2000年06月15日

●トゥモロー・ネバー・ノウズ(EJ第401号)

 ロックの話をはじめています。その1回目の、ビートルズはL
SDの奨励をしていると書きました。ビートルズはある意味では
ドラッグ文化の予言者であり、ドラッグ賛美のアーティストなの
です。それはビートルズの曲の歌詞に色濃くあらわれています。
例をあげてみましょう。
 ビートルズの「トゥモロー・ネバー・ノウズ」という曲を知っ
ていますか。
 この歌の前半には、次のような歌詞があります。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 「肩の力を抜いて無心になり、気持ちを鎮めてごらん
 それは死ではない それは死ではない
 何も考えず 虚無に身をまかせてごらん それは輝いている
 内なるものも意味がおのずと見えてくるかも知れない
 それは確かな存在 確かな存在」
 (「ビートルズ全詩集」内田久美子訳)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 この曲は、LSDの感覚的な世界を歌ったもので、巧妙に精神
世界を歌っているように作られていますが、実はドラッグを啓蒙
した曲なのです。
 この曲の歌詞は、ティモシー・リアリー著の『チベットの死者
の書』から取られています。この本は、LSDを服用することに
よって精神的に啓蒙されることを説いたハンドブックなのです。
 この本の著者であるティモシー・リアリーは、LSDなどのド
ラッグを精神拡張の物質として信奉しており、これによってバッ
ドトリップしないためには、ここを暗唱しなさいと説いている部
分が本の中にあるのですが、その部分が「トゥモロー・ネバー・
ノウズ」の歌詞として使われているのです。ですから、明らかに
この歌は、ドラッグを奨励している歌であるといってよいと思い
ます。
 この本には、なぜドラッグを使うのかが書かれています。それ
は、物質第一の世の中から超越した価値観を得ることであるとい
うのです。つまり、時間というものが機械的にどんどん経過して
いくという物理的な考え方から逃れ、西欧的なゲーム、すなわち
お金というものの不遜さからも逃れ、安定的な精神的領域を得た
いという価値観です。
 ジョン・レノンは、自らが追い求めていた超越の幸福感をこの
曲で音色に出すことに成功しています。そこにいたるまで、彼が
どれだけドラッグによってバッドトリップを経験したか、それは
誰にも分かりませんが、彼がドラッグの常習者であったことは、
明らかなのです。
 この歌は、音的な色とイメージをコラージュするために非常に
手のこんだことをしています。それは、テープを操作することで
ギター・ソロを逆回転させているのです。これは、時間の流れを
逆回転させて、ただよう流れの中にいる自分を表現しているのだ
そうです。そして、ジョンの歌い方は感情を排して、原始的なサ
ウンドを目指しています。
 それは、超越の境地に聴き手を導こうとしているように思われ
ます。ドラッグ体験者でないとわかりませんが、この超越の境地
は、ドラッグ服用初期の曖昧模糊とした恍惚感をあらわしている
と思われます。そして、もうひとつの現実として、ジョンは次の
ような世界を歌っているのです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 「愛こそすべて、愛こそすべての人々
 それが目覚め、目覚め
 無知と憎しみが死者をいたむこともある
 それが信ずること、信じること
 でも、夢の色に耳をすましてごらん
 それは生きることじゃない、生きることじゃない
 それともゲームの本質を最後までとことんプレイしてごらん
 何かがはじまる最後まで
 はじまりの最後まで」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 とにかく一風変わった曲なのですが、一度聴いて見ていただき
たいと思います。現在、ビートルズの曲は、全曲CD化されてお
り、CDショップで求めることができます。
 さて、ビートルズはそうではありませんが、一般的にロックと
いうと、その衣装・風体は実に異常であり異様です。これは何に
通じるかというと、サタン、つまりサタニズムに通じるのです。
そして、このサタニズムとドラッグは、昔から密接に結びついて
いるのです。
 マヤ文明では、ペヨーテなどの幻覚剤を使って、生け贄を捧げ
る宗教的儀式を行っていたのです。また、古代の神官たちは、ド
クニンジン、ヒヨス、アヘン、ベラドンナなどの麻薬の恍惚感の
うちに霊との交信を行って“神託”を述べ、ときとして身体を傷
つけたりしています。
 ロックのコンサートは、この神官の儀式に非常に似ているとこ
ろがあるのです。ですから、これとドラッグが結びつき、そこに
悪霊が入り込んできても少しも不思議はないのです。
 聖書には「魔術」ということばがよく出てきます。これは、原
典のギリシャ語では「フェルマキア」。英語の「ファーマシイ」
「薬局」の語源はこれなのです。つまり「魔術」とはドラッグを
意味し、魔術とドラッグは同意語であり、つねに表裏一体の関係
にあるのです。ですから、ロックがドラッグと結びつき、それが
サタニズムと関連を深めても何ら不思議はないのです。
 今朝は「トゥモロー・ネバー・ノウズ」の解説みたいになって
しまいましたが、これなどは序の口に過ぎません。ビートルズの
名曲といわれるポール・マッカートニの「ヘイ、ジュード」も、
ドラッグに関係があるといわれているのです。これは、ポールと
ジョンの2人で歌われています。明日は、「ヘイ、ジュード」を
取り上げることにします。  −− [ビートルズの話題/02]

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posted by 平野 浩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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