2015年07月30日

●「故笹井氏の指摘を無視する調査委」(EJ第4087号)

 理研の桂調査委員会は、残存しているSTAP細胞由来の幹細
胞の遺伝子解析をしたところ、それらはすべて若山研が保有して
いるES細胞のいずれかの解析結果ときわめて似ており、「ST
AP細胞といわれているものの正体はES細胞である」という結
論を発表しています。つまり、STAP細胞は最初から存在しな
かったといっているのです。
 この調査委員会の報告──STAP幹細胞の遺伝子解析の結果
はES細胞のそれとよく似ている──おそらくこれは間違いでは
ないと思われます。一流のその道の権威が実施した遺伝子解析の
結果であるからです。しかし、それをもって「STAP細胞は最
初から存在しない」と結論づけるのは、あまりにも論理が飛躍し
ています。なぜならそれは小保方氏がSTAP細胞であるといっ
て実験関係者に見せたり、渡したりしていたものが、全部ES細
胞であったことを意味するからです。これについて毎日新聞の須
田桃子氏は大宅壯一ノンフィクション賞受賞関連のインタビュー
で次のように述べています。
─────────────────────────────
 理化学研究所の調査委員会は昨年12月、公式見解として「S
TAP細胞はES細胞(胚性幹細胞)が混入したものだ。ただ、
意図的な捏造があったかどうかは分からない」と言っています。
 でも私は、1年以上にわたるさまざまな実験と解析の中で、す
べて偶然にES細胞が混入したとは思えないんです。しかも1種
類のES細胞ではなく、その都度、違う系統や違う種類のES細
胞が混入している。それが偶然に起こることはあり得ないので、
やはり誰かが意図的に混ぜたのだと確信しています。
           ──須田桃子氏 http://bit.ly/1gRjgws
─────────────────────────────
 須田氏のいう「意図的にES細胞を混ぜた誰か」といっている
のは、明らかに小保方晴子氏のことを指しています。実際に小保
方氏以外にそれが可能な人はいないからです。
 理研の関係者でSTAP現象を目視した人はたくさんいます。
ライブ・セル・イメージング(10以上の視野を同時に観察でき
る顕微鏡ムービー)で細胞塊ができていく様子を笹井芳樹氏をは
じめ複数の研究員が見ています。彼らはES細胞を見せられてい
たのでしょうか。ES細胞では説明がつかない現象なのです。
 それに小保方氏が実験のためにSTAP細胞であるとして細胞
自体を渡した人は3人しかいないのです。若山氏と笹井氏と丹羽
氏の3人です。とくに若山氏に対してはおそらく100回以上渡
しているはずです。それからキメラマウスを作製したり、幹細胞
化する実験を担当していたのが若山氏だからです。
 いうまでもなく笹井氏と若山氏は、ES細胞の扱いに関しては
相当の実績のあるプロの研究者であり、丹羽氏は幹細胞の権威な
のです。そのようなプロに対して、彼らが日頃見慣れているES
細胞をSTAP細胞であると騙せるものでしょうか。日本の再生
医療のプロはその程度のレベルなのでしょうか。関係者は誰もこ
のことを口にはしませんが、そんなことは不可能であるといって
も過言ではないと思います。
 故笹井芳樹氏は、「STAP細胞へのES細胞の混入はあり得
ない」として、次の3つを上げています。彼は、もしES細胞が
混入されていれば目視で判断できるといっているのです。
─────────────────────────────
1.STAP細胞はES細胞より小型で、核も小さく、細胞質が
  ほとんどない特殊な細胞で見分けが可能である。
2.遺伝子発現パターンの詳細解析においても、STAP細胞は
  ES細胞や他の幹細胞とは一致することはない。
3.ES細胞は増殖能力が高く、個々の細胞からでも培養できる
  が、STAP細胞は分散すると死んで増えない。
─────────────────────────────
 記者に笹井氏のいうこれらの「STAP細胞がないと説明がつ
かない」現象をどう思うかと質問されたとき、桂勲調査委員長は
「それは今回の調査の対象ではない」といって、スルーしていま
す。それでいて、「STAP細胞は最初から存在しない」と断言
しているのです。
 STAP細胞とES細胞は形状が異なり、はっきりと見分けが
つくと笹井氏はいっています。仮に形状が違うのを見落したとし
ても、STAP細胞とES細胞では、培養期間も培養溶液もキメ
ラの作製方法も異なるので、実験の途中で気がつくはずであると
もいっているのです。
 また、笹井氏は、STAP現象は、一個人の人為的操作で行う
ことは不可能であるとして、自分が最も有力な仮説と考える理由
について、次の2つのことを指摘しています。少し専門的ですが
ご紹介します。自身の記者会見時の解説です。
─────────────────────────────
1.Oct4GFPを発現しない脾臓の血球系細胞から、Oct
  4GFPを発現する「他の細胞では知られていない」形質を
  持った小型細胞の塊が生ずること。
2.胚盤胞への注入された細胞の貢献は、ES細胞やTS細胞で
  は説明できない特別な多能性の表現型を示し、また内部細胞
  塊や桑実胚の細胞とも考えにくい。 http://bit.ly/1TX4x2d
─────────────────────────────
 笹井氏は小保方氏とは2013年1月からSTAP論文の手伝
いをしただけです。それでもSTAP細胞の存在を認め、共著者
に加わっています。これに対して若山山梨大学教授は、2011
年4月から2012年末まで、小保方氏の実験のパートナーとし
て何回も小保方氏の作製したSTAP細胞を受け取ってキメラ化
や幹細胞化の実験をしてきています。もしそれがES細胞だった
ら気がつかない方が不思議です。
 ところが若山教授はSTAP論文撤回を最初に呼びかけ、小保
方氏の実証実験にも非協力姿勢を貫き、明らかにこの問題から逃
げています。       ── [STAP細胞事件/060]

≪画像および関連情報≫
 ●STAP細胞と考えないと説明できないデータがある
  ───────────────────────────
  ──小保方さんの横に座って論文の修正をしたということだ
  が、二人きりでやったのか?
  笹井:マルチ画面の大きなモニターの前に座って、文章と画
  像を同時に作るのでサイドバイサイドの位置関係になるとい
  うことです。もちろんディスカッションをするときにがやが
  やしている場所でやることはないです。非常に緊張感高く、
  1ページずつやっていった。
  ──不適切な関係はあったという報道もあったが。
  笹井:そのような関係はありません。
  ──理研と山中先生の間に対抗意識は?
  笹井:山中先生の仕事はリスペクトしてますが、iPS研究
  をやる上においてES細胞の研究も同時に進めるべきだとい
  う考えでSTAP細胞についてもそのように言ってました。
  対抗意識というのはありませんが、理研は、より基礎研究を
  行っていて、山中先生は応用のための研究をしている。むし
  ろ一緒にいろいろアプライしていく関係だと思います。
  ──小保方さんに論文の撤回を呼びかけたり、バカンティ氏
  に対する考えは?
  笹井:撤回を勧めたかという点ですが、私と丹羽さんは彼女
  にそのような考えを伝えました。撤回の可能性も含めてバカ
  ンティさんらと話す中で、彼らの意見も聞いて今の考えをお
  持ちなんだと思います。呼びかけについてはバカンティさん
  の親心なのかとは思いますが、小保方さんがどういう道を進
  むかはご自身で考えることだと思います。応援をしたい気持
  ちではあります。        http://huff.to/1CXz3E4
  ───────────────────────────

笹井芳樹CDB副センター長記者会見.jpg
笹井芳樹CDB副センター長記者会見
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(1) | TrackBack(0) | STAP細胞事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
桂調査委員会の調査では、STAP細胞がES細胞の混入では説明出来ないデータもあったと思いますが、都合の悪いデータを外して報告書をまとめていると思います。しかし、その報告書の中にもSTAP細胞がES細胞の混入ではないという証拠が2つ程あります。そのうちのひとつはこれです。
http://wamoga.blog.fc2.com/blog-entry-83.html
Posted by 和モガ at 2015年07月30日 09:34
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