て、岡田克也副総理は次のように述べています。
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橋下氏が有権者から高い評価を与えられている理由は、「既成
政党への不満」であると思われる。 ──岡田克也副総理
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岡田副総理の立場からは、大阪維新の会が大きな支持を集めて
いるのは、大阪維新の会が実現しようとしている理念や政策とい
うよりも、政治の閉塞感から「橋下なら、何とかしてくれるに違
いない」という、漠然たる期待と願望を託している──そのよう
に見ているのだと思います。つまり、岡田副総理としては、大阪
維新の会の政治理念や政策に支持が集まっていることはどうして
も認めたくないのだと思います。
なぜなら、大阪維新の会の支持が政治不信の裏返しなら、その
人気が大阪維新の会への理念や政策には関係がない情緒的なもの
に過ぎないということになるからです。
善教将大、坂本治也両氏の研究では、そのことについて調べて
います。政治に対する不信は、政治家に対する不信と、政党に対
するそれに分けられます。
そこで、この調査では次の2つについて、熱狂、穏健、潜在、
拒否の4層について調査しています。
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1.政治家不信と大阪維新の会支持との関係
2.政 党不信と大阪維新の会支持との関係
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第1のテーマは、「政治家不信と大阪維新の会支持との関係」
についての調査結果です。
添付ファイルの上のグラフ(「政治家不信と維新支持」)を見
てください。前回の復習ですが、4層を次のように解釈します。
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大阪維新の会支持層 ・・・・・ 熱狂/穏健
大阪維新の会反対層 ・・・・・ 潜在/拒否
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第1のテーマでは、次の2つの質問を設けて、それに賛成する
か否かを聞いています。
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≪質問1≫
・政治家は自分中心に国民の生活をなおざりにしている
≪質問2≫
・政治家は選挙が終わると有権者のことを考えなくなる
≪質問1≫ ≪質問2≫
肯定的 57.8 % 59.0 %
中 間 61.7 % 67.8 %
否定的 69.7 % 66.7 %
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「質問1」について考えます。
政治家は選挙が終わると、国民のことを考えなくなる──これ
について肯定するのは「政治家不信」であり、否定するのは「政
治家信頼」ということになります。数値は、大阪維新の会を支持
する層(熱狂+穏健)の割合をあらわしていますが、否定する割
合が多くなっています。すなわち、大阪維新の会を支持する人は
政治家を信頼していることになります。
「質問2」について考えます。
政治家は自身のことばかり考えて国民の生活をなおざりにして
いる──これについては、「質問1」ほど明確ではないものの、
これを否定する割合は66.7 %と高く、大阪維新の会を支持す
る人は、政治家をそのような存在としてにとらえていないことを
あらわしています。
続いて、第2のテーマの「政党不信と大阪維新の会支持との関
係」についての調査です。この調査では政党や選挙制度といった
「制度」に対する不信感について尋ねているので、それらと大阪
維新の会への支持の関係について確認するのが目的です。
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≪質問≫
・政党があるからこそ民意が政策に反映される
≪質問の賛否≫
否定的 65.1 %
中 間 57.1 %
肯定的 60.7 %
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調査結果の数値は、「政党があるからこそ民意が政策に反映さ
れる」という質問に対して否定的な数字(65.1 %)が明らか
に多くなっています。これは、政党(制度)に対する不信を抱い
ている人が多いことを示しており、そういう否定的態度を取る人
が大阪維新の会の支持者であることをあらわしています。
以上をまとめると、こうなります。大阪維新の会への支持は、
けっして「熱狂」層ではなく、比較的冷静な中間派「穏健」層が
支えているという事実です。したがって、橋下大阪市長がポピュ
リストであるという批判は的外れということになります。
加えて、大阪維新の会の支持者は、政治家に対しては不信感を
抱いていない人が多い一方で、政党(制度)に対しては不信を抱
いている人が多く、大阪維新の会が掲げる理念や政策──今後大
阪をどのようにするのかということに対して期待を持っていると
読み取ることができます。
少なくとも大阪ダブル選挙のデータによる推論に過ぎませんが
大阪維新の会への支持は、関西圏に関する限り、熱狂などという
浮ついたものではなく、政治理念や政策に期待を持つ比較的底堅
い安定的な支持層を形成していると感じられます。既成政党から
見ると、大阪維新の会恐るべしです。── [橋下徹研究/33]
≪画像および関連情報≫
●調査のまとめとして/善教将大、坂本治也両氏
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大阪維新の会への支持は、政治家や既成政党に対する不信を
その基盤としているわけではない。大阪維新の会を支持する
人の多くはたしかに政治不信を抱いているが、同様に不支持
者の多くも、現在の政治に対しては辟易している。両者の間
に明確な関連性があるわけではないし、あるとしても信頼が
高い人が大阪維新の会を支持するという通説的見解とは逆の
関連が見られる。以上の結果は、これまで多くの論稿などに
おいて論じられてきた「橋下現象」の解釈が、部分的にでは
あれ誤っている可能性が高いことを示唆するものである。確
かに橋下氏の政治手法や政策については、その是非をめぐっ
て賛否が大きく分かれるところである。そのこと自体を否定
するわけではないが、しかしそれは論者の独断と偏見に基づ
く印象論を展開してよいことを意味しない。自身が扇動され
たのかどうかは、有権者が何より理解している。有権者の判
断がすべて正しいというわけではないだろうが、少なくとも
大阪ダブル選に関していえば、有権者は意外にも冷静な視点
から投票先を決めていた可能性が高いのである。
http://webronza.asahi.com/synodos/2012072200003.html
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政治不信と大阪維新の会の関係
今度の選挙は独立選挙である。
国会で地位協定破棄すると公約する候補者にだけ黒ボールペンで投票する。それ以外の候補者しか居なければ白紙ではなく強く×印をつけてから投票する。政党名投票はすべて×印で投票する。助成金目当ての政党がこれであぶり出せる。
よって白紙投票および鉛筆書き投票は絶対禁忌である。
日本国憲法上最強の自分の主権「1票」を選管の不正改ざんから黒ボールペンで最強に防御して粛々と執行しよう。