にキッシンジャー元国務長官の自宅を訪問しています。一般的な
受け止め方は、単なる通過儀礼の挨拶か、外交政策について教え
を請うための訪問であろうというものです。
しかし、キッシンジャー氏に会うことはそう簡単ではないので
す。何人かの関係者を通じて相当の根回しが必要であり、そのう
えでやっと会うことが可能になるといわれています。
5月3日にトランプ氏はインディアナ州の予備選で勝利し、同
じ日に唯一の競争者であるテッド・クルーズ候補が選挙戦から撤
退したので、その時点で共和党の大統領候補になることはほぼ確
定したのです。その約2週間後の18日にキッシンジャー氏に会
えたのは、もしかするとキッシンジャー氏側からの要請があった
可能性もあります。つまり、呼び出されたのです。
副島隆彦氏は、そのタイミングでキッシンジャー氏がトランプ
氏に会ったということは、ロックフェラー財閥の現在の当主であ
るデイヴィッド・ロックフェラー氏と何らかの繋がりができたこ
とを意味するといいます。
とくにトランプ氏がその1日前の17日にした次の発言と関係
があるというのです。
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私は(金正恩氏)と話をするだろう。彼と話すことに何の異存
もない。その上で、同時に中国に強い圧力をかける。米国は経済
的に、中国に対して大きな影響力を持っているのだから。
──副島隆彦著
『トランプ大統領とアメリカの真実』/日本文芸社
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このトランプ氏の発言が何を意味するかについては、副島氏の
本を参照していただくことにして、ここでロックフェラー家のお
家騒動について簡単に述べることにします。そうでないと、なぜ
1992年の大統領選で、デイヴィッド・ロックフェラー氏が無
名のビル・クリントン候補を支援したことが理解できないと思う
からです。
ロック・フェラー1世はジョン・D・ロックフェラー氏(18
39〜1937)です。スタンダード・オイル社を設立し、石油
王といわれた人です。
ロック・フェラー2世はジョン・D・ロックフェラー氏(18
74〜1960)です。ロックフェラー財団を設立し、国連本部
ビルの敷地を寄贈した人です。彼には5人の息子がいたのです。
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長男:ジョン・D・ロックフェラー3世
(1906〜1978)
次男:ネルソン・オルドリッチ・ロックフェラー
(1908〜1979)
3男:ローレンス・S・ロックフェラー
(1910〜2004)
4男:ウィンスロップ・ロックフェラー
(1912〜1973)
5男:デイヴィッド・ロックフェラー
(1915〜)現在、101歳
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現在の当主は、5男のデイヴィッド・ロックフェラー氏が務め
ています。それにしても、なぜ5男なのでしょうか。
ロックフェラー3世は、1978年に72歳で亡くなっていま
すが、ロックフェラー3世には長男がいたのです。ジョン・D・
ロックフェラー4世です。この人が通称「ジェイ」と呼ばれてい
る人物であり、3世がなくなったとき41歳だっのです。十分当
主を引き継げる年齢に達していたといえます。本来であれば、こ
のジェイ・ロックフェラー氏こそ、ロックフェラー家の正式な跡
取りになります。
ところが、3世の後を継いだのは、次男のネルソン氏だったの
です。だが、そのネルソン氏は次の年に亡くなってしまったので
す。本来なら、そこでジェイ・ロックフェラー氏が当主になるべ
きですが、ネルソン氏の後を継いだのは、当時64歳の5男のデ
イヴィッド氏だったのです。そしてそのまま101歳の現在でも
ロックフェラー家の当主を務めているのです。つまり、兄弟から
兄弟へ当主の座のたらい回しが行われたのです。つまり、2代に
わたって分家が跡を継いでいることになります。そこには典型的
な跡目相続の醜い争いがあったのです。
ここで、4男のウィンスロップ・ロックフェラー氏に注目する
必要があります。4男は3世が亡くなる以前に亡くなっているの
ですが、彼はなんとアーカンソー州知事を務めているのです。実
はこの4男の隠し子といわれているのが、ビル・クリントン氏で
あるとされています。
ロックフェラー2世の5兄弟の貴重な写真が副島氏の本に出て
いたので、添付ファイルにしてあります。ウィンスロップ氏とビ
ル・クリントン氏は確かによく似ています。
だからこそ、ジェイ・ロックフェラー氏が1992年の大統領
選に出馬したとき、当主のデイヴィッド氏は、アーカンソー州知
事をしていたビル・クリントン氏を出馬させ、予備選でジェイ・
ロックフェラー氏を潰したのです。これがロックフェラー家のお
家騒動の顛末です。
しかし、ロックフェラー家には跡継ぎがいないのです。しかも
デイヴィッド氏は既に101歳であり、先はそんなに長くないと
思われます。もし、デイヴィッド氏が亡くなると、跡継ぎは当然
ジェイ・ロックフェラー氏ということになります。しかし、そう
すんなりとはいかない可能性があるのです。なぜなら、ビル・ク
リントン氏が跡を継ぐという説もあるからです。果たしてどうな
るのでしょうか。そのため、ロックフェラー家の跡目相続には、
世界中が注目しているのです。
──[孤立主義化する米国/031]
≪画像および関連情報≫
●ビル・クリントンのロックフェラー起源露呈
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ビル・クリントンは、アーカンソー州で生まれ、そして彼
はアーカンソー州の知事になったので、彼をロックフェラー
の私生児だと思うほとんどの人は、彼の父がウィンスロップ
であったことを前提とする傾向がある。しかし、ビル・クリ
ントンは、ロックフェラー家がシカゴ大学を建てていたシカ
ゴで受胎した可能性が最も高い。理由のないことではない、
単にもしあなたが、ウィンスロップのひげを取ってみれば
彼がビルのお父さんである可能性はあまりないことが明らか
になる。それはビル・クリントンがロックフェラーではない
ことを意味しているか?うーん・・・私たちは皆、アーカン
サス州出身の小さな男の子たちが、ただFRBの「労働が自
由をもたらす」プランテーションの大統領(社長)に成長す
ることはないと知っている。だから・・・ビルはなんらかの
彼を気に入る高レベルのコネを持っていた。
多分それはただウィンスロップではなかった。おそらくそ
れは別のロックフェラーだった。そして、赤ちゃんビルはた
だビルの本当の父親を濁し混乱させるために彼の家に預けら
れた。ロックフェラー家は、確かに大統領執務室に非嫡出の
子孫を案内することができるだろう・・・だからどのロック
フェラーがビルを産ませた可能性があるか?ロックフェラー
家のいずれでも可能性がある。 http://bit.ly/2brAMVO
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●図形出典/副島隆彦著の前掲書より
ウィンスロップとビル・クリントン