したのです。選挙結果は次の通りです。
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新民主主義党(緊縮) 129議席
急進左派連合(反緊縮) 71議席
全ギリシャ社会主義運動(緊縮) 33議席
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反緊縮派の急進左派連合は、結局71議席しか取れなかったの
です。その結果、ギリシャ議会の定数は300議席ですから、第
1党の新民主主義党と第3党の全ギリシャ社会主義運動が連立を
組めば162議席、全議席の54%になり、過半数を制すること
になります。
新民主主義党のサマラス党首は、全政党による挙国一致内閣の
樹立を急進左派連合のツィプラス党首に訴えましたが、彼は連立
入りを拒否し、引き続き反緊縮の立場で今後も戦っていくと述べ
ています。
しかし、問題なのは、これでギリシャ問題が解決したわけでは
ないということです。既にギリシャは今年の3月8日に事実上破
綻しているからです。それは破綻というかたちをとらなかっただ
けのことなのです。これについては5月15日のEJ第3300
号から5月23日のEJ第3306号までに既に詳しく述べてき
ているので、参照してください。
EUは、ギリシャの債務を実質的に75%カットするという大
胆な処置を施し、ギリシャが再建計画──それは当然厳しい財政
緊縮策を伴うものですが、それに取り組める状態にしたのです。
そしてその信を問うかたちでの総選挙が5月に行われたのです。
しかし、その選挙結果は緊縮財政反対派が多数の票を取り、ど
の党も過半数が取れず、どのように努力しても政権が作れなかっ
たのです。その結果、6月17日に再選挙が行なわれたのです。
これはギリシャ国民がEUの示した再建計画に反対を表明した
ことになるので、今回の選挙結果が世界中の注目を浴びることに
なったのです。したがって、本来5月に解決していなければなら
ないことが、6月まで延びたのです。
現在、ギリシャでは、金庫がとてもよく売れているそうです。
なぜ金庫なのかというと、ギリシャの国民は誰もギリシャの銀行
を信用しておらず、預金を引き出してタンス預金にしようとして
いるのです。金庫はそのために必要なのです。
添付ファイルを見ていただきたいと思います。これは、ユーロ
圏各国の10年物国債の利回りをユーロ導入前の1994年から
導入後の2010年までの推移であらわしたものです。
ユーロ導入前で見ると、ギリシャについては22%〜23%、
イタリアやスペインは11%〜12%で流通していたのです。異
常なほどの金利水準の高さです。これに対して、金融や財政に節
度のあるドイツの10年物国債の利回りは5〜6%なのです。こ
れほど金利が違うのにそれを一本化するのは本来乱暴なのです。
それにもかかわらず、それをやってしまったのです。
ところが、ユーロ導入後の7〜8年は、ユーロ参入効果もあっ
て金利が下がったのです。ギリシャなどPIIGPS諸国にとっ
ては信じられないような低金利で国債が発行できるので、どんど
ん国債発行を行ったのです。しかし、そこには節度というものが
欠落してしまっていたのです。
それが国債バブルを生んで、2008年のリーマンショック後
に元の水準に戻ったのです。PIIGPSとドイツ、オランダ、
フランスなどとは金融節度が違うと、ジパング経営戦略本部シニ
アアナリストの豊田悦佐氏は次のように述べています。
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2002年にユーロという共通通貨が流通しはじめたとき、南
欧諸国に住む人々の勤労倫理が変わったわけでもないし、金融
節度が変わったわけでもない。その人たちに、3〜4パーセン
トというドイツヤフランスにカネを貸すときと同様の低金利で
カネを貸せば、彼らが返済のメドもなくむやみやたらにカネを
借りまくるのは、当たり前だろう。人間の性格は、通貨統合く
らいで変わるものではない。思いもかけぬほど低金利で国債を
増発することができたギリシャ、スペイン、イタリア各国の政
府は、「困ったら借りればいい。もっと困ったら、もっと借り
ればいい。もっともっと困ったら、踏み倒せばいい」という態
度で無責任な国債乱発を進めた。 ──豊田悦佐著
『世界は深淵をのぞきこみ、日本は屹立する』
東洋経済新報社刊
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今回のギリシャの左派の政党は、「緊縮なんかごめんだ。強制
されたら、借金なんか踏み倒せばよい」といっていたのです。も
しそのようなことをすると何が起きるかは、2001年にデフォ
ルトしたアルゼンチンがどうなったかを知るべきです。
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国債をはじめとした対外債務の返済が不能になって経済が破綻
したのです。このデフォルトによって、アルゼンチンにはブエ
ノスアイレスの広い平原に鉄道のネットワークがあったのです
が、そのネットワークが全部なくなってしまいました。外国の
債権者がレールを引っ剥がし、機関車をスクラップにして持っ
て行ったのです。(中略)鉄道が一本もなくなってしまいまし
た。駅は残っていても、それらが線路でつながっていません。
それまで首都のブエノスアイレスまで鉄道で通勤していた人も
乗る汽車がなくなってしまいました。そこまでやられるという
ことをアルゼンチンの国民は身に染みているわけです。
──長谷川慶太郎/三橋貴明著
『大恐慌終息へ!?日本と世界はこう激変する』/李白社刊
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―── [欧州危機と日本/54]
≪画像および関連情報≫
●山脇貴史氏/JPモルガン証券チーフ債券ストラテジスト
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ギリシャの再選挙ではサマラス氏が率いるND(新民主主義
党)が勝利。PASOKがどこまで本格的にNDのサポート
をするかによって、新政権の安定性が変わってくるが、ND
/PASOKの連立政権が樹立することはほぼ確定的であろ
う。いったんは危険シナリオを回避し、安心感が広がりそう
だ。再選挙でNDが勝利することが判明した後の為替市場や
米国債先物をみていても、それほど大きな動きにはつながっ
ていない。手放しでリスクオンに戻ることは無いだろう。今
後はND/PASOKの連立政権がトロイカとの緊縮財政再
交渉をいかに速やかに決定できるかに焦点が移る。交渉が難
航すれば、預金流出の再加速、ポルトガルへの伝播、予算停
止による社会不安などが再燃し、リスク回避的な行動が再び
広まるであろう。ギリシャの銀行が預金流出に対応するため
の資金をELAから確保できなくなれば、ユーロからの離脱
に相当するため、預金流出の加速が最最大のリスク。再交渉
が早期に決着することが求められる。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE85G01D20120617?sp=true
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ユーロ圏各国の長期金利の推移



今これを阿修羅で拡散中です
>>さらば民主党! 天木直人
>>http://www.asyura2.com/12/senkyo131/msg/551.html#c43
>福島原発の20キロ圏に数百〜千の遺体 ”本当に死後の被曝かどうか怪しい” (原発問題)
http://www.asyura2.com/12/genpatu24/msg/657.html
71. 2012年6月18日 06:56:39 : rWn9PLlcps
命が惜しい腑抜け腰抜けばかりじゃ大熊町で命を落とした千人の人たちは皆誰一人も浮かばれない。
72. 2012年6月18日 07:43:31 : rWn9PLlcps >>69
何度でも言うがこれは脱原発など全然関係ない大量殺人事件の犯人捜しだ。
どこに逃げようと殺人者は必ず裁いてやるぜ。地の底から引きずり出してもな。
JCOのことも同じ。保安院西山、おまえだけは絶対に許さんからそう思って震えていろ。
73. 2012年6月18日 09:36:01 : rWn9PLlcps
菅枝野東電保安院そして311の最初から財政出動無しと決めていた野田よ。
殺人犯テロリストと妥協和解することは決してない。
秋霜烈日の刑事法廷で会おう。震え上がって待っておれ。