2000年06月29日

●ハードロックとヘビー・メタル(EJ第411号)

 今朝は次の展開のために、ロックの知識を少し覚えていただき
たいと思います。年配の人には「関係ない」といわれてしまうか
も知れませんが、知っておいて損はないと思います。
 最初に覚えていただきたいのが「リフ」ということばです。例
えば、ロック好きの若者は次のように「リフ」ということばを使
います。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  『リフがダセえと曲がパアなんだよな』
  『リフ自体はわるくないけど、サウンドがねぇ』
  『〜のリフは最高にイカしてるよな。イントロが流れると
  ブルっちまうぜ』
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 「リフ」というのは、イントロやエンディングなどに繰り返し
あらわれる印象的なフレーズ・パータンのことです。要するに、
クラシックやジャズのテーマに該当するものがシンプルなロック
の場合、リフと考えてよいでしょう。
 ロック・バンドにとって、このリフは重要であり、リフづくり
のうまいバンドは人気が高く、カッコイイのです。キンクス、ス
トーンズ、ツェッペリン、パープル――これらのグループはリフ
づくりが巧みであり、歴史に残る名リフも数多く生み出している
のです。リフのポイントは「シンプルなカッコよさ」なのです。
 1960年代後半に英国を中心にあらわれた特徴のあるサウン
ドを持つロック・グループがあります。クリーム、ディープ・パ
ープル、レッド・ツェッペリン、ブラック・サパス、ユーライア
・ヒープなどがそうです。
 これらのグループは、ヘヴィなリフの反復と、曲の中間に登場
する、やや長めのギター・ソロを特徴とする形式を持っているの
ですが、これらのグループが演奏するロックのことを「ハード・
ロック」というのです。実は、サタンとの関わりが深いのは、こ
のハード・ロックのグループになのです。
 1969年2月にレッド・ツェッペリンというグループが衝撃
的にデビューします。このグループはハード・ロックですが、そ
の作品の中に「天国への階段」というロック史上不朽の名作とい
われる曲があるのです。
 この曲は実はいわくのある曲で、その中には邪悪なメッセージ
が隠されていますし、バックワード・マスキングも施されている
のです。これについてはいずれ詳しく述べます。
 このレッド・ツェッペリンがデビューした同じ年の8月に、ニ
ューヨーク郊外のウッドストックで、40万人が集まって3日間
にわたり、ロック・フェスティバルが行われたことは前にも述べ
ましたね。この頃からロック・グループはサタンとの関わりを深
めていくことになります。
 1970年2月13日の金曜日に、同じくハード・ロックのブ
ラック・サパスというグループがデビューし、アルバム「黒い安
息日」を発表して、魔術を曲の中に打ち出してきたのです。これ
と同時期に、ブラック・ウイドウズというグループが「サクリフ
ァイス」(生贄)というアルバムを発表したのですが、この頃に
はドラッグと黒魔術は強く合体し、ハード・ロックの世界に定着
していったのです。このブラック・サパスとブラック・ウイドウ
ズはともに黒魔術を曲の中に取り入れたのですが、前者は精神的
なものとして取り入れたのに対し、後者はイメージカラー的な演
出面で黒魔術を活用したのです。
 このようにして、ハードロックの世界に悪魔主義は完全に入り
込み、その精神を受け継ぐディープ・パープル、イーグルス、ジ
ューダス・プリースト、シン・リジィ、スコーピオンズといった
グループが次々と誕生してきたのです。
 この1970年代を過ぎて1980年代に入ると、ハード・ロ
ックは、ヘビー・メタルに移行していきます。しかし、その間の
一時期に「パンク・ロック」というのが流行します。
 パンク・ロックというのは、体制に反発する音楽イデオロギー
のことをいうのですが、伝統の崩壊、秩序の破壊、既成社会への
反抗の叫びをヒステリックに主張し、日常の欲求不満をすべて音
楽にぶつけたものをいうのです。
 セックス・ピストルズ、クラッシュ、ダムド、チェルシーなど
は、パンク・ロックグループですが、彼らはきわめて異常な風体
をしていたのです。世紀末風のファッション、鋲つきの皮ジャン
にチェーン、髪は逆立てて極彩色に染め、死人のような青ざめた
マスカラの隈どりといえば、ピンとくると思います。
 しかし、彼らに決定的に欠けていたのは演奏力であり、長時間
のコンサートには耐えられなかったのです。時代の異端児として
は注目されたものの、演奏レベルの低さに人気は長続きせず、当
然の帰結として、出現の瞬発力と同じスピードで姿を消してしま
うのです。しかし、あの奇妙な風体だけは、若干姿を変えて次の
ヘビー・メタルに受け継がれることになります。
 さて、ヘビー・メタルとは何でしょうか。
 ヘビー・メタルとは、そのサウンドを表現するものです。どう
いうことかというと、ギター・コードの激しく鳴り響く音がデト
ロイトの自動車工場で、鋼鉄から車の部品をプレスする流れ作業
場の、耳をつんざくような騒音と似ているところから、そう命名
されたのです。
 その特徴はといえば、研ぎすまされた粗野でストレートな表現
力、他の追随を許さぬスピード感にあるといえます。そして、当
然のことながら、より悪魔主義と一体になっていきます。
 アイアン・メディアン(鉄の少女)というグループは、悪魔の
数字といわれる666を前面に打ち出した曲「獣を野に放て、6
66、ナンバー・オブ・ビースト」という曲を演奏し、悪魔主義
運動を起こし、ヘビー・メタルの先頭に立ちます。
 そして、ヴェノム、サタン、デーモン、ウィッチファンド、エ
ンジェルウィツチなどのバンドが誕生するのです。まるで、地下
教団的な秘密組織みたいですね。こういうヘビー・メタルのファ
ンの56%は17歳以下の青少年なのです。
            −− [続ビートルズの話題/04]

posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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