2013年04月18日

●「沖縄の地から沖縄の問題を考える」(EJ第3530号)

 生活の党の小沢一郎代表(70)が、沖縄県宜野座村に所有し
ている土地に、「太平洋を一望できる豪華別荘を建築している」
という報道が行われています。
 なぜ、小沢氏は故郷の岩手県から遠く離れた沖縄に別荘を建て
たのでしょうか。これに対してメディアは例によって「小沢の沖
縄利権」とか、カネがどこから出たのかと騒いでいるようですが
次元の低い話です。
 実はかねてから小沢一郎氏は、沖縄について次のように考えて
いたのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 米軍基地の7割が集中していて、国の安全保障が依存している
 にもかかわらず、沖縄県民の痛みを分かち合おうという段にな
 ると、他の地域はどこも自分のところだけには基地を持ってき
 て欲しくないと言う。こういう国民、国のあり方は異常ではな
 いか。そこから意識を変えていかなければならない。
                      ──渡辺乾介著
             『小沢一郎嫌われる伝説』/小学館
―――――――――――――――――――――――――――――
 小沢氏には「自立と共生」という理念があります。個人と個人
が自立し、それぞれが互いの自立を認め合い、助け合う共生社会
をつくる──これが小沢氏の考え方です。この考え方に立つと、
今の国民、国のあり方は異常であるというのです。
 政治家はいつも中央にいて、そこから沖縄を見ています。小沢
氏は、その視点と発想から脱却しなければならないと思ったので
す。そのためには沖縄に住居を置いて、沖縄の地にあって沖縄の
問題を考える必要があると考えたのです。これは、小沢氏が自由
党の党首だったときからの考え方であり、今回の別荘建築はそれ
を実行に移したに過ぎないのです。余生を沖縄でのんびり過ごそ
うと考えて実行したわけではないのです。
 小沢氏のインタービューアーとして知られる渡辺乾介氏は、小
沢氏の改革衝動を毛沢東の「不断革命」になぞらえて、次のよう
に述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 毛沢東の「不断革命」は、絶えず革命を連続しなければ権力は
 腐敗し、富が偏在するようになり、民衆が疲弊するという思想
 だが、小沢も似たところがある。強い地位を得るほど、そこで
 得られるはずの利権の果実をたぐり寄せようとせず、その地平
 で見える新たな理念を発見したり、生み出したり、まもなく次
 の改革もしくは停滞を打破する衝動に駆られ、一点に留まろう
 としない。多くの人は地位に安住したいと思うから、やがて離
 反する。壊し屋とは、言葉の響きとは別に、小沢の本質の一部
 を形状的に言い表している。  ──渡辺乾介著の前掲書より
―――――――――――――――――――――――――――――
 小沢一郎という政治家に対しては、これまでよくぞここまで悪
くいえるものだなと感心するくらいメディアでは罵詈雑言が浴び
せられています。しかし、そのほとんどは事実に基づかない悪意
ある中傷なのですが、そういうメディアの論調によって多くのア
ンチ小沢論者が生み出されているのです。
 つまり、小沢氏を批判する人々は2種類あるのです。小沢一郎
という政治家のことをよく知っていて、その考え方、政策の実行
力に脅威を感じ、意図的に潰そうと画策している組織やそれに連
なる人々と、小沢氏についてはロクに知らないくせに、長年にわ
たる執拗なメディアによる「小沢=悪人」の宣伝に洗脳された多
くの人々が「アンチ小沢」勢力を形成しているのです。
 しかし、その一方で小沢氏の政治理念を知り、これまでの政治
実績を正しく評価し、どのような悪宣伝にもかかわらず、小沢氏
を支持する大勢の人々がいます。だからこそ「もう小沢は終り」
とさんざんいわれながらも、いつも政治の中心にいるのです。
 そういういわれなき報道に関して、小沢一郎氏自身は一切いい
わけをしないのです。これは小沢家の家訓であり、彼はそれを守
り通しています。メディアはそのことを知っているからこそ、名
誉棄損に該当するような中傷報道でも平気で仕掛けるところも多
いですが、それでも小沢氏は泰然自若としているのです。その点
がメディアのお蔭で今の地位と人気があるのに、そのメディアか
ら少しでも自分のことを悪く書かれると、逆ギレして「告訴する
ぞ!」と恫喝する大阪の政治家と大きな違いです。
 しかし、小沢氏へのそういう偏向報道を長年続けてきたメディ
アがいま大きく失いつつあるものがあります。それは報道に対す
る信頼性が地に落ちつつあることです。それは報道に関して疑い
の目で見る読者や視聴者が増えていることです。
 テレビの政治番組では、小沢氏を擁護するコメンテーターを計
画的に外して世論誘導したり、複数ある小沢氏の写真のうち、最
も印象の良くないものをあえて選んで掲載したり、国会の廊下を
歩くかつての小沢幹事長に執拗にコメントを求める記者を振り払
う映像を何回も流して、その傲慢ぶりを印象づけようとする──
メディアにとってこんなことは朝飯の前なのです。
 しかし、それにしても現在小沢氏の率いる生活の党の人数は、
衆院議員7人、参議院議員8人の15人です。「今度こそ小沢は
終り」という人は多いです。しかし、党の現状について小沢氏は
「民由合併の直前に戻っただけ」といい、3年半後の衆院選で3
度政権交代を実現するゴールを敷くといっているのです。
 これに関して渡辺乾介氏は、最近のインタビューで、民由合併
当時のあなたは50代だったが、今は既に70代になっていると
いうと、小沢氏は次のように答えています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 中国のケ小平さんが3度目の復帰を果たしたのは73歳。3度
 追放されて3度復帰して、それで改革開放のレールを敷いた。
 僕も年だから、たぶん3年半後の衆院選が最後の決戦になる。
 それまでに自民党に対峙できる政党をつくる。──小沢一郎氏
―――――――――――――――――――――――――――――
                  ── [新中国論/28]

≪画像および関連情報≫
 ●3年半後、最後の決戦/自民党と対峙できる政党をつくる
  ―――――――――――――――――――――――――――
  渡辺:あなはかねて、明治の元勲の中で人間としては西郷隆
  盛が好きだが、政治家としては近代国家の礎をつくった大久
  保利通の合理主義を評価すると言っていた。今西郷隆盛の心
  境ではないか。明治維新の立役者となりながら、下野して反
  乱を起こし、最後は・・・。
  小沢:城山(西郷自決の地)には、まだちょっと早いな。西
  郷さんは城山の前に、中央政府とうまくいかなくて、故郷に
  帰った。僕も自分が先頭に立って政権まで取ったのにどうし
  ようもない状況で政権を失ってしまった。もう馬鹿馬鹿しい
  から故郷に帰ろうという気持ちが去来するけれど、ここで放
  棄したのでは思ってくれている皆さんを裏切ることになる。
  議会制民主主義を定着させて軌道に乗るところまで持ってい
  かないといけない。このままだと夏の参議院選挙でも自公が
  勝って、そこにプラスどこがくつつくのか知らないけれども
  大政翼賛会的な大勢力ができて、他は雲散霧消するという恐
  れを皆が持っているし、僕もそう思う。だから、明治維新で
  言えば薩長連合を中心にした雄藩連合をもう一度つくつて、
  維新を断行する方向に持っていきたい。
              ──「SAPIOインタビュー」
            /サピオ/2013年4月号/小学館
  ―――――――――――――――――――――――――――

渡辺乾介氏.jpg
渡辺 乾介氏
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 新中国論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「内乱罪選挙は選管ムサシにやらせて山口県民も全国民も対馬へ安倍ノ対馬トンネル汚職犯罪外患誘致罪を見物しにゆこうw」
http://iiyama16.blog.fc2.com/blog-entry-4426.html
参院山口補選なんぞ江島と平岡どっちを選んでも売国奴守銭奴内乱罪犯罪者であることに変わりなし。

こーんなバカ犯罪選挙投票に行くだけ時間と労力の無駄だから国民全員投票止めて、売国政府選管お望み通りの史上最低の低投票率にしてやるから、腐れ政治家と糞役人だけが選管ムサシで無投票の組織票で勝手に捏造して選べばよい。まーそうなると告示から開票まで全部憲法違反犯罪すなわち内乱罪だがねw

せっかくの国民の休日だから山口県民に限らず全国民みんな今後は投票になど行かずに、対馬へ神社巡りに遊びに行って、万余年の大昔竜宮城からやってきて山幸彦の妃になった豊玉姫のお墓を拝んで帰ろうぜ。百聞は一見に及かず対馬がはるか神代の昔から日本の国だと云うことが骨身にしみてわかるよw論より証拠安倍ノ対馬トンネルがとんでもない憲法違反の国際汚職大犯罪国境侵犯外患誘致罪だっちゅうこともなーw

「対馬が危ない」
http://iiyama16.blog.fc2.com/blog-entry-4076.html#comment1371

「対馬が統一教会の「日韓海底トンネル」早期建設を国に要望」
http://iiyama16.blog.fc2.com/blog-entry-4157.html#comment1473
Posted by 東行系 at 2013年04月19日 17:36
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。