2013年07月30日

●「なぜ、側近が小沢氏から離れるか」(EJ第3599号)

 最近では、小沢一郎氏の側近といえば、平野貞夫氏や岩手県知
事の達増拓也氏ですが、かつては錚々たる政治家が小沢氏の側近
に名を連ねていたのです。
 問題は、そういう人たちが次々と小沢氏から離れて行くことで
しょう。ちょっと名前を上げるだけでも、船田元、熊谷弘、二階
俊博、小池百合子、中西啓介氏らの名前が出てきます。現在も政
治家として活躍中の人もいれば、議員を辞めた人、亡くなった人
もいます。
 これらの人々はどういうわけか、必ず反小沢になって現在でも
小沢氏にとってマイナスの発言を繰り返しています。反小沢陣営
にとっては、元小沢側近だった人は価値ある人材なのです。
 なぜなら、元側近の人物が小沢氏のことを悪しざまにいえば、
そのイメージを大きくダウンさせ、その人格まで否定できるなど
絶大な効果があるからです。元側近のほとんどは自民党に入った
り、戻ったりしていますが、小沢攻撃をやることを暗黙の条件に
自民党入りを許しているものと思われます。
 現職の自民党衆院議員に船田元という政治家がいます。船田氏
は、小沢氏が竹下派から離れて、自民党内に改革フォーラム21
を作ったとき、一緒に参加した元自民党のエリートです。
 小沢氏は船田氏を買っており、宮沢内閣の経済企画庁長官に史
上最年少の閣僚として入るなど、船田氏は、若手政治家のホープ
的存在だったのです。その後、船田氏は細川政権では、小沢氏の
特命で、新生党の国会対策委員長に就任しています。このとき、
船田氏はおそらく得意絶頂であったと思われます。
 この船田元氏には小沢氏の指示により、平野貞夫氏が国対の教
育係に就いているのですが、平野氏は船田元氏について、次のよ
うに論評しています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 船田氏は残念ながら、とにかく形式論理でしか国会対策を考え
 られず、小沢の腹も読めなかった。小沢に正面からぶつかるこ
 ともできなかった。こうしたことから、船田氏は途中で交代さ
 せられた。──平野貞夫著/『わが友・小沢一郎』/幻冬社刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 船田氏はこれを機に小沢氏と距離を置き、新進党時代に反小沢
グループに入ってしまうのです。そして、船田氏は自民党の加藤
紘一衆院議員に誘惑されるかたちで、小沢批判のフロント役を務
めるまでになり、自民党に戻っているのです。
 小沢氏の信条は「去る者は追わず。来る者を拒まず」であり、
去る者を絶対に追わないのです。この他にも二階俊博氏や小池百
合子氏がいますが、両氏はマスコミを通じて小沢批判を繰り返し
小沢氏を政界から排除する動きのパイロット役として今も活躍し
自民党支配の継続に貢献しています。
 二階氏にいたっては、小沢批判をするだけでなく、小沢氏の力
が落ちている現在を狙って、岩手選挙区の平野達男氏に裏から手
を差し伸べて支援し、岩手における小沢・達増勢力排除を仕掛け
ているのです。何とも醜い争いです。
 もう一人小沢氏を裏切った側近の一人として中西啓介氏がいま
す。中西氏は自由党まで小沢氏と行動を共にしていますが、自由
党が自自公連立を解消するとき、保守党を結成して小沢氏から離
れています。
 その後長男が大麻所持で逮捕されたため、衆議院議員を辞職し
てから、いろいろな事件に巻き込まれて力を失い、2002年に
心不全のため亡くなっています。小沢氏は、そのとき中西氏の葬
儀に駆けつけ、怨讐を乗り越えて、霊前に冥福を祈っています。
 最近になって、作家の立花隆氏が週刊誌で、こうした側近の小
沢離れについて、小沢氏の人格を疑問視する評論を発表していま
す。これについて、平野貞夫氏は、怒りを持って次のように反論
しています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 とんでもない話です。それではもっぱら小沢側に問題があり、
 離れた人たちに正当性があるかのような見方ですが、一般的に
 見ても人間関係というのは、どちらか一方に責任を求めるもの
 ではないでしょう。ましてや、政治家は自分の利害や打算で動
 くことが多い。そんなことでいちいち人格を疑われていたら、
 友人と絶交したり離婚したりする人たちは全て、理由に関係な
 く人格を疑われなければならなくなります。小沢さんの場合、
 相手のほとんどは自信をもって対峙できず、どこに問題がある
 かという議論もきちんとできないから逃げてしまうだけです。
 その意味では思慮の浅い政治家、不誠実でいい加減な人間には
 付き合いにくいかもしれません。繰り返しますが、小沢一郎と
 いうのは腹を固めてきちんと直言すれば聞いてくれる男です。
 小沢さんから離れた人々が、その後どういう行動を取ったか、
 どうなったかを見れば、それが答えになるのではないでしょう
 か。熊谷弘、二階俊博、小池百合子氏らなどは、小沢一郎を利
 用して地位と利権を得ようとした「側近」だったでしょう。
                      ──平野貞夫著
       『日本一新/私たちの国が危ない!』/鹿砦社刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 このように、自民党が中心となって、小沢一郎という政治家を
排除する政治集団ができています。これが大マスコミと一体にな
り、「三宝会」なる小沢排除組織まで結成されているのです。
 しかし、これが日本の改革と発展を阻害していることがわかっ
ている人も増えており、小沢氏を支える勢力になっています。
 しかし、平野氏によると、小沢氏にも問題があると指摘してい
ます。小沢氏には「人を信じすぎる」面があり、「情の人間」で
あることです。縁のあった人とはどんな問題があっても、自ら縁
を切ることができない性格です。そして「他人はしょせん他人で
あり、自分ではない」ことが分っていない。小沢氏は自分に近づ
いてくる人間を自分と同じ感性を持っていると勘違いしてしまう
ところがあり、誤解されやすいのです。
              ── [自民党でいいのか/21]

≪画像および関連情報≫
 ●小沢潰しの「三宝会」とは何か/EJ第2756号
  ―――――――――――――――――――――――――――
  竹下登、金丸信両氏、それに小沢一郎といえば、旧経世会の
  三羽烏といわれていたのです。竹下、金丸とひとくくりにし
  ていうと、金のノベ棒によって象徴される金権体質の政治家
  というイメージがあります。そして、小沢はそのDNAを引
  き継いでいる現代の金権体質の政治家の代表ということにな
  ってしまいますが、この見方は完全に間違っています。日本
  の政治の世界はそんなにきれいなものではありません。権力
  をめぐって権謀術数が渦巻き、政官業と大マスコミが癒着し
  己の利益のためなら、マスコミを使って世論操作でも何でも
  するというひどい世界になっています。ですから、本気でこ
  れを改革しようとする政治家があらわれると、政官業と大マ
  スコミが謀略を仕掛けて追い落とすことなど、当たり前のよ
  うに行われるのです。それは現在でも続いているのです。現
  在そのターゲットとされている中心人物が、小沢一郎なので
  す。彼が本気で改革をやりそうに見えるからです。
                   http://bit.ly/d1L29v
  ―――――――――――――――――――――――――――

元小沢側近3議員.jpg
元小沢側近3議員
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(6) | TrackBack(0) | 自民党でいいのか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大変参考になりました。
多くの人に知ってもらえるよう微力ながら努力したい。
Posted by Minoru. Yoshida at 2013年07月30日 05:22
書かれている事が事実のように事は動いていますね。

捲土重来の力が小沢にあるとしたらこの国は助かりますが・・・・

今一度風が彼を押さないと厳しいですね。

私は小沢一郎なくしてこの国の再建はなしと考えています。
Posted by 久我 南鳳 at 2013年07月30日 13:09
小沢さんの行動を見ていると、

書かれている事に、信憑性があると思えます。

マスコミ報道が真実ならば、

小沢さん自らが、幹事長を3度も務めた自民党を

離党した説明がつきません。
Posted by makiko at 2013年07月30日 16:11
今回のような馬鹿な妄言は、いい加減にすべきです。つまり、小沢から側近が離れるのは、小沢の利己的な人格の為せる業であって、自民党、三宝会の陰謀だとか、それは、小沢の側近という、大の大人である有力な政治家の判断を馬鹿にした邪推です。例えば、西村慎吾衆議院議員も、小沢の側近でしたが、自民党に入る事なく、野党の政治家として、小沢の狭量な利己的人格を批判している。小沢という男は、妻から離婚され、非難されたように、自分の事しか考えず、役に立たないと感じたら、側近を道具のように使い捨てにする、権力欲に溺れたエゴイストであって、このような政治家が日本政界に多いために、ここまで日本国家国民が精神文化的に消耗させられ、失われた20年間を招来したのです。小沢の側近は、数十人おりましたが、その全てが、小沢の人格に絶望したのですから、この事を直視して下さい。
Posted by 国家主義者 at 2013年07月30日 16:22
今回の選挙に福島の原発事故が争点にならなかったことは、とっても残念です。東電まかせで,収拾がつかなくなっているのを、いくらかかろうが、何とかしなくてはいけないと言った、政治家は?あたしは小沢さんしか知りません。脱原発の前に福島原発について、もっと話題にするべきと思います。
Posted by nihonmedaka at 2013年07月30日 18:55
私は小沢先生を尊敬しております。何といっても他の政治家をあまり批判しない事です。政治家の方々には自分の思想と少しでも違うと痛烈に批判する方々も多い。私がもし、選挙に出て、自由党があった場合は自由党入りして、小沢先生を何があっても支える覚悟であります。
Posted by 小沢一郎支持者 at 2018年10月18日 19:09
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