2013年08月14日

●「1億円の裏金の根拠は崩れている」(EJ第3610号)

 2010年1月15日──小沢氏の元秘書3人が東京地検特捜
部によって逮捕された日です。その1日前の毎日新聞朝刊には次
の記事が出ています。検察が3秘書逮捕のための環境づくりをし
ていることがよくわかります。
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 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」に計1億円を
 提供したとされる「水谷建設」の元幹部らが大久保隆規被告の
 要請で資金提供したと供述していることが分かった。うち04
 年10月の5千万円は大久保被告の代理として、当時の事務担
 当者で小沢氏の私設秘書だった石川知裕衆院議員に渡したと話
 しているという。元幹部らは「計1億円は大久保氏の要請で提
 供した。最初の5千万円は04年10月、東京都内のホテルで
 大久保氏の代理として現れた石川氏に、二度目の05年4月に
 は同額を同じホテルで大久保氏に渡した」などと供述。理由に
 ついては、国発注の胆沢ダム(岩手県)の下請け工事を受注し
 た成功報酬だったと説明しているという。
         ──2010年1月14日付、毎日新聞朝刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 2010年1月の前半は、西松建設裁判が行き詰まり、無罪判
決もあると一部週刊誌や夕刊紙に記事が出ていた頃です。この日
の記事で話が西松建設から水谷建設に代わったのです。
 今になってわかったことですが、水谷建設が5000万円ずつ
2回、1億円の裏金を全日空ホテルで、小沢氏元秘書に渡したと
いうのは、水谷建設のうそであることがわかっています。
 陸山会事件第10回公判──2011年4月27日、この日は
川村尚水谷建設元社長が証人として出廷し、5000万円の受け
渡しの場面を証言しています。本当は大久保秘書が来る予定だっ
たのですが、石川氏に代わったのです。法廷でのやり取りを再現
します。「──」は検察官です。
―――――――――――――――――――――――――――――
 ──石川氏は来ましたか
 川村:はい。石川氏に私の名刺を渡して、フロント前のロビー
 のソファーに座りました。
 ── どんな感じで座ったのですか
 川村:フロントの前に椅子がありまして、私と石川氏ははす向
 かいのような形で座りました。
 ──その後は
 川村:ご挨拶申し上げて「紙袋をお納め下さい」と言いまして
 2〜3分だったと思いますけど、その場でお別れしました。先
 に石川秘書が出て行かれたと思います。
 ──紙袋はどのように渡しましたか
 川村:極力目立たないように紙袋をスライドさせてお渡ししま
 した。
 ──あなたの行動を示すものはありますか
 川村:JRの領収書とホテルの領収書です。
              ──THE JOURNALより
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 生々しい裏金受け渡しの場面です。その日は2004年10月
15日です。「週刊金曜日ニュース」は取材に基づいて、次の事
実をスクープしています。川村元社長はその日、全日空ホテルに
は行っていないことを示しています。そして水谷建設側もその事
実を認めています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 水谷元会長と川村元社長は金銭の授受があったとされる日──
 2004年10月15日に、仙台に朝からいたという。2人は
 行動をともにし、仙台からいったん東京に戻り、その足で三重
 県に帰った。受け渡し場所となった全日空ホテルには、そもそ
 も立ち寄る余裕がなかったらしい。そうなると、水谷建設から
 石川議員に5000万円が2回に分けて渡されたというのは現
 実的に不可能ということになる。   http://bit.ly/XfMrfg
―――――――――――――――――――――――――――――
 しかし、このことを報道した新聞はないのです。検察のリーク
情報と矛盾するからです。日本の新聞は検察の広報機関のような
ものであり、冤罪づくりに協力していることになります。
 水谷建設からの2回目の5000万円受け渡しに関する川村氏
の証言です。水谷側は日は覚えていないといっています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 ──次に、2005年4月にわたした5000万円についてお
 聞きします。受け渡しの日時は?
 川村:同じホテルの喫茶店です。
 ──具体的には
 川村:一度目は中国出張があったので具体的な日時を思い出せ
 ましたけど、平成17年4月は覚えていません。協力会社のA
 社長と行きました。朝、東京支店に出社しまして、A社長がき
 ました。約束の時間に間に合うように(ホテルまで)車で行き
 ました。フロントの出入り口の近くで大久保氏を待ち、3人と
 も喫茶店に座りました。
 ──印象に残っているのは
 川村:(大久保氏は)ヨーグルトを頼みましたので、私も同じ
 ものを頼みました。
 ──5000万円はどのように渡しましたか。
 川村:「約束のものです」とテーブルの下から大久保氏に渡し
 ました。
 ──大久保氏の反応は
 川村:「ありがとうございます」だったと思います。
              ──THE JOURNALより
―――――――――――――――――――――――――――――
 今になってわかったことですが、こうしたやり取り自体が検察
の誘導であったことがわかっています。水谷建設側はそのことを
認め、意見陳述書を出しているのです。
              ── [自民党でいいのか/32]

≪画像および関連情報≫
 ●水谷建設「裏金」はやっぱり作り話か?
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  全てが「作り話」だったということなのか。2012年11
  月12日の控訴審判決で「無罪」が確実視されている「小沢
  裁判」だが、事件の発端となった「陸山会」への水谷建設か
  らの1億円の「裏金疑惑」に衝撃情報が浮上した。ズバリ、
  「裏金は存在しなかった」という内容だ。水谷建設の裏金疑
  惑は、東京地検特捜部が小沢に狙いを付けたキッカケとされ
  る。特捜部は水谷功元会長や川村尚元社長から「裏金証言」
  を得て「陸山会」が東京・世田谷の土地購入費に紛れ込ませ
  た──との筋書きを描いて強制捜査に突っ走った。小沢の元
  秘書の石川知裕衆院議員ら3人の裁判では、川村元社長が石
  川に「裏金を渡した」と証言し、東京地裁は裏金授受を「推
  認」したのである。ところが、そもそも水谷建設は1億円を
  支出していなかった可能性が高まってきたのだ。経営破綻し
  た水谷建設の管財人が、帳簿をどんなに調べても、1億円の
  不正支出が見当たらないというのだ。管財人の北浜法律事務
  所を直撃すると、担当者はこう答えた。
  ――裏金は確認されましたか。
  「不当な支出があったとは認められていません」
  ――裏金は存在しなかった、という意味ですか。
  「確認できていないということです。古すぎるし、検察から
  も任意の資料提出を求められていて、関係資料が手元にあま
  り残っていません。そもそも最初の事件で資料がゴッソリ押
  収されているので・・・」
  これは驚きではないか。プロの管財人が数ヶ月かけてカネの
  流れを丹念に調べているのだ。それでも裏金の痕跡すら見つ
  からないのは不思議である。
      http://mango.doorblog.jp/archives/18137132.html
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ひとり裁判を戦う石川知裕氏.jpg
ひとり裁判を戦う石川 知裕氏
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 自民党でいいのか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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