の最終版をまとめ、発表しています。八策の大きな柱を以下に示
しておきます。
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≪維新八策/最終版≫
第1策:統治機構の作り直し
〜決定でき、責任を負う統治の仕組みへ
第2策:財政・行政・政治改革
〜スリムで機動的な政府へ
第3策:公務員制度改革
〜官民を超えて活躍できる政策専門家へ
第4策:教育改革
〜世界水準の教育復活へ
第5策:社会保障制度
〜真の弱者支援に徹し、持続可能な制度へ
第6策:経済政策・雇用政策・税制
〜未来への希望の再構築
第7策:外交・防衛
〜主権・平和・国益を守る万全の備えを
第8策:憲法改正
〜決定できる統治機構の本格的再構築
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具体的な政策としては、読売新聞オンラインのまとめた主要項
目を次に示します。数字は該当する八策の番号です。
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◎衆院の議員定数半減/2
◎国会議員歳費と政党交付金の3割カット/2
◎首相公選制/1
◎道州制/1
◎消費税の地方税化/1
◎年金は積み立て方式に/5
◎ベーシックインカム(最低生活保障)的な考え方を導入/5
◎環太平洋経済連携協定(TPP)への参加/6
◎廃止を視野に参院の抜本改革/1
◎ネットを利用した選挙活動の解禁/2
◎地方公務員が勤務自治体首長選挙に関与することを制限/3
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大阪維新の会では、この維新八策/最終版を「政策のセンター
ピン」として衆院選の争点にすると橋下代表はいっています。そ
して、この政策のセンターピンについて、橋下新党へ参加を検討
する現職国会議員らを対象に9月9日に公開討論会を開催するこ
とになっています。おそらくテレビ局は協力すると思われるので
橋下新党の絶好の宣伝になってしまうことは確実です。
現職国会議員を衆人環視の場で、橋下新党の政策の踏み絵を踏
ませる──政策について議論し、国会議員をテストする。これぞ
上から目線そのもの。こんなことがかつて行われたことがあった
でしょうか。もし、これによって合流を断られた国会議員は、か
えって選挙にマイナスになると思います。
この維新八策/最終版については、次の問題点があることが指
摘できます。
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1.国の基本政策である原発・エネルギー政策については、
明確な記述がほとんどない
2.日本が直面する当面の課題である急速に進む少子高齢化
への対応を明示していない
3.消費税の地方税化を打ち出したが、自治体間の財政格差
への対応が示されていない
4.数値目標として掲げた「衆院議員定数半減」には、大衆
迎合であるとの批判がある
5.憲法改正を維新八策の一つとして掲げているが、憲法改
正を前提とする政策が多い
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もともと維新八策は、マニュフェストや政策集というよりも、
政党の綱領に近いものです。そのため、抽象的、曖昧な部分がど
うしても多くなるのでしょうが、あれほど大飯再稼動にこだわっ
ていたのに、原発・エネルギー政策については、「新エネルギー
政策を含めた成熟した先進国経済モデルの構築」と「先進国をリ
ードする脱原発依存体制の構築」という抽象的な表現の項目だけ
しか出ていない。これは、どうしたことでしょうか。
これはおそらく、維新の会としては、選挙後に様々な既成政党
や第3極勢力との連携を視野に入れて、交渉の余地を残したいと
いう思惑によるものです。既に述べたように、大阪維新の会の政
局観は急進主義的ですが、政策観は現実主義的なのです。
このように、維新八策は、橋下新党の綱領的なものと公約的な
ものが混在しています。そういう意味で、最終版と銘打っている
ものの、整理が十分に行われていない中間的なものと位置づける
ことができると思います。
ただ、選挙が迫っているので、これまでの叩き台を一歩前進さ
せたものと考えることができます。確かにこれだけでも、ある程
度その目指そうとする国のかたちは見えてきます。
ただ気になることは、実現を目指す政策のなかには、憲法改正
を前提とするものが多いことと、「決定できる統治機構の構築」
を築くとしていることです。橋下氏はその性格上、政策を長い年
月をかけて実現して行くタイプではないのです。一気呵成にやろ
うとしているように見えます。
そのためには、橋下新党は相当の議員数を獲得しなければなら
ないことになります。その場合、橋下氏自身が出馬するかどうか
によって事態は違ってきます。そうでないと、目標とする数はと
れないと思うからです。 ── [橋下徹研究/42]
≪画像および関連情報≫
●「維新八策」を国会議員に問う
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地域政党・大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は8月21日
次期衆院選の公約とする「維新八策」を巡り、公開の場で維
新との合流を模索する現職国会議員と意見交換する考えを明
らかにした。市役所で報道陣に語った。維新は公職選挙法上
の政党要件を満たすため、国会議員5人以上の確保を目指し
ており、維新八策への賛否を問うことで、事実上、合流する
議員を「選考」する場になるとみられる。橋下氏は「国会議
員が維新八策について、どこまで賛同し、何が反対なのか、
公開の場で明らかにしないといけない」と述べた。一方、維
新幹事長の松井一郎大阪府知事は同日、この意見交換で考え
が一致した国会議員について「日本を変えるための即戦力。
経験や知識を活用していただきたい」と述べ、次期衆院選で
維新の公認候補とする方針を明らかにした。維新はこれまで
衆院選の候補者を公募するとしていたが、松井氏はこの日、
考えが一致した現職は公募から外す考えも示した。橋下氏と
松井氏は今月11日、民主党の松野頼久元官房副長官や自民
党の松浪健太衆院議員ら5人の国会議員と会談するなど、維
新の政党化に向けた準備を進めている。
──2012年8月21日/読売新聞
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維新八策を検討する橋下市長


