2013年03月07日

●「中国の『A2AD』海洋戦略とは」(EJ第3501号)

 「どこかの国が日本に戦争を仕掛ける」──そんなことをこの
50〜60年の間、日本人は考えもしなかったと思います。いわ
ゆる平和ボケです。
 何かが変わったのは、2009年頃からなのです。その頃から
中国の他国に対する姿勢が急に強硬になったのです。それは20
10年の中国の名目GDPが日本のGDPを抜いて世界第2位に
なり、中国が世界第2位の経済大国になったことと無関係ではな
いはずです。そんな中国が現在、尖閣諸島の領有権を巡って戦争
を仕掛けかねない状況になっています。
 中国は何を考えているのでしょうか。
 中国の海洋戦略に「A2AD」というのがあります。中国は、
「排他的経済水域」(EEZ)というものを独自に勝手に解釈し
ています。少し海洋法を勉強しましょう。海洋は、国際的に次の
4つに分類されています。
―――――――――――――――――――――――――――――
 1.領海       ・・  領海の基線から 12海里
 2.接続水域     ・・  領海の基線から 24海里
 3.排他的経済水域  ・・  領海の基線から200海里
 4.公海       ・・ 各国が自由に航行できる海域
―――――――――――――――――――――――――――――
 「海里」というのは1852メートルであり、12海里は22
キロメートル、24海里は44キロメートル、そして200海里
は370キロメートルです。
 ここで、排他的経済水域とは、沿岸国に経済的な管轄権が与え
られていますが、他国の航海に際しては自由通航となっている海
域のことなのです。つまり、排他的経済水域であっても通過する
だけであれば、公海と同様に自由に通行できるのです。
 しかし、中国は排他的経済水域を独自に解釈しており、南シナ
海がそうであるように、外国船を寄せつけないなど、数々のトラ
ブルを起こしています。
 中国は、明らかに他国の実効支配が及んでいるところに武力で
侵攻し、「ここでは争う余地のない主権」を中国が有していると
平気で主張するのです。国際的には絶対に認められないことです
が、中国がそれを改める可能性はゼロに等しいのです。そして現
在、同様なことを東シナ海でもやろうとしているのです。
 さて、「A2AD」とは何でしょうか。「A2」と「AD」は
次の意味があります。
―――――――――――――――――――――――――――――
      A2 ・・・ 接近阻止/ Anti-Access
      AD ・・・ 領域拒否/ Area Denial
―――――――――――――――――――――――――――――
 「A2」──アンタイ・アクセスは、日本、グアム、ニューギ
ニアを結ぶ線、すなわち、第2列島線内に米軍が作戦展開するこ
とを許さないという戦略のことです。
 これに対して「AD」──エリア・ディナイアルは、日本、台
湾、フィリピンを結ぶ第1列島線の内側は中国の主防御海域とし
て、絶対に米軍を入れないという戦略です。
 この戦略が設定されたのは、1982年のことです。そのとき
の中国の最高指導者はケ小平だったのです。当時、ケ小平は中国
人民解放軍の近代化計画を推し進めようとしていたのです。中国
人民解放軍海軍司令官の劉華清は、「A2AD」戦略を策定し、
それにしたがって、人民解放軍の近代化計画を進めようとしたの
です。要するに、米軍を中国本土に近づけない、中国領に入れず
追い出すという軍事戦略なのです。
 1990年代に入ると、この戦略が一層重要になったのです。
それまでは、長大な国境線を接しているソ連が中国にとって最大
の脅威であり、中国人民解放軍は国境線を守る陸軍中心の軍隊で
あったのです。
 そのソ連が冷戦の崩壊で消え、ロシアとの間の国境問題が解決
すると、中国にとって米国が最大の敵になったのです。エネルギ
ー資源輸入ルート、すなわちシーレーンの保持を目的とし、海洋
権益に中国は目を向け始めたからです。
 これに関して、中国は1996年に米国の力をいやというほど
味合わされたのです。同年に行われた台湾総統選挙のときです。
中間で李登輝優勢の観測が流れると、中国人民解放軍は選挙への
恫喝として、軍事演習と称して、台湾北部の基隆(キールン)沖
海域にミサイルを撃ち込んだのです。そして、人民解放軍副総参
謀長の熊光楷中将は、アメリカ国防総省チャールズ・フリーマン
国防次官補に次のようなメッセージを出し、恫喝したのです。
―――――――――――――――――――――――――――――
 台湾問題にアメリカ軍が介入した場合には、中国はアメリカ西
 海岸に核兵器を撃ち込む。アメリカは台北よりもロサンゼルス
 の方を心配した方がよい。         ──熊光楷中将
―――――――――――――――――――――――――――――
 しかし、そんなことに米国は動じなかったのです。米海軍は、
中国が「AD」として領域拒否する台湾海峡に太平洋艦隊の通常
動力空母「インデペンデンス」とイージス巡洋艦「バンカー・ヒ
ル」などから成る空母戦闘群、さらにペルシャ湾に展開していた
原子力空母「ニミッツ」とその護衛艦隊を派遣し、中国軍と対峙
したのです。
 これは中国にとって大変なショックであったのです。主防御海
域「AD」をやすやすと破られ、米海軍に踏み込まれからです。
結局中国は、米海軍の「AD」からの撤退を条件として、軍事演
習を中止せざるを得なかったのです。
 そのときから17年が経過しています。中国人民解放軍海軍の
拡大・近代化は量質ともに進んでいます。その膨大な武力を背景
に南シナ海では中国軍は、武力を使ってさまざまな問題を起こし
ています。そして、それが現在、中国軍は東シナ海でも同じこと
をやろうとして、尖閣諸島に対してプレッシャーをかけてきてい
ます。それに対して同盟国である米国は、1996年のような熱
意が感じられないのです。    ── [日本の領土/105]

≪画像および関連情報≫
 ●台湾は日本の生命線!/2010年12月26日
  ―――――――――――――――――――――――――――
  朝日新聞が2010年12月24日に発表した日米両国民の
  安保の考え方に関する世論調査結果によると、日本では「軍
  事的に脅威を感じる国」として中国を挙げた回答者が、05
  年の13%から32%に激増したのが「以前の調査に比べて
  大きく変わったこと」だという。「日本の平和と安全に大き
  な影響を与えるような事態が起きる不安」についても「感じ
  ている」が72%に達した。そのためか「安保条約に対して
  も肯定的な見方が強まっている」そうだ。条約の維持につい
  て「賛成」が95年の64%、01年の74%から、今回は
  78%へと増えたし、またそれが「日本のためになっている
  か」でも、「なっている」が95年の42%から70%にま
  で達しているようにだ。そしてもうひとつ注目したいのは、
  次の設問への回答だ。「仮に、中国と台湾との間で軍事衝突
  が起きて、アメリカ軍が軍事介入したとき、自衛隊がアメリ
  カ軍のために物資を輸送するなどの後方支援をすることに賛
  成ですか」。これに対して「賛成」は57%で、「反対」は
  30%だった。「賛成」が過半数を超えたということに注目
  したのが台湾各紙だ。「台湾海峡でもし戦争が起これば米軍
  支援を望む」(聯合報)、「多くが台湾支援に賛成」(自由
  時報)といった見出しで報道したのは、日本国民がこれほど
  「賛成」すると思っていなかったからだろうか。
  http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1379.html
  ―――――――――――――――――――――――――――

台湾有事を想定した日米の合同演習.jpg
台湾有事を想定した日米の合同演習
posted by 平野 浩 at 03:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 日本の領土 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「日本常民『子供を守る』悲母観音大和撫子」

☆ ― 納得がいかなければ書名捺印をしてはいけません!! ― ☆

         《ノーと言う勇気を持ってください。》

その時の勇気がどれだけ大切か事故、事件が進むに連れ分かってきます。必ず・・・!


刑事記録を読んでいて「言葉とは難しいのだなぁ〜」とつくづく感じました。

「ありました。」「あったかもしれない。」「あったようなきがする。」

それぞれ聞いた後の印象が変わります。

供述書は読み聞かせで署名捺印をします。

警察官、検事が読み上げ、その後に署名捺印をするのです。

私は検察で供述書をとっています・・・が、納得のいかないまま署名捺印をしました。

目撃証言の衝突位置のことで、目撃者の方から
「衝突位置が警察の誘導によって、自分の見たままではない違う所になっている。書き直してもらいたいのだが、警察に言ってほしい。」
と聞かされ、すぐに警察へと出向き伝えると、警察官に
「あなたが書き換えろと言っているのでしょう!目撃者が迷惑している!」
と言われ、2時間ほどやり取りをして、やっと目撃証言の衝突位置の聞き取り書き換が出来たのです。

しかし、検察の供述調書読み聞かせのときには「警察官の好意で衝突位置を直した。」と聞かされ「好意ではなく、やっとの思いで書き換えた。初めは警察は誘導で書いていた。」と反論しても「これでいいんです・・・」ときっぱり言われ、私はそれ以上いえませんでした。

この話については目撃者と私の利害関係に結び付けられていました。

読み聞かせなので、よく聞いてないとよく分からないし、語尾で意味合いが変わってきます・・・

皆様も良くご存知でしょうが・・・高知のバス白バイ事故、バス運転士の片岡さんも検察でブレーキ痕をはじめて見せられ、「気が動転し署名捺印した。」と来ています。

このとき「納得いかない場合はサインしてはダメだ!」と事前に聞いていたら考える余裕があったかもしれません・・・警察の捜査のときにも・・・

私も検察、検事に「余り言って印象を悪くしてもいけない・・・」「まぁ〜それ位いいか・・・」と思うことがダメなのだと、つくづく感じました。

《ノー》と言える後押しがあれば、また違っていたと思います。

        ― 経験の元で書きました。―

これから事件、事故・・・何かに巻き込まれるこ事があっても、《ノー》と言える勇気を持っていてください。 

      忘れないで下さい。

あなたの人生。 家族の人生。 自分の回り・・・何もかも変わってしまうことを・・・

警察捜査、検察判断、裁判所判断が絶対に正しいとは言えません・・・よ。

戦う道を残しておきましょう!!

ノーと言う勇気!!

(転載元)愛媛県松山市白バイ事故・・母です
白バイ隊員の自爆事故により冤罪を受けた息子
http://blogs.yahoo.co.jp/toshikazu2355/2657904.html
Posted by 東行系 at 2013年03月07日 23:34
「日本常民『子供を守る』悲母観音大和撫子」

☆ ― 納得がいかなければ書名捺印をしてはいけません!! ― ☆

         《ノーと言う勇気を持ってください。》

その時の勇気がどれだけ大切か事故、事件が進むに連れ分かってきます。必ず・・・!


刑事記録を読んでいて「言葉とは難しいのだなぁ〜」とつくづく感じました。

「ありました。」「あったかもしれない。」「あったようなきがする。」

それぞれ聞いた後の印象が変わります。

供述書は読み聞かせで署名捺印をします。

警察官、検事が読み上げ、その後に署名捺印をするのです。

私は検察で供述書をとっています・・・が、納得のいかないまま署名捺印をしました。

目撃証言の衝突位置のことで、目撃者の方から
「衝突位置が警察の誘導によって、自分の見たままではない違う所になっている。書き直してもらいたいのだが、警察に言ってほしい。」
と聞かされ、すぐに警察へと出向き伝えると、警察官に
「あなたが書き換えろと言っているのでしょう!目撃者が迷惑している!」
と言われ、2時間ほどやり取りをして、やっと目撃証言の衝突位置の聞き取り書き換が出来たのです。

しかし、検察の供述調書読み聞かせのときには「警察官の好意で衝突位置を直した。」と聞かされ「好意ではなく、やっとの思いで書き換えた。初めは警察は誘導で書いていた。」と反論しても「これでいいんです・・・」ときっぱり言われ、私はそれ以上いえませんでした。

この話については目撃者と私の利害関係に結び付けられていました。

読み聞かせなので、よく聞いてないとよく分からないし、語尾で意味合いが変わってきます・・・

皆様も良くご存知でしょうが・・・高知のバス白バイ事故、バス運転士の片岡さんも検察でブレーキ痕をはじめて見せられ、「気が動転し署名捺印した。」と来ています。

このとき「納得いかない場合はサインしてはダメだ!」と事前に聞いていたら考える余裕があったかもしれません・・・警察の捜査のときにも・・・

私も検察、検事に「余り言って印象を悪くしてもいけない・・・」「まぁ〜それ位いいか・・・」と思うことがダメなのだと、つくづく感じました。

《ノー》と言える後押しがあれば、また違っていたと思います。

        ― 経験の元で書きました。―

これから事件、事故・・・何かに巻き込まれるこ事があっても、《ノー》と言える勇気を持っていてください。 

      忘れないで下さい。

あなたの人生。 家族の人生。 自分の回り・・・何もかも変わってしまうことを・・・

警察捜査、検察判断、裁判所判断が絶対に正しいとは言えません・・・よ。

戦う道を残しておきましょう!!

ノーと言う勇気!!

(転載元)愛媛県松山市白バイ事故・・母です
白バイ隊員の自爆事故により冤罪を受けた息子
http://blogs.yahoo.co.jp/toshikazu2355/2657904.html
Posted by 通りがけ at 2013年03月07日 23:55
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。