2016年05月19日

●「アフリカ金融の自主化狙う3銀行」(EJ第4279号)

 引き続きカダフィー大佐が殺害された理由を追及します。カダ
フィー大佐がやろうとした3つのことを再現します。
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  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと ←
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと
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 実は、カダフィー大佐について詳しく書かれている書籍を求め
て、2つの大書店で、「カダフィー大佐」と「アル=カッザーフ
ィー」をキーワードとして検索したのですが、ヒットした本は2
〜3冊しかなく、そのうち2冊について本の内容を調べたところ
彼がどのような政策を考えていたかについて書かれているものは
皆無でした。明らかに何者かの画策によって、事実が封印されて
いるように感じます。また「リビア」についても本を調べたとこ
ろ、これも極めて少数しかなく、その本のなかにもこちらの求め
る情報は皆無だったのです。
 したがって、カダフィー大佐が2020年にかけて何を考えて
いたかの情報は、ネットか陰謀論的書籍にしか掲載されていない
のです。カダフィー大佐は依然として「狂犬」のままです。
 さて、今回は上記「2」について考えます。カダフィー大佐は
アフリカ独自の金融秩序を構築しようとします。そのため、次の
3つの銀行の設立を目指すのです。
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        1.アフリカ通貨基金
        2.アフリカ中央銀行
        3.アフリカ投資銀行
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 第1の銀行は「アフリカ通貨基金」です。
 カダフィー大佐は欧米からの脱却を目的とし、IMFに代わる
AMF(アフリカ通貨基金)の設立を目指したのです。2011
年にカメルーンの首都ヤウンデに本部を置き、スタートさせよう
とします。これによってアフリカでは、IMFは必要ではなくな
ることになります。
 欧米や中東の産油国からはAMFに出資の申し入れがあったの
ですが、欧米からの脱却を目指しているカダフィー大佐はこれを
すべて拒否しています。
 なぜなら、国家財政基盤の弱いアフリカ各国のなかに巨大な資
本を有する欧米の政府系金融機関や民間のファンドが入ってくれ
ば、せっかく創設したAMFが欧米のハゲタカファンドやオイル
マネーに牛耳られてしまうことは目に見えているからです。
 何よりも危機感を抱いたのはIMFです。IMFにとっては、
世界支配網を敷いており、たとえアフリカであっても世界支配に
「穴」を空けることは絶対に許さないと考えても不思議はないの
です。事実、その設立を目指した2011年にカダフィー大佐は
殺害されています。
 第2の銀行は「アフリカ中央銀行」です。
 これはEUのECB(欧州中央銀行)を目指したものと思われ
ます。つまり、カダフィー大佐は、アフリカの“ユーロ”すなわ
ち、アフリカの統一通貨創設を目指していたのです。その通貨は
「アフロ」という名前まで決まっていたといわれます。これは驚
くべきことです。
 アフリカでは、1991年のアブジャ条約で、2028年に単
一通貨導入を目指して「アフリカ経済通貨同盟」を創設すること
に合意していますが、1999年のシルテ宣言ではアフリカ経済
通貨同盟の創設を2020年に早めるよう求めています。
 アフリカ中央銀行が全アフリカ議会における条約で完全に実施
されると、アフリカ統一通貨の発行人となります。そしてアフリ
カの政府や民間・公営の全ての金融機関に対する中央銀行となり
アフリカの銀行業を規制・監督して、公定歩合や為替レートの設
定を行うことになるのです。
 第3の銀行は「アフリカ投資銀行」です。
 アフリカ各国では、今後多くの大規模プロジェクトが予定され
ています。これらのプロジェクトには巨額の資金がかかるので、
一国で負担するのは困難であり、欧米の資本を導入して行うのが
一般的です。
 それをアフリカ各国が相互に資金提供し合い、そのプロジェク
トのによってもたらされる富をアフリカ自身のものにしようとい
うのがアフリカ投資銀行の狙いです。アフリカ投資銀行の設立資
金については、リビアが率先して提供するものの、アフリカ各国
には多くの油田地帯があり、それを開発することによって欧米資
本に頼らず、十分もたらされるものと思われます。
 カダフィー大佐は、以上の3つの銀行の設立によって、アフリ
カの金融の自主化を目指したのです。これをやられてしまうと、
欧米諸国としては、宝の山であるアフリカのすべての権益を失っ
てしまうに等しいことになります。そしてこれはドルで決済され
ることになっている国際ルールを変えることも意味しています。
 これには欧米の寡頭勢力は強い危機感を感じ、カダフィー大佐
がAMFを設立しようとした2011年に殺害されています。ど
のようにして殺害されたかについては、実はヒラリー・クリント
ン氏と関係があるのです。これについては改めて述べます。
 またこれは「原油はドルで決済する」という原則を冒すことに
なります。あのサダム・フセインも原油の決済を域内5億人の総
人口を有し、GDPの規模も米国を上回るユーロに変更しようと
して、米国に別の理由で戦争を仕掛けられ、事実上殺害されてい
るのです。まさに虎の尾を踏んだのです。
 イラク戦争は「不滅の自由作戦」という名前が付けられていま
すが、これは基軸通貨としての米ドルを金融決済に使うことが、
世界に自由をもたらすという身勝手な米国の理屈なのです。同様
な意味で、カダフィー大佐も欧米の寡頭勢力にとって目障りな人
物だったのです。    ──[現代は陰謀論の時代/092]

≪画像および関連情報≫
 ●カダフィ大佐はなぜ殺されたのか?/ホモファーベル庵日誌
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   あらためてこの疑問にこだわりたい。リビアとカダフィ大
  佐の虐殺事件にこだわりたい。なぜなら、ここに現代史と現
  代世界の基本構造が如実に、極めてあからさまに現れている
  と思われるからだ。リビアの運命が日本の運命とダブって見
  えてくるからだ。
   主権国家であるリビア。この美しい国を侵略し、爆撃し、
  3万人のリビアの人々を殺し、さらにリビアの英雄カダフィ
  大佐を虐殺した勢力がいる。この勢力と同じグループが、3
  11に関与し、さらに虎視眈々と日本の富をも奪い取ろうと
  している。いや既に日本の富は彼らに略奪され続けている。
  TPPという日米不平等通商条約もそうだし、ちょうど昨日
  は10兆円ほど略奪されたばかり・・
   だけれど人のいい日本人のほとんどは気がついていない。
  それほど日本人は寛容で心が広い愛すべき民族なのですね。
  カダフィ大佐のように優しい人は、自分を優しいとは言わな
  い。カダフィ大佐のような正義の人は、自分が正義とは言わ
  ない。これらの言葉を操るのはペテン師と悪魔だけである。
  リビアの人々は、彼らの最大の利益のために働く高潔で勇気
  あるリーダーを持っていたのだ。  http://bit.ly/1TJO51C
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3つの銀行の設立を目指したカダフィー大佐.jpg
 
3つの銀行の設立を目指したカダフィー大佐
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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