2015年12月04日

●「米国は重要衛星写真を隠している」(EJ第4172号)

 オバマ政権がマレーシア航空17便撃墜事件に関して、一方的
にロシア関与説を強調・展開することについて、米国内から異論
が出てきたのです。それは、2014年7月22日から突如とし
てあらわれたのです。これについて、国際政治学者の田中宇氏は
自身のブログで次のように述べています。
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 事件から5日後の7月22日になって、米政府は諜報担当官の
匿名の記者会見で「ロシアがMH17機の撃墜に何らかの関与を
していたと考えられる根拠がない」「ロシアがウクライナ東部の
親露勢力にミサイルを渡して撃墜させたと考える根拠がない」と
述べ、それまでの「ロシアがやったに違いない」という主張を引
っ込め始めた。米国務省は「ウクライナ東部の親露勢力が(ロシ
アから与えられたのでなくウクライナ軍から奪うなど独自に入手
した)SA11を使って、MH17機をウクライナ軍機と間違え
て撃墜した」という新たな説明をし始めた。
   ──「マレーシア機撃墜の情報戦でロシアに負ける米国」
                   http://bit.ly/1YD4JoP
─────────────────────────────
 それは、マレーシア航空機を撃墜した犯人が親ロシア派かロシ
アであるとして、それが彼らにどんなメリットをもたらすかを考
えてみると、何もないということです。それをやったところで、
ウクライナ内戦の戦況がよくなるわけではないのです。
 旅客機を戦闘機がミサイルで攻撃する──そんなことをすれば
全世界の怒りを買って国は孤立し、時の政権は崩壊しかねないの
です。このように、何のプラスにもならないリスクの多いことを
果してやるだろうかという考え方です。
 それは、むしろロシアや親ロシア派と利害が対立する反対側の
国であるウクライナや米国にとってプラスになることではないで
しょうか。つまり、自分でやっておいて、相手のせいにする「偽
旗作戦」ではないかというわけです。
 国内で反オバマの旗を振る、元共和党大統領候補のロン・ポー
ル元議員は、そもそもウクライナで今起きていることに責任があ
るのは、米国であるとして、次のように述べています。
─────────────────────────────
 アメリカが支援する”レジーム・チェンジ”(キエフにおける
ユーロマイダンによる政権転覆のこと)がなかったとしたら、そ
の後に続いた動揺で何百人もが殺されるという事態は起きなかっ
ただろう。マレーシア航空の墜落だって起きなかっただろう。
       ──ロン・ポール元議員 http://bit.ly/1XrF312
─────────────────────────────
 そもそも現在のウクライナ政府は、米国の後押しによる暴力的
クーデターによって、親ロシア派のヤヌコビッチ政権が崩壊して
誕生した政権なのです。ロシアとしては、このクーデターこそが
ウクライナ東部の紛争や同国の経済破綻を招いた原因であると主
張しているのです。ロン・ポール元議員はそういうロシアの主張
に理解を示しているのです。
 さらにロン・ポール氏は、MH17便撃墜事件について、次の
ように述べています。
─────────────────────────────
 ウクライナで起こっていること全てを監視することができるス
パイ衛星を持つアメリカが、誰がどこで何をしたのかの正確な証
拠を持っていないとは考えにくい。したがって、マレーシア機の
撃墜について米国政府は重大な隠し事をしている。
                  ──ロン・ポール元議員
─────────────────────────────
 米国は世界中を見通せるスパイ衛星を持っており、世界中で起
きたことをすべて把握しています。しかし、2度にわたるマレー
シア航空の事故について、米国は何も語っていないのです。
 それにこの撃墜事件はロシアの国境付近で起きていることから
この付近一帯を常に監視しているロシアもすべてを把握している
と思われます。そのすべてを知っている同士が奇妙な駆け引きを
して、事実を隠しているのです。
 こんな情報があります。MH17便のコックピット付近の残骸
には多くの弾痕があるというのです。内側にえぐられている穴と
外側にえぐられている穴の両方があり、これはコックピットの両
側から撃たれたことを意味しています。これは、戦闘機による銃
撃以外考えられないのです。
 そうであるとすると、MH17便は、その墜落当時、近くを飛
行していたウクライナの戦闘機によって銃撃され、対空ミサイル
で墜落されたということになります。そのことをロシアはもちろ
んのこと、米国も知っていることになります。
 これに関連して、ロン・ポール元議員は、親ロシア勢力がロシ
アで作られた地対空ミサイル「ブーク」によってMH17便を撃
墜したとする西洋メディアの報道に対して、次のように批判して
います。
─────────────────────────────
 彼らは、ウクライナ政府もまったく同じロシア製の兵器を使っ
ていることは、知っているのに報道しない。
                  ──ロン・ポール元議員
─────────────────────────────
 そして、2014年7月23日にまた奇怪なことがおきるので
す。MH17便機墜落現場の近くで、ウクライナ軍用機2機が撃
墜されたのです。この2機は、17日にMH17便の近くを飛行
していた戦闘機と同型機です。ウクライナ国防省のリシェンコ報
道官は、対空ミサイルによる撃墜だと発表しています。
 ここまでの分析によると、MH17便は、どうやらウクライナ
の戦闘機によって撃墜されたことは間違いないようです。しかも
MH17便は戦闘機からの銃撃の後で、空対空ミサイルで撃墜さ
れたと考えられます。ウクライナ軍は何のためにこんなことをし
たのでしょうか。   ──[航空機事故の謎を探る/047]

≪画像および関連情報≫
 ●米国政府はウクライナ政府が関与した衛星写真を隠している
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   アメリカはウクライナ政府がマレーシア航空機を墜落させ
  たことを示唆することになる衛星写真を隠しているかもしれ
  ない、とアメリカの政治評論家が指摘した。
   南アメリカや中東に関する本を何冊か書いているジェーム
  ズ・ペトラ教授は、プレスTVとの電話インタビューで、元
  共和党大統領候補のロン・ポールのコメントに言及し、アメ
  リカがマレーシア航空MH17便の撃墜にかんする真実を隠
  している、と指摘した。
   7月17日、ボーイング777─200旅客機はウクライ
  ナの紛争地帯に墜落、乗っていた298人全員が死亡した。
  アメリカの情報と軍関係の高官によれば、この航空機はロシ
  ア製のSAシリーズのミサイルによって撃たれたという。
   「・・・非常に広範で徹底しているアメリカの衛星写真に
  は、アメリカの公的な政策とウクライナ政権を支持すること
  に対して矛盾する内容を示す映像が恐らくあるだろう。その
  内容は、アメリカがその映像が広く知られることを願わない
  内容で、それは反ロシア・キャンペーンの信用を落すもので
  あろうし、恐らく国連が完全な調査を要請し、アメリカに対
  し、これら衛星写真を渡すよう要求するだろう」とペトラは
  語った。             http://bit.ly/1lUcFDQ
  ───────────────────────────

ローン・ポール元米議員.jpg
ローン・ポール元米議員
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 航空機事故の謎を探る | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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