2013年07月03日

●「小沢一郎はだれに嫌われているか」(EJ第3581号)

 2013年6月29日、BS朝日「激論!クロスファイア」に
小沢一郎生活の党代表が出演し、参院選の戦略について語ったの
です。時間はわずか30分でしたが、話は明快であり、昔と何も
変わらず、強い意欲も感じました。
 そのとき、田原総一郎氏と小沢一郎氏の間で、次のやり取りが
あったのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 田原:小沢さんは、いろいろな人から嫌われているように思う
    のですが、どうしてなのでしょうか。
 小沢:それはおそらくぼくが本当に改革をやるといっているの
    で、それを嫌がる人が多いのではないでしょうか。
   ──BS朝日「激論!クロスファイア」/6月29日より
―――――――――――――――――――――――――――――
 「改革」を口にする政治家はたくさんいます。しかし、ほとん
どの政治家はその改革を実現できないで終わっています。しかし
小沢氏は、これまでの政治活動のなかで、数多くの改革を成し遂
げてきているのです。
 細川連立政権では政治改革関連法案を成立させ、小選挙区比例
代表並立制を実現しています。この選挙制度を軸とする政治改革
は、小沢氏の悲願であり、自民党幹事長のときから成立させよう
と努力したものの成就できず、自民党から離党し、総選挙を経て
細川政権において実現させたものです。
 さらに、自民党の小渕内閣との連立政権では、政治主導を前進
させるため、国会法の改正を実現させています。現在の大臣、副
大臣、政務官のポストはこのときの改正でできたのです。そして
何よりも小沢氏の実力を天下に示したのは、万年与党の自民党を
2度にわたって政権の座から引きずり下ろし、政権交代を実現し
た実績です。総理でなく、連日政権のときの改革であり、本物の
実力であるといえます。
 そういう小沢氏の過去の実績を知っている人は、小沢氏がもし
総理になったら、何をするかわからないと恐れ、改革されると困
る人たちは、何とかそうさせないようにしようとしたのです。
 小沢氏の政治実績は以上の通りですが、そのことを知らない人
は多いです。メディアによる「小沢一郎=悪徳政治家」という刷
り込みは執拗で、小沢氏がどのような政治家であるかについて、
ろくに知ろうとせず、批判だけをしている人が多いのです。
 最近の政治家はよく本を上梓します。その大半は自分で執筆し
て出版するケースです。総理になったときや、選挙のときなどに
自分の政治信条や政策などを知ってもらうことが目的です。
 それに加えて、第三者、例えば政治評論家などがその政治家の
ことを取り上げて本を書くケースもありますが、これは大物政治
家の場合だけです。しかし、小沢氏の場合は、本の数が圧倒的に
多いのです。「小沢一郎ウェブサイト」を見ると、24冊の本が
出ています。それも本人が執筆する本よりも、第三者が執筆して
いる本の方が圧倒的に多いのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
      「小沢一郎ウェブサイト/関連図書」
 http://www.ozawa-ichiro.jp/profile/book.htm
―――――――――――――――――――――――――――――
 実はこの24冊以外にも本はたくさん出版されているのです。
まず、小沢氏を批判する本は、当然ですが、このウェブサイトに
載っていません。批判本でなくても、「小沢一郎」の名前を使っ
た本は数知れずあるのです。さらに驚くべきは、現在の生活の党
──現在国会議員の数は過去最低の15人──の代表になってか
らも、4〜5冊の新刊書が出ていることです。
 どうしてこんなに本が多いのでしょうか。それには明確な理由
があります。「売れる」からです。「買う人がいる」からです。
だから、小沢氏の批判者でも「小沢一郎」の名前を使って本を上
梓し、小沢氏を批判しています。そういう本をすべて総合すると
60冊はゆうに超えると思います。現在、そういう政治家が他に
いるでしょうか。
 我が家にも小沢本は20冊以上あります。小沢氏を批判する人
は、そういう本は一切読まず、テレビや新聞などのメディアの印
象だけで小沢氏を批判しています。日本維新の会共同代表の石原
前東京都知事などはまさにその典型です。そして、小沢氏のこと
を少しでも好意的に書いたり、話したりすると、その人に「小沢
信者」というレッテルを貼るのです。
 現在日本の政治は重度の閉塞状態にあります。それを打破する
には、明確な改革のビジョンを持ち、並外れた「剛腕」が政治家
に求められます。小沢氏は間違いなくその稀有な政治家の一人で
あるといえます。
 さて、小沢氏は誰に批判されているでしょうか。小沢氏の盟友
といわれている元参議院議員の平野貞夫氏は、小沢氏を「謀殺」
しようとしてする仕掛け人として、次の5つを上げています。
―――――――――――――――――――――――――――――
   仕掛け人候補その1        「政治家」
   仕掛け人候補その2         「官僚」
   仕掛け人候補その3         「財界」
   仕掛け人候補その4     「巨大メディア」
   仕掛け人候補その5  「ジャパンハンドラー」
               ──平野貞夫著/ビジネス社刊
     『新説/小沢一郎謀殺事件/日本の危機は救えるか』
―――――――――――――――――――――――――――――
 「謀殺」とは、「あらかじめ計画して人を殺すこと」を意味し
ています。平野氏は小沢氏に関するバッシングは「『嫌われる』
などという言葉では生易しすぎる。『排除』でもまだ弱い。小沢
一郎を社会的に葬り去ろうとする『謀殺』というべき」といって
います。しかし、小沢氏に対し、これほどひどい仕打ちをしてお
きながら、政治の世界では、まるで何事もなかったようにアベノ
ミクスに明け暮れています。このようなことをそのままにしてお
くことはできません。   ――─ [自民党でいいのか/03]

≪画像および関連情報≫
 ●日々坦々「小沢一郎の一貫した政治理念が簡単にわかる本」
  ―――――――――――――――――――――――――――
  「小沢一郎アンケート」で、好きか嫌いかの単純なもので、
  最初は3:7で「嫌い」が多かったが、次第に「好き」が逆
  転し、今ではダブルスコアになっている。嫌いの理由はほと
  んど感情論になっていて、マスコミの影響が覗われる。その
  人たちに是非読んでもらいたいのが、気軽に読める2006
  年に出版した「小沢主義」(小沢一郎著)だ。私が読んだ本
  人著の本としては「日本改造計画」に続き2冊目である。対
  談集とか評論が多い中、13年ぶりの書下ろしとなった本書
  には、本人の考え方がストレートに伝わり、今の政治状況を
  理解するためのヒントがつまっている。「日本改造計画」は
  1993年に出版された当初は各界にかなりインパクトを与
  えた本である。それから一貫した政治理念、理想を掲げ、政
  権交代を実現した今も、目標とする改革に向けてひたすら走
  り続けていることがよくわかる。この2冊を読めば、今の民
  主党が掲げる「脱官僚依存政治」の政策は、全て小沢さんの
  考えが反映されていることがよくわかる。
       http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-83.html
  ―――――――――――――――――――――――――――

田原総一朗氏.jpg
田原 総一朗氏
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 自民党でいいのか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
小沢が主導した政治資金や選挙制度などの改革は、全て改悪であった。小沢の価値観は、反日文化、反国家主義、中韓優先政治であり、日本国民の利益を損なう。反官僚は正しいが、小沢のような反日になってはならないのであり、官僚の内の官公労という利己主義者=拝金主義者と共産主義者を排除する公務員制度改革を実施しなければならない。これは、稲田大臣などの自民党の考え方だ。
Posted by 国家主義者 at 2013年07月04日 09:30
↑このような方こそ、本を読まず、メディアの伝える雰囲気だけの小沢観を持つ典型的な方です。なんでも、「反日」などと簡単に決めつけるのですね。
反国家主義とはなんでしょう。
国民よりも国家が大事なのでしょうか?
国民があってこそ国です。
国家よりも国民が優先です。
それを反国家主義というならそうかもしれませんが、反国家主義というのは単なる誹謗のための決めつけ言葉ですね。
Posted by ただの国民のひとり at 2013年07月04日 14:21
お説は、小沢に関する幻想と妄想です。アバタもエクボに見える、です。つまり、改革の有言実行性からすれば、安倍首相の方が上です。教育三法、国民投票法、公務員制度改革法など短期間に国家基本問題解決に取り組んだ。このように、政治権力を握れば、誰でも政治改革を実行出来るのであり、小沢は、利己的な権力欲に従って自己の権力を強化する改革だけを進めてきたに過ぎない。なお、国家とは、主権、国民、領土のことであり、国民は、国家の中に含まれるが、小沢には反日文化と反国家主義はあっても、愛国とか、国益とか、国防という価値観は無い。要するに、親中親韓反日の売国奴に過ぎない。在日外国人を含めた、生活とか、住民は、あっても、大和魂という正義が無いのだ。小沢の生活の党の選挙ポスターを見ましたか? ギャグそのものであるが、あれが小沢の人格の全てだ。小沢の存在は、日本政治の漫画、ギャグそのものだ。戦後日本の政治とは、小沢のごとき愚劣で卑劣で利己的なギャグのような政治家によって担われて来た。今こそ決別しよう。利己的で狂った歴史認識を持った売国政治家達と。
Posted by 国家主義者 at 2013年07月04日 23:18
国家主義者はいつの時代も醜いですね
Posted by 通りすがり at 2013年07月06日 14:48
小沢氏提案の消費税撤廃はいつやるの? 今5%が来年8〜10%だよ?民主時代選挙前に農家一帯へ遊説。民主勝利後、諸経費を調べず一律支援金を農家へ支給の変な政策に、非難集中。後半で民主批判の世論に、何ら説明責任もなく、同僚議員や人のせいにし、他党結成で逃げる卑怯者。
Posted by タンタン at 2013年11月13日 17:43
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。