2016年10月06日

●「オバマは5015を決断できるか」(EJ第4375号)

 5015作戦が実行されると、米軍はどのように行動するので
しょうか。
 それは何度も米韓合同軍事演習で繰り返し行われていることで
すが、まず、原子力空母と原子力潜水艦で、北朝鮮の周辺海域を
海上封鎖します。そのうえで、米軍の最新鋭のステルス戦闘機で
あるF22や、戦闘爆撃機のB1、B2などにより、北朝鮮のミ
サイル発射場、地下秘密基地、核実験場など約700ヶ所を徹底
的に破壊することになります。
 実は北朝鮮のどこを攻撃すべきかの情報は、米国がこれまで諜
報活動を重ねてほとんど掴んでいるといわれます。これと同時に
米海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」などの最強特殊部隊が、既
に北朝鮮に潜入している韓国工作員と呼応し、金正恩氏ら北朝鮮
幹部を急襲し、確保・排除する──北朝鮮はほとんど何もできず
その圧倒的な軍事力の前に100%敗北すると思われます。
 Xデーは、朝鮮労働党創立記念日ではないかといわれています
が、米韓両軍のこれに対する備えは盤石です。10月3日〜21
日まで、米アラスカ州で核施設への攻撃を想定した空軍主体の合
同軍事演習を行う予定になっていますし、10月10日〜15日
は韓国西方の黄海などで、米原子力空母「ロナルド・レーガン」
も参加し、米韓合同軍事演習を行うことになっているからです。
この演習期間に北朝鮮が何らかの反撃を行うと、そのまま、50
15作戦の本番に移行することになります。
 さらにカーター米国防長官は、最近しきりに次の言葉を使って
いるそうです。
─────────────────────────────
     Fight Tonight !/ファイト・トゥナイト!
              ──カーター米国防長官
─────────────────────────────
 これは「今夜でも戦闘開始できる!」という意味であり、まさ
に米韓両軍は臨戦態勢に入っているのです。
 問題は、肝心のオバマ米大統領が本当に5015作戦の実行を
決断できるかどうかです。今まで何回もあったように、軍として
は作戦通りにコトを進めても、最後の土壇場で「GO!」を出せ
ない大統領に米軍幹部は苛立っています。
 しかし、核廃絶を唱えるオバマ大統領としては、米国を名指し
して北朝鮮に今年に入って2回も核実験を実施され、「なめられ
ている!」と激怒しているといわれます。レガシー(業績)を遺
したいオバマ大統領としては、暴走する北朝鮮に対して最後の仕
事として、5015作戦を実行したいと考えている可能性は十分
あると思います。
 ところが、オバマ大統領の評価は芳しくないのです。国際ジャ
ーナリストの落合信彦氏は「オバマは第2次世界大戦以来、最悪
の大統領である」と断じ、最新刊の著書で次のように、オバマ大
統領の無能さを痛烈に批判しています。
─────────────────────────────
 オバマの無能さはこれまで何度も見せつけられた。
 例えば、2012年、リビアのベンガジでクリストファー・ス
テイーヴンス大便を含む4人が暴徒(イスラム過激派)に殺され
た。一国の大便は、大統領の代わりとして着任している。しかも
スティーヴンスはオバマの親しい友人だった。(中略)
 本来ならオバマは、スティーヴンスを殺したリビアのイスラム
過激派を爆撃するか、海兵隊を送ってもよさそうなものだが、そ
れもやらなかった。かつてレーガンは西ドイツのディスコ「ラ・
ベル」でリビア人テロリストが仕掛けた爆弾によってアメリカ兵
が殺された時、軍に命じてリビアのトリポリやベンガジを爆撃さ
せた。カダフィは震え上がって、その後テロは起こさなかった。
たった一人のアメリカ兵が殺されても相手を爆撃するレーガンの
ようを大統領はしばらくはアメリカには出てこないだろう。
 オバマは何もせず、2隻の駆逐艦をリビア沖に送っただけ。駆
逐艦は何の活動もせず、ただ地中海に停泊していただけだった。
その後アメリカは、シリアが化学兵器を使って反体制派を攻撃し
たと判断し、オバマが地中海に駐留していた駆逐艦数隻をシリア
近くに進めるよう命令を出した。駆逐艦はミサイルの攻撃態勢に
入ったが、いざ発射という時、オバマが命じて止めてしまった。
       ──落合信彦著/『そして、アメリカは消える』
                         小学館刊
─────────────────────────────
 この攻撃停止が米国の威信を大きく傷つけたのです。ロシアは
完全に米国の足元を見て、以後アサド政権を助けるためにISだ
けでなく、反政府軍にも平然と空爆をはじめたのです。
 北朝鮮もロシアと同じような目でオバマ大統領を見ているはず
です。だからこそ第5回の核実験を行い、「核弾頭実験成功!」
と世界に喧伝したのです。北朝鮮は、「米国は核を持つ国に絶対
に戦闘を仕掛けない」と見ており、まして、任期があとわずかの
オバマ大統領がやるはずがないと考えています。
 現在、米国では史上最低の2人の候補者による大統領選が行わ
れています。どうしてこんなことになったのでしょうか。それは
オバマ大統領にも大きな責任があります。もっともそういうオバ
マ氏に8年間も米国を委ねた米国民にも責任はあります。現在の
米国について、落合信彦氏は次のように苦言を呈しています。
─────────────────────────────
 無能で口先だけのオバマ。それを当選させた無知な国民たち。
そして一般アメリカ人たちの引きこもり状態。これだけ条件が揃
えば、当然、国家は没落する。没落した国家を直すには3倍の年
月が必要であると、学生時代に政治科学の教授から聞いたことが
ある。オバマは8年かけてアメリカを壊してしまった。このまま
いけばアメリカは永遠の眠りについてしまうかもしれない。
                ──落合信彦著の前掲書より
─────────────────────────────
            ──[孤立主義化する米国/060]

≪画像および関連情報≫
 ●朴槿恵は「北爆」を決意できるのか/鈴置高史氏
  ───────────────────────────
  ──9月9日、北朝鮮が5回目の核実験を実施しました。韓
  国はどうするのでしょうか。
  鈴置:核武装論に勢いが付きました。その偽装版ともいうべ
  き原子力潜水艦の保有論も広がっています。注目すべきは、
  北朝鮮への先制攻撃論が浮上したことです。戦術核の再配備
  を望む声が政界から上がりましたが、米国は応じてくれそう
  にない。韓国が自前の核を持とうにも、核弾頭も、第2撃能
  力――弾道ミサイルを発射できる潜水艦を造るにも時間がか
  かる。「目前の核」に対抗するには「先制攻撃しかない」と
  の思いです。
   核実験当日のハンギョレの記事「早期に帰国した朴大統領
  『金正恩の精神状態、制御不能』」(9月9日韓国語版)。
  小見出しを読むだけで「先制攻撃論」浮上の経緯がよく分か
  ります。それを引用します。
   ・4時間前倒しで帰国し、会議を招集
   ・オバマ、安倍と連続して電話
  ・「国内不純勢力」の徹底監視も注文
  ・政府は即刻、非常対策会議に突入
  ・「核武器の被害時には北指導部を直接、膺懲」
   ラオス訪問中だった朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は北朝
   鮮の5回目の核実験に虚を付かれました。あわてて帰国し
  オバマ大統領だけではなく、日本の安倍晋三首相とも電話で
  話しました。          http://nkbp.jp/2d5v6BS
  ───────────────────────────

5015作戦はいつでもはじめられる.jpg
5015作戦はいつでもはじめられる
posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 孤立主義化する米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック