2016年05月10日

●「在日米軍撤退に意欲的なトランプ」(EJ第4272号)

 5月4日のことです。次期米大統領予備選で、共和党の代表指
名を確実にしたトランプ氏が、またしても在日米軍の費用全額を
支払わなければ日本から米軍を撤退させると発言したのです。ど
うやら本気でそう考えているようです。
 このトランプ氏の発言について、『週刊朝日』/2016年4
月15号は、外交評論家の孫崎享氏と、基地問題の解決のため、
米国でロビー活動を展開するシンクタンク「新外交イニシアティ
ブ」の猿田佐世事務局長の2人の意見を掲載しています。本テー
マに関係するので、以下にご紹介します。
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◎孫崎享氏のコメント
 トランプ氏の発言は、日米同盟への無知からきていると思われ
ます。在日米軍は日本の防衛のためというより、米国の世界戦略
のために駐留している。例えば、横須賀はインド洋までカバーす
る第7艦隊の母港。日本が「どうぞ撤退してください」と言えば
本当に困るのは米国側です」。仮にトランプ氏が大統領になり、
本当に在日米軍撤退を実行すれば、「ひょうたんから駒」で、暗
礁に乗り上げている沖縄の米軍普天間飛行場の辺野古移設は問題
そのものが消滅する──なんてことにならないものか。
◎猿田佐世氏のコメント
 米国の対日外交の主導権はワシントンのごく少数の「知日派」
が握っている。彼らの基本方針は日米同盟の重視と在日米軍の維
持。その状況下でトランプ氏が大統領になっても、トランプ氏に
とってこの問題の優先順位が高くないため、現在の知日派が日米
外交に影響を及ぼし続ける可能性が高い。また、軍の意向が強く
反映される議会を通すのも困難です。強権を発動して大きな政策
変更をするとは考えづらい。     http://nifty.jp/1T34ggx
          ──『週刊朝日』/2016年4月15号
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 この2人のコメントに共通していることは、米国という国は大
統領が動かしているのではなく、ウラの寡頭勢力が緻密な計画に
基づいて動かしているということです。まして政治のことがまる
でわからない素人の大統領など実際には何もできないといっても
過言ではないのです。
 したがって、仮にトランプ氏が大統領になったとしても、その
ウラの勢力の意に従わざるを得ないのです。かつてのレーガン大
統領のようになる可能性が十分あります。もっともレーガン大統
領の場合は、寡頭勢力のベクテル社が担いだ大統領でしたが、ト
ランプ氏の場合は、寡頭勢力もまさかトランプ氏が共和党の代表
に残るとは考えていなかったと思われます。
 しかし、もしトランプ大統領が実現するような場合は、寡頭勢
力は副大統領をはじめとして、閣僚や内閣のスタッフにしかるべ
き人材を送り込み、大統領の意のままにさせない体制を作りあげ
てしまうことは目に見えています。
 ところで、5月6日のEJ第4271号でご紹介したディロン
・リード社ですが、書籍によっては、ディロン社と呼称している
ケースもたくさんあります。この会社に関しては、ウィキペディ
アにも記載がないので、あくまで推定ですが、ディロン・リード
社とディロン社は、次のように2つに分けて考えるべきであると
思います。
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     ディロン・リード社 ・・・・   銀行
         ディロン社 ・・・・ 軍事商社
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 ディロン・リード社はロスチャイルド系の銀行で、豊富な資金
力で業務の資金面を担当し、いろいろな工作の実行はディロン社
が担当するのです。しかし、書籍などの記述によっては、ディロ
ン・リード社なのか、ディロン社なのか明確でない場合が多いの
で、そのことを踏まえたうえで、EJのこれからの記述は、基本
的に「ディロン社」に統一することにします。
 それでは、レーガン政権のとき、実質的に政権を仕切ったとい
われるベクテル社とディロン社とは、どのような関係にあるので
しょうか。
 ベクテル社は、既に何度かご紹介しているように非上場企業で
すが、ディロン社が筆頭株主になっています。このように寡頭勢
力はすべてがつながっているのです。
 ここにレーガン政権とベクテル社、ディロン・リード社の結び
つきについて書かれた一文があります。これを読めば、ベクテル
社とディロン社がいかに時の米政権と密接に結びついているかが
わかると思います。
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 これほどあからさまに一つの会社が大統領と結びついたことは
いまだかつて例がない。アイゼンハワー以降、ベクテル社は国家
のすべての最高責任者と密接に連携し続けてきた。1980年の
レーガン大統領選挙キャンペーンで、ベクテル社は大口の寄付を
行なった。ディロン・リード社のピーター・フラニガンが中心的
役割を果たした。シュルツとワインバーガーは、1980年の春
レーガン支持を打ちだし、それにベクテル社の顧問会議メンバー
であるシティバンクのウォルター・リストンとピーボディ石炭社
長のロバート・クエノンが加わった。ベクテル社副社長ケネス・
デーヴィスは、現在エネルギー省のナンバー2である。CIA長
官のケーシーはプルタミナの米国代理人を務めているが、同社は
インドネシアの巨大石油会社で、これまでずっとベクテル社のよ
い得意先だった。「マザー・ジョーンズ」誌/1984年6月号
 ──高橋五郎著『誰が大韓航空007便を“撃墜”したのか/
         早すぎた死亡宣告』/KKベストセラーズ刊
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 ちなみに、「マザー・ジョーンズ」誌は、ローマクラブの関連
機関の発行する機関誌です。
            ──[現代は陰謀論の時代/085]

≪画像および関連情報≫
 ●「トランプ勝利の可能性5割超」の理由/高橋洋一氏
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   3月31日、4月1日ワシントンで第4回核安全保障サミ
  ットが開かれた。安倍首相、習・中国国家主席、朴・韓国大
  統領、キャメロン・英首相、オランド・仏大統領らも出席し
  た。当然北朝鮮問題も話し合われた。ただインパクトはいま
  いちだった。それは、米大統領選挙の候補者に過ぎないドナ
  ルド・トランプ氏の発言が、世界を動揺させていたからだ。
   核安全保障サミットの直前の3月29日、トランプ氏は日
  韓の核を容認する発言を繰り出したことはご承知の通り。実
  際の発言は、「ある時点で、われわれは『日本は北朝鮮の凶
  暴な指導者に対して自国で防衛したほうがいいし、韓国も率
  直に言って自衛し始めたほうがいい』と言わざるを得ない」
  というもので、将来の「ある時点」を具体的に言わない限り
  意味がある発言とはいえない。
   まして、トランプ氏は核拡散を否定しているので、直ちに
  日韓の核保有を容認するという話でもない。ただし、核安全
  保障サミットの日程に合わせた、絶妙な言い方ではあった。
  歴代の米大統領は同盟国の核開発を容認するより米国の「核
  の傘」で守るほうが米国の国益になっているという方針を堅
  持してきた。トランプ氏はその米国安全保障を一変させるか
  もしれない。それは、「米国が日本を必ず守ってくれる」と
  いう、日本の平和ボケ的発想を考え直すいい機会にはなるだ
  ろう。              http://bit.ly/25GjJXf
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日本に対して過激発言を繰り返すトランプ氏.jpg
日本に対して過激発言を繰り返すトランプ氏
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代は陰謀論の時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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