2013年03月13日

●「経済制裁で打撃を受けるのは中国」(EJ第3505号)

 中国共産党幹部による尖閣にからむ強い日本批判にもかかわら
ず、全人代(全国人民代表大会)が終了し、習近平体制が発足す
れば、中国は日本と中国が面子を保つかたちでの手打ちがしたい
と考えていることは確かです。安倍訪中がいつになるかです。
 なぜなら、尖閣諸島をめぐる日本とのトラブルで、中国は経済
面やビジネス面において、大きなマイナスが出てきているからで
す。しかし、中国メディアは、中国進出日本企業にどんなに圧力
をかけても、次の5点があるので、脱中国という手段はとれない
と多寡をくくっています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 1.日中貿易で日本の中国市場への依存度は30%である
 2.日本のレアアースの対中依存度は、49.3%である
 3.中国と韓国の間でFTAが成立すると日本企業は不利
 4.日本への中国人旅行者は今後も激減すると考えられる
 5.中国は日本国債18兆円分保有する最大投資国である
―――――――――――――――――――――――――――――
 本当にそうなのでしょうか。以下に、ひとつずつ検証していく
ことにします。
 第1に関する反論です。
 確かに日本の中国への依存度は30%かも知れないが、日本か
ら中国への輸出は、製造機械、ロボット、原材料などで、もし中
国がこれを止めると、中国の生産がストップしてしまうものが少
なくないのです。
 たとえば、JUKIなどのミシンの輸出を止めると、数千、数
万のアパレル、繊維工場の生産がストップし、数百万人以上の失
業者が出ることになります。
 第2に関する反論です。
 レアアースの禁輸は、2010年の中国漁船の海上保安庁巡視
船への体当たりで、船長以下の漁民の逮捕に抗議して、突如とし
て中国が発動したものです。確かにこれには、日本のハイテク産
業はショックを受けたのです。自動車のハイブリッド・エンジン
やスマホの部品には欠かせないものだったからです。日本は危機
感を感じて、レアアースの供給源を中国から、南米、米国、カザ
フスタン、マレーシアなどに一気に多角化させたのです。
 この動きを中国は予想していなかったのです。これによって中
国は言い値で買ってくれた大事な顧客を失い、レアアースシテイ
といわれるパオトウ(包頭)の輸出業者は、悲鳴を上げることに
なったのです。何しろ、日本はレアアースの80%をここから輸
入していたからです。
 しかも、日本は技術革新で、レアアースを使わなくてもいい磁
石を開発することに成功したのです。これによって、レアアース
は別に中国に依存しなくてもよい状態になりつつあるのです。
 第3に関する反論です。
 たとえ中韓がFTAを結んでも、その影響は軽微であると考え
られます。日本の企業が韓国の工場で生産し、韓国製として中国
に迂回輸出すればよいからです。
 第4に関する反論です。
 確かに中国客は大幅に減少しましたが、中国客はマナーがよく
ないので評判が悪いのです。必ず値切るし、旅館では設備、備品
が盗まれるので、観光業界の一部を除き、あまり歓迎していない
のです。日本だけではないのです。フランスの高級ホテルなどは
「中国人観光客お断り」というところもあるほどです。なお、大
量の団体のキャンセルが出て、巨額損失を被った旅館やホテルの
多くは、中国人経営がほとんどてあるといわれます。
 それよりも、逆に日本人の中国観光が大幅に減り、中国の旅行
業界が悲鳴を上げているのです。中国幹部が尖閣で強硬発言をす
ればするほど、中国への観光客が減る一方なのです。この傾向は
韓国でも起こりつつあります。
 昨年11月に内閣府が実施した外交に関する世論調査によると
中国や韓国嫌いが大幅に増えています。
―――――――――――――――――――――――――――――
   中国に親しみを感じる  ・・・・・ 18.0%
   日中関係は良好だと思う ・・・・・  4.8%
   日中関係は良好ではない ・・・・・ 92.8%
   韓国に親しみを感じる  ・・・・・ 39.2%
   日韓関係は良好だと思う ・・・・・ 18.4%
   日韓関係は良好ではない ・・・・・ 76.8%
       ──2012年11月25日/内閣府調査
―――――――――――――――――――――――――――――
 「中国に親しみを感じる」という人は、1980年の78・6
%がピークであり、以降下落傾向が続き、1995年には50%
を割り込んでいます。そして漁船衝突事件で20%まで落ち、今
回はさらに2%ダウンしています。
 日韓関係については「良好でない」と答えた人は実に43%も
増えて76・8%になっています。ちなみに米国に対して「親し
みを感じる」と答えた人は84・5%であり、欧州諸国は68%
といずれも増えているのです。
 第5に関する反論です。
 中国が日本国債を購入しているのは、その国債が金融商品とし
て有利だからであり、別に日本を助けるために購入しているので
はないのです。したがって、中国が市場でそれを売却したとして
も、日本国債の人気は世界的規模で陰りはなく、大きな影響には
ならないのです。
 ここまで見たように、中国が日本に対して経済制裁をしようと
すると、ダメージを被るのは日本ではなく、中国の方なのです。
したがって、中国メディアがいかに的外れな指摘をしているかが
わかると思います。
 それにあの反日デモに懲りて、アディダスが中国工場を閉鎖し
たし、ヤマダ電機が出店計画を見直し、コンビニの出店加速もブ
レーキがかかっています。これによって、多くの雇用が失われる
ことになります。          ── [新中国論/03]

≪画像および関連情報≫
 ●日本人の中国観光意欲が低下/中国業務の旅行社破産増大
  ―――――――――――――――――――――――――――
  日本の時事通信社はこのほど、中日間で釣魚島問題が発生し
  てから両国関係は冷え込み、中国を観光する日本人観光客の
  数は大幅に減り、中国観光業務をメインに行う旅行社は次々
  と破産していると伝えた。東京商工リサーチによると、岡山
  市の日東トラベル株式会社は2012年12月26日に営業
  を停止し、破産手続きを開始した。同旅行社は北京に事務所
  を開設し、中国市場の開拓に積極的に取り組んでいた。20
  11年、東日本大震災の影響で業績が悪化し、今年は釣魚島
  問題によって中国を訪れる日本人の数が大幅に減少したため
  巨額の赤字を抱えることになった。そのほか、日本の信用調
  査会社である帝国データバンクによると、東京千代田区にあ
  る中国観光を専門に扱う21世紀旅行も12月20日に休業
  し、1月に破産を申請する予定だ。同旅行社は中国の旅行社
  と業務提携し、ビジネスツアーを専門に扱っていたが、今年
  9月以降に業務が急激に減り、資金チェーンは断裂状態とな
  っていた。  ──「中国網日本語版(チャイナネット)」
                 /2012年12月31日
  http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2012-12/31/content_27557078.htm
  ―――――――――――――――――――――――――――

中国人観光客.jpg
中国人観光客
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 新中国論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
≪対米完全独立「じゃぁどうするか?」≫

「右や左の反日売国総理だらけ国会の秘密」
http://blog.goo.ne.jp/itagaki-eiken/e/90e99b4b0e9ffc806b1be011795a4565
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>【人権擁護法案反対の掲示板】 (愛信)
>http://www.aixin.jp/axbbs/kzsj/kzsj5.cgi
>日本人社会の破壊者の反日売国勢力と反日売国テレビ局・マスコミがあのてこの手を使い人権擁護法案の
>成立を企んでいます。 夫婦別姓法案などに見られる通り日本人の家族制度を破壊する事、
>即ち御皇室の破壊が反日売国勢力の目的です。
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>さすがに論理がおかしいです (安倍こそ最大の売国奴)
>2013-03-13 00:04:50
>菅、野田の失政は話になりませんが、かと言って安倍が>復興に向けて頑張っているとはとても言えません。
>復興を願う人が、原発再稼働に踏み切りますか?
>この売国奴に評価する点など微塵もありません。
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論理的に考えて国会内にCIAテロリストが居て常時「ポアするぞポアするぞ」とマントラを唱えていることがわかります。

それは前原誠司です。

前原誠司はオウムより極悪非道な創価殺人麻薬部隊を親衛隊として抱えて、CIAが気にくわない日本人を国会の中で見つけると賄賂麻薬から殺人含めあらゆる反人倫謀略の限りを尽くして排除する、人間の良心のかけらもないウルトラドラキュラな反日売国殺人鬼です。

よって日本の独立は

「前原公明党消却&地位協定破棄」

これだけで完璧に達成されます。
Posted by 東行系 at 2013年03月13日 10:03
「選管のボスが邪悪なるキングメーカー」

実父池田大作の葬儀もしない外道で麻薬王二代目選管ムサシ導入責任者捏造キングメーカー前原誠司がまた国会内でマントラを唱えとるなw

次におおっぴらに前原の手でポアされる国会議員は石原慎太郎である。

そしてひそかに維新の会比例選出名簿順位の筆頭に記載させた橋下徹が、首相になれる衆議院議員の椅子を石原慎太郎をポアして手中にしたとき「我が闘争」が始まるのだ。

これはすべて国会内CIAジャッカル前原誠司が描いた絵である。

「じゃぁどうするか?」

それは「前原公明党消却&地位協定破棄」

これだけで明治維新以前以来の対米独立が完全無欠に達成されるのである。

>>http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/120.h
Posted by 東行系 at 2013年03月13日 14:44
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