2015年12月09日

●「背景にあるウクライナ問題を知る」(EJ第4175号)

 マレーシア航空17便の撃墜で、飛行機は空中でバラバラにな
り、機体と遺体は親ロシア派とウクライナ軍が戦闘中の戦場に落
下したのです。この機体と遺体には既に述べているように、いく
つもの不審なことがあります。
 こういう見方があります。犯行を行った側にとっては、機体と
遺体が戦場に落下することは、いくつかの面において都合がよい
ことが多いということです。
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 1.戦場だと事故調査団が現場に立ち入ることが困難になり
   犯行側は種々な工作ができる。
 2.ブラックボックスなど墜落原因を特定できる重要情報を
   先取できるなど優位に立てる。
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 これら2つのことは現実のものになっています。事実、オラン
ダを中心とする国際調査団は、十分なかたちで現場に立ち入るこ
とができなかったのです。もっとも国際調査団は、墜落直後から
の動きを見ていると、戦場であることを理由に自ら積極的に現場
に行こうとはしていないようにみえます。同胞が192人も亡く
なっているにもかかわらずです。
 ブラックボックスは親ロシア派が手に入れており、比較的早く
オランダ側に渡されています。親ロシア派が中身を調べたフシは
ないようです。しかし、オランダ側はブラックボックス解析の結
果は公表しないと宣言しています。
 もうひとつ奇怪な情報があります。東部ウクライナの親ロシア
派の指揮官は次のような発言をしているのです。英文サイト「ビ
フォー・イッツ・ニュース」に出ています。
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   MH 17 Plane Crash Bodies Were NOT Fresh,
                Reeked of Decomposition!
 撃墜された航空機の乗員・乗客の遺体は、その時に死亡したの
ではなく、数日前に既に殺害されていた疑いがある。遺体は血ま
みれの状態であり、既に腐敗臭がしていた。
                   http://bit.ly/1n0Gccw
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 真偽のほどはわかりませんが、これは一体何を意味しているの
でしょうか。それには現在起きている、いわゆる「ウクライナ問
題」について知る必要があります。
 ニュースで伝えられるイメージでは、ロシアが悪いように見え
ます。ロシアがウクライナの親ロシア勢力に武器や兵器を与える
など支援して、内戦を起こさせているように見えます。
 一方、ウクライナのバックにはEUと米国がおり、何とかして
ウクライナを親EU化させたいと考えています。しかし、ウクラ
イナの東部にはロシアにシンパシィを持つ住民が大勢いて、ウク
ライナの親EU化は困難な情勢です。
 ところが、EU諸国はロシアからのエネルギーに依存しており
ロシアとは本格的にはことを構えたくないのです。そこで米国が
ウクライナをサポートし、いろいろな画策をしています。まさに
「ロシア対米国」の対決の構図になっているのです。
 ウクライナ問題の本質は「ロシアの封じ込め」にあります。地
政学的にいうと、旧ソ連の最大の防壁は、東ヨーロッパ諸国のワ
ルシャワ・パクト(ワルシャワ条約機構)だったのです。しかし
冷戦終結後にこれが解体してしまいます。そうなると、ロシアに
とってNATOとの緩衝地帯はウクライナだけになります。
 したがって、もしウクライナが親EUになると、ロシアはすべ
ての防壁を失い、丸裸になってしまいます。それに加えて、黒海
の出入り口であるクリミアも失うことになります。これはロシア
にとって大打撃です。
 旧ソ連時代においてウクライナは、旧ソ連最大の軍需都市だっ
たのです。ICBM、核開発、戦車、軍艦などはすべてウクライ
ナで製造していたのです。そういうわけで、ソ連崩壊でウクライ
ナが独立すると、ウクライナは国際謀略の最前線になり、武器商
人が暗躍する主戦場と化したのです。
 ところで、「ディナモ・キエフ」をご存知ですか。
 ディナモ・キエフは、有名なサッカークラブで、ウクライナの
矢といわれ、世界的なスーパースターシェフチェンコが所属し、
UEFAチャンピオンズリーグでも活躍する名門クラブです。
 このクラブには、「ディナモ・キエフの美談」という有名な話
が伝わっています。これはシルベスタ・スタローンの主役で『勝
利への脱出』(パラマウント映画)として映画化されています。
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 FCディナモ・キエフは、ウクライナの首都キエフを本拠地と
する世界的なビッグクラブだ。伊セリエAの名門・ACミランや
イングランドプレミアリーグの強豪・チェルシーなどで活躍した
スター選手のアンドリー・シェフチェンコを輩出したほか、ヨー
ロッパチャンピオンズリーグ(CL)の常連とあって、日本での
知名度も高い。そのディナモ・キエフを世界的に有名にしたのが
第二次世界大戦時代にナチスと行った親善試合で、世に知られる
「デス・マッチ」(死の試合)である。
 ナチスの占領下となったウクライナで、ナチスはサッカーの親
善試合を企画する。当時からヨーロッパ屈指の強豪でウクライナ
人の誇りとなっているクラブをナチスが倒し、ナチスの優秀性、
それに歯向かう愚かさを教え込むのが目的だった。「もしナチス
に勝つようなことがあれば、選手は全員処刑する」、そう脅され
ながらも、ディナモ・キエフを中心に編成されたFCスタルトの
選手たちは、母国の誇りのために死力を尽くして戦い、占領下の
国民のために勝利した。ナチスは再試合の場を設けるが、その試
合でもFCスタルトが勝利したため、選手たちは全員処刑される
ことになった。            http://bit.ly/1QbYCpX
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           ──[航空機事故の謎を探る/050]

≪画像および関連情報≫
 ●映画『勝利への脱出』(パラマウント映画/1981年)
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   1943年。第2次大戦下のドイツ南方ゲンズドルフ収容
  所。そこでは、捕虜になった連合軍兵士たちが、鉄条網の中
  で、ボール・ゲームに暮れる絶望的な日々を送っていた。そ
  んな捕虜たちの中に、目立って機敏なゲームぶりを発揮する
  男がいた。米軍大尉ハッチ(シルヴェスター・スタローン)
  である。
   彼らの様子をじっとみつめる者がいた。ドイツ情報将校フ
  ォン・シュタイナー(マックス・フォン・シドー)で、彼は
  ふと、ドイツ・ナショナル・チーム対連合軍捕虜のサッカー
  試合を思いついた。戦前、英国ナショナル・チームのリーダ
  ーとして活躍していた捕虜のリーダー、コルビー大尉(マイ
  ケル・ケイン)は、このプランを受け入れ、条件として、ド
  イツ各地の捕虜収容所からの選抜でチームを組むことを要求
  した。その中には、サッカーの経験のないハッチの名もあっ
  た。コルビーは、このサッカー・ゲームを利用した巨大な脱
  走プランを練っていたのだ。一方、ドイツ軍上層部は、この
  試合をイベントとして対外宣伝に利用しようとしていた。捕
  虜チームの猛練習がはじまった。イギリスのテリー(ボビー
  ・ムーア)など各国から、ならず者たちが集まるが、団結固
  い彼らに、部外者だったトリニダードのルイス(ペレ)がチ
  ームに参加した。         http://bit.ly/1R6yvRw
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映画『勝利への脱出』ポスター.jpg
映画『勝利への脱出』ポスター
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 航空機事故の謎を探る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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