2015年07月15日

●「捏造を証明するための番組の捏造」(EJ第4077号)

 NHKスペシャル『調査報告/STAP細胞/不正の深層』の
制作者は、番組の構想として、小保方氏が若山研の保有するES
細胞を盗み出し、自身の研究室の冷凍庫に密かに保管していたと
視聴者が思える状況を作ろうとしていたと考えられるのです。
 そのための細工と思われるものが、番組の第2部「STAP細
胞は存在するのか」のなかに見られます。なお、この番組づくり
において、若山教授はもとより研究室の2人の研究員、早い段階
からSTAP細胞は怪しいと疑い、自身の仮名ブログでSTAP
論文を批判していた遠藤高帆理研研究員は、単なる出演者でなく
番組制作協力者ではなかったかと思われます。
 若山教授と研究員2人は、保存試料のSTAP幹細胞の解析を
行ったところ、それが小保方氏に渡したマウスの遺伝子と一致し
ない事実に愕然とし考え込みます。演技がお上手です。
 そこに遠藤氏がSTAP細胞には、アクロシンGFPという特
殊な遺伝子が組み込まれている事実を若山教授に告げるのです。
ここで、次のナレーションが入ります。
─────────────────────────────
 若山教授には、アクロシンGFPの組み込まれたマウスに心当
たりがあったという。若山研ではアクロシンGFPが組み込まれ
たマウスから、ある細胞を作り、保管していた。それは別の万能
細胞、ES細胞だった。小保方氏から受け取った細胞にこのES
細胞が混入していたのではないか。ES細胞が入っていればES
細胞は簡単に作れてしまう。     ──番組のナレーション
─────────────────────────────
 続いて、「取材を進めると、ES細胞を巡ってある事実が浮か
び上がってきた」という意味深なナレーションとともに、試験管
がたくさん入った容器の写真(添付ファイル参照)表示されるの
です。「これは問題発覚後、小保方研の冷凍庫から発見された容
器であり、中身はES細胞。若山研究所にいた留学生が作ったも
のだ」という解説が入ります。
 視聴者は、はじめにアクロシンGFPが組み込まれたマウスか
ら作られたES細胞の話があって、ES細胞の容器が見せられる
ので、それがアクロシンGFPを持つES細胞だと思ってしまい
ます。続いて、次のナレーションが入るのです。
─────────────────────────────
 これまで小保方氏側は、実験用のES細胞を保存しているとし
たうえで、それは若山研から譲渡されたと説明してきた。ところ
が、この組織が小保方氏側にあるのは不可解であるという指摘が
出ている。別の研究で解析中のもので、去年若山研究室が山梨大
に移ったさい、持っていくことになっていたからだ。
                  ──番組のナレーション
─────────────────────────────
 次のシーンで受話器を耳に当てている男性が映し出されます。
これはNHKの取材スタッフです。電話している先は「ES細胞
を作製した元留学生」と画面に表示されています。その元留学生
は次のように話しています。おお、質問するスタッフの音声は一
切ありません。
─────────────────────────────
 びっくりしました。保存しているのは全部ES細胞ですので、
なぜSTAP細胞の関係があるところで見つかったのか、本当に
びっくりしました。(一瞬間を置いて)
 (小保方氏に)それを直接私が渡したことはないです。
                  ──元留学生の電話の声
─────────────────────────────
 このやり取りを聞くと、視聴者は小保方氏がアクロシンGFP
を持つES細胞を若山研の元留学生のところから盗み出したので
はないかと思ってしまいます。番組の制作スタッフは、視聴者に
そのように思わせるように細工、いや捏造しているのです。その
証拠に、これを信じた元理研のスタッフは、小保方氏をES細胞
の窃盗容疑で警察に訴えているからです。
 事実は全く異なるのです。小保方氏の冷凍庫に入っていたES
細胞は確かに元留学生が作ったものには違いないのですが、それ
はアクロシンGFPを持つES細胞ではなく、「GOF─ES」
という名前のES細胞なのです。
 このGOF─ESは、小保方氏の方から若山研のメンバーに対
し、STAP細胞の研究でコントロールとして使いたいという依
頼があって、培養皿ごとGOF─ESは小保方氏に手渡されてい
るのです。このことは桂調査委員会報告書の7ページに記載され
ています。したがって、「若山研から譲渡されたもの」であるこ
とは事実であり、それが小保方氏の冷凍庫から出てきても何も不
思議はないのです。さらにナレーションがいう「別の研究で解析
中のもので、去年若山研究室が山梨大に移ったさい、持っていく
ことになっていた」というのも事実と異なるのです。
 この事実を若山教授と親しいNHKが知らないはずはないと思
うのです。しかも番組で明らかに事実と異なることが報道されて
おり、それが小保方氏の名誉を傷つける内容であるにもかかわら
ず、若山教授が何もそのことに言及しないのは不思議な話です。
 それにしてもこの留学生の発言は不可解です。彼が自分の作製
したGOF─ESが小保方研に譲渡された事実を知らないはずは
なく、なぜ事実と異なることを電話で話したのかは不明です。こ
れについて「研究者・教育者の意見」のブログでは取材者に次の
ように呼びかけています。
─────────────────────────────
 「眼鏡のお兄さん」、もしあなたに良心があるなら、元留学生
にどのように質問したのかを開示すべきた。直接的か間接的かは
誰にもわからないが、NHKスペシャルが「不正の深層」の中心
人物とした人が、直後に自殺しているのは紛れもない事実なのだ
から。                http://bit.ly/1fwkMUf
─────────────────────────────
             ── [STAP細胞事件/050]

≪画像および関連情報≫
 ●笹井氏の自殺はNHKと文春のせい/リテラ
  ───────────────────────────
   衝撃的な第一報が飛び込んできた。STAP細胞捏造疑惑
  で一躍時の人となった小保方晴子ユニットリーダーの上司で
  あり、論文共同執筆者でもあった笹井芳樹理化学研究所発生
  ・再生科学総合研究センター副センター長が首つり自殺を遂
  げたのだ。
   ネットでは早速、メディアスクラムが笹井氏を追いつめた
  というお得意のマスゴミ批判が展開されている。中でも取り
  ざたされているのが、7月27日のNHKスペシャル「調査
  報告STAP細胞/不正の深層」が決定打になったのではな
  いか、という見方だ。
   この番組は、NHKが専門家による独自の検討チームを組
  んで、捏造の真相に迫ったものだが、この中で、笹井氏が事
  実上、論文づくりをリードしていたことをあげたうえで、今
  最大の焦点となっているマウスのすりかえ問題を、笹井氏が
  知っていたのではないか、と指摘したのだ。このマウスのす
  りかえ問題を簡単に説明すると、以下のようなものだ。ST
  AP細胞は、若山照彦・山梨大学教授が小保方氏から手渡さ
  れたSTAP細胞から幹細胞とキメラマウスを作成したこと
  で、万能性の獲得が証明されたことになっていた。だが、相
  次ぐ不正発覚に疑問を感じた当の若山教授が第三者に遺伝子
  情報の解析を依頼。すると小保方氏から手渡されていたのは
  ES細胞をもった別のマウスだった事が判明したのである。
                   http://bit.ly/1eP8RzZ
  ────────────────────────

小保方研の冷凍庫から発見されたES細胞.jpg
小保方研の冷凍庫から発見されたES細胞
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | STAP細胞事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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