ヒラリーとリビア関連のメールは1700通あるそうで、こ
  れをしかるべくタイミングを見て、検索できる形で公開する
  とアサンジは言っている。    http://amba.to/2fZeDQe
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ジュリアン・アサンジ氏.jpg
ジュリアン・アサンジ氏
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 孤立主義化する米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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