2016年05月18日

●「アフリカ初の通信衛星成功の経緯」(EJ第4278号)

 カダフィー大佐は、日本という国を、どのように見ていたので
しょうか。彼は次のようにいっていたのです。このコメントを見
れば、カダフィー大佐がきわめてまともな政治家であることがわ
かると思います。
─────────────────────────────
 日本について、私はこれまで日本人を困らせたくないので、話
すことを避けてきた。欧米諸国と違い、日本はアフリカ大陸で植
民地政策や侵略行為をしなかった。しかし国連で日本は米国に追
随してばかり。もっと自由な意思を持たないといけない。広島と
長崎に原爆を落とした米国の(軍の)駐留を認めているのは悲し
いことだ。あなたたちの祖父などを殺した国となぜ仲良くなれる
のか。日本はアジアの近隣諸国との友好、信頼関係を重視すべき
である。     ──ウィキペディア http://bit.ly/1WqTC3r
─────────────────────────────
 カダフィー大佐がやろうとした3つのことを再現します。これ
がカダフィー大佐が殺された原因です。
─────────────────────────────
  1.アフリカのための通信衛星の実現を提案したこと ←
  2.アフリカに3つの銀行を創設させようとしたこと
  3.アフリカ経済共同体構想を推進しようとしたこと
─────────────────────────────
 カダフィー大佐は、アフリカをアメリカ合衆国のように連邦制
にしたいと考えていたようです。上記の1〜3は、そのことを前
提にしています。
 「1」について考えます。「1」は、アフリカ独自の通信衛星
を持とう提案し、それを実現させたことです。
 アフリカは、人口密度が低く、広大な面積があるので、有線電
話の設備を設置することは困難です。そのため、携帯電話やイン
ターネットは必需品になります。しかし、携帯電話やインターネ
ットををアフリカ全土で使うには、自前の通信衛星を持つことが
不可欠になります。
 しかし、その必要不可欠な設備である通信衛星事業は欧米が独
占してきたのです。そのため、自前の通信衛星を持たないアフリ
カ各国としては、欧米の通信衛星にお金を払って利用するしか方
法がなかったのです。その費用は、アフリカ全体で年間5億ドル
(約380億円)にもなったのです。しかもこの費用は、年々増
加することはあっても、減少することはないのです。
 そもそも通信衛星や気象衛星などの人工衛星は、赤道が大陸上
を通過するアフリカや南米の国で打ち上げる方が燃料や制御から
考えてもはるかに合理的なのですが、アフリカ各国はお金も技術
もないので、欧米の通信会社の通信衛星を莫大な費用を支払って
利用するしかなかったのです。
 カダフィー大佐はこの事態を何とか解決しようとしたのです。
カダフィー大佐はアフリカ各国に対して「自前の通信衛星を持と
う」と呼びかけ、1992年にアフリカ45ヶ国がアフリカ独自
の通信衛星を持つことに合意します。驚くべきリーダーシップで
あり、説得力であるといえます。
 カダフィー大佐は、独自の調査により、独自の衛星を持つ方が
アフリカ各国が欧米の通信会社に支払っている5億ドルよりも安
く上がることを知り、それを説得の材料に使ったのです。
 しかし、先立つのはお金です。代表者はまずIMFに資金提供
を求めたのですが、IMFから断られてしまいます。IMFはこ
の融資を行うと、欧米諸国の反発を買うことがわかっており、そ
のことを懸念したのです。もし、アフリカ独自の通信衛星ができ
ると、欧米の通信会社にとっては、年間5億ドルの大きなビジネ
スを失うことになるからです。
 衛星打ち上げの費用は約4億ドルです。そこでカダフィー大佐
は、アフリカ各国に対して驚くべき提案をしたのです。驚くなか
れ、総額4億ドルのうち、3億ドルをリビアが負担するので、残
額の1億ドルを全アフリカで負担して欲しいと訴えたのです。
 何しろ費用総額の4分の3をリビア一国が国費を使って負担す
るという申し出です。おそらくこれは独裁国だからこそできたこ
とであると思います。アフリカ各国は、もちろんカダフィー大佐
の申し出を了承し、2007年にロシアに依頼して4億ドルでア
フリカ独自の通信衛星を打ち上げたのです。
 これによって、欧米諸国は、年間5億ドルのビジネスを失った
ことになりますが、それ以上に危惧したことは、欧米のやり方に
怒りを持っているカダフィー大佐の強いリーダーシップです。こ
のまま放置すると、カダフィー大佐が標榜しているアフリカ全体
をひとつにまとめかねないと考えたのです。
 欧米諸国に代表される寡頭勢力のアフリカ対応は、昨日のEJ
で述べたように、アフリカを個々に分断することです。そして、
相互にいさかいを起こさせることです。
 そうすれば、アフリカ各国に兵器が売れるし、戦争が起これば
兵器はさらに売れるのです。それによって人がどれほど死のうと
寡頭勢力にとっては何の痛痒も感じないのです。しかし、アフリ
カをひとつにまとめられてしまうと、その甘い汁は吸えなくなっ
てしまいます。そういう意味において、寡頭勢力はカダフィー大
佐に強い警戒心を抱いたのです。
 ここで、冒頭のカダフィー大佐の日本へのことばを思い出して
ほしいのです。「国連で日本は米国に追随してばかり。もっと自
由な意思を持たないといけない。広島と長崎に原爆を落とした米
国の(軍の)駐留を認めているのは悲しいこと」。これはズバリ
本質を衝いています。
 日本では、米国(寡頭勢力)のいうことを何でも聞く政権が長
く続きます。そして、少しでもそれに逆らうようなことをするか
する恐れのある政治家はほとんど失脚させられています。
 田中角栄しかり、鳩山由紀夫しかり、小沢一郎しかりです。カ
ダフィー大佐にいたっては殺害されたのです。その理由は明日の
EJで追及します。   ──[現代は陰謀論の時代/091]

≪画像および関連情報≫
 ●西側の強欲がなぜカダフィー大佐を殺害したか
  ───────────────────────────
   中東の一連の革命でカダフィ大佐を取り上げたことがある
  が、そのカダフィ大佐が汚辱にまみれて弄り殺しにされた。
  アフリカの近世の歴史はヨーロッパによる植民地支配の利益
  収奪の歴史である。
   私は、以前何故カダフィが将軍でなく、大佐なのか疑問に
  触れたことがある。権力を得てからも、単なる呼び名の一部
  とはいえ、リビア革命で王政から直接民主主義に移行した時
  の初心を忘れないように大佐のままでいたかったのではない
  だろうか。尊敬するエジプトのナセル大統領にあやかってい
  るともされているが、正式には「大佐」ではなく「最高革命
  指導者」だという。
   リビアの国は、医療費も教育費も無料で、優秀な若者は国
  費で海外でも教育も受けられるという。ガソリンは1リット
  ル0・1ドルで、結婚すれば5万ドルの住宅資金を援助して
  くれるという。国民は、日本とは大違いに恵まれている。人
  間は、自分の持っている物を数えずに無い物を数えて不満を
  言う。どんな国にも不満はある。民主主義が正義の制度とい
  うのは幻想にすぎない。民主主義という言葉を振りかざす人
  間は信用できない、「民主主義に反する」とか「民主主義の
  敵」とか、たいてい相手を誹謗したり攻撃する時に使う言葉
  であるからだ。          http://bit.ly/1UUye5K
  ───────────────────────────

アフリカ初の通信衛星打ち上げ成功!.jpg
アフリカ初の通信衛星打ち上げ成功!
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック