2007年01月23日

パケットは歯止めをかけて使うべし(EJ第2004号)

 「通話」と「Eメール」については、重要なポイントは説明し
ました。次は「パケット」です。ケータイでネットにアクセスし
たり、ソフトや音楽をダウンロードしたりする――そういうとき
に「パケット」が問題になってきます。
 そのようにいうと、「自分はケータイでネットはやらない」と
宣言して、パケットに何も関心を持たない人がいるものです。中
高年層の人にそういう人が多いは大変残念なことです。
 何も無理にケータイでネットをやる必要はないですが、パケッ
トについては知っておくべきです。まして、あなたがもし一家の
家計を握る責任者だとしたら、パケットについて知っておかない
と、大変なことになってしまうでしょう。
 今や子供がケータイを使う時代であり、彼らは間違いなくネッ
トを使うにきまっています。そういうとき親が、パケットについ
ての知識がないと、子供のケータイの利用に歯止めをかけられな
くなります。ケータイでのネットの利用は、ひとつやり方を誤る
と莫大な課金をされることになるからです。
 インターネットはパケット通信といって、情報はパケット単位
で送受信されます。1パケットの大きさを知っておきましょう。
―――――――――――――――――――――――――――――
       1パケット=128B(バイト)
―――――――――――――――――――――――――――――
 1パケットは128バイト、漢字やひらがななどの全角文字は
2バイトであり、アルファベットや数字などの半角文字は1バイ
トです。したがって、1パケットは日本語64文字がひとかたま
りとなったものです。
 先日、ケータイではネットをやらないといっている人がニュー
スのヘッドラインを表示したり、料金表示をしたり、乗換案内を
使っているのを知ってびっくりしたことがあります。それらはす
べてネットを使わないとできないことなのですが、本人はネット
だと気がついていないのです。困ったものです。
 こういうものはすべてパケットに換算され、それに応じて料金
が課金されるのです。NTTドコモを例にとって、どのくらいの
料金になるか示しておきます。
―――――――――――――――――――――――――――――
  ニュースのヘッドラインを表示 ・・・・ 39〜40円
  銀行の残高照会 ・・・・・・・・・・・ 81〜82円
  株価を検索する ・・・・・・・・・・・ 48〜49円
  エアラインの空席照会 ・・・・・・・・ 65〜66円
  タウンページで店舗検索 ・・・・・・・ 56〜57円
  グーグルなど検索を利用 ・・・・・・・ 30〜31円
―――――――――――――――――――――――――――――
 しかし、この程度のことであれば大したことではないのです。
「着うたフル」などで音楽を一曲ダウンロードするとどうなるか
計算をしてみましょう。
 FOMAの場合、通常は1パケットあたり0.21円となって
います。これを見て、なぁんだ、1円以下の話じゃないか、大し
たことないと考えてしまうと、大変なことになります。
 音楽ファイルはいくつかの形式がありますが、「MP3形式」
というのがよく使われます。そこで、これを使って計算してみま
す。音楽一曲が5分程度であるとすると、大体5MBの大きさに
なります。計算結果は次の通りです。
―――――――――――――――――――――――――――――
   5MB=5120KB 1KBは1024Bなので
   5120×1024=5242880B
   1パケット=128Bなので
   5242880÷128=40960パケット
   40960×0.21=8602円
―――――――――――――――――――――――――――――
 驚くなかれ、音楽一曲をダウンロードすると、FOMAの場合
8602円になります。なお、これはNTTドコモに支払う料金
であり、音楽を購入するお金は別にかかるのです。CDならゆう
に2枚買えてしまう価格です。もし、ケータイ代金が親持ちの場
合、子供に何曲もダウンロードされると、たちまち数万円になっ
てしまいます。
 ここにパケット定額サービスの意義があるのです。FOMAの
ケースでいうと、音楽ファイルが5MBの場合、「パケットパッ
ク30」では、2219〜2220円で済むことになります。し
かし、それでも高いとは思いませんか。
 ちなみに「パケットパック30」の料金は月額3150円であ
り、パケット代が0.0525に下がるのですが、定額ではあり
ません。定額の「パケ・ホーダイ」にする場合は月額4095円
を支払う必要があります。しかし、「パケ・ホーダイ」でも、i
モード以外は、1パケットにつき0.021円を支払うことにな
ります。これに加えて基本料金と電話代がかかるのです。これで
は「パケ死」が起きるわけです。
 はっきりしていることは、ケータイで音楽を聴くことはやめる
ことです。CDを購入して「iPod」で聴くのがはるかに安上
がりです。電話に何でもやらせるのは考えものです。
 しかし、キャリア各社もいろいろな手でパケットを使わせよう
としてきます。それが「無料通信」です。例えば、上記FOMA
の「パケットパック30」では、無料通信分が月に3000円付
いています。「パケットパック30」の基本料金が3000円で
無料通信分が3000円――そそっかしい人は、基本料金は結局
無料になると思ってしまいます。
 ぜんぜん違うのです。無料通信分は使わないと意味がなく、そ
の金額は2曲分にも満たないのです。無料通信分などというわか
りにくい言葉を使わず、「1曲無料」とする方が良心的であると
思います。NTTドコモとauは、無料通信分のオンパレードで
高額な料金を隠しているといわれても仕方がないと思います。パ
ケットの怖さを理解できたでしょうか。・・ [通信戦争/12]


≪画像および関連情報≫
 ・パケットとは何か
  ―――――――――――――――――――――――――――
  コンピュータ通信において、送信先のアドレスなどの制御情
  報を付加されたデータの小さなまとまりのこと。データをパ
  ケットに分割して送受信する通信方式を「パケット通信」と
  呼ぶ。データを多数のパケットに分割して送受信することに
  より、ある2地点間の通信に途中の回線が占有されることが
  なくなり、通信回線を効率良く利用することができる。また
  柔軟に経路選択が行なえるため、一部に障害が出ても他の回
  線で代替できるという利点もある。
  ―――――――――――――――――――――――――――

着うたフル/auのサイトより.jpg
posted by 平野 浩 at 04:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ケータイ通信戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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