の記録を見ることにします。クアラルンプールのような離着陸す
る航空機の数の多い大きな空港の場合、次の3つの管制が空港周
辺の空域や高度によって、分担しています。
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1.管制塔(タワー)
2. 出発管制
3. 航空路管制
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通常タワーと呼ばれる「1」の管制塔は、滑走路までやってき
た航空機を担当し、離陸の許可と上空300メートル付近までを
担当し、出発機をコントロールしている「2」の出発管制に引き
継ぎます。
出発管制は空港から半径約50キロメートル、高度約3000
キロメートル前後までを担当し、「3」の航空路管制に引き継ぐ
のです。ここでは、次の管制区の管制官へのハンドオフ(引き継
ぎ)を指示して役目を終えるのです。
MH370便は、2014年3月8日午前0時41分にマレー
シアの首都クアラルンプール国際空港を239人の乗客乗員を乗
せて飛び立っています。
滑走路の手前にきたMH370便は、管制塔タワーと次のよう
に交信し、クアラルンプール空港を離陸します。ちなみに370
がMH370、ATCは管制側です。
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≪00:36:30〜00:40:38/管制塔との交信≫
00:36:30/370:こちらMH370、おはようございます。
ATC:おはようございます。MH370、こちら
はクアラルンプール管制塔。A10、32
RIで待機してください。
00:36:50/370:了解
00:38:43/ATC:MH370、32R、A10より滑走路に
進入してください。
370:32R、A10より、了解
00:40:38/ATC:MH370、32R、滑走路はOKです。
離陸を許可します。おやすみ
/370:32R、滑走路OK。離陸許可。了解しま
した。ありがとう。おやすみ
──杉江弘著
『マレーシア航空機はなぜ消えた』/講談社刊
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MH370便は離陸後、すぐに出発管制と交信しています。飛
行計画上のウェイポイント(航空路上の地点名)のコタバル市に
向かうのをショートカットするかたちで、IGARIポイントへ
の直行が許可され、航空路管制にハンドオフされています。
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≪00:42:05〜00:42:52/出発管制との交信≫
00:42:05/370:MH370便は空港を出発しました。
00:42:10/ATC:MH370、位置を確認しました。高度1
万8000フィートへ。右旋回してIGA
RIポイントへ向かってください。
00:42:40/370:了解。高度1万8000フィートへ。右旋
回してIGARIポイントへ向かいます。
00:42:52/ATC:MH370、そちらはクアラルンプール航
空路(レーダー)管制のエリアに入りまし
た。さようなら
/370:了解しました。
──杉江弘著の前掲書より
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MH370便は、約4分後にクアラルンプール航空路管制に連
絡をとっています。航空路管制は高度2万5000フィートまで
上昇するようMH370便に指示し、さらに高度を3万5000
フィートまで上げるよう要請します。MH370便から高度3万
5000フィートまで上昇したとの報告を受けると、その後呼び
かけに応じず、約10分後に航空路管制は、ホーチミン管制と連
絡を取るよう指示しています。
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≪00:46:51〜01:09:24/航空路管制との交信≫
00:46:51/370:クアラルンプール航空路(レーダー)管制
こちらはMH370。
ATC:高度2万5000フィートまで上昇してく
ださい。
00:46:54/370:当機は高度2万5000フィートまで上昇
中です。
00:50:06/ATC:MH370、高度3万5000フィートま
で上昇してください。
01:50:09/370:当機は高度3万5000フィートまで上昇
中です。
01:01:14/370:当機は高度3万5000フィートをキープ
して飛行しています。
01:01:19/ATC:MH370
01:07:55/370:当機は高度3万5000フィートをキープ
して飛行しています。
01:08:00/ATC:MH370
01:19:24/ATC:MH370、ホーチミン管制(ベトナム)
と交信してください。おやすみ
01:19:29/370:了解。おやすみ ─杉江弘著の前掲書より
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この直後、異常が発生したと思われます。突然左旋回して、本
来のルートから外れていくのです。一体MH370に何があった
のでしょうか。 ── [航空機事故の謎を探る/005]
≪画像および関連情報≫
●マレーシア航空370便の残骸/ベンガル湾で発見
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乗客乗員239名を乗せたまま忽然と姿を消したマレーシ
ア航空370便の謎の失踪事件。すでに1年が経過し、捜索
も絶望的と言われていた中である航空専門家から興味深い発
表があったもよう。ベンガル湾で発見された漂着物がMH3
70のものである可能性が高いというのだ。
2014年3月8日にマレーシアのクアラルンプールを飛
び立ち、中国・北京に向かうはずであったものの、レーダー
から姿を消してしまったマレーシア航空370便のボーイン
グ777型旅客機。マレーシア政府は、「墜落して搭乗者は
全員死亡したものと推定する」と発表し、捜索も断念せざる
を得ない状況が続いているが、航空専門家や民間ボランティ
アは通信衛星による移動体通信事業を提供する「インマルサ
ット・サービス」を利用するなどして、いまだ地道な調査と
捜索を展開していた。英メディア『ibtimes.co.uk』 が伝え
ているところによれば、MH370失踪事件を解明しようと
懸命であるイギリス人元パイロット、アンドレ・ミルン氏が
このほど興味深い発表を行って注目を集めているもようだ。
「墜落したMH370の残骸と思われる漂着物が、ベンガ
ル湾で確認されました。モルディブ諸島の上空を低空で旋回
している様子が目撃されていたことから、ベンガル湾は視野
に入れるべきエリアです。 http://bit.ly/1WxeBz7
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●写真出典/──杉江弘著の前掲書より
テレビで解説する杉江 弘氏


